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表題作虹色スコール

無口でマイペース:池上脩平
素直になれない:水野律也

その他の収録作品

  • 天井のミルキーウェイ

あらすじ

高校までべったりだった友人の池上と、大学に入ってから距離を置くようになっていた律也。池上の何でも分かったような顔が気に入らない、全てにおいて律也より勝っているのも、律也の好きな千鈴が池上に思いを寄せていることも——。律也の態度に気づいていながら、そばを離れない池上。そんな池上の心の内を考えようともしない律也。二人のベクトルがまた交わる日は来るの……? 不器用同士の等身大の恋愛模様
出版社より

作品情報

作品名
虹色スコール
著者
砂原糖子 
イラスト
佐倉ハイジ 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784403521966
3

(44)

(2)

萌々

(10)

(23)

中立

(8)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
13
得点
127
評価数
44
平均
3 / 5
神率
4.5%

レビュー投稿数13

凡庸な僻み屋の、どこに惚れたんだ? 

やおいは「山も谷もオチもない話」。
電子版は、挿絵無し。文章から二人のイメージを想像するしかない。

池上脩平:
イケメン。成績もよい。女子にモテるが、女子に興味がない。
無口、でも、律也にだけは饒舌。・・←ここで律也は気が付くべき。
蓼食う虫も好き好き なのかな?

水野律也:
凡庸な外観。性格は、メンドクサイ僻み屋。
全てにおいて、池上に劣る。僻んで池上を避けてとことん嫌う。
律也の片思いの相手、千鈴が、池上に好意を抱いている事が気に入らない。
池上が、こんな律也のどこが良いのか、理解不能。


上京して、同じアパートを選び、大学に通いだすまではべったり。
いつも傍に居ようとした二人は、同居生活も、視野に入れていた。
でも学生生活を始めたら、どうして一緒に居たいと思ったのか分からなくなるほど、律也は池上が嫌になる。

物語は、律也視点。池上を妬んでいるので、物凄く池上に冷たい解釈。
律也は、池上に劣等感を抱いている。
池上の美男ぶりを認めているということは、律也は無意識に池上に好意を抱いていることなのに、律也は自分の気持ちを直視しない。

こんな二人の気持ちは平行線。いつまで続くすれ違い、
と、思っていたら、後半事態にやっと変化が起きる。

気が長い人向け。 
待ち時間等の時間つぶしにはもってこい、凄く焦れる展開。


1

受けの思考回路に寄り添えなかった‥‥

2008年出版の小説ですが、電子化は先月されたばかりなのでポチって読んでみました。

うーむ……。
こういう一途に想い続ける系の攻めのお話は大好物なんだけど、受けの思考回路に寄り添うことができなくて、あまり楽しめなかった。

高校時代は攻めにベッタリだった受け。
大学の進学時も攻めと一緒の大学を選び、おまけに攻めに同居を持ちかけるほどだったのに、大学生になったら急に距離を置こうとする。

その理由は、攻めに甘えっぱなしで何も一人では出来なかった過去は情けない黒歴史だから、その頃の自分を知ってる攻めとは距離を置きたいというやつ。

攻めが、そういう高校時代をからかったり周囲に吹聴するような男なら、距離を置きたくなる気持ちもわかるけど、攻めはそういう男じゃないんですよ。
だから攻めがかわいそうで……。

それに、そうやって過去に変にこだわってる受けの視野の狭さっていうのかな、一方的な思い込みというか、逆恨みに近い感情にこだわってる姿がやたら幼稚に思えてしまって……。
まぁ10代だから幼稚で当たり前なんだろうけど、それにしても、なんなの、この子……と思ってしまった。

