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残酷王の身代わりと恋に落ちた堅物将軍

zankokuou no migawari to koi ni ochita katabutsushougun

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表題作残酷王の身代わりと恋に落ちた堅物将軍

クロヴィス・ノヴィエ
アルラノ帝国将軍
アンリ
22歳,別世界の奴隷青年

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

救国の将軍×残酷王の身代わりの元奴隷

異世界から残酷王の身代わりとして召喚された奴隷のアンリは、王を捕らえにきた救国の将軍クロヴィスに保護される。国王への憎悪を一身に受けることになったアンリを守るとクロヴィスは約束するが、家族を奪った国王と瓜二つのアンリへの態度はぎこちない。そんな中、アンリは魔力頭痛を起こし体調を崩してしまう。一方、クロヴィスは不自由な環境に文句を言うどころか、クロヴィスの心に寄りそう優しさを持つアンリにいつしか惹かれるようになり、二人は心を交わすが…?

作品情報

作品名
残酷王の身代わりと恋に落ちた堅物将軍
著者
貫井ひつじ 
イラスト
笹原亜美 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA
レーベル
角川ルビー文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784041154472
4.1

(38)

(14)

萌々

(17)

(4)

中立

(3)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
10
得点
153
評価数
38
平均
4.1 / 5
神率
36.8%

レビュー投稿数10

No Title

とても切ない場面が多いですが、ラストはちゃんと甘々なハッピーエンドでホッとしました。

攻・クロヴィスはとにかく紳士。
親の仇と同じ顔をしたアンリに対して思うことはあるだろうに、八つ当たりなどせずむしろアンリを守り、ずっと優しい。

受・アンリのようにか弱い雰囲気の受は本来あまり好きではないのですが、アンリの場合芯はしっかり持っており、むしろあの境遇で自分より他者の心配ばかりして尽くそうとする姿は、強い心の持ち主だなと。

アンリと同じ顔をした「別世界の国王アンリ」はとんでもない奴ですが、とりあえず解決して良かったよ…。

クロヴィスとアンリはずっと敬語で会話していますが、この二人の場合それが自然で素敵と思えました。


0

不憫で良い人すぎる受が振り回されて愛される話

別世界の自分(年齢が全然違う)と突然強制的に入れ替わってしまった奴隷青年のアンリ。入れ替わった異世界の自分は、残酷非道だった王様。年齢は違えど顔がそっくりなアンリは、周囲の人たちから悪意に満ちた目で見られる中、ある軍人に保護されて…。

アンリが理不尽に振り回されて不憫で、終始可哀想で…!でも、元が奴隷だから本人がそこまで理不尽に怒るとかなくて、むしろ優しすぎる良い子だから、入れ替わった直後に警戒していた軍人クロヴィスも魔術師ギーも、残酷非道な王と同じ顔のアンリの善良さに絆されていくのがわかって良かった。
クロヴィスはアンリ王を恨んでいる青年で、丁寧な言葉遣いに真面目な性格。同じ顔の異世界人アンリの事も最初は別人だと割り切って見れなかったのですが、アンリの優しさやその性格に触れるにつれて可愛く感じるようになっていきます。子守唄のくだりは、そりゃあんな可愛い事されたら愛おしくなるわーとニヤニヤしてしまいました。
アンリは理不尽にも異世界で振り回されてしまって可哀想なのですが、最後のオチが大変好みで萌2です!

1

無心?

貫井先生なので購入。良かったんですけど、今一つ盛りあがれず萌にしました。本編250P弱+あとがき。

水場で洗いものをしていたと思ったら、変な空間に引きずり込まれ、謎の壮年男性と入れ替わるように別の場所に押し出されたと思ったら、異世界。しかも入れ替わった男性が残虐な王様だったとかで、戦争で攻め込まれ捕らえられるところだったようで・・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
残虐な王(別世界で受けと同じ存在の方)、サンデール(美貌の魔術師)、マノン(受けの奴隷仲間、老女)ぐらい?

++攻め受けについて

攻めは冷静沈着、剣ぶんまわすところは無いけど将軍。強いんでしょうね。さっくり恋におちてますね。苦悩とかは無かったみたいです。受けがあまりに純真善人なのが分かるからですかね?

