• 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作百と卍 6

千、火消し時代の卍の相棒で、今はヤクザ
兆、億政の双子の兄弟で船頭

あらすじ

江戸漫画の革命児・紗久楽さわが描く、江戸男子の情欲。新章「千と兆編」開幕!!火消し組を去ってからヤクザ者に身を落としている千。千の病死した恋人の双子であり船頭の兆は、偶然出会った千に人生で初めて恋情を抱き、妻子がいる身にもかかわらず想い焦がれてしまう。千のそばに居るために兆は、他のヤクザ組の怖ろしい仕事を手伝っていて―。大人気江戸男子BL、新章開幕の6巻!!

作品情報

作品名
百と卍 6
著者
紗久楽さわ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
祥伝社
レーベル
on BLUE COMICS
シリーズ
百と卍
発売日
電子発売日
ISBN
9784396785840
4.7

(41)

(31)

萌々

(9)

(1)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
12
得点
194
評価数
41
平均
4.7 / 5
神率
75.6%

レビュー投稿数12

後半に襲ってくる怒涛の”甘さ”に蕩けた…

やっぱり、卍×百が一番好き!なカプではあるけれど。

最新刊のこちら、鵺の千×兆編も、画、ストーリー、全てが芸術そのもの……読後しばらく惚けてしまいました。

自分の「特別」を許した相手、億政を忘れられずにいた千。
同じ顔をした双子の兆に辛く当たり、自分から遠ざけようとするけれど、その心はーー。

後半の千の切ない心の訴えにグッと心を掴まれ、
命の危機を乗り越え、想いを確かめ合ってからの千の極上の甘やかしと溺愛に酔い、
なんて言うんだろう…なんともいえぬ満足感でいっぱいです。

メインカプの受け、百を「陽」とするならば(その過去は壮絶だけれども;)、「陰」にも見える妖艶な美しさと健気さ・儚さを持った兆。

卍兄のいたわるような優しい優しい愛し方とは違いひねくれてはいるけれど、ちょっとした言葉で仕草態度で優しさを見せてくる千。

何巻だったかな?初登場時は全く好きになれず、「あの卍兄に突っ込んだなんて…!!!」とちょっと許せない思いだった千に、こんなにも心打たれるとは。。自分でもびっくりです。

そして、脇キャラだけどキラリと光っていた兆の奥さんが。良かった…!
そういう事情で結婚したのね、恋愛に対してそんな思いやスタンスだったのね、と分かり、今まで疑問だった「どこか人ごとのような、一歩引いた目で見ている」理由が理解できました。

読後の余韻に酔いしれ、「はあ…」となっていたところびっくりしたのが、最後の次巻予告!! ええええついに最終章!? 終わって欲しくなさすぎる……( ; ; )

とりあえず……新刊が出るまで大切に既刊を読み返して、お江戸の世界に浸りたいと思います。✨


0

よッッ!! 待ッてましたァ、千と兆編!!

次は、千と兆編というアナウンスを聞いてから、ずっと楽しみにしておりました。


が、なにせ時代モノに弱いまりあげは。
理解不十分な至らぬ感想やもしれませんが、どうぞ温かい目で見守っていただけたら幸いです。



以下、れびゅう。


1人の亡き男の存在にいまだ振り回されている、2人の男。
ひとりは恋人だった男、千。

そしてもうひとりは、双子の片割れである兄だった妻子ある兆。


千に心奪われた兆。
けれど、その千の生い立ちを語るには、あまりにも複雑なものがありすぎて、、、


そして、億政とのエピソード。
志半ばとなってしまった、千の鵺の件。

そして同じ顔した亡霊――兆との再会。

葛藤とか、誰かの特別になりたいとか、兆自身で愛されたいなんて思ってはいけないことなど、、、

気付けばグッと熱いものが喉奥に迫り、目頭を熱くさせ、濡れたものが頬を伝っていました。


画に美の迫力があるのもこの作品の魅力なのですが、だからこそ、苦しみ増しだったりもしまして、、、


もうね。
あのラストでよかったです。
両想いになれたことが、こんなにも素晴らしいなんて。
兆の妻の書簡にも、、、涙涙


次巻の最終章も気になりますが、
あわよくば、もっと2人のお話を読んでいたい。
最後には、読み手側にも苦しみや痛みという感情から優しさ、愛などと言った穏やかな感情へと変化した怒涛の1冊でした。

