電子書籍限定版
小説


さすがの構成。さすがの描写。さすがの文章力。
魂の光、竜の姿、戦闘シーンなど、ファンタジーな世界観がクリアに脳内に映像化されるのは、海野幸先生の手腕だな…と思います。
運命的な出会いをしてから、さまざまな試練を経るごとに変わってゆく2人の関係性。
それぞれが言葉にできない辛さと拗れた感情を持っていて、素直になれずに強がったりすれ違ったりしながらも、徐々に心を通わせてゆく。
ドキドキハラハラする展開が続き、最初っから最後まで読み応えがありました。
相手を救おうともがく中で、自分自身も救われていく様子がすごく胸に響きました。
納得のハッピーエンドを見届ける事ができて、すごく幸せな気持ちで読了しました。
…と評価しつつ星4つとしたのは、善文と白夜の言動が、私が共感できる限界を越えていたからです。
何度も出てくる社畜という表現…断れないのも頑張ってしまうのも抜け出せないのも理解はできる。
でも善文の社畜っぷりまでいくと、共感し難い。自分を蔑ろにし過ぎるのは過去のトラウマのせいだとしても、「私ならそこまでしないし、できない」という感覚がずっと付いてくるので、どうにも共感し切れなかったのです。(善文ほど優しい人間にはなれない私…)
白夜も、自分を思ってくれている家族の言葉にもう少し耳を傾けられなかったのか?というのが引っかかってしまった。身体年齢と精神年齢が比例しているのかもしれないけど、感情が拗れ過ぎていて、実年齢107歳とは思えなかったのです。
…と色々書いてしまいましたが、海野幸先生の構成やハッピーエンドへの着地の仕方はやはり大好きです。また先生の転生もの(ゴリゴリのファンタジー♡)が読みたい………!!
今回は引き籠りの竜と
異世界召喚された日本人のお話です。
成長できない攻様がつがいとして召喚した受様と
心を通わせて始祖の姿となりなるまで。
受様はシングルマザーの母に育てられますが
人に見えない青白い光が見えて会話ができると知った
母が面白がってあげた動画で『霊感少年』として
tv番組に出るようになります。
しかしながら母のある振る舞いで出演依頼が無くなり
母が亡くなると厳格な祖父母に引き取られ
青い光は見えなくなっていきます。
大学をでて就職したIT企業はかなりブラックで
30才を迎える前日の深夜の帰宅時に階段を踏み外し
冷たいアスファルトの上で息絶えてます。
受様が自分の死に顔をぼんやり見降ろしていると
目の端を何かが横切り
視線を転じた先には黒い穴が開いていて
猛禽類のような黒い手がにゅっと出て来て
受様のように青白い物体ばかりの空間で
金色の輝きを狙っているように見えます。
いらないお節介焼きな受様は
思うよりも先に全力で体当たりして
金色の輝きを黒い手から逃がしますが
受様が捕まっててしまうのです。
どっと鈍い音がして受様は
直後固い床に身体が叩きつけられた上
「意識はあるか」と命令口調で問われます。
慈雨腱反射で「はい」と答えて身を起こすと
狭い部屋で白っぽい服を着て薄い布を被った
人影を見つけます。
彼こそが今回の攻様で
秘術で創り出した時空のひずみで
消滅するはずだった受様を連れてきたと言い
受様を攻様の運命のつがいだと言うのですが
被っていた薄布を取った攻様は
朝黒い肌に黒髪黒瞳の変声期前の子供で!?
受様は攻様の運命のつがいなのか!?
白竜一族ながら色素の黒い攻様と界渡りした受様の
異世界転生人外ファンタジーです♪
海野作品はコンプリですが
異世界転生モノはお初と知って
つい既刊確認してしまいました(笑)
攻様は受様に竜の一族の長だと名乗り
受様を運命の番と判断したのは
黄金の魂だったからだと言われます。
受様は攻様の求めた魂ではないものの
攻様が今の受様の魂の色が見えないならば
本当のことがバレるまで問題の露呈を
先延ばしする選択をします。
みすみす死にたくないし
つがいなんてまっぴらごめんでもなく
与えられた役目を果たすの死得意だし
竜と人間では寿命も違うのだからと
軽く考えていた受様でしたが
白竜の両親から黒色を纏って生まれ
なかなか成長できない攻様の苦悩を知り
攻様に寄り添っていく事が
嘘で始まった関係が苦しい局面を招いていき
受様が攻様の求めた金路の魂の主ではないと
バレてしまった事で攻様が秘術の返しを受け
外敵の来襲を受ける事態となって
ハラハラ&ドキドキMAX!!
