電子限定版
超弩級の坊ちゃん愛を抱えてるくせに、坊ちゃんからのプロポーズは断り続けている攻めの銀次。
「お前の胃袋を掴んだら、一生放さないに決まってる」とまで坊ちゃんに言わせておきながら、「すべて冗談だろう」でスルーしてる銀次。
銀次ー!!!!
冗談なはずは、ねぇだろうっ!!!!
と喝を入れたくなりましたよ。
冗談を装いながらも、ド直球火の玉ストレートな愛の言葉をおっしゃる坊ちゃんの気持ちを考えると。
もう坊ちゃんが健気すぎて(涙)これが愛でなければなんなんだ!って感じ。
手作りのプレゼントの数々や、お弁当箱に、失敗したおかずといい、アスパラの穂先といい。
いや、攻めの銀次もド健気なんですよ。
坊ちゃんのために死ぬことを厭わないどころか、死ぬために生きてるんですよ。
自分の存在意義は坊ちゃんを守って死ぬためだと。
でも、そこで思考停止しちゃってるというのかな、
目の前にいる坊ちゃんを見ているようで、見てないというんでしょうか。
坊ちゃんから護衛の任を解かれ、同居解消宣言をされ、恋人ができたと告げられたときの銀次ときたら……!
受けから距離を置かれて地獄の責め苦を味わう攻め萌がある方でしたら、めちゃ楽しめるはず。
前世での幾つかのエピソードも印象的で良かったです。
徹頭徹尾の主従愛で、最後までそこがぶれないところが萌えました。
なのに「あんた」呼び!!!
ぎゃーーーー!!と萌え転がりましたよ。
天子様、王子、伯爵、中尉殿、坊ちゃん、の末の「あんた」
ぎゃあああああああ!!!!
とても好きな作品。タイトル通り護衛と坊っちゃんのカプで、全編護衛視点だったのがハマった理由かと思う。何度生まれ変わっても、命をかけてでも、切実に一人だけを守りたい気持ちがあふれていて良かった。
銀次は不幸な子供時代を経て、社長の息子である秋成の護衛となる。秋成とは出会った瞬間から彼を護って死ぬ覚悟を決めており、前世の記憶という呪縛に囚われている印象だった。だが秋成とも自分とも向き合うことで、この呪縛がしっかり解かれていく描写が良い。
秋成も前世に関する記憶がありそうな匂わせはあったが、銀次とは違う形であったり、続きがあったりするのが面白い。二人でじっくり話し合い、前世の答え合わせをしながら感情の謎解きをして、やっと今世の二人として気持ちを打ち明け合う流れは感動的。
頭の中は秋成を護って死ぬことでいっぱいだった銀次が、やっと残される者のことを考えられるようになり、秋成と二人で過ごす未来に向かって進んでいく。こんなに泣ける変化はない。
電子限定のSSではさらに未来を、十年後二十年後までを見ている。身を挺して護るのでなく、二人で助かる道を探す決意も見れて、安心して読み終えられた。とても可愛いカップルだと思う。
ほんとに素敵な作品で、先生の作品の中で一番好きな作品となりました。もちろん神作品でした。
前世からずっと秋成に仕えてきた銀次。
現世と、たびたび夢でみる前世のエピソードを織り交ぜながら進んでいく。
いつの時代でも、銀次は秋成を命懸けで守ることを自分の使命としてきた。
言葉通り、秋成を守るために死ぬことを繰り返してきたから、現世でも護衛対象の御曹司である秋成を死ぬことを躊躇わず守る。
一方の秋成は現世で護衛の銀次に対して、プレゼントをしたり、プロポーズしたり、
愛情を隠さない。
校門で待つ銀次を見つけて、破顔する秋成がとにかくかわいい。
「これからは僕が守るから」秋成の言葉が健気で泣ける。
銀次のためにお弁当を作る秋成。
穂先の柔らかいアスパラ巻のくだりを読んだだけで、胸が熱くなる。
2人の互いを想い合う気持ちが伝わってきてウルウル。
銀次は、秋成を守ること=自分の存在意義と信じて生きてきた。むしろその大義名分があったから生きてこれた。
でもそれが義務感や正義感ではなく、秋成への愛だと気がつく。
銀次は親の愛情を知らないので、近しい人への愛情という気持ちに気が付かなかった。