受けは善人な奴隷。恋なんて普通の感情も知らず、奴隷のまま一生を終えるはずだったのに、異世界の自分(残虐王)のたくらみにより異世界にぶちこまれて。でも文句ひとつ言わず、ただ黙って耐えている。そんな方です。

攻め受けはうんうん、と読みましたが、「ああ!なるほど」と思ったのは、お話の終わり方。いい罰だわ、ナイス!ととても思いました。

貫井先生の既刊がだーい好きな方でしたら、ハズレてないと思いますので、是非。

0

不可能を可能にさせる逆転劇

今回は将軍と異世界の奴隷のお話です。

残虐王の身代わりとして界渡りした受様が
攻様達の心を癒し、幸せを掴むまで。

受様は腕の所有者番号の焼き印が
名前となる労働奴隷です。

ある日、
奴隷宿舎の水場で洗い物をしていると
水面に映る自分の顔が歪み
よく似た壮年の男の顔になったと思ったら
身体が引かれて水面に落ちてしまいます。

そこは何もない空間で
受様は傲慢で無遠慮な壮年の男に乱暴に
体の位置を替えられると後方に身体を引かれ

壮年の男は受様がいた水場の映った楕円形の窓に
手をかけて飛び込んで行ってしまいます。

受様は壮年の男に手を伸ばしますが
その瞬間に煌びやかな装飾の大きすぎる服を
身にまとって見知らぬ部屋のベッドの上にいたのです。

奴隷である受様には似つかわしくない服に場所で
受様が混乱を極めていると

怒号のような声が上がって複数の洗い足音が近づき
見慣れぬ格好で体験した男達がなだれ込み
受様は組み伏せられてしまうのです。

やがて将軍と呼ばれる美丈夫が現れて
抑えられた受様をじっと見つめてきました。
この将軍が今回の攻様です♪

攻様は残虐王と呼ばれるナファド王の確保するために
王宮入りしていました。

受様を若き日の残虐王に似すぎていると認めたものの
残虐王とは別人として受様の束縛を解いてくれますが
受様は攻様に問われた国王の居場所や血縁関係も
自分の名前さえも応えられないのです。

果たしてこんな受様に待ち受ける未来とは!?

残虐王に父を殺された攻様と身代わりとされた受様の
異世界トリップファンタジーになります♪

攻様に呼ばれてやってきた魔術師によって
受様が会った壮年の男が残虐王だと知れますが

受様がただの身代わりではなく異世界の残虐王で
魔術師の魔術式を流用して異世界世界へ逃亡を図ったと
判明するのです。

魔術師は残虐王を連れ戻すために手を尽くし
留め置かれた受様は攻様の保護下となり
攻様は受様に残虐王への憎悪を向ける者達から
受様を守る事になります。

誰かのためになるならと自己犠牲をいとはない受様は
銀逆王に父や恋人を殺された攻様や魔術師の心を
癒していくのですが

残虐王を連れ戻す事は受様が奴隷に戻る世界へと帰す事で
受様をまたひどい環境下へと突き放す事でもあり
誰もが苦しい選択を迫られることになります。

残虐王の犯した罪を裁きながら
受様と攻様がともにある未来が共存する展開が思いつかず
大逆転の大団円でのハピエンまでドキドキ&ワクワク
大変楽しく読ませて頂きました (^-^)/

貫井先生のお話はいつも不可能に思われる展開が
驚きの逆転劇でひっくり返しているのが秀逸です♪

1

面白かった〜〜

すごく面白いです。

真面目で常に敬語なのに執着心もバリバリある攻め×健気で不憫という言葉がピッタリな、奴隷身分の受け
しかも受けは攻めの憎き相手に姿形がそっくりで…という設定を聞くだけでワクワクしてしまうような作品ですし、実際伏線もしっかり回収されて敵もしっかり罰せられて読後感も良いです。

良いのですが、個人的に気になったのが、攻めの受けに対する態度と言いますか…
憎き相手にそっくりなんだから、憎悪をぶつけてしまったり、そうでなくてもアッサリ受けを好きになりすぎでは?と思ったり(いや、受けがいい子で可愛いから好きになるのもわかるのですが)
他の方もレビューされてる通り、もう少しここが深掘りされてたらさらに切なくて萌えられたのではないかと個人的には思います。

が、そんなことは置いておいてもお話としてもしっかり作り込まれてますし、挿絵も雰囲気とバッチリ。あと300ページ?近くあるのに、中弛みもなく最後まで楽しめましたので神評価です!

