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表題作ハスネサイコロジー

藤原啓
弁護士
蓮根 幹彦
キャラクターデザイナー

その他の収録作品

  • 嫉妬という名のモンスター
  • 恋が怖いの
  • 疑心暗鬼 VS 情熱
  • 一人で生きていくためのココロ
  • フジワラサイコロジー
  • その後の旭さん

あらすじ

ぬいぐるみ職人のハスネは中学の同級生・藤原と再会。完璧すぎる藤原への嫉妬心に再び悩むことになるが、なんと藤原から猛烈な求愛を受ける。本当の恋を知らないハスネの明日はどっちだ!? 

(出版社より)

作品情報

作品名
ハスネサイコロジー
著者
ARUKU  
媒体
漫画(コミック)
出版社
白泉社
レーベル
花丸コミックス・プレミアム
発売日
ISBN
9784592720478
4

(101)

(45)

萌々

(29)

(18)

中立

(7)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
28
得点
402
評価数
101
平均
4 / 5
神率
44.6%

レビュー投稿数28

ARUKUさんの「ザ・BL」

扉を開くと冒頭にいきなりあらましが載っています。
「これはモテない蓮根が、女に襲われ男に迫られ、戸惑いながら、ぐるぐる悩んで、真実の愛にたどり着くまでの物語です」
まさにそうなんですw

いつもARUKUさんというと童話をモチーフにしたコミカルだったりシュールだったり、思い切り切なかったりという、ファンタジー色が強いイメージがあるのですが、
それらの過去作品と比較しても、これはまさにひょっとして初めて見る「ザ・BL」なお話だったんじゃないかな?って思ったんです。
一人のモテない主人公が、恋愛過程をたどっていく姿は、ベタなんだけど、ARUKUさん独特の展開で、1話ごとにキーワードを設定して、実になめらかに進行させていく。
階段を1段1段丁寧に登っていくような、ジェットコースターじゃない展開が心地よい。
頭のほうに、童話モチーフじゃなくてファンタジーでない、みたいなことを書いたのですが、この本では設定がファンタジーなのではなく、恋愛がファンタジーになってるような気がしました。
だがしかし、ついてまわる現実が、蓮根のぐるぐるなんではないかな?って。
キャラクターも実に魅力的。
みんな、愛おしいキャラクターに仕上がっていました。

キャラクターデザイナーの蓮根のキャラクターが実に愉快です!
冒頭、中学時代何でも出来てモテて嫉妬の対象だった藤原に、彼女とのデート中出会うのですが、その頃は割と普通の男子なんです。
だけど、藤原が蓮根を好きだと告白してくると、だんだんと乙女になっていくんですー♪
藤原への返事が、なんだ!この可愛さっていうくらい、冒頭のキャラと変わって行ってるのが楽しいですv
悩みどころも、男同士のエッチとか、、、まあ、そうだわね(笑)

そして、蓮根の事務所の隣に心理カウンセラーの事務所があるんですが、蓮根が何かあるたびにそこへ駆け込んで話を聞いてもらう。
このカウンセラー旭が、蓮根の変化にほだされちゃうんですよ♪
この人すっごいイイ人なの。。。
描き下ろしにこの人のその後が、明るい未来(?)がチラっと登場して、ワクワクしちゃいましたv
このかたは、当て馬というか、でもいい脇役だったデス。

蓮根を好きだったと告白して、健気な愛情を見せる藤原。
蓮根の災難は全てこの人絡みだったような・・・www
モテる男も大変なんだと蓮根が実感して、それがほだされてしまう原因にもなる(笑)
一見、この人が一番人物設定の中で、ファンタジーを作っている人なのかな?って見えていたのですが、ラスト近辺になると割とそうでもない、用意周到な人だったことがわかるのです。
う~ん、、、好きなものを手に入れる用意周到な腹黒か!?しかも天然のw

他に、トラブルを巻き起こす女性陣が二名ほど出てくるのですが、男子と違ってこちらはしたたかですよね~。
超現実的なんです!
そこが、主人公たち男の世界との対比になってるような気がいたしますが、皆様どう思われたんでしょう?

男同士の恋愛はファンタジー、男と女のは現実。
そんな意味で、自分は表題を「ザ・BL」と付ける所以となったのでした。
ある意味童話ではないけど、これもちょっとだけ現実をまとったおとぎ話なのかも。
でも藤原は、蓮根が大好きだから、夢を見させ続けてあげるんだろうな~♪って思うのでありました。
すっごく、よかったよーー☆☆☆

7

まさに「サイコロジー」

あらましと茶鬼さんの紹介があるからもう普通に筋はなぞらなくていいよね(うん)
この本はただ単に記載されている名言もなるほど!なのですが
そうでないいろんな名言を想定してしまいそうになります。

