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護衛と坊っちゃん~生まれ変わってもお仕えします~

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表題作護衛と坊っちゃん~生まれ変わってもお仕えします~

銀次
秋成の護衛,31歳
御堂秋成
御堂コーポレーション社長の息子,大学生,19→20歳

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

銀次には前世の記憶がある。
色のない夢で繰り返される生。
何度生まれ変わっても出会い、「彼」のために命を散らす運命。

護衛を務め、大企業の御曹司で大学生の秋成と寝食を共にする今生でも、この人を守って死ぬために生まれたと信じている。
ところがその秋成に突然解雇され、銀次はハウスキーパーとして主を見守るだけの生活に。
そのうえ今度は恋人ができたと言われて!? 
命より大事な坊ちゃんに遠ざけられ、銀次の輪廻が狂い始める…。

作品情報

作品名
護衛と坊っちゃん~生まれ変わってもお仕えします~
著者
海野幸 
イラスト
サマミヤアカザ 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784576240411
4.2

(52)

(27)

萌々

(13)

(11)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
16
得点
221
評価数
52
平均
4.2 / 5
神率
51.9%

レビュー投稿数16

最高に良かった❤︎ 攻めの、敬語使いで”あんた”呼びが最高

ほんとに素敵な作品で、先生の作品の中で一番好きな作品となりました。もちろん神作品でした。



前世からずっと秋成に仕えてきた銀次。
現世と、たびたび夢でみる前世のエピソードを織り交ぜながら進んでいく。
いつの時代でも、銀次は秋成を命懸けで守ることを自分の使命としてきた。
言葉通り、秋成を守るために死ぬことを繰り返してきたから、現世でも護衛対象の御曹司である秋成を死ぬことを躊躇わず守る。

一方の秋成は現世で護衛の銀次に対して、プレゼントをしたり、プロポーズしたり、
愛情を隠さない。
校門で待つ銀次を見つけて、破顔する秋成がとにかくかわいい。
「これからは僕が守るから」秋成の言葉が健気で泣ける。

銀次のためにお弁当を作る秋成。
穂先の柔らかいアスパラ巻のくだりを読んだだけで、胸が熱くなる。
2人の互いを想い合う気持ちが伝わってきてウルウル。
 

銀次は、秋成を守ること=自分の存在意義と信じて生きてきた。むしろその大義名分があったから生きてこれた。
でもそれが義務感や正義感ではなく、秋成への愛だと気がつく。
銀次は親の愛情を知らないので、近しい人への愛情という気持ちに気が付かなかった。

銀次をお役御免で解雇する秋成と、秋成への気持ちに気がつく銀次のやり取りでは涙腺が崩壊。

秋成も前世の記憶があって、銀次が自分を守って死んだあとの苦しみがあった。残されたものの苦しみは大きい。
一番大事な人を犠牲にして、生き延びなければならない立場。
秋成は秋成なりに、重圧、責任、悲しみ、苦しみを背負って生きてきた。

前世からのやり取り、その積み重ねの部分があるから、現世の愛情に重みが増す。素晴らしい構成だなと思いながら読みました。

秋成は途中先輩との交際諸々あったけど、子供の頃からの銀次への愛を貫いた。
本当によく頑張ったなぁと感無量。
一方の銀次も今世のこの気持ちに辿り着くまで、前世なら前からずっと仕えてきた信頼感、尊敬などの気持ちが愛情に変化。秋成に対して「かわいい」と思う。
これからの溺愛ぶりが垣間見える。

萌えたのは、秋成が一回でもいいから銀次に抱いて欲しいと切実に願うところ。
そして主従関係ならではの、攻めの敬語の”あんた”呼びが最高❤︎

何から何まで大好きでした。
この作品に出会えたことに感謝です。

0

護衛の熱い想いがよかった~(*^^*)

珍しくも攻様視点オンリーのお話。
攻様視点、大好きです。

受様は大学生の秋成。
攻様は秋成の護衛である銀次。

銀次はこれまでに、4度の前世の夢を見てきた。
いずれもこの人こそ、という高貴な人と出会い、その人を守るために死んでいた人生で、それを少しも後悔していなかった。
今生では幼稚園だった秋成に会った時に『この人だ』と理解して、以来秋成を守って死ぬ為に生きてきた。

そんな秋成の護衛としてしか生きていない銀次に、楽しい事を教えようとしていた秋成。
やだ、とっても優しくていい子ではないの~。

護衛を優先させる銀次に、秋成から護衛はもう必要ない、と言われてしまい。

銀次のマグマのように溢れる熱い想いが、めっちゃいい(≧▽≦)
にまにましっぱなしです( *´艸`)