4

攻めの葛藤がもう少し欲しい

帯にある〝将軍は、殺したいほど憎い王と瓜二つの青年に恋してしまい——!?〟の煽り文に惹かれて購入!
鏡の向こうにある別世界への異世界転移モノ。
【奴隷の青年↔︎残酷王】が入れ替わり、残酷王の身代わりとなった不憫な子が幸せを掴むまでのシンデレラストーリーでハラハラ楽しめました◎
が、攻めの葛藤をもう少し見たかった!と言うのが正直なところ。

悪行の限りを尽くし、別世界へ逃亡した残虐王・アンリ。
そんな残虐王と入れ替わった奴隷のアンリは、気遣い上手で心優しく、自分より他人の幸せを最優先に考えるような良い子すぎる〝THE・健気受け〟

そんな良い子なので、別世界の自分が行った悪行を目の当たりにするシーンは本当に辛く、アンリの絶望と罪悪感がヒシヒシと伝わってきて中盤は結構しんどいです。

そんなアンリを優しく支える敵国の将軍クロヴィス。
初めは敵である残虐王と瓜二つのアンリに戸惑いながら接していたクロヴィスですが、次第にアンリの優しさに触れて惹かれるように……
本来ならここが〝萌ポイント〟ですが、クロヴィスは早い段階からアンリの事を別人と認識しているので、割と甘々なんですよね。

そこが、個人的には物足りず……
殺したいほど憎む相手と瓜二つの人間を好きになるので「いくら別人と分かっていても残虐王を思い出して辛い…でも、君が好きなんだ…!」みたいな葛藤をもう少し見たかったなー…と。
冷たく接していたけど、受けの本質を知って惹かれていく展開を期待していたので、初めから甘々なのは少し意外でした。

とは言え、御伽話のようなスッキリ幸せな読後感で大満足です◎
甘々・溺愛BLがお好きな方は安心して楽しめるかと思います!

4

不思議な読後感。途中までは頑張って!

貫井さんの初めての異世界転移?もの。
架空の世界から別世界へ。そこが新鮮でした。

途中まではこのペースでお話はどう展開するのかな?なんか吸引力が足りなくて最後まで読めるかしら…。と心配でしたが、途中からは目を離せなく夢中で読みました。

とにかく主人公のアンリが可哀想で。
奴隷で何も知らないガリガリの男の子が、まさか異世界の最悪な王様と同じ存在で世界を入れ替わっちゃって!
身代わりに憎まれるのが、なんて人生だ!ハードモード過ぎる!!としんどいです。

唯一変わり者の魔術師と将軍のクロヴィスだけは、ちゃんと別の人格であると理解しており味方でしたが…。

クロヴィスの優しさが増すほど読む方も力がわいてきました。あの王様と同じ顔なのにアンリを…。
全体的になんというか、薄い布ごしに透かして読むような不思議な感覚でした。

ほぼクロヴィスとアンリの2人の時間と、翻弄されるアンリと。

もう絶望しかない!上げてからの突き落としにガクっと来ましたが、そこからが貫井さん、やりましたね!

アンリがクロヴィスにかかると自動ポロポロ泣き虫ちゃんで可愛かったです。

7

”鏡の向こうの世界”のハラハラドキドキ展開…息を呑んで一気読み

貫井ひつじ先生の新刊!ドキドキしながら楽しみに待っていました。

いやーーーー…どうなっちゃうの!?という予想のつかない展開に、
ドキドキハラハラが止まらず。めちゃめちゃ面白かったです。
割と分厚めの本だと思うのですが(289P)、息つく間もなく一気読みでした。

評価…迷ったんですが、どうしても自分の中では先生の「狼殿下」シリーズが
不動の一位で。。
「狼殿下」と比べると、自分の中の萌える&燃える気持ちや攻め受けキャラの
パンチがちょっとだけ足りないように思えて、「萌2」としました。
自分の感じた面白さと萌えのバランスを考慮して、、
”萌え”というコントロールのできない湧き上がってくる気持ち、難しいですね。。。

以下あらすじなしで、感想のみを。

まず、”同等のものとの交換”という条件でのみ、こちらとあちらの世界を
等価交換のように行き来できる、という設定が面白い!

