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25

落花と破鏡の

rakka to hakyou no

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表題作落花と破鏡の

寺の息子、僧侶
藍沢真智
会計事務所勤務

その他の収録作品

  • 水鏡
  • あとがき

あらすじ

ずっと好きだった

仕事で体調を崩した藍沢真智は、
友人の勧めをきっかけに、
十年以上離れていた地元に戻ってきた。
そこで、幼なじみの然と再会する。
すっかり大人になり、
家業を継ぎ和尚になった然は、
昔とは少し印象が違っていた。
世慣れた振る舞いを見せる然に
戸惑う真智だったけれど…

恋愛する権利はないと思ってきた真智に、
幸せになる権利がないと思ってきた然。
ふたりが見つけた答えは──?

作品情報

作品名
落花と破鏡の
著者
里つばめ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
大洋図書
レーベル
H&C Comics CRAFTシリーズ
発売日
電子発売日
ISBN
9784813034476

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25

4.4

(75)

(43)

萌々

(25)

(5)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
17
得点
331
評価数
75
平均
4.4 / 5
神率
57.3%

レビュー投稿数17

二次元なのに、風や匂い、音を感じる作品でした

作家買いで、レビューも読まず、試し読みもせずに入手しました。
里つばめ先生の描く、情が深いのに、軽やかさを感じる、透明感のあるお話の数々が好きです。

弟きっかけの姉の事故死とお葬式、ブラック企業勤めで心身が壊れる、など、里つばめ先生の作品では珍しく、陰の要素が強い導入でした。
そこからの帰郷先での光景、会話、交流、変化・・・
極限まで濃度が高まったヘドロのようなものが、徐々に、徐々に、ゆるんで、流れて、きれいになっていくのを眺めているような気がしました。

田舎によくありそうな人間関係、お年寄り、若者、家族、近隣関係の中、1人だけ普通の中に埋もれ切れていない特異な人物、それが、寺の息子、僧侶の然。多くの陰を抱えて帰郷した真智の幼馴染でした。

それぞれ内に抱えている重荷がありつつ、近隣住民として、幼馴染として、同窓生として、つながりがあり、日常が流れていきます。

2人がお互いのことを想っているということは、直接的な言動ではなく、そのほんの端々に漂うように表現されています。

キスシーンも、言葉なく、ただ2人がキスをしている様子がいろんな角度から2ページたっぷり使って描かれているのも、情緒がありました。

それぞれの抱えているものの、家族の問題、を、それぞれの消化、浄化されていく様子もとても情緒があり、そして考えさせられました。

想いが伝わりあってからも、ゆっくりじっくり丁寧に愛を高め合う様子がとても素敵で、2人が体を重ねるシーンも、欲望、は感じず、ただひたすらに暖かくて強い情愛を感じました。

0

また新しい先生の作品が読めました!

里つばめ先生大ファンです
先生の描く攻めはいつもひとクセふたクセあるのですが、今回はなるほど、こうきましたか!!!
先生が巻頭で新しいテイストにチャレンジと仰ってましたがこういうことだったのですね!!
幼い頃水難事故で姉を亡くした受けと、幼なじみだった攻め
攻めは小さいときからみえないものがみえている子
2人は離れ離れで暮らしてたのですが、ふと再会します
幼いころも大きくなってからもきっと攻めには色んなことがみえていたのでしょうね
そして、攻めは自分の生い立ちもいいものではなく…
そんなふたりが再会からどう縁を結び直すのか…といった感じです
いつもの先生のクズ攻めを求めて読んだ方は少し物足りなさを感じるかもしれませんが、新しいストーリーに挑戦された先生に敬意をはらいたいです!!
ありがとうございました!

1

再会と救済

作者先生のお名前こそ存じているものの、『リーマンBL』のイメージが強くて手に取らずに来ました。(すみません、リーマン苦手です汗)
今回お仕事やスーツといった要素がなく、同級生同士の再会もの…という事でこれなら読めるかも!と思い手に取らせて頂きました。

仕事が原因で体調を崩した真智。ばったり再会した友人(この子は攻めではありません!笑)の勧めで10年以上離れていた地元に帰省。そこで幼なじみの然と再会します。家業を継ぎ和尚になった然は、昔とは少し印象が違っていてチャラい雰囲気に。そんな然に戸惑う真智ですが……!?

真智も然もそれぞれ過去、現在含めてトラウマというか"自分のせいで……"という自責の念が強すぎて見ていて可哀想になりました。
真智は姉の死、然は金の無心に来る母親…二人共不可抗力な力がかかって苦しんでいるのが胸が苦しいです。そんな中、それぞれの言葉だったり行動が救いとなっているところが素敵でした。
ただ、途中まで真智は然の事を飄々とした男に変わっていた…と思っていたはずなのに然の突然のキスも受け入れちゃうのか…と無理やりボーイズラブにしてきたように感じられてしまいました。(心の救済だけでも全然好きだったなぁ〜と)

最後お墓での演出、やっぱり然はみえていてお姉ちゃんもそこに…と少し余韻とミステリー感が残るラストで素敵でした!

0

焦れた再会

かつての幼馴染みだった二人の“再会愛”を描いた1冊。

会計事務所で働く真智は多忙な仕事が原因で体調を崩し、
10年以上離れていた地元に帰ることに。
そこでかつて淡い想いを抱いていた幼馴染みの然と再会します。

子供の頃に不慮の事故で姉を失った真智と、
母親に捨てられた然と互いに心に傷を負ったもの同士の二人は
ついに離れ離れになるまで口には出来なかったけれど、
昔から互いに好意を抱いていました。

然もはじめこそ住職という立場に似合わずに
派手に遊んでいるようでしたが、再会すると真智への想いは溢れ出し、
彼の中で真智の存在の大きさが伝わってくるようでした。

同時発売だった『東京似非紳士倶楽部』と比べると
真智と然の抱える過去が思いの他重いもので、
ややシリアステイストに感じられました。

1

ふわっとシリアス

”行間”というか”余白”が多い作品だと思いました。描かれていることは、どシリアスなんですけど、読んでてつらくなるような重さはなかったので、ふわっと読めちゃうと思います。

が!え~もうこの状況に恋愛が介在できる~?ってくらい男ふたりが抱える問題は重い気がします。なので、めっちゃ感動して泣きました(涙)!or ちょっとわかりませんでした(涙)!で評価が割れるんじゃないのかな~と思いながら、個人的には中間に着地しました。と言うのも…、再会幼馴染はよいのですが、なんか再会前のエピに物足りなさというか、再会してやっぱまだ大好きっていうところの説得力をあまり感じられなかったかも…(読解力ないだけかもしれないんですけど)というところでした。それぞれ女性親族絡みの事情ってゆ~スピリチュアル…

袈裟とかスーツとかどしゃ降りとか、個人的な性癖に刺さるものはたっくさんありました!それぞれしんどい事情はあるけど、ふたりならなんとかやっていけるよねっていうスタンスには恋愛感情より密度高め、なんなら前世からの因縁って言えるくらいの深い”絆”を感じさせるものがありました。

1

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