そして、大切な人が自分を守る為に死んでしまう、という前世を夢に見る秋成。
いや、これは辛いよね。
こんな身を切られる想い、大好物なのでけども。
1番好きなのは攻様の後悔なのですよ。
受様にはこんな辛い想いさせんなや、と思っちゃいまして。

銀次がモノクロの夢を、秋成が音声のない夢を見る理由には泣けました。
お互いを大切に想う2人が、これからは一緒に幸せでありますように。

0

No Title

 受けの秋成が、攻めの銀次を好きすぎる話。
 年上×年下。従×主。一途×健気。
 受けは安心安全の童貞処女。

 秋成(受け)→父の会社は継がないし結婚もしないし子供も作らない。ゲイ。攻め大好き。現世も前世も全部違う見た目。
 銀次(攻め)→受け第一。自分の命より受けの命。受けを守るために今を生きている。受けにやめろと言われても命を懸けて受けを守るのをやめない。

 受けの積極的なアプローチが可愛いです。海野幸先生の作る話はハズレが少ない!

 まだ幼い頃に出会い、自分の命を犠牲にしても秋成を守る、と覚悟した理由は前世の記憶。何度も秋成を守って死んだ過去。タイムリープなとではなく、前世の記憶を夢で見てます。
 
 少し地雷要素を上げるとしたら、前世の秋成(受け)が妻を持ったりする要素。
 前世の話だし、今の秋成とは見た目も別人なのでまだ許容範囲でした。

 前世の時代背景的に、秋成は天子、王子、領主、中尉という立場だったから、全てを捨てて銀次と共に生きることができなかった。
 それなのにどの時代でも銀次に出会い、恋をして、死に別れるしんどい前世の記憶たち。
 でも今世では戦争もなく、兵や軍を纏める立場でもないから、安心して銀次と恋愛が出来る。
 
 前世についての回想シーンは結構あるけど、前世視点はぎっしりではないのでつまらないシーンはない印象。

 銀次付き合う前から、同じ屋根の下でずっと一人で後ろの準備してることを白状して、いやらしい奴だと思われてるって不安になる秋成が尊い。
 結ばれて初めてのエッチな絡みがすごく良かった。

0

超面白かった!!!

流石、海野先生の新作。めちゃくちゃ面白かったです!
全編攻め視点の今作。何より攻めの銀次がいいですね!ワンコ系、しかも大型の、厳ついけど落ち着いたシェパード系といいますか。
抱く側か抱かれる側か確認するのは、坊ちゃんのことを心から思っているのだなと思いつつ、強面が真剣に聞いてる姿を想像すると少し笑ってしまいました。

銀次視点で話は進むんですが、読者は坊ちゃんの気持ちが手に取るようにわかるので、二人のすれ違いの切なさに胸が締め付けられます。
特に銀次が吹っ切れて、部屋を去る前に食器の分別をしようとするシーン。思わず、バカバカ!と声が出てしまいました笑

色んな時代の二人の別れが、入れ子状態で描かれる今作。二人の離別にうるっと来てしまうのですが、思わず泣いてしまったのが序盤のお弁当のシーン。
銀次の気持ちになったら不思議と泣けてしまいました。

あと坊ちゃんが男前で良いですね。だけどいつかの為に日々後ろの準備をするような健気さもあって、こんなの銀次じゃなくてもメロメロになってしまう!

電子限定のショートショートもすごく良かったです。ここでもうっかり涙が…。

さすが海野先生といいますか、隙のない面白い一冊でした!!!超おすすめ!

4

あまりにも健気でワンコな攻め

生まれ変わり続けては主を守って死ぬ従者・銀次(攻め)と、その主人・秋成(受け)の現代BL。

若いながら上に立つ者らしい風格のある秋成もかっこいいですが、銀次がとにかく健気で覚悟の決まった従者で、その覚悟の決まりっぷりといったら、身を挺して秋成を庇うのはもちろん、秋成と心を通わせだ後、受けでも攻めでも対応できるように心構えをしていくほど。

まさに寡黙で真面目なワンコといった風情で、本編が攻め視点であることもあり、とにかく銀次を応援したくなりました。銀次視点とはいえ、秋成の焦れる気持ちも手に取るように分かって、銀次の真面目さがもどかしく、積極的な秋成にいけいけー!と拳を握ってスタンドに立ちたくなります。

飽きるところのないぎゅっとおいしいBLでした。主従関係や歳の差もの、転生ものがお好きな方に、ぜひぜひ読んでほしいです。

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