銀次をお役御免で解雇する秋成と、秋成への気持ちに気がつく銀次のやり取りでは涙腺が崩壊。
秋成も前世の記憶があって、銀次が自分を守って死んだあとの苦しみがあった。残されたものの苦しみは大きい。
一番大事な人を犠牲にして、生き延びなければならない立場。
秋成は秋成なりに、重圧、責任、悲しみ、苦しみを背負って生きてきた。
前世からのやり取り、その積み重ねの部分があるから、現世の愛情に重みが増す。素晴らしい構成だなと思いながら読みました。
秋成は途中先輩との交際諸々あったけど、子供の頃からの銀次への愛を貫いた。
本当によく頑張ったなぁと感無量。
一方の銀次も今世のこの気持ちに辿り着くまで、前世なら前からずっと仕えてきた信頼感、尊敬などの気持ちが愛情に変化。秋成に対して「かわいい」と思う。
これからの溺愛ぶりが垣間見える。
萌えたのは、秋成が一回でもいいから銀次に抱いて欲しいと切実に願うところ。
そして主従関係ならではの、攻めの敬語の”あんた”呼びが最高❤︎
何から何まで大好きでした。
この作品に出会えたことに感謝です。
珍しくも攻様視点オンリーのお話。
攻様視点、大好きです。
受様は大学生の秋成。
攻様は秋成の護衛である銀次。
銀次はこれまでに、4度の前世の夢を見てきた。
いずれもこの人こそ、という高貴な人と出会い、その人を守るために死んでいた人生で、それを少しも後悔していなかった。
今生では幼稚園だった秋成に会った時に『この人だ』と理解して、以来秋成を守って死ぬ為に生きてきた。
そんな秋成の護衛としてしか生きていない銀次に、楽しい事を教えようとしていた秋成。
やだ、とっても優しくていい子ではないの~。
護衛を優先させる銀次に、秋成から護衛はもう必要ない、と言われてしまい。
銀次のマグマのように溢れる熱い想いが、めっちゃいい(≧▽≦)
にまにましっぱなしです( *´艸`)
そして、大切な人が自分を守る為に死んでしまう、という前世を夢に見る秋成。
いや、これは辛いよね。
こんな身を切られる想い、大好物なのでけども。
1番好きなのは攻様の後悔なのですよ。
受様にはこんな辛い想いさせんなや、と思っちゃいまして。
銀次がモノクロの夢を、秋成が音声のない夢を見る理由には泣けました。
お互いを大切に想う2人が、これからは一緒に幸せでありますように。
受けの秋成が、攻めの銀次を好きすぎる話。
年上×年下。従×主。一途×健気。
受けは安心安全の童貞処女。
秋成(受け)→父の会社は継がないし結婚もしないし子供も作らない。ゲイ。攻め大好き。現世も前世も全部違う見た目。
銀次(攻め)→受け第一。自分の命より受けの命。受けを守るために今を生きている。受けにやめろと言われても命を懸けて受けを守るのをやめない。
受けの積極的なアプローチが可愛いです。海野幸先生の作る話はハズレが少ない!
まだ幼い頃に出会い、自分の命を犠牲にしても秋成を守る、と覚悟した理由は前世の記憶。何度も秋成を守って死んだ過去。タイムリープなとではなく、前世の記憶を夢で見てます。
少し地雷要素を上げるとしたら、前世の秋成(受け)が妻を持ったりする要素。
前世の話だし、今の秋成とは見た目も別人なのでまだ許容範囲でした。
前世の時代背景的に、秋成は天子、王子、領主、中尉という立場だったから、全てを捨てて銀次と共に生きることができなかった。
それなのにどの時代でも銀次に出会い、恋をして、死に別れるしんどい前世の記憶たち。
でも今世では戦争もなく、兵や軍を纏める立場でもないから、安心して銀次と恋愛が出来る。
前世についての回想シーンは結構あるけど、前世視点はぎっしりではないのでつまらないシーンはない印象。
銀次付き合う前から、同じ屋根の下でずっと一人で後ろの準備してることを白状して、いやらしい奴だと思われてるって不安になる秋成が尊い。
結ばれて初めてのエッチな絡みがすごく良かった。