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表題作泡沫の声を聴いて

橘 徹
大学3年生(サウンド学科)
春日井 亜依人
人魚姫の生まれ変わりの大学2年生(ファッション学科)

その他の収録作品

  • 描き下ろし
  • あとがき

あらすじ

「恋なんてしたくねえのに」亜依人は一見普通の男子大学生だが、実は「人魚姫」としての前世の記憶がある。さらに前世のトラウマから、好きな人を前にすると立てなくなり声も出せなくなるという呪いにかかっていた。「非恋愛主義」を掲げ、10年恋をしていなかった亜依人だったが、同じ大学で他クラスの徹に一目惚れしてしまう。「これは恋なんかじゃない」と言い聞かせても徹を目の前にするとときめいてしまう。と同時に恐れていた呪いの症状も…しかし徹との恋を諦めるのではなく、呪いを克服しようと決意した亜依人。前世の呪いに打ち勝ち、徹との恋を成就させることはできるのか…?

作品情報

作品名
泡沫の声を聴いて
著者
炬太郎 
媒体
漫画(コミック)
出版社
リブレ
レーベル
ビーボーイコミックスデラックス
発売日
電子発売日
ISBN
9784799767658
4.4

(71)

(39)

萌々

(25)

(4)

中立

(3)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
16
得点
310
評価数
71
平均
4.4 / 5
神率
54.9%

レビュー投稿数16

現代ファンタジーが素敵❤︎恋っていいよね…

初めて読む作家さんですが
リリース前の試し読みで、これは良き作品!
絶対読みたい!!と楽しみにしてました❤︎

いや〜ストーリーが面白かったです
人魚姫っていう、恋を絡めたお伽話が
ベースになっているというのがもう素敵ですよね

お伽話の人魚姫では、恋に敗れた
人魚姫は魔女の言葉通り、
泡となって消えていってしまうところを
サラッと書かれてるだけなんですけど
転生しても、人魚姫の時の記憶が残っている
亜依人が当時の記憶や感覚を克明に語るんです。
考えたら残酷で、なんて悲しい話…
往年の名作を掘り下げて描かれてるとこは
ファンタジー好きとしてワクワクするし
それがフラグとなってストーリーの先が気になっていく。最高でした!

個人的には、コマの使い方も好きだな、と。
映像が流れるかの如く、カメラワークのように
テンポよくコマ割りがされててセンス好き〜ってなりました。絵も、表情とかも良いんですよね〜読んでて楽しかったです❤︎

強いてひとつ難を挙げるなら、
ラブなシーンが欲しかったかなー…
結構、亜依人くんが葛藤する場面がメインで
かなり頁を使って描かれていて、
肝心のイチャイチャがない…
これは作者様の作風なのでしょうか。
大学生で、このプラトニック的な終わり方は…
好みが分かれるかもしれませんが、ラストここは良かったねー!と盛り上がりたいところだったかな。
あぁ続きが読みた過ぎる❤︎
という期待を込めて、限りなく星5に近い
配点ということで、星5にさせていただきました。

でも、素敵な話を読んだなぁって
読後感があります。
良かったら、堪能されてみてください❤︎

6

童話BL

童話とBLが融合したとても美しいお話でした。
主人公が「人魚姫の生まれ変わり」なので悲恋の切ないムードは漂っていますが。
切なさと恋のキラキラした輝きが絶妙にマッチしたストーリーに引き込まれ、夢中で読んでしまってました。

生まれ変わりによって亜依人が抱えている苦しみに沿った展開に、冒頭部分では唐突さを覚えて少し戸惑ってしまったけれど。
その後彼が歩んできた道をエピソードを交えながら丁寧に描いてくれているので、すぐに戸惑いは解消。
どころか、細かいところまで童話の世界と結びついたストーリーなのがどんどんわかってきて
最初に戻って読み返すとまた印象が変わる面白さがありました。

橘との出会いで平穏だった亜依人の日々はまた苦しみにあふれてしまうけれど、そこから一歩踏み出すまでの勇気と努力がたくさん見えてきて
それによってふたりの関係が変わっていく様子に爆萌え。
運命と偶然に振り回されながら少しずつ自分の気持ちに向き合っていく姿に感動ももらえて、胸がいっぱいになりました。
呪いから解放されてふたり幸せになる結末、本当に素敵だった…!

