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牢獄の王子と騎士の密約

rougoku no ouji to kishi no mitsuyaku

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表題作牢獄の王子と騎士の密約

ユリウス
幽閉されているシンバ国第二王子→国王代理→新国王、7歳→15歳→18歳、23歳
フェルノ
シンバ王国見習い兵士/地下牢の番→シンバ王国兵士中隊副隊長→大隊副隊長→騎士、17歳→25歳→28歳→33歳

その他の収録作品

  • 番外編「子供じゃないから」

あらすじ

貧困から生き永らえるため、
兵士見習いになったフェルノ。
周囲から押し付けられたのは、地下牢に幽閉された
第二王子・ユリウスの世話係だ。
「貧しい身分というだけで
虐げられる人たちを救いたい」
このまま死ぬだけの運命だと思っていたけれど、
この王子についていけば
何かを変えられるかもしれない――
8年後、先王の死を機に牢から出され、
ユリウスは国王代理となる。彼の側近として、
フェルノは腐った国の建て直しを目指し――!?
最底辺から成り上がる二人の、
国家再建ファンタジーラブ!!

作品情報

作品名
牢獄の王子と騎士の密約
著者
案丸広(案丸) 
媒体
漫画(コミック)
出版社
徳間書店
レーベル
Charaコミックス
発売日
電子発売日
ISBN
9784199610424
4.6

(40)

(30)

萌々

(5)

(5)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
6
得点
185
評価数
40
平均
4.6 / 5
神率
75%

レビュー投稿数6

トンデモナイ傑作を読んでしまった…‼西洋大河とでも言うのだろうか…とにかく凄かった…!

正確には史実に基づいてる訳ではないので”大河”ではないのだと思うのですが、、、西洋風の架空のある国をテーマにした歴史ドラマとして非常に重厚さを感じる1冊です

絶賛したい所おススメすべき所しか見当たらなかった、、、‼
とにかく良くぞこの内容を1冊にまとめ上げて下さった、、、と、敬服するばかり
読後だけでなく読中からすごく「物語を感じ、読んでいる!」という深い読書感に満たされているのを実感出来る時間を下さいました

ホントにおススメした過ぎて、アレもコレも書きたくなっちゃう欲が抑えられそうにないので、、、
厳選して〝こんな読者さまにおススメ〟っていう所を抜き出して行きたいと思います!!

その前に、、、軽~くこんなお話しっていうのをご紹介
あらすじに「国家再建ファンタジー」とありますが魔法とかモンスターとかは一切出て来ません
恐らくここで言うファンタジーは架空の国を指しての事かな?と推察します
なので、描かれている内容にはリアルさがあります
フィクションとしての綺麗事もあるかも知れないけれど、それだけではない芯のある描写で全く雑さ・軽さを感じさせません!

奴隷制、貧富の差、悪政に苦しむ人々、世襲問題、国政と貴族の癒着・権力・騙し合い、隣国との交渉、、、そして変化と共に主従の長きに渡る信愛と親愛が育んだ深愛が余すところなく描かれ切っています

攻めは7歳、受けは17歳で出会います
攻めのユリウスは王位継承順位は2位ながらもその母親の出自故に幽閉されています
受けのフェルノは貧しさから逃れる為だけに兵士見習いに志願したもののうだつが上がらず周囲から虐げられ、厄介な仕事として地下牢の番をする事になります
そこで初めて出会う2人から長い年月をかけこの国の激動の歴史を見守って行きます

尚、ショタ攻めとかそんな感じは一切ありません!!
正直途中、BLである事を忘れてしまう位なのですが、、、これがどうして忘れる事が出来ていたのか不思議な位にしっかり決める時は決めてくれて、、、正真正銘のBLなのですよね、、、‼‼‼
それ位に読ませる所と感じさせる所を自然に誘導しこの作品に魅入らせてくれます

あ!紹介のつもりが結構感想書いてしまっていた…(゚Д゚;)
このままのペースじゃ取っ散らかっちゃうので、、、
以下に抜き出しPOINTを書きたいと思います⸜⸜٩( 'ω' )و //