「憎い」は意外と「好き」に近い
とか
心の秘密を暴露するほど関係は近くなってしまう
とか
なによりも「理屈で恋愛は成敗できない」というのが一番かなぁ・・・と。

結局藤原さんの心を射止められなかったばかりにそれを蓮根さんにぶつけてくる
女性陣(+藤原さんの父親)の難点はほとんどそれだったんじゃないのかな・・・と。
藤原さんも別にゲイじゃぁないと思うんですよね、
好きという感情を理屈で否定をしなかっただけで。その代わりに理屈で武装した。

あと、
最初から蓮根さんに「断れ」と言っていたカウンセラーの旭さんは
本当は最初から蓮根さんの事が好きだったんじゃないのか?とか、
イラン脇道の妄想の葉ももろもろ湧いて来たりしちゃうし。

本読んでいる間は、話の筋にはらはらするだけで終わったんですけどね。
レビューしようとすると結構楽しい本だわ、これ。
むしろ「この本の恋愛、どう思うよ?」と人に聞きたくなります。

あ、個人的には旭さんにいちばん共感してしまったですけどね。
変な恋愛に惑う蓮根さんをある程度コントロールすることができる立場にいながら
最終的にはその蓮根さんに自分をコントロールできなくなっちゃったという・・・

まぁ一度恋愛体質になると次も見つけやすくはなるんで頑張ってほしいものです。
(キャラクタに何か言いたくなる本って珍しいな)

5

これ・・・好きです!

先にレビューされている方と同じように作品の書き出しに簡単な筋書きがあって
簡単に言えばそうなのようねって内容が一目で分かる作品の出だし。
それなのに、簡単なことなのに、女に裏切られ、その女に攻め様で電話をしろと
刃物で襲われ、その攻め様とは高校時代の同級生で、一方的に攻め様に嫉妬やら
引け目やらを感じていて、はっきり言って好きじゃないはずだったのに、
その攻め様に助けられ、更にずっと好きだったなんて言われて、モテない男が
モテる男を虜にしてる内容なのですが、かなり面白い。

コミカルでシュールな雰囲気があれば、切なくシリアスにもなったり恋する男の
感情の揺れが見事に描かれていてとてもいい、何より胸キュンがあります。
モテない攻め様が急にモテる、それも男限定なのも、受け様の次第に乙女化してる
言動や仕草も素敵でした。
始めは変なタイトルだと思っていたのですが、成程と納得のタイトルにニンマリしちゃう。

2

好きです!

ARUKU先生の中では、明るくて読みやすい作品です。
ずーっともてない人生だったハスネと、もてっぱなしの藤原。
ハスネは藤原に対して強い劣等感と同時に、強い憧れもあったのですね。

そんな藤原は、もてすぎるほどもてるのですが「好きな人からは一度も好かれていない』と言ってハスネを驚かします。
で、その好きな相手が自分だったりしててんぱります(笑)

恋愛に奥手で、ストレスがたまるとお菓子をドカ食いし、ひょんな事から言葉を交わすようになったカウンセラーの旭先生にすがりつき・・・。
ハスネ、超かわいい!!しかも恋を自覚してからは乙女っぷり炸裂です。
一方、藤原は思いを告げてから、押せ押せでアタックしてきます。ハスネが好きで好きでたまらんのですね。
何気にハスネに振り回されながらも、徐々に距離が縮まる二人がかわいいです。

藤原と何かあるたびに、ハスネに泣きつかれる旭先生もいい味だしてた!
ハスネの純真さに、旭先生もいつのまにか恋しちゃうんだけど、ハスネの出した決断にそっと背中を押してくれる大人の男性でした。
書き下ろしで、旭先生にも・・・?というのがあってホッ!(笑)

あと作品中、3名女性が出てくるのですが(ハスネのはじめてできた彼女。ハスネの同僚。ハスネと藤原の同級生で学年一かわいかった女性)どの女性も、みんなたくましくて笑えました。

ARUKU先生は、キリっと痛い作品も素敵ですが、こうゆう軽いタッチのお話しも上手な方なんだなーと思いました。

9

なんとも独特な…

タイトル、最初どういう意味だろう?と思ってたんですが受が蓮根(ハスネ)くんだから、ハスネ(くんの)サイコロジーということなんですね。

攻のイケメンモテモテ弁護士・藤原を狙って、蓮根君を襲う女子が2人登場するんですが、2人とも突然DQN行動に及ぶので、ビックリするw
そして、出血沙汰の修羅場を起こしておいて、後日蓮根の前に何食わぬ顔で現れるのにも唖然w
そして、藤原も突然思い詰めた行動に出るので油断できないw
蓮根くんも、あれまだこの二人両想いじゃないよね?な段階でにゃんにゃんな態度になったりするので混乱しました…

影の主役はお隣のカウンセラー旭さんですよねw
しかし、蓮根君は何かにつけて旭さんに頼りすぎで…旭さんが不憫w
見事な当て馬っぷりを演じた旭さんですが、最後の最後でお相手らしき人物登場!!スピンオフ予告ということかーー!

絵柄も雰囲気も展開もテンポもかなり独自路線を行く作風だなぁという印象です。
私は上に書いたことなどなどがついついひっかかって、ちょっと入り込めきれなかったかな…

4

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