いつも亜依人のそばに居てくれる、良き理解者の瑞貴もめちゃくちゃ良いキャラでしたね。
インタビュー記事にあった彼の裏設定も面白くて、瑞貴にもめちゃくちゃ興味がわいたし
橘と亜依人のその後も気になるし。
ぜひとも続きが読みたい…!と思わずにはいられない作品でした。

3

最高に胸がきゅーっとする…泡と消えた人魚姫の、現世の恋

最っっ高に良かった…!読み終えた今、胸がきゅーっとしてます。
キスなし、エロなし、でもそれが良い。最高にエモい。

以下、ネタバレありのレビューとなります。未読の方はご注意ください↓




泡と消えた人魚姫が人間として生まれ変わった現世で、呪いがまだ残っていたら。
そんな人魚姫の”続きのお話”×浦島太郎要素(ウミガメ〜!!♡)のお話です。

主人公は大学のファッション系学部に通う亜依人(あいと:受け)。
彼は実は人魚姫の生まれ変わりで、叶わなかった前世の恋の”呪い”ー
「好きな人の前だと立てなくなり、声も出せなくなる」に今もかかったままの状態です。

10年前、小学生の時に初めて症状が出てからずっと恋をすることを封印してきた亜依人。
けれどある日、同じ大学で他学部の徹に一目惚れしてしまい、呪いの症状が出始めてー

と続きます。


1コマ1コマの描写、特に海の描写やキャラの表情がキラキラしていて美しくて、
グッと引き込まれる…!

序盤の子ウミガメを助けるシーン(浦島太郎❤︎)、子供たちのところへ
バイクのまま飛び込んでいく時のジャンプの様子が、臨場感と迫力がすごくて!!
見入っちゃいました。

このシーン、きっと後半どこかで生きてきて絡んでくるんだろうな、どんな展開かな、と
ワクワクした場面でした◎

子ウミガメの可愛さにノックアウト。。最高の「亀の恩返し」でしたね。お母さんカメもありがとう(*´˘`*)

そして自分の前だと声が出なくなってしまう亜依人への、そこかしこで見られる
徹の配慮や優しさ…じーんとしてしまう。

声を荒らげたり、怒ったり…そんなシーンが一つもなくて、穏やかな海のような人。
好きにならずにはいられないよね、と思ってしまうような王子様で、
亜依人と一緒にドキドキしながら読み進めました。

終盤の種明かし(?)には、「もう、もう、これって運命だよね!!」としか思えず
内心大興奮。心の中で床をゴロゴロ。。笑
全てのシーンが綺麗に一本の線で繋がっていて、素晴らしかった◎


”呪い”の正体とは何か。
自分の中の恐怖心と向き合った時に見えた真実に、グッと心を掴まれました。

そして、忘れちゃいけない脇キャラ。
いつもそばにいてくれた親友・瑞貴(※男性)の存在が、すごく良い〜!

どういった理由で亜依人の事情を知っているのかは最後まで分からなかったけれど、
徹とは違った種類の”愛”で亜依人を支えてくれていて…
最高の親友だなと、胸熱でした。

子ウミガメと瑞貴くん、良いー…!!


徹を見下ろす亜依人の優しい微笑みが印象的なラストに、
言葉にならない胸の温かさを感じて本を閉じました。

めちゃくちゃ寒い時期だけど、なんだか無性に海を見に行きたくなる。
そんな気持ちを掻き立てられる物語でした・:*+.

1

ファンタジーが入り混じる現実の運命的なラブストーリー

人魚姫–––––人間に恋をし恋に敗れ泡になってしまった悲恋の物語。
そんな人魚姫の前世の記憶を持ち、呪いを引き継いでしまった受けこと亜依人が恋をするお話。

童話ベースらしくゾクっとする描写やヒヤッとする展開、ファンタジーらしい意表をつかれるキャラクターなど世界観が魅力的で一気に引き込まれました。

恋をしないと決めたことで平穏を手に入れた亜依人が一目惚れをしてしまったことで必死に恋心に抗うところから徐々に相手への気持ちを受け入れ周りに嫉妬し呪いに立ち向かおうとする姿がカッコよくて美しかったです。最後の告白シーン、めっちゃくちゃ綺麗だったなぁ…

学校の友達が暇つぶし半分で徹くんに手を出そうとしている時に心の中で苛立ちを露わにするシーンがすごく好きでした。こんなにも痛みを耐えて必死に恋をしたいと思っていてもその気持ちが相手には届かない虚しさ切なさやるせなさに胸が締め付けられました。

そして話全部を通して淡々と、でも亜依人の最大の味方であり続けたミズキくんがあまりにもカッコよくて惚れます。

ようやくスタートラインに立てた2人、呪いもなくなった亜依人と気持ちが通じた徹くんがどんな恋をするのかもう少しでもいいので覗きたい気持ちでいっぱいです。

1

【ハッピーエンドなんてありえねーよ(亜依人)】


エロス度☆

おやおや・・・人魚姫の生まれ変わりという設定ですか。実に興味深い。

徹と亜依人が紡ぐ祝福の恋物語・・・開幕です。

人魚姫の生まれ変わり、ロマンチックで素敵かと思ったのですが・・・好きな人を前にすると前世の呪いが発動してしまうとはつれないですね。

呪いのせいで恋愛を諦めていた亜依人でしたが、徹と恋をするために呪いから解放されようと抗う姿や言葉を話せなくても雄弁に語る瞳の美しさが素晴らしい。

王子様と恋をしてハッピーエンドを迎えるのか・・・はたまた、泡となって消えてしまうのか。気になって夜しか眠れません。

1

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