俺を貴方の、最後の男にするって誓ってください!

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表題作この佳き日に

鷺沢春臣,29歳,洋酒輸入販売店の末っ子
小鹿島穂高,29歳,ウエディングプランナー

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

「――……俺、男と寝たんだ……」結婚式当日花嫁に逃げられた春臣は、ウェディングプランナーの穂高と禁断の一線を越えてしまい!?

「なんだよこの人、可愛すぎるだろ!」――結婚詐欺に遭い、結婚式当日花嫁に逃げられた春臣は、その夜、担当ウェディングプランナーの穂高に誘われるまま、初めて男といたしてしまった。確かに穂高は美人で気立てもよく、昼の堅実な仕事ぶりも、夜の妖艶な色気を滴らせた姿も魅力的だったけれども。いや、しかし! 結婚式のショックよりも、男を抱けた自分にうろたえる春臣。だが、ふとしたときに見せる穂高の無邪気な笑顔が抗えないほど可愛く、そんな穂高を独り占めしたいと思ってしまい――。
(出版社より)

作品情報

作品名
この佳き日に
著者
海野幸 
イラスト
小山田あみ 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
シリーズ
40男と美貌の幹部
発売日
ISBN
9784576101361
3.5

(21)

(4)

萌々

(5)

(10)

中立

(2)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
4
得点
72
評価数
21
平均
3.5 / 5
神率
19%

レビュー投稿数4

ヤリ手ババァのような受け!?

末っ子ゆえか、のんびりして人当たりのよい大型犬のような主人公・春臣が結婚詐欺に遭って、式当日に花嫁に逃げられるという受難から始まるこのお話。
結婚産業の苦労も盛りいれてかなり面白い!
何と言っても、気持ちを見せないウエディングプランナー・穂高の誘い受けのしたたかさと、ツンツンぶりにハラハラしました。

結婚詐欺にあったその日、担当だった穂高の家に泊まることになった春臣は酔った勢いで、穂高を食べるんじゃなくて食べられちゃう!
その事にショックだった春臣ですが、家業の酒店の新規事業で穂高の勤める式場で自社アピールの式を行う担当にされてしまい、再び穂高と再会することに。
そのモニターのカップルの新郎が穂高の元カレだったので、春臣は複雑に・・・

確かに春臣はワンコタイプなんですが、愛嬌が犬ぽいというだけで尻尾を振ってご主人様を慕って、慕って、というワンコではありません。
穂高と寝てしまうのだって、二回あるんですが、どれも穂高の誘い受け。
しかもかなりしたたかで計算高くて、淫乱というよりはヤリ手ババァ(爆!)な感じ。
体だけが目当てなのか?と思わせておいて~~が上手い!
本当、ポーカーフェイスなんだから。
花嫁にはダマされるし、のんびりした雰囲気だし、弱っちい人かと思われた春臣ですが、穂高は一緒に仕事をしてみて、知らなかった彼の良い部分が見えてくるんですね。
そして、元カレが登場とあいなるわけですが、これがまた喰えない男ですよ!
ラストで明かされる穂高とこの男・北川の過去はとんでもないもので笑っちゃったんですが。
春臣は穂高のどこが好きに?という部分、それは最初の出会いから、エチしてしまった事実、そして一緒に仕事してみて彼のひととなりを知り、元カレの登場で嫉妬を覚えて、とその流れはスムーズに入ってきて不自然感はありませんでした。
むしろ、グルグルしてキョドる春臣が楽しく、疲労でボロボロになる春臣がかわいそうで、思わず春臣に肩入れして楽しんでいました。
穂高は強い嫁になりそうですww

途中、文に?という部分があり、あれはワザとなんだろうか?と疑問に残っているのですが、嫌味だとしたらすごい言葉の選び方だなと思いますよ。
また、余談ですが、最初のほう春臣の逃げた嫁がブライダルエステで使っていた化粧品は、『40男と美貌の幹部』の舞台になった化粧品会社のものでしたww
こんな些細な部分が思わず嬉しかったり~
楽しい一冊でした。

4

弥七

「ボトルネック」! さらっと読み流してました……。ほ、ほんとだ~~。遺族のところは、結婚式でそれはないわ~~と私も思いました。細かいところでシャレを効かせた作家さんなんですね。

茶鬼

弥七さま

「不倫は○○だ」も笑ってしまったんですが、
春臣のお姉さんが仕事で落ち込む春臣に「それで、ボトルネックは?」と聞くところ、やはり酒関係だから?
穂高が春臣に「遺族にキャンセル料は~」という部分。
結婚式場で”遺族”なんて!?春臣に対する嫌味なら納得なんですが、、
といった些細な部分ですよ。
きっとわざとですよね、笑いをとってるんですよね?こっそりと^m^

弥七

気になった文とは、アレですか? 「不倫は……」のとこですか? 私はさっと某芸能人の顔が浮かんで、笑ってしまいました。

なんだかんだで好きな作家さんです

 ちょいちょいレビューを書かせてもらっている作家さん。
 時々物足りないなーと思うことがあるのですが、今回は仕事の配分も丁度よく(いつも多く感じるのです)、エロもこってりとしていたし、キャラクターもすごく個性的ってわけじゃないけど魅力があって、楽しめました。

