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今から10年以上も前の作品。
時代とか関係なく好きなものは好きだなぁ、と思うお話でした。
受け様は、図書館司書の喬。
攻め様は、喬の心の支えともいえる大好きな小説の作者の君原。
初めて会った時から、君原から強く関心を持たれ、親しくなっていく喬。
酔ったはずみで君原に抱かれ、その後は脅されるような形でお付き合いをすることに。
そんな始まりなだけに、最初は遠慮がちで緊張ぎみな喬なのだけど、君原の優しさや気遣いに少しずつ惹かれていく。
喬の抱えた痛みを、自分のことのように怒って頼ってほしいと抱き締める君原と、力を抜いて君原に身を委ねることができた喬。
堤防でのシーンは、静かで暖かくてとても好きです。
順調な2人だったのだけど、ある日喬は、よく知りもしない自分を、どうして君原が初めから執着したのか、告げられなかったその理由を知ってしまう。
その理由を知られたと知って、慌てて喬の元を訪れる君原ですよ。
ふふふっ(*^^*)
私の好きな攻めザマァな展開にΨ( ̄∇ ̄)Ψ
喬の、胸にぽっかり穴が空いたような空虚感やら、君原の焦燥感やら、切なくて(つд;*)
でも、そんなのが好きなんです( ☆∀☆)
喬が、君原の喬への気持ちがこもった小説を読んで、会いに行く。
あふれる気持ちを押さえられない衝動でいいわ〜。
きっかけが何であれ、好きだという今の気持ちは本当だ、と一緒に生きていく2人。
なんだかほっこりと優しい気持ちにさせてもらいました。
イラストは立石涼先生。
寒々しい表紙ですけど、メロドラマっぽくていいですね。
あとがきにはラブラブっぷりが微笑ましい夏のイラストが付いていました。
綺麗なタイトルと表紙に引かれて手に取ったのですが、いつ面白くなるのかな?と思ってる間に終わってしまった感じでした。
身寄りを亡くして一人の喬と、職場で知り合って付き合うことになる映司。
2人の関係はゆっくりじわじわで、それが本当にゆっくりでずっととりとめないお話が続き、そこで残りページ数が半分を切った時にこれ以上の展開があるのか?とふと不安に…。
そこから1つ2つお話が揺れる出来事があるのですが、喬に義理の姉が居る話、映司の過去の恋人の話、起承転結の転にするにはあまりに弱い気がしました。
大きな山があると待っていたのが悪かったのか、小さな岩みたいなものはいくつもいくつも途中であったわけですが、あまりに薄くて気にならないまま
踏み越えてしまったというか…。
淡々としたテイストがずっと続き、そういうの嫌いではないはずなんですが、これはちょっと「BLにしては当たり前」くらいの出来事がペースを上げずにずっと続いている感じで読んでる時間、茫洋としてしまいました。
悪い点も特に見当たらないんですが、その良くも悪くも何もないという点が私には欠点に思えたかなぁと思います。
冬から春にかけての話、とのことだったので積み山から引っこ抜いた本です。
うん、ぎりぎり今の季節にぴったりでした~
受けが本当に良い子で不憫(´;ω;`)ブワッ!
口癖が「すみません」って何だか悲しいね。
第三者となって改めて感じました。
やっぱり「ありがとう」が気持ちよいね。
最近私、とある人から「謝りすぎw」「そんな気にせんでええのにー」やらを連発されているので反省しました、はい。
だからかなんか受けには本当に幸せになってほしいなーって読み進めてただけに…!!
攻めが近づいてきた理由がアレだけど…それでもお互い出会えて良かったと思います。
…分かった時は、そんな予感してたけどお前何もこんな時期にーーー!!!だとか色々思いましたが。
巻末のイチャイチャバカップルぶりを近いうちに発揮して神崎さんを是非ともうんざりさせましょうwww
神崎さんは良い人です~Σd(´∀`*)
ちょっと切ない話でした。
君塚のこういう裏切り方はあとに残りますね。
悲しいことに君塚が過去を乗り越えた頃に喬が真相に気づいてしまう。
気付かない方が幸せだったんじゃないでしょうか。
過去は変えられないですし、喬は少なからずこれからもそれを意識してしまうと思います。
でも君塚にとって自分の描く小説は神埼いわくラブレターのようなもの。
君塚が書いた小説から自分への思いをひしひしと感じるくらい喬はちゃんと愛されています。
そこに偽りはありません。
それに過去に書いた小説を喬が読んで惹かれたということは、君塚のそういうところも含めて受け入れられるのではないでしょうか。
そういえば、私は作者様が前半に貼った伏せんから先の展開はほとんど読みとれていませんでした。
だからこそショックが大きかったのですが、今思うと気づかない方がより楽しめると思います。
BLでは君塚のような理由で人を愛することがけっこう多いと思うのですが、この作品が他の作品よりも切なく感じるのは作者様の力量だと思います。
良い作品だからというのもありますが、一回大きな山というか谷というか・・・があるので、そこを読んだとたん今までのシーンを思い出し、引っかかってたあの言動あのシーンを読み返して、こういうことだったのかと思わせる仕掛けが。
とにかく感動できるし、泣ける作品で胸が熱くなります。
文体も綺麗で安定感があり、情緒ある作品なので読み終えても余韻が残ります。この人の他の作品も読みたくなる本でした。