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梟の王と悩める従者

fukurou no ou to nayameru juusha

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表題作梟の王と悩める従者

幽世の北の王、鳥族(梟)
莎草
斑の近侍兼護衛、鳥族(鶴)

その他の収録作品

  • 描き下ろし 懐かしいあの場所へ

あらすじ

幼馴染みでも貴方とは主従--
でも、貴方と番になりたい。

神々が住む世界・幽世。その北の国の鳥族の王・斑は世継ぎどころか番も作らずフラフラしてばかり。
傍に仕える護衛・莎草は、そんな斑を近侍としては窘めつつも、
幼い頃からの斑への恋心を抑えきれない日々を送っていた。
そんな中、媚薬の効果で斑が莎草は一夜を共にしてしまう。
すると翌日から、斑はなぜか莎草にグイグイと迫ってくるようになって……!?

シリーズ累計20万部突破『鷹神様と憐れな生贄』初のスピンオフ!
★初出時のカラーを完全収録!!

作品情報

作品名
梟の王と悩める従者
著者
丹野ちくわぶ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
海王社
レーベル
GUSH COMICS
発売日
電子発売日
ISBN
9784796417464

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37

4.3

(24)

(9)

萌々

(14)

(1)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
7
得点
104
評価数
24
平均
4.3 / 5
神率
37.5%

レビュー投稿数7

どう見たって両想い

なぜかスピンオフから読み始めてオリジナルの方も気になってしまう罠。

「鷹神様と憐れな生贄」シリーズのスピンオフにあたる本作ですが、
一部既存キャラが登場していたので誰だろう?どんな関係?と
気になってしまう部分はあったものの、スピン元の作品を未読でも
読書上の不都合はそれほど感じませんでした。
むしろ、既存カプたちの馴れ初めとかも気になってしまって
速やかに通販サイトのカートに入れてしまいました…。


本作は鳥族の王・斑とその護衛・莎草の物語。
神々が住まう幽世と呼ばれる世界の北の国の王である斑は
番を作るために見合いを繰り返す日々を送っていました。

そんな主人に厳しくも献身的に仕える莎草ですが、
幼い頃から斑に伝えられない想いを抱えていました。
ある日、誤って媚薬を飲んでしまった斑に抱かれてしまい…。

斑と過ごした一夜を思い返して喜びを噛みしめながらも、
自分たちは主従にすぎないとで必死に自分い言い聞かせる莎草。
けれど、莎草の葛藤をよそに当の斑は以前にも増してグイグイと
猛アプローチを仕掛けてくる斑。
軽薄さの中にどこかいつもとは違う斑の本気が垣間見えて
不覚にもドキドキしてしまう莎草でしたが、
そんな中、斑の子供を宿していることが判明し…。

オリジナル作品もあるので世界観や設定などの細かな説明はありませんが、
神様でもある王は相手が男性であっても子供を授けることができるという
世界観であるようです。

斑もまた神であり、その力によって思いもよらず子供を授かってしまった
莎草ですが、番でもない自分が…と思い悩むことになります。

とは言えこの主従、一目見ただけっでわかってしまう程に両想いなんです。
莎草はそっけない態度ではあるものの斑への忠誠は人一倍強く、
自分の恋心を押し殺してでも斑の幸せを願ってしまう健気さん。
対する斑は飄々としてて一見本心が見えづらくもありますが、
莎草に対しては溺愛がちっとも隠し切れていない!
いや、むしろここまで溢れさせているのに莎草はどうして気付かないの?

いえ、無意識下ではわかっているのかもしれません。
ただ、斑とずっと一緒にいたいという願いゆえに
恋人よりも従者としての立場を選びとった莎草。

斑も王という立場上、一言命じてしまえばいいものを
子供の頃に自分のせいで莎草を傷つけてしまった負い目から
気持ちを告げられずに諦めてきたのでした。
軽薄に見えてその素顔は繊細で一途なんですね…。

どちらも愛が深すぎるがゆえに選択を誤ってしまい、
かなり遠回りな恋模様にジタバタしながら読み悶えておりました。

蓋を開けてみれば莎草の気持ちも妊娠も全てお見通しだったという斑。
だったらもっと早く踏み込んでしまえばよかったのに!と思うも、
莎草の気持ちをちゃんと尊重しつつ見守っていてくれたのだとわかると、
案外スパダリだったのかもしれません。
軟派ではありつつも、本命はずっと莎草一人でしたし。

拗れに拗れまくってきた二人でしたが、想いを抑え込んできた分、
両想い後のあまあまは格別でした。
特にこれまでは気持ちを抑えるために虚勢を張ってきた莎草が素直…!
恥じらい顔も可愛らしくて、ツンからの急激なデレ効果に悶絶しておりました。

もっと二人のイチャイチャを堪能したい~!という願望もありますが、
そちらは描き下ろしと各店舗限定で発売されている特典小冊子にて
補充したいと思います。

0

もどかしさと胸きゅん

莎草が謙虚で健気で一途で、でも護衛としてしっかり腕っぷしが強くて、これぞ正しくクーデレという見本のようなクーデレっぷりも魅力。
斑様の陽気さ、気さくさ、快活さとの対比も心地好くて、1話目から「お似合いやん」と思いました。
どう考えても、幼い頃から斑様は莎草のことが好きだし、現在進行形だろうし、莎草が好きなのもバレてそうなのに、爺様の勧めるとおりにお見合いをするのか、ともどかしかったです。