0

ツンデレというより・・・

まぁ、正直、これといって何か飛びぬけた事件がおこるでもなく。
ありきたりな日常を描いた~という感じの作品ではありましたが、
砂原さんらしい、読後爽やかな1冊でしたw
二人は昔から仲が良くて、むしろ受のが攻にべったりだった。
どこに行くのも、何をするのも一緒。
大学も、「一緒のところいこ」って受が言い出したもんだからそこに決定してしまう。
しかし、大学に入り、親元から離れて少しして
受は攻と距離を置くようになる。相変わらず攻はそばを離れようとはしない。
自分が好きな女の子が、攻のことを好きだという真実
そして~・・な話であります。
攻の気持ちも解かりやすかったし、受も結局は・・ってオチが読めてしまうのですが、
それはそれで特別なんってこともなかったですねw
むしろ、後半の、自分が相手のことを好きなのか考えてるところ。
って台詞が妙に可愛くて好き(´∀`)ノ
でも相手が聞いてこないから答えられない。まぁ、実際に聞かれてもうまく答えられない~の問答も可愛かったですな。
なんていうかな、“等身大”っていうの?
ピュアな感じがぷんぷんで青臭いくらいが可愛いというw

個人的には無しじゃないです。かわうぃぃ~w

0

覚えてない

読んだはずなのに、内容をすっかり忘れています。その程度の話でした、わたしには。
わたしにとっては、砂原さんのハズレ系。
当たり外れが多い作家さんだと、鮮明に覚えている話と、そうじゃない話の差が激しい。

0

夢中になった★

初のBL小説でしたっ!!
絵と砂原糖子さんに惹かれて買いましたっ!
とても読みやすくて、初心者にはオススメだな~と思いました。

内容は皆さん書いてあるので省略にしておきます。
や・お・いでしたが、全然楽しめたとゆうか...
絵もすごく好きで、良かったです♪
たぶん、宝井理人さんの絵が好きな人とかは好きに
なれると思います!

初めてだからかも知れませんが...
全体的な評価は★★★★★
(最高評価→5)

0

砂原さんがあとがきで仰ってるとおり「地味」なお話でした。
めずらしく、攻受共に「ヘンな人」じゃないよ(笑)
極々普通の、特に際立ったところのない、それなりにいい子でダメな子たち。
「やまなし、おちなし、いみなし=やおい」ということで、ホントに日常的な、大きな盛り上がりや華のないお話でした。

もともとこういう普通の人の恋愛話が好きなので、「地味」ということが私の場合はつまらない理由にはなりません。
むしろ好きだし、この世界も展開も好きなものでした。

ところが、雑誌掲載時に読んだときにも思ったんですけど、視点の律也にちょっと合い通じないものを感じまして、文句なく楽しめた・・・というわけにはいかなかったのでした。

田舎の学生だった過去の自分を知っている池上を、東京に出てきて遠ざけたくなる気持ちがわかるようなわからないような。
昔の恥を今の友人たちにペラペラ吹聴してネタにするようなやつだったら私も遠ざけたいですけど池上はそういうタイプじゃないですから。
「何でも自分より秀でている」池上に高校時代は散々甘えていたわけなので、急にコンプレックスを感じた理由もいまいちよくわからない。
自分が片想いしている女の子が池上を好きなのが気に入らなくて、そこがすべての出発点なら池上を避ける理由もわかるけど、どうもそれだけが元凶というふうには伝わってこなかった。
結局なんで律也は頑なになってるのかよくわかんないのでした(^^;
池上に恋してるのに気づいてなくてヘンに意識しちゃってた・・・というわけでもないらしい。

まあ、そんなんで律也の態度がちょっと腑に落ちなかったんですけど、二人の微妙な距離感とか、アパートの上下階に住んでのやりとりとか二人の生活とか、毎日の日常の中で起きる出来事や変化していく思いとかはやっぱり好きな世界だと思います。
書き下ろし「天井のミルキーウェイ」もそんな感じは変わりなく。
しかし、池上も「自己完結」のヘタレ人だったと知って、やっぱりキャラ的にはなんだかな、なのでした。
でも世の中、いつも自分の心の中が明快で態度もキッパリしてる人ばっかりじゃないよね。
その辺がこのお話が「普通で地味」な所以かも。
あら。
そういう特化するような華のない人たちで話を一本書いてしまう砂原さんが、なんだかとってもらしくて凄いような気がしてきました(笑)