これが原因で、魔法の世界で恋仲になったメインカプ2人が辛い別れを経験する
ことになるのですよね。。

で、さらに面白いのが、主人公であるアンリを無理やり鏡の向こうの魔法の世界へ
飛ばしたのが、同じ名前を持ち暴虐の限りを尽くしてきた悪の化身・アンリ国王だということ。

国を滅ぼされ、捕らえられ殺されそうになるーというところで、
自分の身代わりとしてアンリを元いた世界に飛ばしてしまうんですね。
めっっっっちゃくちゃ自分勝手…!

一方は正式な名前も持たず腕に焼印を入れられた奴隷、そして別世界の同名人物は
王国の王、と全く正反対と言える二人の地位と、その内面との差が際立っていて、
更なる面白さを与えてくれてる気がします。

もーー、この奴隷のアンリがめちゃくちゃ健気で頑張り屋で優しくて、
どうしたらその境遇でそんな素晴らしい精神でいられるの!?と思っちゃうぐらいです。自分がこんな扱いを受けてたら、1万%の確率でグレてたと思う。。

で!見た目が暴虐王とそっくりのアンリを周囲の目から庇い、守ってくれる
攻めのクロヴィスが、これまた素晴らしすぎるスパダリなのです。

アンリ王を恨んでも恨みきれない凄惨な記憶と経験を持つ彼が、
身代わりとして異世界に飛んできたアンリを「あの」アンリ王とは別人だと即座に見破り、「君を守らせてください」と守って守って、守り抜く。

これ、常人には絶対できない…!すごいです、この方。
物理的な強さじゃなく、精神的な強さとしなやかさを持ってる攻め。

そんな彼が序盤、アンリの顔を見るたび暴虐王アンリと重ねて見てしまい
苦しむ描写が痛々しかった…
欲を言えば、もうちょっとこの彼の内面の葛藤を深く見たかったかなあ、なんて思ったり。

そして、二人が心を通わせ合っていく描写。これ、蕩けました。
戸惑いの中でお互いの優しさを交換し合う姿が、これぞ、”愛”。
愛以外のなにものでもないよね!としか言えない…

またこの魔法の世界の魔術、その呪文が可愛すぎるんです。
過去の記憶に魘され、眠れないクロヴィスにアンリがかけてあげる魔法。
その呪文が、、「ねんねんころりよ おころりよ」(※作中では魔法の世界の言葉になってます)

可愛すぎんか!!めちゃくちゃ萌えた!!

上記以外にもクロヴィスがアンリにかけてあげる治癒魔法も可愛くて、
悶えました。

そしてね。

いざ、暴虐王をこちらの世界へ戻すぞ!となり、そのためには等価交換として
アンリは元の世界に戻らなければいけないー

辛い別れがあり、ええっこの後どうなっちゃうの!?とあせあせしたところでの、
ラストの展開。うーん、痺れた…!

”死よりも重い罰”とは一体、どんな罰なのか。
元の世界へと帰ったアンリはどうなるの?

終盤、気になって気になってページをめくる手が止まりませんでした。
ぜひぜひ、この結末を他のみなさまにも確かめていただきたい…!

そうそう、メインカプ2人を見守る脇役2名、異世界の天才魔術師ギーと、
元の世界の奴隷仲間のおばあちゃん(なんて言ったら吹っ飛ばされそう)・マノンも魅力たっぷり、強く印象に残るキャラでした◎

個人的にはギーにどうか幸せが訪れるよう、祈りたい…!す、スピンオフなんていかがでしょうか;

で、なぜか読み終わった後無性に「狼殿下」シリーズを読み返したくなり、
3冊本棚から引っ張り出してきました(。-∀-)
これからたっぷり、貫井先生ワールドに浸りたいと思います・:*+.

10

屑王と入れ替わった奴隷青年…!