莎草が顔に大きな傷を作るきっかけになってしまった花畑も、莎草のことを好きだから連れ出したのだろうと思うと、切なさも感じました。
でもそこで、ずっと斑様の傍に仕えることを「何でも言うことをきく」とすがる斑様に願い出る莎草には、思いの強さと強かさを感じました。好きです、そういう強かさ。
でも、それは自分のためでありながら、斑様を護るためでもあり、あくまで従者の立場を逸しないよう心掛ける莎草はやっぱり健気で謙虚だと思います。
決して自分勝手ではない。だから応援したくなります。

斑様も魅力的な人。一線を越えるまでは一応抑えていたのに、吹っ切れてからは莎草に猛アプローチするところが可愛い。
人当たりの良さや快活さ、王として民を率いる者の器を感じました。
強引さもありつつ、従者たちや民たちとのやり取りからは優しさも感じられて、愛おしくなります。

0

貴方の隣が居場所であればいい

今回は幽世の北の王と近侍兼護衛のお話です。

前王に拾われて侍従となった受様が
攻様の番選びを通じて自分の本心と向き合う顛末と
本編後日談短編を収録。

神や物の怪の住む幽世にて鳥族をまとめるのは
東西南北4つの国の王達です。

王は唯一無二の番とともにある事で
王の神気は強靭となり、国を護る糧となりますが
番の契約を残したまま片方が亡くなると
残された側の神気は衰え、肉体も消滅してしまいます。

凍てつく北の国は梟の攻様が王を務めます。

攻様母は体が弱く攻様を産んですぐに病を患い
攻様母は番契約の解消を懇願するも先王は解消せず
今は皇霧山の1部となって眠りについています。

そのため攻様は早くに王に就くことになり
周囲の者は少しでも早く攻様に番をと願っています。

今日も王に相応しい家柄の若い小鳥との見合いで
相手はとても積極的ながらも攻様は何かが違うと
お断りしてしまうのです。

実は攻様には心に決めた人がいたのです。
それは親とはぐれて先王に保護された鶴の受様です♪

最初は攻様に仕える護衛となると引き合わされた受様は
攻様にとって年の近い友となりますが

皇霧山の花畑に遊びに行って土蜘蛛に襲われた事が
きっかけで受様との関係は主従関係とへと
完璧にシフトチェンジしてしまうのです。

攻様の番相手はなかなか見つからず
爺は「いっそ受様でいいのでは」と言い
攻様も「唯一無二の番にならないか」と言いますが
受様に「気軽い!!」と一蹴されてしまいます。

攻様は受様への想いを隠しつつ
"番解消の後遺症を軽くする薬"の開発をしていますが
ある日の調剤室で間違って媚薬を飲んでしまい
受様を襲ってしまうのです!!

その一夜が主従それぞれに変化をもたらす事となり・・・

既刊「鷹神様と憐れな生贄」シリーズのスピンオフで
北の王である攻様とその従者の和風擬人化ファンタジーです♪

既刊のカプも友人として出てきますが
短巻として読んでも全く問題ないお仕立てです。

攻様が番としたい相手は受様だけで
受様も密かに想っているという両片思い状態なのですが

先王に拾われた受様は王である攻様の隣に
自分が相応しいとは思えず
攻様の言葉を軽いと拒み続けるのです。

そんな2人の関係を変えていくのが授かった子であり
置き去りにされた捨て子であり
東の国の王とその番であり。

周りの人々によってすこしづつ変化していく2人に
ハラハラ&ドキドキしつつ、楽しく読ませて頂きました♪

クールビューティな受様が大好物なので
攻様に可愛がられる受様も受様になじられる攻様も
たいへん美味しかったです ヾ(≧▽≦)ノ

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焦れったい主従関係から一歩を踏み出して

丹野ちくわぶ先生の既刊作品は拝読させて頂き、今作も作家買いさせて頂きました。

個人的、各項目5段階で
焦れったい 3
意地っ張り 2
エロ 1
な感じだと思います。

斑さん×莎草さんのカプです。

今作は「鷹神様と憐れな生贄」に登場する北の国の斑さんと莎草さんによるスピンオフで、鷹神様が未読でも分かる内容にはなっていると思います。

幼い頃から幼馴染であり、先代の王の息子と護衛の関係だった斑さんと莎草さん。しかし、ある出来事がきっかけで、莎草さんは一線を引き、二人の仲は完全なる主従関係になってしまいます。でも、莎草さんは斑さんに想いを寄せています。

斑さんに想いを寄せていながらも、自分は護衛だからと一歩下がったり、斑さんには番いたい相手がいる、と勘違いしてしまったり、読んでいると斑さんも莎草さんに好意的なのになかなか関係が進まないのが焦れったかったですね。

斑さんと莎草さんの恋愛模様に焦れったさもあったけど、やっと想いが通じ合った時のおめでたい感じと二人の間の甘い雰囲気に、読んでいて幸せを分けて貰えてる気がするので、是非とも読んでほしいです。

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本当に良かった

「鷹神様と憐れな生贄」シリーズのスピンオフですが、未読でも楽しめました。
幼馴染であり主従関係でもある斑と莎草が一夜を共にするところから始まります。

王として命令すればすぐに莎草と番えるのに、莎草の意思を尊重してアプローチする斑が格好良いです。 

捨て子を保護したり、莎草が身籠ったり、戦いの最中に斑の気配がなくなったりと波乱はあるものの、全てあっさり解決するので安心して読み進められました。

最後は斑も莎草も素直に自分の気持ちを伝い合い、番になることが出来て本当に良かったです。
描き下ろしでは可愛い赤ちゃんを見れて幸せな気持ちになれました。

修正の必要がないように描かれていました。

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