◆ストーリー軸にしっかりとした骨太さがあり、読むべきプロットの強さを感じたい方
└BLではあって欲しいけど愛とか恋とかばっかでは物足りない、、、そんな方にはピッタリ!!設定自体はそこまできっと難しくありません!だけど決して薄さを感じない緻密で手抜きのない多角度的な構成がホントに秀逸です

◆ストーリー在りきでありながらもキャラが決して薄まって欲しくない方
主役だけの物語ではなく「世界観」を感じて読みたい方
└素敵なサブキャラ、役割を全うした存在意義のあるヒールキャラ、、、多彩なキャラが多く居ますがそのどのキャラもストーリー上で意味のある扱われ方をしています!

◆主従の関係性がしっかり保たれ、また節度と矜持を感じる…時代背景に即したキャラの恋愛描写の巧みさを感じたい方
└10歳差の年下攻めで受けが年上ですが従者です
フェルノは従者なのですが彼が受けとして攻めのユリウスを受け入れる時には「騎士」として成長を遂げているので、主従でありながらも一方的に屈したり仕えるだけではない関係性の上に成り立っている2人です

まだまだ細かい事から角度を変えてのおススメPOINTまでたっくさんあります、、、‼
でも、色々書いてしまうのが野暮に思える位読み所に満ちた作品です
どうぞ腰を据えて読んでみて下さいませ(*˘︶˘*).。.:*


、、、実はこの作品を読んでみようと思ったきっかけが私は前作にあります
初めての作家さまだったのですが、レビューきっかけで気になり、いざ読んでみたら作画は綺麗だし、予想以上のエロにもウハウハしちゃって、、、♡という経験がありまして、、、
これは是非とも次も拝まねば…(ΦωΦ)フフフ…という、、、
告白しちゃえばだいぶ不埒な気持ちで読んだんですよね⁄(/// ^///)

実際は、、、もぉ、、、レビューで書いた通りの衝撃を数々目の当たりにして、そんな当初の私の邪な気持ちはどこ吹く風状態ですwww
でも♡だからと言って重過ぎる訳でもなく、ちゃんとLOVE STORYとしても「愛」を感じて満たされた訳でして…(ღ˘͈︶˘͈ღ)

こんな素晴らしい作品を手に入れられた事が幸せです!
1人でも多くの読者さまの手元に迎えられて欲しいと願っています


修正|ベッド上は本編と描き下ろしで2回ありますが、どちらも性器を描かない体位での描かれ方 
濃密ではないけど決してアッサリしてる訳でもないので満足です♡
カラダを繋げるまでの過程を大事にしながらでも、ちゃんとキスはあるのが良かったです(•ө•)♪

6

見事なロマンとロマンスの相乗効果

西洋の歴史大作作品風で映画なんかの題材にもなっていそうな普遍的な軸と引力の強さを感じます
ここに惹きつけられるのはきっと「ロマンでありロマンス」なんだと思います

1つの国の中で運命を翻弄されるかのように描かれる人々
これが主人公である2人だけでないのが「ロマン」の部分にもしっかり反映されているので奥行きをすごく感じます
だからなのか?架空の国であってもちゃんと「歴史」を感じるのです

そしてこの歴史を動かしていくのがユリウスの存在!
更にこのユリウスを支えながらも、ユリウスと共に在る事で自らの人としての人生に意義を見出してい、くフェルノの人生再構築としてのカタルシスを感じる部分にも心を動かされます

この2人が居る事で影響を受ける奴隷の双子がまた大変重要なポジションです

王族でありながら虐げられたユリウス
平民ながらも貧しく、先を見る余裕など到底なく動く感情は飢えに対する時位のフェルノ
奴隷として生まれた双子は「考える」事すら放棄している虚無の極地
この立場の違う三者(四者)三様の位置付けが非常に分かり易い!

