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待ち合わせはさそり座のどこかで

machiawase ha sasoriza no dokokade

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表題作待ち合わせはさそり座のどこかで

篁 燦吏
高校生
雪下 玲
高校生、アロマンティック

その他の収録作品

  • 描き下ろし

あらすじ

「君は俺のことを好きになってはくれない」
幼い頃に暮らしていた街に戻ってきた高校生・燦吏は、転校先で当時片想いをしていた少年・玲と偶然同じクラスになる。
玲も燦吏のことを覚えていて、運命のようなものを感じた燦吏は再び淡い恋心を抱き始める。
しかし放課後に男とホテルに入って行く玲を目撃した燦吏は、大きなショックを受け、玲に問いかける。
セフレだとあっけらかんとこたえる玲だが、次に続いた言葉は「人を好きになるって全然わからない」で…?
★初出時のカラーを完全収録!!

作品情報

作品名
待ち合わせはさそり座のどこかで
著者
majoccoid 
媒体
漫画(コミック)
出版社
海王社
レーベル
&.Emo comics
発売日
電子発売日
ISBN
9784796417440
4.4

(19)

(13)

萌々

(2)

(4)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
6
得点
85
評価数
19
平均
4.4 / 5
神率
68.4%

レビュー投稿数6

それぞれの想い

異なる“好き”の形を描いた物語。

ゲイ高校生の燦吏は転校先でかつて片想い相手だった玲と再会を果たします。
昔と変わらない玲に再び恋心を募らせてゆく燦吏ですが、
彼は誰かを好きになるということがわからないらしく…。

玲の恋愛指向がアロマンティックという設定上、
切ないストーリーになるであろうことはなんとなくわかっていたけれど、
それでも二人の想いが一致しないことはなかなかに切なかった…。

好きな相手が自分と同じ想いで自分を好きになってくれる、
ということはなんて尊いことなのだろうと改めて思わずにはいられない。

でも、二人の想いがぴたりと合わさらないのは玲が悪いのではなく、
そんな彼を諦めきれない燦吏が悪いのでもない。
ただ、恋した相手が“そう”であっただけ。

恋愛的指向は本人の意志ではどうにもならないことだし、
どうにもならなくても当人たちの気持ち次第で
歩み寄ることはできるのかもしれない。

そんな二人の関係を呑み込むのになかなか苦労を要しました。
だけど、もう一度読み返してみると、これが彼らの形なのだと
すとんと胸に落ちたような気がしました。

ハピエンが好きだったり、完結=両想い前提という方が読んでしまうと
なかなか受け容れることが難しいお話でもあるのかもしれません。

1

こういう寄り添い方があってもいい。そんな結末!

幼い頃に住んでいた場所へ戻ってきたDKの燦吏と、当時片想いをしていた玲と同じクラスで再会する。

玲も燦吏のことを覚えており、一緒にいるうちに玲への想いが再燃するが、玲が男とホテルに入っていく姿を目撃したり、周囲の玲に対する態度に違和感を覚え、、、

実は玲は、好きが分からないアロマンテイックだった。

それゆえ幼少期から、彼なりに苦しんだ経緯があり、けれど好きになれないからと言って、苦しくないわけじゃないし、寂しいわけじゃない。
その感情の叫びが描かれ、切なさに胸の奥がギュッとなった作品でした。

だからこそ、&Emoレーベルだし、どんな結末になるんだろうか、、、
と、ヒヤヒヤしていたらこんなにもステキな寄り添いエンドがあるのか! と感嘆しました。

当たり前のことなのですが、人を好きにならないからと言って、感情がないわけじゃないのですよね。

じゃない側の葛藤なども丁寧に描かれ、また文化祭で燦吏たちのバンドが演奏したオリジナル曲のタイトルが、そこへ繋がるのかあ! と分かったときのエモさ。
それから、玲のバスケ部センパイとの事件の出来事と、バンドメンバーの懺悔からの新たなる関係構築。


高校生だからこその多感さはあるかもしれませんが、それでもこの一瞬を。
この感情の昂りを、二人のカタチで大切に紡ぎ続けてほしいと思ったラストでした。


なんとも言い難い、温かい読了感に読んでよかったなあ! と思える一冊でした。

0

何度も読んで反芻してます

レビューの高さと美麗な表紙に惹かれて購入!結果、すごくよかった!!!