おおおおおおもしろかったです!!!!すごく、すごく面白かった…!
貫井先生作品でよく見られる健気な不憫受け。今回は労働奴隷です。奴隷として、毎日一生懸命働く主人公は、ある日突然別世界の自分と強制的に入れ替えられー。
幸いにも、別世界の自分ではあっても肉体年齢が違っていたため別人だと信じる権力者(将軍と魔術師)がいてくれたので、将軍様に保護されることになります。
そして始まる、将軍からの溺愛ー。受けの心が綺麗で健気でまたかわいいんですよ。そりゃ過保護になります。ならないわけがない。
また将軍の過保護っぷりがあまい!あまーーーい!溺愛の中にも切なさがあり、心が通じあったと思えば別れがあり…と怒涛の展開です。ふたりの甘さに浸ってられない!おもしろい!画面をスワイプする指が止まりません!(電子版)

ふたりのどうしようもない別れに、これからどうなるのー!?とやきもきしていましたが、こうくるか!と膝を打ちました。よかったよかった!

今作の悪役はそれはもう骨の髄まで悪の屑ですので、どんな目にあおうと自業自得ですね!さようなら!と笑顔で手を振りたくなります。
読後感もすっきり!とっても面白かったです!屑は本当に屑でした!ざまあでございますわ。

12

堅物将軍は溺愛将軍

不遇な身の上からのシンデレラストーリーが最高…っっ!!(=´∀`)人(´∀`=)
残酷王の身代わりにさせられた労働奴隷の青年が恋をし、愛し愛されていく胸ギュンな物語です。

異世界トリップものではありますが、ちょっと変わってるのが、こちらの世界とあちらの世界の自分が存在しているというテイの設定で、互いが入れ替わってしまうというもの。入れ替わってしまったというよりは、"入れ替えさせられた"が正しいですね。
残酷王"アンリ"が罪逃れのため、奴隷のアンリといる世界を交換。この悪名高き王は、アンリを自分の身代わりにして自分はとんずらこくという卑怯な輩です。

だけど顔は同じでも年齢がちょっと違うし、何より性格が真逆なもんですぐに別人だと気付かれたのはホッ…ε-(´∀`; )
アンリはゲス王を捕らえにきたクロヴィスたちに保護され、ヤツの捕縛のときを待つのみ。だけどゲス王は嫌われ者なので、同じ顔のアンリも憎まれる対象になってしまうのはちくしょう…やるせないぜ……。そんなアンリが不安にならないよう、クロヴィスを始めとする理解ある人たちの温かい気持ちに触れ、アンリはここでの生活に慣れていきます。


ゲス王が捕まるまでの間はクロヴィスに保護されてるアンリですが、この時間こそがムフフ…そう、ロマンスの始まりです(^ ^)
堅物将軍のクロヴィスの猛アタック、好き好きアピールに超ニヤニヤしました!
さりげなくキスを習慣化していくのもキャーだけど、キスの濃度が最初軽めのチュだったのにどんどん濃厚になっていくのがさぁ…もぅさぁ…堪んないよね!!(*≧∀≦*)
どこの誰が堅物だって?…ってなギャップが最高でした。

クロヴィスからしたら父を処刑した男と同じ顔のアンリを見るたび複雑そうな感じでしたし、あまりいい気持ちは持っていなかったはずなんですが、アンリがあまりにも良い子で健気だから心奪われていくんですよね。
それに顔が似てるからこそ、クロヴィスがアンリの中身を好きになった何よりの証拠。クロヴィスがアンリにあまあまになっていくの見るのが楽しかったです( ´∀`)

クロヴィスとアンリのBLを楽しむ一方、残酷王"アンリ"の断罪も見どころです!
コイツ、本当にムカつくヤツで性根が腐っとる。親はどんな育て方したんだよってくらいの悪魔なんですが、"アンリ"が最後どんな刑に処されるのか…これにご注目いただきたいです。
そんな方法が?というビックリ驚きな刑罰です。肉体的な死ではない、もっと苦しむやり方……。残酷王の最後、事の顛末を最後まで見届けて下さい。


最後はどうなることかと思いましたが、スカッとする終わり方で読後感最高でした。
クロヴィスとの愛もしっかり守れたし、もう奴隷じゃなく恋人として愛する人の隣にいれる幸福感はこちらにもしっかり届きました(´∀`*)

ちょっと気になったことといえば。表紙を見る限りアンリってめちゃ可愛いけど、この顔で残酷王って正直イメージつかなかったです。挿し絵にもゲス王の姿はなかったので、どんな感じの風貌だったのか見てみたかったなと思いました。

10

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