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表題作無限初夜

玄 紫瑛
玄黎帝国の皇帝、α、23歳
月璃
薬草師、孤独なΩ、17歳

あらすじ

長年、義母たちに虐げられてきたオメガの月璃(ゆえり)は、
暗い噂のある美しきアルファの皇帝・紫瑛(しえい)のもとへ嫁がされることになる。
空っぽの後宮に、たった一人の宮妃として迎え入れられた月璃。
初夜の意味すら分からないまま紫瑛に抱かれ、最悪の初夜を終える。
絶望する月璃だったが、目が覚めると、なぜか紫瑛と出会った日に戻っていた。
その後、何度も時が戻り、そのたびに二人は初夜を迎える。
噂とは正反対の、優しく太陽のような紫瑛の素顔を知るにつれ、惹かれていく月璃。
月璃に対する紫瑛の愛は、時戻りを繰り返すほどに、深く熱を帯びていき――

作品情報

作品名
無限初夜
著者
Ciel  雪代鞠絵 
媒体
小説
出版社
リブレ
発売日
ISBN
9784799776667

ちるちる評価ランキング

2

4.5

(20)

(12)

萌々

(7)

(1)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
5
得点
91
評価数
20
平均
4.5 / 5
神率
60%

レビュー投稿数5

繰り返される時戻りから解放されるために

今回は新皇帝と辺境領の薬師のお話です。

辺境の前領主の不義の子である受様が
攻様への貢物とされながらも幸せを掴むまで。

この世界の人間には男女性の他に
羅儀、羅府、羅伽の3種類の属性があります。

最も多い羅府は世の礎であり
少数ながら能力の高い羅儀は統率者となり
羅伽は最下位者とされています。

受様はかつて
皇宮方術士の任を独占した一族の前領主が
薬師の母を強引に侍らせてできた子ですが

厳格な一夫一婦制を引く一族内では
不貞は女性の罪とされた上に
受様が方術の力を一切持たずに生まれた為
受様親子は隔離されて重労働を強いられます。

受様が7才で羅伽と判ると締め付けは厳しくなり
3年前には薬草園で育てられている毒草により
母は儚くなってしまいます。

ある日
受様は義母から呼び出されて
新皇帝へ請願書を渡す役目を命じられます。

一族は約120年前に謀反を企てた罪で
辺境の領地へと退かされていた為
新皇帝に復職を願い出る使者となれ
と命じられるのです。

しかしながら義母の目的は
羅伽である受様を羅儀の新皇帝への
貢物として差し出す事だったのです。
この新皇帝が攻様になります♪

受様は義母の思惑通り
攻様への貢物として「初夜の儀」に
望まされた事で

受様は羅伽は男でも子ができると初めて知り
パニクった受様は逃がれるため窓への向かい
受様を止めようとした攻様ともども
窓から転落してしまうのですが

直後白い蝶がひらひらと舞い
強烈な光が2人を包み込むのです。

しかも気づくいた受様は
攻様と初めて対した謁見の場にいて!?

父皇を弑して皇帝となった攻様と
謀反の罪で僻地に追いやられた一族の受様との
巻き戻りオメガバースになります♪

攻様は政務を顧みず
後宮に耽溺した父皇帝を弑して奸臣を廃し
国を立て直す事を急務としていた為

受様の義母の策略に気づいていながら
受様には何の説明もせずにいた為
受様は「初夜の儀」で悲惨な目にあい
死にそうになるのですが

次に気づいた時にはなぜか2人は
10日前の初対面の場にいてその後何度も
その10日間を体験する事になり

巻き戻る毎に攻様は過去の記憶を利用して
現状を変えていくのですが
それによって受様を巡る状況が改善されていく
展開がとても面白かったです。

受様の生家をよく思わない宮侍達
受様の行動制限を目論む攻様の親友の宰相
売れっ子娼妓の部屋に通い続ける攻様の弟
賭け事や骨董収集に目がない前皇の弟
父皇帝の愚策で辞職した女官長達等

受様と攻様を巡る人達の思惑に加え
帝国の沖合で座礁した外国船の積み荷や
失われた後宮規矩、後宮の庭で育つ薬草等
一見バラバラなアイテムが巧みに絡まり

受様達が無事に11日目の婚儀を果たすまで
とても楽しく読ませて頂きました ヾ(≧▽≦)ノ

受様達が何度も時戻りさせられた訳が
最後の最後に明らかになる幕引きが
実にお見事でした♪

6

不憫で健気な受ちゃん好きには特におススメ!