誰かを特別に想うとき。誰かと特別な関係を築くとき。その“形”が違ったら、どうなるのか?
何度も読み返して、たくさん考えさせられました。

主人公の篁(たかむら)くんの好きな人は、アロマンティックで性に開放的な雪下くん。「この2人、どうなるの?」とドキドキしながら読み進めました。

篁くんが雪下くんに惹かれる気持ち。
そして、“普通”の恋愛のゴールを望めないもどかしさと苦しさ。その感情の揺れがとても丁寧に描かれていて、心に刺さりました。

篁くんのすごいところは、雪下くんを否定しないこと。そして、なんとか理解しようとする姿勢。さらにそれを、本人に打ち明ける強さ。見た目はクールなのに、芯がまっすぐで本当に優しい。

高校生って、友だちが同性とホテルに消えるところを見たら、普通は動揺しますよ。でも篁くんは、混乱しながらもちゃんと向き合おうとする。本当にすごい人。彼の隣は、きっと居心地がいい。

そして雪下くん。彼の孤独も深く描かれていました。アロマンティックというマイノリティが、どれだけ誤解されやすく、寂しいものか。でも、だからこそ、篁くんという存在が救いになる。こんなパートナー、他にいないでしょ!!!

あまりにもこのお話が好きすぎて、調べまくったところ……
なんと!!作者さまが同人誌で“その後の2人”を描いてくださっていると知りました!!

『喋喋喃喃水魚之交』……読みたい!!!
でも電子が見つからない!!!どうか電子版も出してください……!!!
買います!!!即買いします!!!‍♀️‍♀️‍♀️

0

まったく『同じ』ではなくても、

玲の綺麗な泣き顔に惹かれて。
表紙にひとめぼれでした。

同じ小学校の同級生だったふたりが高校で再会し、
そこから仲良くなって気持ちも変化していくわけですが…
彼らが恋愛感情を持って"惹かれ合う"ことが無いので、よくある再会ラブと違う深さがあり
恋の楽しさを伝えるだけではないストーリーに
ぐいぐい引き込まれました。

燦吏の気持ちはとてもわかりやすく、
玲に惹かれてただ真っ直ぐ進んでいきますが
玲は燦吏が育んだ想いを同じように受け取ることはできなくて。
それが性的指向の問題だけならばいわゆる『BLっぽい』感じの展開になっていけば
ある程度解決していくと思うんですが
恋愛的指向が、となるとお互いの感情だけではない部分が大きく関わってくるので
燦吏の恋の始まりの喜びもうっすら切なさに覆われるような、ちょっぴり寂しい空気が漂っているんですよね…。

ですが、それぞれ違う恋愛的指向を持っていて
同じように交わることはできないとわかった上で、
それでも1番そばに居たいという考えにふたりは行き着いてくれるんです。
お互いがお互いを思い遣って、『好き』という言葉で言い表される部分をこえて。
ふたりが笑顔になってくれたことに本当に救われました。

『アロマンティック』という指向についてたくさん悩んで傷ついてきた玲が
自分の中にある燦吏への特別な感情にふと気付いたような表情にグッときて、
あえて答えを出さないままの結末もふたりらしくてすごく良かったなと思いました。

作品タイトルにもなっている曲がどんな歌なのかも気になります。
ロマンチストを自称する燦吏なので、きっとすごく素敵な恋の歌なんだろうなぁ。
さそり座の星座言葉を調べてみたらとても興味深いことが書かれてあったので、
そういうのを織り交ぜているのかな、などと妄想しつつ…
読み返してまたこの世界観に浸りたいと思います。

3

『好き』のカタチがわからなくてもいいよ

絵が可愛い、好きです。
ほにゃあ〜と笑う玲くんの顔が好き。
ポーカーフェイスだけど玲くん絡みだと感情が顔に出ちゃう燦くんの顔がいい。

好みのタイプはバンドメンバーのGt&Voのしずくん。スンとしながらバンド始めた理由は「モテたいから」とか元も子もない事言ってしまうところ。でも、ちゃんと友達の事見てて案外優しかったりするんだわ。

2人だけの恋のお話って感じではなく、10代の未完成な時期の人との関わり方のお話って感じがしました。青春だし甘酸っぱいし、友達・仲間っていいなーだし。

玲くんさ、人を恋愛の意味で好きになった事がない→[自分はアロマンティックかもしれない]なんて思わん方がいいと思うよ。
まだそんな相手に出逢ってないだけかもしれない。
だってさ、BがLしてしまうお話の中にはノンケだったのになぜか〇〇くんの事が好きになってしまうなんて事あるし、自分はこうだ!って決めつけなくていいと思うんだわ。
告白されて好きではないから振ってたけど、嫌じゃないからまぁ付き合おっかくらいの人っていっぱいおる。変に真面目すぎるんだろな。

このお話の最後、作者さんがネタバレとして志望大学2人共合格して同居始めるって書いてた。
だからちょっとずつ燦くんの事を友達以上の気持ちに玲くんは、なっていくんじゃないかな?

素敵なお話でした。
次回作も期待しています。

ところで、全然関係ないけど4人でお好み焼き屋に行って3人はお好み焼き頼んで玲くんだけもんじゃ頼んでたけど、そんな事出来るんだ!もんじゃはもんじゃしか頼んじゃダメだと思ってた。場所取るから。本当はどうなんですか?許されるの?

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そんなシーンはないので、修正なし

2

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