そして彼らをこんな困難に陥れている元凶としてユリウスの父=王族を懐柔して来た「貴族」の存在をしっかり悪として描き出しています

ここで「正と悪」の対立構図を生みながらも単純な勧善懲悪と言った明快な下克上にしていないのが更に良かったです
しっかりと知力を使い人を動かし、圧倒的な「正義」だけを通さない上手さが非常に素晴らしく軽さを一気に軽減してくれました
この種明かし的なエピソードをサラッと入れ込む演出にはクライマックスの昂揚を更に盛り上げて貰いました!
お見事でした

お見事と言えば、隣国の王の存在も良かった・・・!
ベタベタな友情ストーリーにしないで陰ながら見守る存在
ちょっと忠臣蔵精神にも通ずるような筋と情を感じさせられてすごくグッと来ました

後に振り返った時に「ロマン」を感じられるだけの夢物語ではない「精一杯の生き抜いた軌跡」を感じました

このしっかりした「ロマン」の中で芽吹き、育まれる「ロマンス」
これがまた納得するしかない「愛」でした
主従と言う「絶対的な信頼関係」を揺るがす事無くしっかりとその延長線上で生まれた確かな愛
「この人しか居ない」と思う感情が生まれる背景にBLの理想がありました
”生涯を共に居たいと思う気持ち”が主従の枠を超えて同じ量で求め合える!
心休まらぬ政情の中での癒しともなる非常に作品に合った甘やかさ
痺れました

ロマンがしっかりしている中で生まれ、育まれたロマンス
最高にロマンティックな1冊としか言えない素晴らしさでした

2

1冊で完結の壮大なストーリー!!

中世ヨーロッパのような王族、貴族、騎士、教会、平民、奴隷……といった身分制度がある時代のお話です。
王と奴隷上がりの侍女の間に生まれたユリウス王子と兵士見習いのフェルノは虐げられた状況でありながらもお互いの存在が光となり、貴族によって汚れきった国の政治を立て直そうと奮闘していきます。

小さい頃は力もなく何もできなかったユリウスですが、その類まれなる知力と策略で国の根幹から変えていくお話はとても壮大で、いくつも伏線が張られていて読み応えがある内容でした。また、タイトルにあるように二人だけの「秘密」がストーリーの大きな鍵となっている所も、完全に光!!なお話で終わる事なく闇も感じられて好きでした。

子どもの頃からずっと近くに置いて信頼関係を築いてきたフェルノとの身分を越えた恋模様も見どころです。
フェルノに近づくものへ向ける嫉妬と独占欲いっぱいの黒いユリウスの表情にギュンっ!!とします♡
特に国のゴタゴタが片付いてからの二人の時間は、ようやく長年の思いが叶った!!という感慨深さで感動いっぱいでした。(ユリウスに至っては初恋!そしておそらく童貞!!!)
小さい頃に「身長を抜かしたら…」と約束していた事が実現するのって最高じゃないですかぁ泣
騎士であるフェルノ、身体付きもしっかりしているのですが、そんなフェルノを抱くユリウスの構図がとっても色っぽさで溢れていました!

構図的に修正が必要ない画角です。(電子版)

2

改革の大きなうねりの中で育まれていく主従愛から目が離せない

正義と悪の対立構造がここまで分かりやすいと、物語にグッと入り込めちゃいますね。
ストーリーは実に単純明快!
腐敗してしまった王国を、牢獄に追いやられた1人の王子と兵士見習い、そして身の回りの世話をする奴隷たちとで本来の国家のあるべき姿に取り戻していく王国再構築のストーリーとなっています。

中身だけを見ると、BLとは思えない読み応えです。
追いやられた者同士が数年の時を経て、国家最高権力者とその側近として国難に向けて取り組む奮闘劇が、かなりの面白さ。愚かな貴族たちの抵抗に遭いながらも着実に身分制度廃止に向けて動き出すユリウスは、王としての資質が抜群で、牢獄の中でコツコツと勉学に励んできた成果を発揮していく姿は、なるべくして王になった選ばれし者だと言わざるを得ません。
あの小さかった子どもがこんな風に立派な王になるなんて。ああ……めちゃくそ最高です。゚(゚´Д`゚)゚。