ぴゅあで健気で不憫な受ちゃんが幸せになる作品といえば、何といっても雪代鞠絵先生です。
私の中では雪代先生からしか得られない成分があり、本当におススメの作家さんです。
今作は「無限初夜」のタイトル通り、何度もタイムループして色んな初夜も堪能できます。

今回の不憫受ちゃんは、純真でひたむきで、性におぼこいところもたまりません。
無垢さにひれ伏してしまいます。
不遇で自分に対して自信の無さはあるのですが、決して他人のせいにしないところがまた健気で良きです。
早く幸せになりますように! と読み進めながら願わずにいられません。
そりゃー攻も溺愛するよ! と納得な愛らしい受ちゃんです。
攻は高スペックでとてもステキな溺愛攻です!

中華風ファンタジーに独自のオメガバース設定に、タイムループとミステリ風の味付けがされ、全部盛りかって位てんこ盛りだけど、それぞれが絶妙にとても上手く絡み合って、最後迄美味しくいただけます!

ぜひおススメの一冊です!
※先生のXで新刊発売の個人企画でSSが読めるのでこの機会にぜひ早めに読まれる事おススメです!
※そしてこの作品が気に無かったら過去作もおススメです!

アニメイトもコミコミさん、どちらのSSも甘くて可愛らしいです♪

8

覚えてそう

雪代先生、めっちゃお久しぶりです!喜々としてget!しばらく覚えていそうな気がするので、萌2にしました。めちゃくちゃ特徴あるって訳ではないんですけど、受けさんが清らかな感じでいいなあ。攻めさんも自分なりに一生懸命な感じが良かったです!はらはら降ってくる細雪のような印象のお話、本編300Pほど+あとがき。

120年前に皇帝に背いた一族、星蘭で、側女の母から生まれた羅伽(=オメガ)の月璃(ゆえり)。一族から虐げられていたのですが、ある日、皇帝へ嘆願書を届けに行けと言われ・・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
攻めの側近、弟、敵対していた別部族、叔父、女官たち、受けの義母、義兄たち。
別部族の長が良かったな♡

++攻め受けについて

攻めは、堕落した父を切り捨て皇帝となった方。弟や幼い頃から側にいる側近の力を借りて、疲弊した国をなんとか立て直そうと頑張っています。誠実だし、めげずに前に進もうと頑張るので、好感度大。

受けさんはオメガにありがちな不憫さん。攻めさんの元に来た最初は酷い目に遭いますが、繰り返していくうちに二人力を合わせて、こつこつ良い方向へ向かっていくんです。そこが良い。二人に寄り添うようにひらひら飛ぶ白い蝶を気遣うんですよーええ子やなあ・・・・嫌味ないええ子なんです。

攻め受けとも好感度大なのに加えて、お話が良いんです。上にも書きましたが、二人でこつこつ良いように変えようと頑張るんですよ。淡々とした書きっぷりなんですけど、クライマックスに向かって少しずつ少しずつ盛り上がるようになっていて、最後は満たされた感満点です。あちこちにあった伏線をちゃんと回収いただいていて、あー良かったなあーーーーーーーって思う最後で。「後生だから・・・」と攻めさんが言うところは、まじ沁みましたねえ。あと、弟との確執の原因も「あああー」と腹落ちするもので!

読んで良かったなー。私にはセリフと文章との按配もちょうど良かったです。苦手ななんちゃって中華風でしたがルビあって助かったし♡
先生、また新しいお話、楽しみにお待ちしていますね。
よろしくお願いいたします。

8

あーちゃん2016

コミコミさん特典小冊子もめっちやよかったー
月璃が一生懸命でかわいいー♡

すべての謎が解ける清々しさ、大満足の読書だった

作家買い。
電子書籍の情報がなかなか出ないので久しぶりに紙で買った。でも後悔のない大満足の読書ができた。


中華もののファンタジーで、独自のオメガバースがある。
(オメガは羅伽。アルファは羅儀。)
漢字の用語も多いけど混乱しないように適度の説明がされている。
その上の何回もタイムリープして同じ場面を繰り返すけど、これもダレないように多種多様な問題が起き、それを主役の皇帝であるアルファが力強いリーダーシップで、オメガは厳しい環境で生きていたのにめげずに身につけた知識を駆使して解決する。お互いに支え合って引かれあう2人の様子が良かった。