ここからの起死回生がお見事で
攻様が始租の姿を得た黒竜となりながらも
一族に認められて受様をつがいとするまで
大変楽しく読ませて頂きました ヾ(≧▽≦)ノ
海野先生の異世界転生もの。
たくさん著作を出されている先生なので、初めての異世界転生ということにびっくり!
読みやすく、違和感なく、今回もすんなり物語の世界に入れました。
現世で死んでしまった社畜の受けを異世界に呼び出したのは龍である攻め。
その姿は小学生!?というところから始まります。
元霊感少年でお人好しの受けと、自身の能力に疑いを抱いていて成長できない悩める龍の攻め。
人間味ある二人の悩みややり取りが海野節がきいていて、攻め受け二人の成長に繋がっていく過程は楽しめました!
ただ、うーん…そうだな。悩める龍である攻めは、何かあると姿隠しがち。
受けに出会って心も身体も成長していくけれど、居なくなっちゃう攻めに「またかい!」と言う気がしたのも事実。少し子どもっぽさが抜けない印象でした。
だから実家を出て攻め受け二人で暮らそうという約束も…実家で守られてきた攻めと異世界の庶民の暮らしさえ何も知らない受けの空約束のように感じられて現実味がないなぁと…。
外の世界が見たいなら、まずは実家に本拠地置いて長期の旅行にしたら…?と思っちゃった。
個人的にはキャラクターへの萌えも、ストーリーも少しハマらなかったです。
あとキャラビジュ可愛いのだけど、二人とも幼く見えるのが少し残念。特に受け…実際は三十路手前、童顔で20代前半に見えるとは言え、可愛すぎ(幼すぎ)な印象でした。
好きな作家さんの作品なので、よみました。
壮大なスケールのファンタジー作品です。
ページ数も多いので、とても読みごたえがありました。
107歳で、白龍の一族の次男の白夜と、29歳で、白夜の"運命のつがい"として異世界に召喚された元社畜の伊東 善文とのお話です。
もともと、好きな作家さんではあるのですが、この作家さんの異世界転生のお話は、あまりなじみがなかったので、新鮮にかんじられ、おもしろいとおもいながら、よみすすめることができました。
全体的に、あまい雰囲気のお話で、たのしくよめました。
先生買い。いつもながら後味は最高なんですけど、攻め受けともめちゃくちゃ共感するところがあった訳ではなかったので萌にしました。本編300P弱+あとがき。龍、最後の方はがちでカッコいい★
人の気持ちを推し量って、その思いを叶える方向でばかり働いていて、事故死してしまったらしい善文(よしふみ)。不思議な空間をたゆたっていたら、急にどこか重力のあるところへ引き出され「起きろ」と命じられます。そこには祭壇のようなものと和服を着た子供がいて・・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
攻めの両親+兄、受け母(故人)、攻め宅の使用人たちぐらいかな。
++攻め受けについて
攻めさんは最初訳あってお子様姿、受けさんと知り合って色々成長して、カッコよくなっていかれる白龍族の方。成人すると龍の成体になって、国を守護する役目を負いますが、なぜか体が大きくならず成体になれずにいます。それでこじらせてます・・・難しいよね。家族と言えど、こじらせる理由は色々あってすれ違うよね。
受けさんは社畜でうっかり転落死したのを、攻めさんがつがいに と異世界へ引っ張った人。本来は別の妖力持ちを狙っていたようなのですが、うっかりその魂を庇おうなんてしたもんだから、妖力無い受けさんが異世界に行ってしまい、つがいと認識されています。最初は攻めさんがちっこく屋敷の中で孤立しているようだったので、絆されて・・・という感じ。
そんな二人の恋物語なんです。攻めさんがねえ・・・体はちっこいのに中身は300歳オーバーで、ちゃんと受けさんを守ろう!とするのがキュンキュン♪でした。ある意味ギャップ萌えなのかな。成体になってからはカッコいいんですよう、強いの!だからそこでも「あのちっこくて駄々こねていた感のある子が・・・」と再びギャップ萌え?お話が王道かなーと思ったのですが、攻め(特に龍姿)がカッコよかったなと思った一冊でした。
面白かったーーー…!