4

や・お・いなので・・・

なんだかんだでゆっくり読書する時間が取れなくて、4日くらいかけて読んだからでしょうか、いまひとつ面白さがわからないまま読み終えてしまいました。
いまひとつ乗り切れなかったので時間がかかったのでしょうか?

大学生の恋愛模様といった感じのお話です。
主人公はかわいい系の律也とかっこいい系の脩平で、彼らは同じ高校出身でアパートも同じという親友同士だったのですが・・・
このお話が他のBLとちょっと違うのは、律也が千鈴ちゃんに片思いをしているところでしょうか。
どちらかというと律也のほうが脩平に甘えているからこそ今の二人の関係が続いているように見える割に、千鈴ちゃんにバリバリ恋愛感情を持っています。
対して、脩平の言動は明らかに律也が一番大事な人とわかってしまうくらいなのですが、千鈴ちゃんは脩平の方が好きなようで・・・

ワンゲル部やテニス部、居酒屋やコンビニのバイト、コンパ、就職活動などなどよくある大学生の生活を追いながら揺れ動く律也の気持ちを中心にお話が進みます。
事態が一変するのが台風の夜のこと。顔が見えないと素直になれるのですね。
表題作では千鈴ちゃん振られてそのままなのか?といった終わり方で、ちょっと納得いかなかったのですが、続編で律也の気持ちも含めてきちんと整理してありました。
これって、続編にする必要があったんでしょうか?

あとがきにはお話そのものは「やおい」(やまなしおちなしいみなし)、律也がツンデレ、脩平はヘタレとあります。たしかにその通りのお話でした。

1

設定は普通なのに十分な萌え

大学生の池上(攻め)と律也(受け)の話。
ほんとに設定は普通の大学生同士なのにやたらと萌えましたw

律也はなにをするにも池上と一緒でしたが、大学からの友達もできたため、高校の時のことを色々知ってる池上を避けるようになります。
そして律也に好きな女の子ができるのですが、その子は池上が好きで。
そうしているうちに律也は池上に告白されます。

告白された律也がぐるぐる池上のこと考えたり、就職とか段々池上のことばかり気にするのが可愛かったw
律也が微ツンデレなのも萌えw
「嫌い」って言ったあと「…でも好き」ってどこのツンデレですかw
エチのときのやりとりが丁寧で良かったですww
律也が思わず変な声出しちゃって、それに池上が興奮しちゃってw

あとがきでこの作品は「やまなしおちなしいみなし」って言ってましたがそんなことないと思いますよ!
萌えは十分あります(*^_^*)
サークルの先輩・山喜多がおもしろくて好きですw彼、実は雪美じゃなくて大井が好きなんじゃ…と思ったり。

1

ツンデレ=不器用ってことで

杉原理生の「光さす道の途中で」と、同じカテゴリーにはいる、大好物のジリジリとしたお話
でも、砂原糖子作品の方が(名前にお砂糖が入るだけあって)糖度高め。

律也は池上に、無自覚に懐いて、勝手に疎ましがって、その後、自分の中にも恋愛感情があるのを認めてもなかなか態度に表せない、ツンツンキャラ

池上は池上で、最初から律也を恋愛感情で好きなのに、全てを押し隠してしまっているので、無自覚でお子様な律也には何も伝わらないまま。
で、自分の気持ちにとうとう抑えが効かなくなって好きだと告げた後も、恋愛が成就するわけがないと自己完結してしまうので、律也の心の中の変化に気付こうともしない、鈍感へたれキャラ

