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表題作だけど、ここには愛がある

佐宗光輝,25歳,ナルシストのスタイリスト
成瀬悠馬,25歳,会社員の恋人

同時収録作品かわいいきみ

流星 楓の後輩・ゴリマッチョ
楓 佐宗の従弟

その他の収録作品

  • LOVE YOU ONLY
  • あとがき

あらすじ

ナルシストの佐宗は自分が一番好き。恋人の悠馬は、ドレス姿で陶酔する佐宗に抱かれ写真を撮らされたりと、振り回されてばかりだけど……。ウエディングドレスを着た攻めに、ブルマを穿いた攻め……ヘンタイチックですが、なんだかとっても可愛い(!?)お話です!

作品情報

作品名
だけど、ここには愛がある
著者
栗城偲 
イラスト
笹丸ゆうげ 
媒体
小説
出版社
プランタン出版
レーベル
プラチナ文庫
発売日
ISBN
9784829625194
3.3

(21)

(2)

萌々

(10)

(5)

中立

(2)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
10
得点
67
評価数
21
平均
3.3 / 5
神率
9.5%

レビュー投稿数10

攻めの女装が好きだー!

こちらで質問し、教えていただいた作品です。ナルシストで自分大好きな主人公が、一番大切に思ってくれている人に気づく、そんなちょっときゅんとなりつつ萌えられる作品でした。

1

誰でもある程度はナルだけど…

栗城偲さんはけっこう好きな作家さんです。
『今日も明日も会いたくて』が今まで栗城さんの作品で一番好きでしたが、こちらも驚くほど良かったです。不覚にも涙ポロリでした。

攻めの佐宗は学生時代から重度のナルシスト。鏡大好き!
それが原因でクラスで無視されても、何が悪いのか理解できないちょっとアホな子。
けっこう人気のあるスタイリストをしている25歳で、自分の写真に命をかけて綺麗に撮るにはウェディングドレスまで着用してえっちしちゃうような、ハッキリ言って変態。

受けの悠馬は学生時代の同級生である佐宗と恋人兼、佐宗専用カメラマン。
佐宗とは正反対の地味で普通の男子だが、学生時代ナルシストが原因でイジメられた佐宗の唯一の理解者。
健気系だが、きちんと男子してる良い子です。

ざっくり言えば、筋金入りのナルシストである佐宗が自分より悠馬がいかに大切かということに気づかされるお話。
佐宗の一番はいつでも自分自身で、悠馬は二番。
それでも二番なら良いとずっと思っていた悠馬。
でも当て馬さん(こいつがわたしは嫌い)が現れて、その順位が実は不安定で霧散してしまう可能性に気づく。
傷つきそれでも佐宗を愛し、佐宗の背中を押そうとする悠馬にもう涙・涙。
切なかったー!

あらすじを読んで「女装攻めってどうよ」と引きましたし、それで敬遠している方もいらっしゃると思いますが、後半はそんなことは吹っ飛び切ない系なんです。
読んで良かったです。お勧めです!

ショートの『かわいいきみ』は本編でも登場する、佐宗のイトコ。
可愛い系だけどSキャラの楓とその恋人(?)である後輩のカップリング。
佐宗の家へ居候していた楓が自宅へ戻ってからのお話ですが、さすがイトコ!佐宗の変態ぶりに引いていた割に自分も同様って感じでした。

2

なかなか楽しめた。

最初のお話読んだ時は、もう「?」というか自分の中にない萌え要素だったようで女装してる攻・佐宗もさることながら、その趣味に付き合ってるような受・悠馬も理解の範疇を超えてて。
というか、そもそもヤってる途中に、受に写真撮らせるとかブレるに決まってんじゃん!と思ってみたり(笑)
このお話だけ読むと「あー、好みじゃなかったな」って感じになるのです。

ところが。
表題作である「だけど、ここには愛がある」を読むとその景色が一転してくる。
時系列的には↑上記のお話の後になるわけで。
ここまできて。
ここまできてようやく佐宗が悠馬について考えるようになるんですよね。
元々、佐宗極度のナルシストで。
自分が1番!
っていうのは譲れなくて。
それを隠すことで女の子と付き合ってみてもやっぱりうまくはいかなくて。
そんな時に「1番は佐宗。2番でいいから」と言ってくれた悠馬に絆されるような形で関係が始まるんですよね。
その時点ではだから佐宗の中では当然、佐宗が1番で。
それが長く長く続いてきて。
間に佐宗の従弟・颯がやってきたことで変わっていく。
颯の前では友人として付き合おうとする悠馬に合わせるためスキンシップ不足が募っていって。
それでも、悠馬の方から距離を詰めてきてくれるようになって。
なのに、そこでようやく悠馬の存在を認識した佐宗はテンパって悠馬との距離を置き始めるんですよね。
もう、ここから悠馬が非常にせつないです。
いや、ここまでだってせつなくないわけじゃない。
最後の方の告白で明かされる悠馬の気持ちから言えばずっと気持ち的には負い目があるというか片想いな気持ちがあるというか。
佐宗もずっと自分が1番で来てるからどうしたらいいのかわからない。
咄嗟にほかへと逃げてしまうんですよね。
これがこの男の非常に悪いところ。
これが可哀想すぎました。
テンパり過ぎたとしても、そっちへ行きますか、みたいな。
でも、だからこそ、お話は面白くなったのかな、とも。
佐宗がようやくその恋を自覚して告白して終わりじゃなくて、そこから大波乱があるわけで。
もう、この先は佐宗はナルシスト路線からの脱却もできるんじゃないかなと。
そのかわり悠馬を溺愛しそうですけども。

