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表題作愛されすぎだというけれど

斑目幸司,元伝説の外科医で現在日雇い
坂下春紀,ドヤ町の開業美人医師

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

先生が感じると、きゅっと締まりやがる。
名器だよ
平和な日常を取り戻した坂下と斑目。しかし坂下を執拗に狙う斑目の弟・克幸の魔の手は着実に伸びていた。

日雇い労働者街で診療所を営む医師の坂下は、元伝説の外科医にして彼らのリーダー格の斑目といつしか深い仲に。北原の一件も片づき診療所にいつもの風景が戻ってきた。
しかし、街には路上強盗が溢れ、ドラッグまでが出回り始める。平和な日常を脅かす黒い影に坂下は、斑目の腹違いの弟・克幸が絡んでいることを知る。執拗に自分を狙う男に決して屈しない。そう決意する坂下だが、その強い意志が逆に克幸の興味を煽り…。
坂下を巡る斑目兄弟戦争、ついに決着の時!

作品情報

作品名
愛されすぎだというけれど
著者
中原一也 
イラスト
奈良千春 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
シリーズ
愛してないと云ってくれ
発売日
ISBN
9784576100852
3.9

(33)

(12)

萌々

(9)

(11)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
9
得点
129
評価数
33
平均
3.9 / 5
神率
36.4%

レビュー投稿数9

俺のフェアリーはギンギンで弾けそうだ…シリーズ第3作

私が勝手に「愛してる」シリーズと呼んでる一連ものの、第3作目。
本作では、冷酷なヤクザで斑目の異母弟・克幸が汚い手を使って医師・坂下を揺さぶってくる…という展開。
ドヤ街のおっちゃんたちが集う坂下診療所の、下品だけど人間味のある人情ものとしてのテイストと、ヤクザが欲しいものを手に入れるためには全く手段を選ばない鬼畜さをこれでもか!と描写するハードボイルドなテイスト。
この両輪が見事に噛み合って、その上でコミカルテイスト、プラス激しくも本物の愛に溢れたエロシーンの迫力もギュウギュウに詰まったこの作品、面白くないわけがありません。
正に「BL界の宝石箱や〜!」。

今回、坂下は克幸に拉致され、強姦されます。ええ。最後までヤられます。
しかし、坂下は強くなった。『いくらだって犯せばいい、でも心まではっ』屈しない坂下がそこにいます。
結局、愛人の湯月に情報を漏らされて斑目と双葉が坂下を助けに来ます。そのあとの大立ち回り等は活劇的なテンションでハラハラドキドキ。
戻ってきた坂下が克幸に強姦された事も見抜いている斑目が、逆に克幸の痕を上書きするように優しく、激しく坂下を抱くシーンのエロ迫力!
今回は斑目が完全勝利したけれど、本当に克幸が引き下がるのか?という不安も感じさせつつ、このシリーズはまだ続きます。

1

兄sideと弟sideを合わせて読んでください

シリーズ3作目。
こちらは是非ともスピン作品と一緒に楽しんでほしい!!

兄side「愛されすぎだというけれど」
弟side「愛しているはずがない」

と分かれて、1つの事柄を視点を変えて綴られています。
兄はコミカルに、弟はシリアスに、全く違う印象でどちらも面白いです。
又、こちらでは拍子抜けするような場面が少しあって、その補完がスピンです。
2つ揃って1つの作品だと思うのでご一緒に〜ヾ(*´∀`*)ノ

診療所の待合室でいたしてるシーンの挿絵は激萌!!!
ガラス戸を隔てて、外から丸見えの待合室。
長椅子の上でバックから犯されている先生。
2人の表情は見えづらく、リアルに外から覗き見してる気分になりました////
はぁ…奈良さん絵の高揚感は最高だ…。


さて。
1作目で登場し先生を闇医者の世界へ連れていこうとし、
2作目で黒幕となりまだまだ諦めてないのを匂わせていた斑目克幸。
3作目で実力行使にでます。

先生の弱みを作り、小細工をし、留置所にまで…。
斑目に向かって躊躇なく銃をぶっ放し、兄弟の確執の深さがわかります。

先生への執着は恋愛的な意味はありません。
ただただ、兄が大切にしてるものを奪ってぶっ壊したいだけ。
先生を犯すシーンは色っぽさの欠片もなく兄に勝ちたい征服欲のみで暴力的。
監禁し、精神的にも体力的にも追い詰め…。

兄への劣等感の拗らせ具合がどうしようもない奴だな!とつくづく思いました。

克幸のせいで引き裂かれた状態の斑目と先生でしたが、
絆?繋がり?は3作目で一番感じました。
回を重ねるごとにより深く、優しく、甘くなっていく姿は萌えますね( ´艸`) ♪
エッチなシーンのエロス度も上昇でニヨニヨしますv

