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電子版には挿絵無し。
主人公がすき焼きの材料を買って帰宅すると、
押し入ってきた反社なメンバーに、ある日突然拉致される
金目のものをもって逃走した、恋人の借金のカタになってしまった
でも、主人公は今までにない好待遇で、拉致先で大事にされだす。
主人公は、傍に居る間は金運が上がり、離れると相手の運が尽きる、
相手の運気を食いつくす黒蛇の性の持ち主だった。
白蛇の性を宿す、美男。
そして、蛇食いを宿すボス。
この二人の生い立ちは悲惨で、生い立ちを知ると憎めなくなる。
家庭運を持たない奇妙な三人の蛇愛の絡み合い。
ほの暗いハピエン。
最初この本を読んだとき、あまりに「蛇」にこだわりすぎて、何だか悶々としたものを抱えてしまったので、寝かせてみました。
改めて読み返すと、あまり蛇にこだわらなくてもいいんだ。
蛇というのはあくまでも揶揄であり、実態のないものに対する仮の呼び名なんだということがわかると、実にスムーズに自分の中に入ってきます。
まさに、自分がこの言葉に囚われてしまったように、主人公もそれについて自分を見つめ直すお話になっていて、偶然とはいえ、読者である自分とのシンクロをした面で面白いな~と思ったのでした。
恋人の作った莫大な借金のカタにヤクザ相手の金融業を営む男に連れて行かれる主人公・雅則。
その雅則と、会社のトップである非常に感情のない男・宇喜多、その右腕で美貌の男・高原の3人の関係が実に魅せるお話でした。
雅則という男、一見感情が薄そうで、生きることをあきらめたつまんない男かと思わせるのですが、よく文章を読むと、ちゃんと高原や宇喜多にビビっていてり、嫌なことは嫌と思い、それなりに人間らしい部分はある。
最初、高原に犯されでもイけなくて首を絞められ殺されそうになるところを宇喜多の登場によって助かり、その流れで宇喜多に犯されてしまう。
そこからが3人の奇妙な連帯の始まりなのです。
高原が雅則の事を”心に黒蛇を飼っている”というのですが、それは情で相手を弱らせてしまうから、それで蛇という表現を使ったのかな、とは思います。
この揶揄が正しいかどうかは置いておいて、「情け」で相手をダメにしてしまう男であるというのですが、それはどんななのか?
雅則は決して情にもろいとかそういう男ではない。
自分がノンケなんかを好きになるから、そういう自分を抱いてくれるノンケの彼氏にありがたいと思っている、だから下手に出てしまい相手を甘やかし、自滅させることになるのです。
雅則が気に入り抱くようになった宇喜多に、雅則はだんだんと情をかけるようになるのですが、宇喜多は今まで付き合った男とは性質が全く違い、その情に絡めとられることはない。
むしろ、その与えた情が倍返しになって雅則を、情から愛へと引き上げてしまう、今までの接し方が180度変わってしまうほどの彼を凌駕する男だということを、この題名に込めたのだというのがわかりました。
また、高原というもうひとりの人物。
彼は最初に雅則を犯した時に、雅則に同じ匂いがすると言われ激昂するのですが、一見受けそうな雰囲気を持ちながら実はサディストの攻めだったという設定。
そっか、、だから宇喜多とはどうにもならないんだ。
そこで、奇妙な友情と愛情の3角関係が成立して面白いのです。
宇喜多は非常に淡々として、感情をほとんど見せない。
こんな人物だと、読書中にイヤになってしまうこともあるかもしれないのに、こういう男に魅力を感じてしまう自分に、、だから水原作品好きなんだよなーと思って敗北感を・・・(?)
彼の無感情・無表情にじれったさは感じずに、彼はこれでいいんだと思えるから不思議。
淡々とした同士が深い結びつきを得る点に妙に納得してしまうのでした。
何を書いているのか自分でも支離滅裂になってきましたが、
この奇妙な3角関係が魅力である、ということだけは確かです。
和織屋匠さんの、不気味カラーのイラストがとてもよくあっています。
1冊すべて表題作です。雅則(受け)の視点でストーリーは進みます。
主人公はビッチではないのですが、宇喜多(攻め)以外の男性に抱かれる場面がありますので苦手な方はご注意ください。
突然ヤクザの世界に関わることになるという話で、会社員だった雅則はワケが分からないですし、宇喜多は多くを語りません。そのため説明役としてか、宇喜多の右腕である高原が全体的に登場しています。
高原は宇喜多と争う気はないので三角関係というのとはちょっと違うのですが、雅則を強姦します。高原は基本的に「受け」なのでしょうが雅則に対しては「攻め」。そして雅則を「蛇だ」と断言し、自分もそうであり、宇喜多は蛇を食える男だと告げるキーパーソンです。
そんな高原に食われることなく、宇喜多も雅則も強烈な人物であり、三人一体となって進んでいく展開に引き込まれました。ただ、高原の「蛇」という発言が繰り返されるのはちょっとしつこいかも、終盤に一回あればそれで良かったのではとは思いました。
ヤクザの話ですが、問題が解決してスッキリするの明るめのエンドで、読後の印象は良かったです。
不幸な恋愛ばかりの受けが、借金のカタに知り合ったヤクザな攻めを愛するようになる設定がお好きな方にお勧めだと思います。
気弱で意思も弱い主人公、雅則。しかしその奥底には自覚していないながらも蛇を買っていて。。。
という少し変わったキャラ。受け目線で進みますが、攻めのエリートヤクザ(準)も一風変わったキャラ。誰にも心を許さないけれど、雅則にだけは執着をみせる。
ここでいい具合に絡んでくるのが、攻めの右腕、高原。彼はかつて受けとして傷ついた経験を持ちますが、攻めとして雅則を犯してしまう。しかし、やがてわかり合える人間同士として強い絆で結ばれる関係に成長していきます。
シリアスですが、恋愛ものとしてはハッピーエンドで安心して読めます。ストーリーも終盤のドンパチに向かって盛り上がるという分かりやすい流れですが、ありきたりでないキャラ設定が光る作品。
タイトルから受けるイメージはおどろおどろしい。実際なんとも不思議に薄暗い雰囲気を持つ作品。
主人公は冴えないリーマンの雅則。
ある日突然失踪した同棲相手(男)の借金のカタとして拉致される…と始まります。
男じゃソープにも売れない、臓器を取ってやる、と言われて裏金融業の宇喜多に引き合わされるが、相場の知識があったのですぐには殺されず飼われる事に。
本作は一貫して雅則の視点で語られるわけだけど、この雅則という男、非常に卑屈というか。
まずゲイである引け目。ノンケを好きになるため、お情けで抱いてもらってる、自分なんかという思考回路が強い。
そんな雅則が裏社会のカリスマ的な宇喜多に何故か気に入られ、毎日のように抱かれ、自分から離れるなと命じられ、流されながらも抵抗し、やがて宇喜多を愛するようになる。
雅則って結構ウジウジしてるんですよ。なのにどういう魅力があるのかというと、「心に黒い蛇を飼っている」。
そういう抽象的な表現で雅則には魔性があると示すだけなので、説得力はいまいち。
結局、隠された「蛇」はずっとその蛇を喰らうくらいの強さを持つ男を求めていて、これまでの男達は蛇に負けて自滅していった…
ついに蛇の愛を喰ってくれる男が現れた、そういうお話なのかな。
宇喜多の視点が無いので彼の考えが全くわからないのが残念。「萌」で。