読み終えて思わず「わー、良かったー…」と呟いてしまいました。
終盤に向けてページをめくる手が止まらなくなる、
異世界転生×和ファンタジーのお話。
面白さと萌えが終盤に向けてぐんぐん加速してゆく感じにワクワク、大興奮でした。
攻め受け二人が出会い交流する中で、双方の考え方に変化が生まれ、
行動も変わってゆくー
そんな過程の描き方が本当に見事で、感嘆のため息が。
特に、身体的にも精神的にも劇的な変化を遂げる攻め・白夜の成長と、
ページが進むごとに糖度を増してゆく彼の溺愛っぷり!
ここが最高でした。終盤、私の心は蕩けに蕩けてました…(*´◒`*)
レビュータイトルにも書きましたが、なんとこちら、
海野先生初の”異世界転生もの”とのこと。(先生のブログより)
「ifの世界〜」は並行世界でしたし、
現世で命を落とした主人公が異世界転生、
という展開はこちらが初めてなのですね。
海野先生の異世界転生もの、まだまだもっと読んでみたいーー!!と、
読後の今、フンスフンスと鼻を鳴らして興奮しています笑
物語の主人公は、ブラック企業勤務の社畜リーマン・善文(受)。
明日30歳を迎えるというその日に事故死した彼は、
異世界から飛び出してきた手に捕らわれそうになった魂を庇い、
代わりに自らが召喚されることに。
しかしそれが大きな誤りであり、自分が”魂の取り違え”を
誘発してしまったのだと後に気付くも、時既に遅し。
自分が本当の”運命の相手”ではないことを隠しながら、
召喚の儀を行った子供のような見た目の白夜(攻)との
交流・生活が始まるのですがー
と続く、龍の出てくる和風ファンタジーです。
何がいいってまず、先述のとおり成長著しい
(→出会った当初より20,000%ぐらい成長する)攻めの姿です。
これは見た目もそうだし、内面についても。
出会った時には「超絶生意気なガキ」的印象の白夜が、
中学生くらいの見た目になり、さらにもっと進んで
高校生、大学生、さらに精悍な顔つきの青年へと変化していく様。
”逆転体格差”にもグッとくることこの上なし、なのですが
変化する度に増してゆく頼もしさと包容力、善文へ向ける愛がもう、半端ない!!
初めは子ども姿の白夜の可愛らしさと、白龍一族の中、
ひとりだけ異質な特徴を持つ白夜への同情心のようなものから
彼に寄り添っていた善文。
それが白夜の変化・成長を目にするごとに
同情心や庇護欲ではない、新たな気持ちが育っていくのですね。
こんなの、ニヤニヤが止まらないよー…!(。-∀-)✧*。
白夜がまだ生意気&我儘だったちびっこ時代。
元社畜リーマンだった善文にとっては彼の我儘なんて屁でもなく(笑)、
可愛いなあ〜と上手にあしらってるのが伝わってくるのですが、
いつの間にか成長した攻めの溺愛ムーブにはしどろもどろ、
立場が逆転しちゃうところも、大きな萌えどころでした◎
で。
白夜がどうして急激な成長を遂げたのか。
そのきっかけは何だったのか。
という理由付けの部分が、しっかり二人の絆の成果として現れていること、
また「国の盾」として働くという白龍一族の特徴そのものでもあることに、感動。。(ああ語彙力、、)
そしてまた、白夜と触れ合う中で変化してゆく善文の意識もまた印象的なのです。
誤解が生じたまま亡くなった母親の気持ちに思いを馳せ、
時を経て理解することができたのは、白夜との交流、やりとりがあったから。
この、互いが互いに影響を与え合い、変化をもたらしてゆく過程が胸熱…!