 文章も読みやすくて自分には合っていて、気づいたら毎回買ってる作家さんです。これからも期待してます~~。



 ……が、本屋でカバーを付けてもらうのはやめた方がいいかと。口絵が……あぁ店員さんに見られた~~~。

2

現代結婚事情

今回は結婚詐欺にあう洋酒輸入販売会社企画室長補佐と
攻様の式を担当したウェディングプランナーのお話。

結婚詐欺にあった攻様が新しい恋を見つけるまで。

攻様は
社長である父を筆頭に家族経営している
洋酒輸入会社で姉の企画室長の補佐をしています。

華やかな容姿と楽天的で軽やかな性格で
人生を謳歌していました攻様は

春のある日、
会社近くの喫茶店で運命の女性と出逢います。

美しい彼女と意気投合した攻様は
出会って二週間でお付合いを申し込み
二カ月目には早々にプロポーズ、

大安吉日の本日には
真っ白なタキシードで輝く笑顔の彼女と
バージンロードを粛々と歩くはずでした。

しかし、彼の花嫁は
準備開始の時間になっても式場に現れず
携帯も解約されて繋がらりません。

式を抜けて探しに向かった兄によると
彼女の部屋は既にもぬけの空?!

もはや攻様が詐欺に会った事は明白で
何も考えられないほどでしたが
式場を決めてからずっと担当してくれた
ウェディングプランナーの采配で
式と披露宴は花嫁急病で押し通されます。

このウェデングプランナーこそ
今回の受様なります♪

攻様は初めて受様に会った時、
目が釘付になる程の美人さんで
式場の説明も攻様達の要望へにも
過不足なく応えてれた
優秀なプランナーでした。

披露宴を終えた攻様は
花嫁に逃げられたショックと
結婚事態に反対していた姉への言い訳に
静かにパニックってしまいます。

受様にはそんな攻様が
まるで自殺をしそうな顔に見えたらしく
自宅に泊めてくれた上
自棄酒に付合ってくれます。

その上、
もうしばらく女性はこりごりという攻様に

それなら男性はいかが?

と艶やに笑って攻様に跨り
穏やかな彼から想像できないエロい夜まで
経験させてくれるのです(笑)

一夜明けても受様との激しい一夜の夢から
目覚める事ができない攻様でしたが
出社した彼を待っていたのは
受様の式場とのタイアップ企画の担当任命?!

こんな踏んだり蹴ったりな攻様に
明るい未来はやってくるのでしょうか???

思いこんだら一直線で能天気そうに見えても
やる時は結構できる男な攻様と
穏やかでそつがないように装いつつも
実は強かでツンデレな受様のラブコメです♪

受様が攻様を誘ったのは
顔が好みだったからと言われてますが
ツンな方なら遠回しの告白ですよ。

対する攻様も
受様の様子を語る場面で最初から
かなり褒め言葉満載(笑)

攻様がノーマルなので
受様がよりツンツンなのはお約束ですが

攻様をだました女詐欺師と
タイアップ企画に絡んで現れた
受様の元カレの存在が複雑に絡み合って

それぞれが誤解と嫉妬でグルグルで
まとまりそうでまとまらなかった上
最後の受様の爆弾発言なオチまで
ノリよくテンポよく楽しく読めました(笑)

まとまる前も後も受様のお尻に
ガッツリひかれそうな攻様ですが
それもまた良しって感じがしますね。
さすがワンコ属性♪

今回は受様の式場のエステで使われてる
化粧品会社が舞台の海野さんの既刊
『40男と美貌の幹部』をご紹介作とします。
こちらは新年には2巻が発行されますよ。

0

思ってたのと違いました……

ヘタレワンコ攻めと男前受けが好きなんで、詳細検索で、攻め「ヘタレ」「ワンコ」・受け「男前」にチェックを入れてヒットしたのがこちらの作品。

うーむ……
男前のカケラもなかったわ……
多分これは端正な美貌という意味で、「(容姿が)男前」にチェックを入れたんでしょうね。
強気美人なクーデレ襲い受けといったほうが私の印象に近いな……。

攻めは日向の匂いがする人の良い大型ワンコで、こちらは期待どおり。
受けは昼と夜のギャップがすごい。そしてあまりにも気持ちが見えにくい。

納得いかないのは、ウェディングプランナーである受けが、元カレの結婚式を担当することになるんだけど、攻めの秘密を漏らしてしまうんですね。
攻めが「結婚詐欺にあった男だ」ということを。
受けは、もともと攻めの結婚式を担当していたウェディングプランナーで、当日、永遠の待ちぼうけをくらった傷心の攻めを見ている。
そんな顧客情報、しかも他人には絶対に知られたくない内容を赤の他人に漏らしてしまうところが、どーなの!?と思わざる得ませんでした……。

なんというかこの他にもツッコミどころが多くて……。
ノンケの攻めと、結婚式場で働く受けをなんとか結びつけるためのお膳立ての数々というんでしょうか。
そういう不自然な強引さを節々で感じてしまったので、興に乗れませんでした。

中立か迷いましたが、人の良い大型ワンコな攻めがなかなかよかったので萌で。

0

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