個人的に一番テンション上がったのは殴り合いの兄弟喧嘩!
クールで、ビシッとスーツ決めて、頭から足先まで隙なく武装してる克幸が!ですよ?
髪振り乱してボロボロ泥まみれになりながらお兄ちゃんと殴り合いって!!!(∩´///`∩)
らしくなさすぎて、めっちゃ萌えた////
(逆に斑目は似合いすぎるw)

兄sideでは湯月のキャラがオタクで終わってるのが残念。
本当はもっと複雑な感情があったんですよー!
なので、ヤクザの愛人に疑問を持った方は「愛しているはずがない」を読んでくださいませ。

評価はスピン有りきになってしまったかな?
一緒に読んだのですごく萌えたけれど、これ1冊だと萌え寄りです。

0

斑目vs克幸、とどのつまりは…

生活が不安定な日雇い労働者達の為に診療所を開設して切り盛りしている青年医師・坂下の奮闘記。
3冊目ともなると坂下も随分と街に馴染み、逞しく頼もしくなっていくのを実感できて何だか胸アツだわ…。

日雇い労働者の一人で実は天才外科医だった過去を持つ斑目との関係も、目に見えて進展しているのが分かる。
ねっとり攻めるエロ親父もいいが、坂下が肌身離さず身に付けているホイッスルを一吹きすると速攻で駆けつけてピンチを救うお助けマンさながらの活躍も格好良かった。

今回は日雇い労働者達が無差別に襲われたりドラッグをばら撒かれたりと、街の秩序が著しく掻き乱される事態が次々と起こる展開だったので読むペースが速かった。

騒動の背後にちらつく斑目の義兄弟・克幸の仕業てのはすぐに分かるものの、本気で坂下に横恋慕しているような当て馬要素は感じなかった。
それもそのはずで、克幸は斑目に対しての対抗心が第一ってのがすぐに分かるんだな~。

とどのつまり、盛大な兄弟喧嘩だったって訳だ。
しかしまぁ、ドラッグをばら撒いたり坂下にちょっかいだしたり、さんざん周りを巻き込んではた迷惑もいいとこですがな。
これって兄弟喧嘩も程々に、って教訓にはなるのかな…

0

ざっくり

最初はもっとシリアスなお話かと思ってましたが、このへんから方針転換なんでしょうか。いろいろとかなーりざっくりしてました。

今回は結構医療シーンがあって、それに突っ込みたいところがたくさんあって、お話に集中できませんでした。。。そのほかにも突っ込みたい部分はあれこれ。
でもまあBLだし、と気を取り直そうにも、エロはあっても気持ちの部分の掘り下げがあまりなくて。
エンタメか、というとそこもざっくりだし。
全体的に何を書きたかったのか、ぼんやりしてしまっている印象でした。
強いて言うなら、坂下が斑目完落ちしたことを自覚して、絆を確認したっていう巻なのかな?斑目・弟は形無しです。でも、かっこつけてたのに、お兄ちゃんには敵わなくって、へこむあたりがちょっとかわいかったw
どっちかというと、主人公カプよりも、克幸の方が気になってしまいました。愛人バーテンもおいしそうだし。(突然のオタク設定には仰天しましたが)。
でもこのお話のおかげで、今後の展開に幅が持たせられるようになったのかな?という気はします。これを読んでもまだ続きを読みたいという読者だったら、きっとシリーズ最後まで読んでくれそうだし。
今後この布石を活かした展開になっていくことに期待。

0

愛より、人間ドラマ

『愛してないと云ってくれ』シリーズ第3弾!

ドヤ街で診療所を営む坂下。
ホームレスが襲われて金を奪われるという事件(マグロ)が立て続けに起こり警戒を強める中、
以前この街にいた小川が正業につき、その新しい生活の報告をする為にやってきます。

小川を使っておびき出される坂下。
後ろにいたのは、まだ彼を諦めていない班目の弟でヤクザの克幸…

診療所に火炎瓶を投げ込まれたり、罠に嵌められ麻薬売人容疑で拘置所に入れられたり、
満身創痍でなかなかヘビーな展開なんですが、
重くなりすぎずに読ませるのがこのシリーズのいいところかな。
克幸の愛人の裏切りは、うん?ちょっとご都合主義だし、
ご都合主義と言えば、いざという時には助けてくれる班目も
人間離れしたスーパーヒーローぶりだし、細かいことは色々ありますけれど、
よしとしましょう。

二人の関係はいつの間にか、もう出来上がったカップルという感じで
関係の進展は話の中心じゃなく、まぁ今回はどんなエロかな?って感じ(笑)

双葉の過去、何より班目の過去、克幸もこれで退場じゃあないだろうし、
(そもそも、この兄弟の家ってどんな家なのか興味津々だよー!)
とネタはまだまだ、今後の展開に期待しましょう。

3

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