こんな二人が、大学入学を期に、同じアパートの上下の部屋にすんで、、、
~~中略~~
池上が就職活動を初めて、さすがの律也も大学卒業後の二人の将来のことを考えます。

それなりに、いろいろあっても、最後はちゃんとハッピーエンド
7~8年で纏まるなら、結構速いペースじゃん。
って、どれだけ、ジリジリ、グズグズが好きなのかって話なんですが
あんまりひどいことも起こらずに、ハッピーエンドで終わるのが砂原作品の良いところ。
BLに、ロマンチックなファンタジーを求めるならうってつけです。

あと、こういう律也みたいな子が、学生時代に池上みたいなのに目を付けられたりしないで、そのままオトナになって、最初に好きになった女の子とうっかり結婚して子供が出来ちゃったりすると、子連れオオカミ の宮本さんみたいになるのかなって思った。


この作品、読んでいるときは、なんとなく、池上=杉田、律也=たっつんで脳内再生してたんだけど、「美しいこと」聞いちゃったら、そっちにイメージ全部持ってかれてしまって、、、
となると、池上=ゆうきゃん、律也=紘でどうだ!(って、どっちにしろ勝手な脳内再生なんだけどな)
っていうか、ここで声優さんの話し出していいのかな?
私としては、BLCDからBL小説にきたので、声優さんをの声を脳内再生しながら本を読むことが多くて、感想にこのキャラは誰がいい、とかつい書きたくなる。

2

気持に鈍感

予想に反してかなり面白かった作品でした。今ではお気に入りの小説です!!


修平にべったりだった律也が大学生になってから、修平から距離を置くようになってしまったのはわからなくはないが、ちょっと修平がかわいそうでした。それでも修平は距離を置かれても律也に接する姿は健気だったなぁ。
律也が千鈴の想いに気付いているのに、修平の想いを知らない律也に対して、修平が「おまえってさ、俺のことはなに1つ気づかないよな」って言うシーンはうおっとなりましたねw
恋に戸惑う2人の話は胸がキュンとなります。

まぁ、親友だと思っていたのにいきなり好きだなんて言われたら戸惑うよねw(苦笑
てか山喜多先輩の恋も切なかったです。彼脇役なのに…w


あとがきで砂原さんが『山も谷もオチもない話』と書いていました。
もし読まれた方はこの作品を地味と思うかもしれませんが、私は面白かったと思います。

3

普通に、良かった

可愛くていいお話でした。
大展開のある作品も大変だろうけど、こういう日常の小さな事件をゆったりじっくりと描いて、ちゃんと「読ませる」のも、意外と難しいんじゃないかなァと思う。砂原糖子さんは、そういうのが上手な作家さんだと思います。

主役は、高校時代からの親友です。
大学に入って少しずつ距離が開いてしまう。池上は律也を好きだけど、律也には他に好きな女の子がいて、その女の子は池上が好きで。
律也を押し倒した池上が、はたりはたりと静かに涙を流すシーンで撃ち抜かれました。くそー、私のツボを押しやがって。

「な…に泣いてんだよ、おまえ」
「……終わってしまう」

このままセックスしたら、終わってしまう。友人として付き合ってきた長い関係が終わってしまう。
「終わってしまう」言葉に詰まった思いの大きさに涙しました。

0

不器用な恋

地味だけどリアルでよかった。さっくり読めました。
主人公の心情変化が少し分かりづらかったかな。

0

山も谷もオチもないとは言いますが、それだけではない!

大学生二人の恋物語。
あとがきで砂原さんが『山も谷もオチもない話』と仰っていました。

確かに劇的な展開や事件があるわけでもなく、部活や就活など、
ごく普通のスクールライフの中で描かれた恋愛模様は、
地味かもしれませんが。

不器用な男の子二人の友情と恋愛の間を揺れ動く様が、
丁寧に描かれていて。切なさ満点です!!

『停電』を上手く使った濡れ場も、ツボでした。

2

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