2

恋は色 愛は執着

レビュータイトルは作中引用です

今回も素敵な言葉に埋め尽くされた圧巻の1冊

ヤクザ稼業のキリキリするようなお話しと、千と兆の惚れた腫れたの不器用な恋物語が登場するキャラクターを通して交わっていきます

登場人物の絡み合いが最後迄読むとスッキリするような展開が多いので、読み返しをしてみるとより作品の全体像が分かって来るような気がします
終わってみればその話の発端はそういう想いがあったのかぁ~!!と妙に納得するようなからくりもあって、人間の尽きぬ想いの欲深さや強さの様々なカタチを感じられます

正に「恋は色 愛は執着」

大きな体躯と面持ちで周囲から一目置かれて恐れられても、妻子を持って家庭があっても、、、傍から見たら一端の大人の男に見えようとも、その心の内は本人にしか分からぬもの
そんな自分でありながも自分が・自分の心が、ままならない千と兆が出会い、突き放し、縋って追って、、、ずっと気付かぬ振りをしていた互いに感じた色付いたその想いを執着へと昇華させていく…

その間に2人の間を埋めた女も男も居たけれど、結局最後は求められたかった漢と求めたかった漢が互いに手を伸ばさずにはいられず、互いに手を伸ばした先に感じた熱の熱さを知った2人のお話し

億政の代わりでいいとさえ思い成り代わろうと願った兆
億政をずっと忘れられなかった千
それでも億政は兆の弟で、千に特別を与えたのは億政である事は変わらない
その事実から逃げずに向き合い、そしてその事実の奥に互いを見つめる現実の確かにそこに在る千と兆の熱を知る
目の前で腹から血を流し千を救ったのは小指の無い億政ではなく一途にただひたすらに千を求める兆
兆の小指は千と指切る為に在る
最終話へと向かう第四十話の「ゆびきり」が本当に感動的で大好きな章でした

今回私は特装版を購入しましたが、痺れる展開重視の方は通常版でもいいのかも知れませんが、私は断然小冊子付きの特装版を強くお薦めします‼
ちょっとした裏話的な小話も含めて糖度も補給されますので是非、小冊子付きでBL的な萌えを思う存分味わって読後の楽しい気分に浸って欲しいです

※電子には通常版の取り扱いは無い様子?直、特装版の始まりには目次で人物紹介はありましたが、ちるちるサイトの試し読みにある相関図が付いてませんでしたので読み始めに不安のある方はサイトの試し読みもお薦めします

あと、インタビュー記事を読んで見落としに気付きましたが、巻末にあるQRコードから拝見できるアニメもめちゃくちゃ可愛かったです♡
お百の桃尻を可愛がる卍
兆に構ってもらいたがるカマッテちゃんな千
ヤバかった♡必見ですネ

4

No Title

Just one word is enough to describe everything about this manga, and it is majestic. From the artstyle to the plot, characters, setting, everything is incredibly amazing. The story is heartbreaking but mesmerizing at the same time. Thank you so much Sakura-sensei

2

振り向かせたというよりも、今まで目を逸らされていただけ

 待ってました、千と兆の物語。お互い億政とは切っても切れない関係同士。双子という特殊な繋がりを持って生まれたばかりに強制的に引き離された兆と億政の兄弟は、今の私たちの感覚からすると本当に可哀想だなぁと思うのだけど、こうしてそれぞれの視点が描かれてみると、案外2人とも自分らしい人生を送ることができていて、別れて良かったとまでは言えないまでも、第三者から憐れまれるほど悲観的な運命でもなかったのかもしれないなと思いました。

 億政との想い出を背負いながら、兆を遠ざけようとしてきた千。彼がけっして心の奥底では兆を疎ましく思っていないことは最初から見て取れたし、どんなにいかめしい顔をしていてもどこか人への甘えというか、他人との繋がりを拒絶しているわけではない人間らしい気持ちが滲んでいるような男だったなと。それは彼が誰かの「特別」を切望していたからなんですね。千を縛りたくなかった億政とは彼が望む関係を築くことはできなかった。だから同じ顔の兆とやり直すというのではなく、億政の生きた証を2人で半分に分け合い抱えながら、彼らは彼らでこの世に生まれ直したような気持ちで一からこの尊い関係性を育てていくのでしょう。「他の誰でもないあなたに一途に想われる歓び」を、2人がこれからたくさん味わえるようにと祈ります。

3

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(コミック)一覧を見る>>

PAGE TOP