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一本の傘が結ぶ切なく甘い三角関係、社会人編も収録!
萌2に近い萌評価です。傘から始まり、物語の重要なところでも傘が絡んでくるのが素敵でした。柚木というキャラクターも絶妙で、まったく媚びを感じさせない淡々とした喋り方なのに、立花には本気で惚れていて健気なんですよね。大学生ながらふとした時の色っぽさが大人びていて。これは、高校生の三尾が同性であっても無性に気になってしまうのも無理ないなと。
柚木が三尾と寝てしまっても、そう簡単には三尾もいいかも…なんて思うこともなく、むしろ社会人になってもまだ立花への未練が残っているというところも良かったです。簡単に情が移り変わる人もいれば、そうでない人もいる。自分を好きだという人を好きになれたら楽だけど、やっぱり立花と三尾では性格もまったく違うし、柚木が感じる魅力も随分異なるものなのでしょう。それでも、三尾に傘を壊され、立花への想いが吹っ切れた柚木。若干荒療治でしたが、燻っていた柚木には効果的だったんでしょうね。好きという気持ちをブレずに伝え続けた三尾が、いい男だなと思いました。
ハマる人にはばっちりハマりそうなストーリーでした。色気と薄暗さと学生らしさと、社会人になってからのカッコ良さがうまく配分されてます。これで絵柄が好みだったら自分も好きだったと思うのですが、ちょっと苦手な絵柄でして、すみません好きになりきれず。
三尾は動くべき時に動ける、いい攻めキャラですね!うだうだするタイプより断然いいです。傘盗むのは初っ端からドン引きだったけど。
立花先輩、大学卒業したら別れることと、女性と子供ができて結婚することはまた別じゃ無いか…?とは思う。
中立〜萌
本気の恋をしたことがなかった高校生が初めて本気になった相手は別の男に叶わぬ恋をしていて、その人が辛い思いをしているのを黙ってみているしかできない……という切ない三角関係ものです
高校生の恵介(攻め)はお隣に住む大学生・柚木(受け)から傘を借りて以来、柚木の友人含めて仲良く交流するようになります。
柚木のそこはかとない色気に惹かれ気になりだした恵介ですが、ある日大学の先輩に抱かれている柚木の姿を目撃してしまいます。
てっきり二人は付き合っているのかと思っていたある日のこと、先輩はデキちゃった婚を発表し、それを笑顔で祝福する柚木の姿に衝撃を受ける恵介。
先輩が帰った後、声を殺し肩を震わせて泣く柚木。
俺じゃだめなの?と尋ねる恵介。
衝動的に柚木を抱いてしまうのですが、視線も心もすれ違ったまま身体だけが交わる虚しさが良く伝わってきて………めちゃくちゃ切ない。
タイトルにもあるように傘が、叶わぬ相手に恋をしてしまった柚木の心を上手に表しています。
その傘を手放そうとしても戻ってきてしまったり、期間限定のセフレ関係に終止符が打たれても傘だけは手放すことができない気持ちを。
私がもう一ついいなと思うのは、攻めの恵介の成長した姿が見れるところです。
偶然、得意先の担当として再会した柚木絡みのミスが生じた際、柚木が「……俺のせいで迷惑を…」と話しかけるも、「んーごめんなさい ちょっと今集中したいとこなんで ちょっと待って。」と素っ気なく遮っちゃう恵介。
口先で慰めるよりも仕事に没頭し、柚木のミスを何とか修正しちゃう姿を見て、いい男になったなぁって思いました。
それに対して、先輩って相変わらず狡くて卑怯で、ちっとも成長してない……。
あまりにも変わっていないのでいい男に成長した恵介の引き立て役にしか見えず、ざまーみろです。
好きな人がいるけど、その人には他に好きな人がいて報われない。でも好き、っていう話が大好きな私にとってはおいしい作品。少しずつ二人の距離が近づいていく描写があるとなお美味しい笑
ぢゅん子の切甘もの。絵柄は可愛らしいんですが、表情に色気がある先生。いつ見てもキャラが色っぽくて美しいです。はじめは好きだったわけではなかった、でもいつの間にか惹かれていって好きになってしまった。相手には、ほかの好きな人がいる。そんな物語。結局、報われないまま会わなくなるんですが、ここで終わってしまうと話が成立しませんね笑 そう、一方通行だった恋、数年後再び再会した二人はなにか変わるのだろうか。そこは本編で読んでみてください♪
切甘でしたけど、そこまで重くなることもなくすんなり読めるかと思います!甘いだけじゃやだという方は読みましょう(提案)←
印象的な色合いと雰囲気の表紙で、ずっと読んでみたいなぁと思っていた一冊です。
ぢゅん子さんの本はこちらが初読み。
傘と雨
このふたつの要素がとても効果的に描かれていて、ドラマチック。
高校生と大学生。
相手には片思いの相手がいて、躰は繋げても心は繋がらない。
4年後、大人になって、再会。
ストーリーもドラマチック。
最初は登場人物の表情がずいぶんカットカットで違うなぁと思って、
表情が多いというより固定されていない感じ?とさえ思ってしまっていたのですが、
それは何度も読むうちにあまり気にならなくなりました。
でも、何度読んでも、グッとくる表情の引力は衰えないんですよねぇ、すごい。
目力なのかな、
上唇のトーンなのかな、
指先まで気を抜いてない丁寧さのせいかな、
絵が纏っている雰囲気が、独特で素敵。
ただ、ちょっと残念だったのは、偶然が重なり過ぎているように思うこと。
大学卒業から4年、攻めが受けに再会、それだけでもすごい偶然。
なのに、会社も違うのにたまたま一緒に仕事をした時に、
受けが学生時代に片想いしていた相手からメールがくる。
攻めがそれを見てしまうと、
そこには4年ぶりに会おうと、待ち合わせの日時がちょうど書いてある。
って、それはさすがにあまりに出来過ぎな気が!!
それなら、ふたりは卒業後も結局ズルズルと時々会い続けていた・・・
という方が、まだ自然でよかったのになぁと。
素敵な一冊だからこそ、そんな細かなところがどうしても勿体なく感じてしまうのでした。
すみません、辛口すぎるかな・・・