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表題作王子と小鳥

ハーリド,砂漠の国第二王子
鈴木,日本人奴隷

その他の収録作品

  • 淋しさの値段
  • 王子と小鳥 その後

あらすじ

貧乏美大生・鈴木圭一が目覚めると、そこは砂漠の国のオークション会場だった。
借金のカタに奴隷として出品された彼が、強欲な第一王子の手におちようとしたその時、その弟であるハーリド第二王子によって買い上げられる。
ハーリドの奴隷となった鈴木は日々逃亡を企てるが、王子の優しさに少しずつ惹かれはじめ・・・。
表題作他、心の欠けた大人と、彼に買われた少年の恋を描く「淋しさの値段」を収録。
苦悩しながらも真実の愛を手に入れる恋人たちのドラマチックコミックス!?
王子と鈴木の後日談描き下ろし付き。
出版社より

作品情報

作品名
王子と小鳥
原作
山中ヒコ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
芳文社
レーベル
花音コミックス Cita Citaシリーズ
発売日
ISBN
9784832286320
4.1

(138)

(68)

萌々

(33)

(27)

中立

(8)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
31
得点
561
評価数
138
平均
4.1 / 5
神率
49.3%

レビュー投稿数31

詩を読むように……

この作者の本は、一作だけ読んだことがある。
雰囲気というか、肌触りのようなものが、かなり好きだった。
ただし非BL作品。

そして本作。
魅惑的な美しい表紙に惹かれ、
「王子様と灰色の日々」と、王子つながりでも気になっておりながら
アラブもの?え?という感じで、なんとなく手が出なかった。

でも。
読んでみたらすごく良かった!
アラブものと言って思い描くような濃い感じではなく、
淡い色彩のまるで詩を読んでいるような世界。
ファンタジーなんだけれど適当にコミカルで、
力が抜けた遊離しずぎない感覚が好き。



物語は、主人公の大学生スズキが、
借金のかたにアラブに売られるところから始まる。
アイドルというふれこみのスズキが男だったことで、皇太子は機嫌を損ねるが、
それを納めるように第二王子のハーリドが彼を買い取る。
奴隷として買い取ったのに、特に何をさせるわけでもないハーリド……

王子とスズキ、それぞれの過去のエピソード、
それぞれの今の立場と閉塞感。
王子の幼い弟(可愛い!)、辞書の下ネタチェック、など
微笑ましいエピソードも挟まりながら、
言葉の通じない二人の関係は、少しずつ近づいて行くが……

展開自体はこれまた王道なのかなぁ。
大人で男前の王子も、結構今時の男の子なスズキも、どちらも愛おしくて
胸がキュンキュンして幸せにしてやりたくてたまらなくなる。
終わりの余韻もいい。
そして、同時収録の別な話を挟んで、
ハッピーエンドを予感させる「その後」が暖かくてまたいい。



絵も台詞も、時々抜けちゃってるよなぁ、と思わなくはないし、
おい、アラブなのに髭はどうした!?とか思わなくもないけれど、
そこを含めての世界観や味わい、だと好意的に解釈しましょう。
後書きで判明した、「まさかの、王子年下!」に再度キュンとしちゃったので、
神つけちゃいます!

16

余韻 はんぱねー

おかしいなあ、今日は笑い転げる作品を読む予定だったのに。
本棚整理中に出てきた山中先生の「500年の営み」
夢中になって再読、たりねーと思って、ひっぱりだした当作を再読。
どっちの作品も落涙もの。
どうしようもなく記憶に残る一冊には間違いないので神。

アラブにハマっていた時に、当作に到達。
もちろん、王道アラブしか知らなかったので、最初はびっくり。

万人受けする絵ではないだろう・・と思います。
そして、万人受けする話運びでもないだろう とも思います。
でも、私、この作品、大好き。
偶然の出会いで、かつ王道アラブでは全くない作品でしたが、
一気に山中先生の他作品をあさるようになりました。

弱いんです、この攻めさんみたいな、控えめ、じんわり攻め系。
最後、受けさんに向かって「お前を窓から投げ捨てる訳にはいかない」という
彼の背中とその愛情に号泣。
そして、「えーーーーーーちょっとまってお願い」的なところで
終わってしまい、
余韻というか放り出され感というか、そういうものが半端ないです。
ううう。唸るしかない状況。

前回読んだ時も検索しました。
同人誌の方で続き?関連作?があり、
読みたくて読みたくてしょうがなくなり、今回も本屋検索。
そしてpriceをみて、ため息・・・(すいません BL貧乏なもので)
はー電子本サイトさん、、、お願い。掲載して・・・・(涙)

そうです、余韻(としておく)半端ない という本なので、
そういう終わり方でも大丈夫かどうか、読む前に十分ご確認ください(笑)
海で溺れてる時に海水飲んじゃった 的な渇望感を味わえます!

9

こんなアラブもの、はじめて…

すごい余韻でした。
萌えて萌えて、ぽろっと泣きました。
これアラブものって言っていいのかな。
独特の作風です。趣味が分かれそうだなと思いました。この空気感が好きならハマるし、好きじゃないなら面白さがさっぱり分からないかも。
メルヘンのようでいてメルヘンじゃなくて、非リアルなようでリアルで。
私、アラブものは苦手なんですが、まったく苦手意識がわかないお話でした。なので、アラブが苦手だという方にも試していただきたい作品です。

言葉が通じない二人が少しずつ心を寄り添わせていく場面にキュンキュン。
アラブの王子様が最後にくだした決断にキューン。
二人の再会の場面が読みたかったな。
でも、あそこで終わってるから、この余韻が味わえたんだろうな。

『淋しさの値段』
うへー、タマラン。
一日五万で買われた男と、買った男の生活。
読み終えてタイトルを見ると、感慨深いです。
大好き、こういうお話。

7

切ないアラブもの

 
山中ヒコ先生の独特な心にグっとくるあの雰囲気がハッキリでていたと思います。

夢のようなリアルのようなアラブもの。
兄に取られたくなくって、でも捨てることなんかできなくって。
ぎゅっと抱き合って泣く二人にこっちも胸が痛くなりました。
言葉が通じにくいところも良かったです。
読みながら「幸せにしてやりたい…!」と思ってしまいました。

読み切りで完璧な再開シーンがなかったところがまたあざといというかなんというか(笑)
妄想がかきたてられますね。神!
 

5

攻め様が魅力的!

カップリングとしては、アラブの第二王子×日本人奴隷なのですが、エロはほとんどありません。プラトニックなBLが好きな方におすすめ。

特に、攻め様の弟王子が全体を通して出てくるのですが、この弟王子がとてもかわいい!!

そして、その弟王子を可愛がり、成長を見守る攻め様。受けに腕枕をしつつ、その寝顔をじっと見守る攻め様。年下なのに包容力のある攻め様がとにかく魅力的でたまらない!!全体を通して、男前な攻め様の魅力のとりこになった作品でした。

5

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