それからスピンオフの「かわいいきみ」
颯くんのお話なのですが。
もう、これは………大の男(攻)が恥ずかしい格好させられて恥ずかしがってるのがかわいい、というのはわからないでもないのですが。
あ、恥ずかしい格好っていうのは女装とかそういうことですが。
それで萌えるかどうかというと「うーん」という感じで。
ただブルマ姿のビジュアルが非常にインパクトがあったことだけお伝えしておきます(笑)

それはそうと「漢の娘」というジャンルは初耳でした。
定義?見てると「男の娘」とはまた違うようで。
「男の娘」はかわいい子が女装してる感じで、「漢の娘」はガ男らしい男の人が似合わない感じの女装をしているのが可愛くないような可愛いような…みたいな感じらしいです。
へー。

1

お似合いのカップルです

ナルシストという設定に尻込みして買うか悩んだんですけど、買って良かったです。
そういえばすでにカップルになってる主人公の話ってだいぶ久しぶりに読んだかも。
始めは可愛らしいお話で微笑ましく読んでたんですが、後半はなかなか切なくて胸がキューンとなりました。
簡単に言ってしまえば、自分第一だった攻めが本当に一番大事なのが誰か気づく、ってお話なんですがとても面白かったです。

最初に受け視点の短編が一つ、その後攻め視点の本編と番外編が一つあります。
始めの短編は本当短いんですけど、お話としてとてもわかりやすくて良かったです。2人の出会いから付き合うまでを非常にわかりやすく説明してくれてました。
本編では攻めが彼の従弟の出現により、心乱されていく様子が書かれています。
それまで自分大好きだった攻め・佐宗。なのに、ある日ある時あるきっかけで恋人である受け・悠馬のことで頭がいっぱいになってしまいます。
普通のカップルにとっては普通のことなんですけどね、恋人で頭がいっぱいになっちゃうって。
でもそこは自分大好き佐宗くんですから。今まで自分以外の誰かが自分の脳内を支配することがなかったんでしょうね、どうしていいかわからず、まさかの距離を置く作戦に出ます。
そこでまたタイミングよく誘いをかけてくる輩が登場するんですねー。
しかも彼はナルシストである佐宗を受け入れる宣言しちゃいます。
佐宗はビックリ。今まで付き合ってきた人達は佐宗にとっての1番が自分ではないことを悟ると離れていき、悠馬だけが自分の全てを受けいれてくれた人だったからです。
結果どうするかというと…佐宗はその想いを受け入れてしまいます。しかも、なんでか『これは浮気ではない』と自分自身に言い訳をして。
そこから佐宗にとっての歯車が狂い始めるわけです。
さて、自分大好き佐宗くんはいったいどうなってしまうのか!?(笑)

佐宗の従弟の颯がとってもいい味だしてましたね。最初、ちょっとヤなやつ?って思ったんですがなかなか情の深いヤツでした。
そして何をおいても受けの悠馬の献身愛(?)が素晴らしかったです!
まぁ、なんだかんだ言ってどなたかも書いてらっしゃったんですが、割れ鍋に綴じ蓋なカップルでしたね(笑)

仲直りした後の後日談がちょっとでもあれば言うことなし!だったんですけどねー。
悠馬が一番と認識を新たにした佐宗の暴走が見たかったな(笑)

1

この変態はダメだった。

これは正直なところ、どこがどう面白いのかもわかりませんでした。いえ、『面白くない』わけじゃないんですよ。ただ、ラブ面ではまったくついて行けませんでした。私が読んだ中で、おそらく『いちばん(私にとって)ダメな栗城さん』です。

これ読んだ時点で『もう栗城さんはやめよう・・・』と思いました。確かこれが私にとっての栗城さん3作目だったんですが、どれもまったく面白い(作品を楽しめるという意味で)と感じなかったので。

この作品の売りは(特に攻・佐宗の)キャラクターなんでしょうが、私はその肝心の佐宗が今ひとつでした。別に行き過ぎたナルシストだからじゃないですよ。それ自体は好みとは到底言えませんが、それだけでダメなわけではないです。そういう『特性』はユニークでいいと思いますよ。

もっと根本的な部分で、佐宗に反省が足りないところが一番ダメでした。ないわけではないんですが、足りないんです。間違いなく浮気だし!

別に今作に限ったことではないですが、ロクデナシのダメ男攻がなぜ大した反省もなく許されるのか、少なくとも気付いた時点で自分から行け!と腹が立ちました。結局そこでも悠馬が来てくれるのに甘えてたわけですよね。
そこが私のいちばん一番納得いかない、なんともキライなパターンでした。

佐宗の従兄弟の颯は、本編で引っかき回し役だった時も、スピンオフ(?)でメインだった時も、あまり好きになれないというか、まあどうでもよかったです。

1

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