1つの問題解決が次の問題も解決する。タイムリープものならではのドミノ倒しみたいな構造だった。
何よりラストシーンがいい。
確かにあのとき、唐突にあらわれたよねっ!と思い出して「あっ」と声が出た。
あとがきを読むとさらにしかけがあるとのことで、表紙を見かえした。やられた感があった。


正直、オメガの故郷は断罪されてほしかった。
美麗なキャラクターイラストは紙でじっくり見られたので後悔してないけど、今の時代に電子書籍と紙本の発売日をずらすのはやめてほしい。
せめて電子の発売日をはっきり公表してほしい。

8

時空を超えた壮大な愛のドラマに溺れました

中華風オメガバース。……に加えて時戻り(タイムリープ)の設定付き。
不憫・健気受けのΩと、繰り返す時戻りを経て溺愛攻めに変化するα皇帝の付加価値が付くとあれば、もう物語全てが読みどころとしか良いようがありません…!!

あ、因みに。
ここでいうαは"羅儀"と呼ばれ、Ωは"羅伽"と呼ばれる独自設定のオメガバースです。羅伽が忌み嫌われる世界観ではないのですが、月璃は羅伽であるが故に義家族から酷い扱いを受けてきました。特に月璃を利用してお家再興を目論む月璃の義母は最悪で、月璃の身体を狙うその息子たち(月璃にとっては義兄)もクソです。
義家族による虐待は問題外としても、羅伽にあまり良い印象を持たない紫瑛からの冷たい態度も月璃にとって決して良いものではありません。

そんな状況なので、月璃の置かれた立場はすこぶる悪く、ツラい描写が多いです。タイムリープをする前の2人の最初の出会いのときはもちろん最悪に良くないです。
羅伽嫌いの紫瑛にとって月璃の存在は面倒くさいだけなので、部下への指示も適当、その命じた部下の月璃の扱いは非道、通された屋敷は荒れ放題、出される飲み物には強い睡眠薬、月璃の身体の検めは雑、そして極め付けは月璃の後孔が出血するほどの酷い初夜。月璃がいかに人間扱いされていないかが分かる仕打ちの数々に、はらわたが煮えくりかえる思いでした。

その酷い初夜が終わった直後、その場から逃げようとした月璃が窓から落ちたところでタイムリープ。紫瑛と月璃が初めて謁見した場所に時間が巻き戻ります。以後2人は記憶を持ったまま謁見時点を起点として7回繰り返し、しかも時戻りをするのは紫瑛と月璃の2人だけという不思議…。
タイトルにもある「無限初夜」はまさにこのことで、適切に適正なタイミングで初夜が為されないと無限に時間が巻き戻ってしまうため、2人はタイムリープを阻止するべく様々なことを模索し正解に少しずつ辿り着いていくことになります。

なぜタイムリープが起きてしまうのか?
その鍵を握るのは2人の周囲に現れる白い蝶です。大事な場面で出現する白い蝶が彼らを正しい方向へ導く存在なのですが、その蝶はじゃあ一体何?ってなるわけです。
実はこれにはミステリアスかつ家族愛に溢れたファンタジックな理由が隠されており、この謎は最後の最後にしか分かりません。軽くヒントを言うと、この蝶は紫瑛と月璃をあるべき姿に正してくれる未来からの使者的存在なのですが、これはもうネタバレナシでタイムリープの全貌を知って欲しいなと思います^ ^

蝶の謎はさておき。
巻き戻りに終止符を打つべく行動していくのが、この作品の見どころです。タイムリープを止める正解を導き出していく過程に加えて、お互いに惹かれ合う気持ちの変化に注目です。
タイムリープを重ねる度にどんどん月璃に好意を抱いていく紫瑛。そしてそれは月璃の方も同じです。紫瑛の月璃への溺愛と独占欲はもちろん、月璃の才能や能力により周囲にいる者たちも月璃の虜になっていく変化がめちゃくちゃ最高でした!
聡明で博識、献身的で健気な月璃がちやほやされていく姿にムフフ……(//∇//)
月璃がいなくなって義家族たちが困ってるのもクソザマァでしたし(個人的にはもっとトドメを刺してくれても良かった)、話が進むにつれて月璃が充実した毎日を送っていく日々に読み欲が止まりませんでした。

最悪から最高へとストーリーが至る展開にハラハラドキドキ……そして最後はウキウキニッコリな読後感です♪( ´▽`)
素晴らしい作品に出会えて大満足。時空を超えた愛のドラマにどっぷりと溺れました。

8

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