もちろん立派になったのはユリウスだけじゃなく、フェルノも腕を磨いて立派な騎士になりましたし、奴隷の子たちも側仕えとしていい働きをしてくれています。
逞しく成長したユリウスは、フェルノの背丈を追い越していつの間にやら立派な執着攻めへと華麗に転身(笑)基本的に忙しい2人ですが、2人だけのちょっとしたイチャつきの時間は、束の間の癒しのひとときです。
物語が物語なだけに、どうしても国家改革や貴族との対立についてのボリュームが多くなるけど、ちゃんとBLの存在感もハッキリと出してくるのでBL欲も十分に満たされました^ ^

これまで確立してきた身分制度を廃止することは、相当な苦労の道のりです。故に、物語も後半から終盤へと動いていくと、かなりシリアスなシーンも出てきます。
貴族という上流階級に守られ、のうのうと生きてきた私腹を肥やす面々には吐き気がしますが、じわじわと貴族たちを追い詰めていく大きな社会のうねりには、大・興・奮!華美な衣装を身に付け、国民から税を過剰に搾取し、奴隷をモノのように扱う貴族たちの没落はスカッとしますよ。
貴族たち保守派とユリウスたち改革派との戦いは、息をつかせぬ展開のオンパレードでしたが、あっちもこっちも見どころいっぱいの大決戦はクライマックスに相応しい盛り上がりでした。


ユリウスとフェルノの甘い恋愛を思う存分楽しめるのは全てに決着がついてから。あああ…待ちかねましたともさ(//∇//)!ようやく拝めた最高の景色でした。
この作品は主人公2人だけでなく、脇を固めるキャラクターたちも個性ある面々が多く、彼ら1人1人の動きからも目が離せなかったです。
隣国の王の圧はすごいし、奴隷出身の側近2人も面白い。フェルノの師匠も実はすごくいい人でしたし、キャラクターあっての物語だったと思います。
また読み返したくなる面白さでした。読後感、満足度、ともに素晴らしかったです。

1

暗闇からの成り上がり国王と騎士の、ずっしり読み応えある再建BL!!

まず、読み終えての感想は、とんでもなく重厚な国家再建ストーリーだった!!
その一言に尽きました。


血筋により、地下の牢獄に閉じ込められていた第二皇子の面倒を見ることになった、貧しい身分から兵士見習いとなったフェルノ。

牢獄にいながらも貴族に虐げられている国民のことを思う聡明で優しいユリウスは、やせ細って傷だらけのフェルノにも食事を分け与えるなどして、信頼関係を築いていく。
やがて、国王たちがなにものかによって襲われ、後継が必要となり、ユリウスは牢獄から出され、その後継として王子の座に就いたが、、、
という冒頭。


年上のフェルノが、ユリウスに一生ついていくと主従を誓い、自らも鍛錬して剣が強くなり、そしてユリウスの傍で護衛をするようになったが、やがてそれ以上の感情――独占欲など特別な感情を抱くようになります。

一方で、ユリウスもフェルノへの想いを隠そうとはせず、周囲に牽制してみたり、、、


年下×年上、身分差cpなのですが、
壮大なる国再建物語のほうに魅入ってしまい、ふたりの恋愛というよりは、ふたりの絆(+奴隷だったニコルとエレナ)によって貴族という、この物語の最大の敵であるその応援に熱が入ってしまいました。


途中、ユリウスが王という立場上、
世間に対しては子を成したことになっていますが、実際にはユリウスの実子ではございませんので安心してご覧になってください。
ユリウスは、自分をもお姫様抱っこしてしまう年上騎士のフェルノに一途なので、、///♡!


とにかくラストの、タヒがふたりを分かつまで一緒、という決意にも似た覚悟に、鳥肌立ちました。
また、攻めの傍にい続けることで光のもとを歩けなくても、受けにとって攻めが光の存在だとか、この言い方にとても萌えを感じますね。(まりあげはだけでしょうか、、)


ファンタジー色が濃いお話が好きな方に、ぜひオススメしたい作品です!!

1

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