私のアフロディーテに、悦楽の苦痛を味わわせてやろう

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表題作花散盗人(ハナチラスヌスビト)

中東の実業家?ディラン
ICPO美術特捜班捜査官 安藤

あらすじ

「いやらしい、淫らな顔だ。私に溺れろ」
拘束されたまま無理やり犯され、心とは裏腹に身体が悦楽に溺れていく――ICPO(インターポール)の美術特捜班捜査官として、絵画盗難の予告状調査の為パリ郊外の美術館に訪れた安藤。そこで数日前、盗難美術品の裏取引の場で出会った圧倒される程のオーラと魅力を兼ね備えた男・ディランと再会する。得体の知れない彼を警戒しながら進めた捜査によって、犯人の意図に気付いた安藤は、更なる事件に巻き込まれていき!!.
(出版社より)

作品情報

作品名
花散盗人(ハナチラスヌスビト)
著者
バーバラ片桐 
イラスト
小路龍流 
媒体
小説
出版社
ブライト出版
レーベル
ローズキーノベルズ
発売日
電子発売日
ISBN
9784861231599
3.1

(6)

(0)

萌々

(4)

(0)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
1
得点
17
評価数
6
平均
3.1 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

かけがえのない『赤いドレスの貴婦人』

2011年刊、あらすじにピンときて購入。
残念ながら電子書籍では挿絵なし。
謎の攻め×インターポール・美術特捜班所属の受け、作中で語られる幾つかの名画の薀蓄、絵画を盗むという脅迫状といった掴みからして、自分好みのツボが散りばめられていた。
でも、この話怪盗ものじゃなかったのね…

舞台がロンドン、パリから中東の王制国家・ベネダンへ移ると共に、ディラン自身の素性や彼が幾つもの絵画に拘る理由が明らかになる。
心に深い傷を負ったディランの兄、現国王が後半どう関わってくるかが気になったが、とある絵画を巡ってベネダンまで拉致されてしまった安藤の命運も絡んでの二転三転する展開は刺激的だった。

しかし安藤もなぁ、ディランに連れ去られて身体を侵略されての強制自白のシーンには邪な萌え心から『ウホッ、待ってました(*‘∀‘)』ってなったけれど、あまりにも耐性がない敏感さには驚いちゃった。
あっさり堕ちて、守っていたはずの絵画もまんまと盗まれてしまってどうなる事かと思ったぞ。
まぁね、実はお互いが一目惚れだったんだって告白が絶妙なタイミングで出てきたところは面白かったけれどね。

ちなみに、物語の鍵となる絵画『赤いドレスの貴婦人』は作中のみの実在しない名画だそうな。
(そうとは知らずにワタシ、グーグル先生に聞きに行きましたよ…つД`)恥ずかしー)
しかし読了後にはこの絵が尚更、ディラン達の想いを越えて後生大事にすべき重大なものになるのを感じ入るだろう。

惜しいのはページ数が足りない印象で、クライマックス後に二人の恋愛の余韻が味わえなかった事かな。
個人的には僅かな出番ながらも安藤の上司、メサイアの存在がめっちゃ気になる。
更に欲を言えば、メサイアが部下を心配する余りにベネダンに掛け合って…って展開でも他のきっかけでもいいからスピンオフが読みたかった。

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