”幼い頃、「霊感少年」として持て囃されていた”
という事実が受けの単なるトラウマとして描かれているだけではなく、
そのことが善文のピンチを救う鍵となり、
白夜との「つがい」関係にも影響を与えることになる。
序盤で明かされていた情報が既に、後の伏線になっていたのか、
ここに繋がってきたのか…!と興奮しきりでした。
色事に関してはウブウブな二人(DT同士❤︎)だけれど、
あっという間に色々習得しちゃいそうだな…と予感させる白夜の愛し方にも萌え。
と、成長度SS級の攻めにも、巧みなストーリー運びにもおおいに心昂る一冊でした。
欲というのか、一つ注文をつけるとすれば、、
イラスト、特に善文のビジュアルがもう少し”大人寄り”でも良かったような…?;
アラサーの善文ですが、確かに本文中に
”学生のように若く見えて童顔”との記述はある。
にしても、やや子どもっぽい感じが強めかな?と、
ちょっと気になるところではありました。
と、最後にごにょごにょ言ってしまいましたが、、
長髪黒髪褐色攻めとの閨でのひとときのイラストには
「くーーっ!」となり、心の内では花火が打ち上がっておりましたw
”魂の取り違え”だったことが、一体いつ
白夜にバレてしまうのか?というハラハラ感と、
「(大)雨降って地固まる」着地への満足感は大きく(ˊ˘ˋ* )
総じて大満足の、異世界転生×和ファンタジーでした・:*+.
年下の攻め(見た目は幼いけど龍年齢は107歳なので実質は超年上)がちっちゃいときから大きく成長するまでを見守るストーリーの面白さは、何と言ってもその成長率だと思います^ ^
千年は生きるという龍の寿命を人間寿命に換算すると、白夜の107歳は人間でいうと大体10歳前後くらいでしょうか。百歳を超えていても見た目や精神はまだまだ幼く、反抗期真っ只中の子どものように癇癪を起こす我儘な性格は、当然ながら"つがい"を持つに相応しい人物ではありません。
俺様でワガママな性格だった白夜が人として成長していくところとか、"運命のつがい"である善文を大切にしていく溺愛ムーブが増し増しになっていくところとか。ショタでは到底前には進めない大人の夜の世界を知っていくところなんかもそうですが、白夜のこうした変化や成長を、親の気持ちになったかのように温かい気持ちで見届けたストーリーでした。
白龍の系統の家族の中で自分だけが異色の姿をしているコンプレックスから、"運命のつがい"だけが与えられるパワーに期待して善文を召喚した白夜ですが、その際善文は本来白夜の"運命のつがい"になるはずだった魂を押し除けてしまい、自身が白夜のつがいになってしまいます。
白夜の"運命のつがい"だと偽ることに後ろめたさを抱えながらも白夜との生活に満たされていく善文と、善文に心を開いていく白夜。両者共に"運命のつがい"の言葉を拠り所として仲が深まっていくものの、そうした彼らの"運命"がいつまで続くのかは気になりどころです。
白夜の人格成長と白龍コンプレックスの克服、善文が"運命のつがい"でないことの身バレの展開に加え、白夜と白夜の家族との間にあるわだかまりの解消に繋がる人間ドラマもまたこの作品の注目すべきポイントです。
白夜を通し、善文自身の過去と重ね合わせて見つめ直していく母親との関わりも見逃せない部分であり、家族の問題と絡めながらBLにアプローチしていくストーリーは非常に複雑めいています。が、そこが心理描写を巧みに物語に落とし込む海野幸先生の凄さでもあるので、ゴリゴリのファンタジーでありながらも人間くさい人間模様を大いに楽しみました。
偽りのつがいから始まった関係だけど、何が真で何が偽りかはそれは彼ら自身で決めるべきこと。"運命のつがい"が必ずしも肉体的な意味ではなく、心で深く繋がり合っていく精神的支柱を意味するなら、彼らは間違いなく"運命のつがい"であったと言えるでしょう^ ^
ストーリーは異世界召喚ものとしては割と入りやすい部類でした。
ただキャラクターについては、少し引っ掛かる部分があったかな。
不在中にしていた白夜の家族が戻ってきて善文を紹介するのですが、家族はすぐに「白夜をよろしくお願いします」っていうオールオッケーな態度に疑問でした。手を焼いているとはいえ溺愛している息子のつがいなのに、どんな人物か深く知ろうと思わないのかねって思ったし、しかもまだ生活基盤も不安定な白夜に家族に相談もなしで家を出ようと提案する人物なら私なら警戒します。それこそロマンス詐欺を疑うレベルで。
キャラにイマイチ共感できないところがちょこちょこありましたが、ファンタジーの規模感や見せ場感は十分。"運命のつがい"のワードが頻出しますが、オメガバースではないのでそこだけご注意下さいね。(一応子は成せる設定です)
