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オレたちの夏、夢はキラキラして、まぶしくて、切なかった。
読み終われば、この作品に高い評価が集まる理由がはっきりわかります。もはやBLという枠組みを超えた、れっきとした「社会派」の作品と言えるでしょう。
いわば「井の中の蛙」的とも言える閉鎖社会。そこに生きる人々の好奇心や噂話、そして狭い世界に埋没せざるを得ない運命が鮮明に描かれています。
また10代の同性愛者が自身のセクシャリティーとどう向き合い、受け入れていくのかという苦悩、男らしさへのこだわりから生まれる同級生たちのいじめ、そして過ちを犯す教師…どれもこれもが、あまりに現実的です。
有名な作品なのでずっと前からタイトルは知っていましたが、やっと読みました。
見た目が女の子よりも可愛いけれどゴリッゴリの筋肉・体毛わっさーなマッチョメンが好みな男の子の三島。三島を気持ち悪るがってイジメているものの、女装に興味があり趣味が乙女な桐野。桐野と一緒に三島に暴力を振るいまくっているが実は三島の事が好きな夢野。
3人の癖の強い男子たちが織り成すだいぶ癖の強い青春物語です。本当に癖つよなので慄きました。
イジメシーンが酷すぎなのですが、ギャグの勢いで陰湿さをかっ飛ばしており、内容が邪悪なのに嫌な後の引き方をしないです。そのお陰でイジメっ子とイジメられっ子という関係性が、たった一つの出来事でひっくり返るところがすごい思春期だ青春だー! っていう感じがしました。人生でこの時期にしかない昨日の敵は今日の友感といいますか。
イジメられたことを三島はしっかり根に持ちつつも、桐野とシスターフッドの様な関係性を築いているのが微笑ましくて好きです。
そんで桐野と夢野は三島の危機に際して結束するのが急に男の友情っぽくていいですね。
ガチのゲイと女装が好きな男子と男の子に恋する男子。似ている様であれこれ違う3人が自他を見比べてより自分が分からなくなってしまう点、私とは性別もセクシャリティも違うのにほんのり普遍性を感じました。そしてそんな時期だったな思春期って……としみじみしました。
初読みは2014〜2015年頃。今読んでも「!」がある。
この場所から10年経っても、多分まだ「女みたい」だからいじめ、みたいなのあるはず。
本作の主人公は三島フトシ。
名とは逆に、綺麗な顔して華奢な美少女のような男の子。で、ゲイで化粧に興味がある子。
いじめきっかけで、いじめ側のイケメン男子・桐野も自分と同じだ、とわかり…
…と1巻目である「SIDE:A」はなんでも話せる友達ができた!みたいな友情編とも言える。
そこに並行して、生活と精神に不穏を抱えて生徒に対して性的な何かを燻らせていく人気教師・柳田も登場している。
また、田舎の閉塞感の中での母子の助け合い、故に母への気持ちが強い2人という伏線的なものも。
桃源郷に行きたい、でも母が…という状況がすでに出ていますね。
すんごくよく見る表紙だし、最近実写化で何かと話題になってたし…しかも仲良くさせていただいてるレビュワーさんが絶賛されてたので、触発されて読んでみました。
(某レビュワーさん、いつもありがとうございます!)
あぁ~これは神率高いの大いに納得です。
私もみなさんとほぼ同じ気持ちですが、一点だけモヤりました:
見た目も中身も中学生にしてはかなり大人びている印象を受けるので、高校生設定の方がしっくりくるのでは?
良かった点:
①BがLしてないというマイナスレビューも理解できますが、私個人の印象としては、あのキャラがちゃんとLしてたのでBLとしての違和感はあまりなかったです。
②シリアスな展開の真っ最中なのにギャグ絵が差し込まれる、そのバランス具合が絶妙で、ふっと印象が軽くなるのが良かった。
③とにかく絵が美しい!
④三島くんの母ちゃんが好き。美しく、カッコいい。
⑤自画像のクセつよっつよで草、否、森
冒頭からいきなり入るイジメ描写にはビックリしたけど、諸々のヤベェ描写は事前に自らネタバレ食らいに行ったので、心の準備ができて良かったです。
(ネタバレにチェック入れてレビューしてくださった皆さんに感謝)
そう、私 地雷がありそうな作品は特に、いろいろネタバレ読んで安心して読み始めるタイプなんです。
「その(ネタバレの)シーンに行きつくまでをどう巧みに描写してくださるんだろう?」
っていうワクワクを楽しめるので。
もちろんネタバレ絶対に入れないようにして読む作品もあります。
ウゼェ女の子がマッパで絡むのでそういうの苦手な人は注意です。
新しくBL買おう、ってなる時、何を参考にされてますか?
私はTwitterでバズった試し読み(作家さん本人が載せているやつ)、お気に入りの作家さんの新刊、ちるちるで検索した好みのシチュエーション、そして、過去BLアワードに輝いた作品です。
甘ったるいイチャラブは正直ないです。
ちるちるのお姉様方のレビュー読んだときに、シリアス、重い、BLというより同性愛、みたいな、ちるちるらしからぬコメントが多かったため、気になってはいたものの、なかなか手にとっていませんでした。
しばらくして新刊を読み尽くしていた時に、過去のBLアワード作品を読み漁ろうと思い、この作品を購入しました。まっっじで読んでよかったです。高く評価されるのには理由がありました。お姉様方さすがですね。これ以降、BLアワード受賞作品は、好みのシチュじゃなくてもとりあえず読もう、となりました。
いろんな愛の形に号泣しながら読みました。今では何度も何度も読み返すお気に入りのひとつです。
腐女子周期的には名作が読みたい期、心にくる作品が読みたい期、感動したい期によく読みます。
sideAB、両方で一つの物語です。物語の終わり方、私はとっても好きです。