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表題作獣王子と忠誠の騎士

ラファエル,28歳,王子の守護騎士
クリスティアン,18歳,魔獣に育てられた国の王子

その他の収録作品

  • 獣王子と虜の騎士
  • あとがき

あらすじ

失踪してから十一年間獣に育てられた王子・クリスティアンと再会した守護騎士・ラファエルは、彼に執着にも似た愛情を捧げるが…。

作品情報

作品名
獣王子と忠誠の騎士
著者
宮緒葵 
イラスト
サマミヤアカザ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンス
発売日
ISBN
9784344828797
3.4

(49)

(11)

萌々

(15)

(12)

中立

(8)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
12
得点
159
評価数
49
平均
3.4 / 5
神率
22.4%

レビュー投稿数12

安定の執着

好き、好きですこの感じ。
べったり、ねっとり、貴方だけを愛す、が大好物のわたくし。
ラファエルの、クリスティアンに対する湿度のたかぁい心と身体の寄せ方が大変良かったです♡
クリスティアンに注ぐ視線の卑猥なことよ
(宮緒先生の表現に脱帽です♡)
ラファエルに結婚話が出たときは、どう落とし所持っていくのか⁈とヒヤヒヤしましたが。
獣から王子になっても「らふぁー、らふぁー」と舌っ足らずに煽っちゃって3日もお部屋から出られなかったラストに大満足の読後感。

1

森で獣王に養育された王太子

2013年発刊、
挿画担当の絵師の画風が今風ではないので、損をしている?
電子版は挿絵無し
小説は今と変わらない攻の猛愛と健気受。
笑えるほどの猛愛を読みたいなら、宮緒先生の作品を推します。

女神から託され森の獣王が養育した人の子
=ターザンを連想する主人公が人の世界に戻るまでの物語。


ブランカ:白虎型の獣王 人間の言葉を理解 クリスティアンと念で会話

クリスティアン:17才 森の獣王ブランカの養い子 
6才から11年行方不明のトゥラン国の王太子 銀髪紫眼
魔鳥ドードや森の獣と友達 

ラファエル:森の中へクリスティアン捜索に来た金髪の騎士
王子の忠実な犬、守護騎士 

ルイス:ラファエルの部下、ニーナ派の騎士
獣の様なクリスティアンが王太子である訳がないと暗殺を謀る

ニーナ:後添えの后・・クリスティアン廃太を謀るヴォルドウィンの娘

1

フェティシズム

魔獣に育てられた王子・クリスティアンと、彼の守護騎士であるラファエルが織りなす西洋風ファンタジーです。このエロは「標準的」で良いのだろうか…。自分は主従萌えも下克上萌えも特にしないので、とても濃厚で背徳感とフェティシズム漂う執着エロスに読んでいて少々疲れました笑

ラファエルがクリスティアンと運命的な再会を果たすところから物語が動くのですが、国の覇権争いをかけたお話が展開するにも関わらず、主軸は二人の心情の変化と愛欲の日々なので、あまりスケールが大きい印象は受けませんでした…。クリスティアンの成長ぶりはなかなか痛快でしたが。ラファエルのドMっぷりが可笑しかったです。

イラストがあまり合っていないように思いました。クリスティアンはともかくラファエルはもっと筋骨隆々な感じじゃないのかなぁ。特に表紙絵が百合っぽいですが、本文のラファエルは逞しくてホッとしました。

1

BLしてないところで萌えました

相性どうかなぁ……と一抹の不安を抱きながら読んだんですが、やっぱり宮緒さんとは相性が悪いようです。
ファンタジーが好きなのですがBL界での需要っていまいちなので、ファンタジーと知ると、地雷かもしれないと思いつつ買ってしまう。

で、今回も宮緒さんお得意の犬ネタでしたが、前回、前々回に比べたらマシ、というくらいで個人的に攻に好感が持てない。
受の設定や世界観が魅力的だっただけに、その点が非常に残念でした。
執着攻もヘタレワンコも大好物なのに、何故かこれらがドッキングする宮緒犬は苦手なんですよね……。
自分は犬だ犬だ言いながら、全然犬っぽくないというか、犬ってこんなバカじゃないから……と思ってしまう。

良かった点は受のクリスティアンとブランカとの絆。
最後のオチにはそうくるか! と、ずっこけました。
君主と犬のうんぬんよりも、もっとブランカとの暮らしを読んでいたかったです(BL的萌えはないとしても)
今回の本で宮緒さんの積ん読は消化しきったと思うので、今後は様子見の作家さんになりそうです。

イラストはとても綺麗でした。
レーターさん自体は好きなのですが、今回は文章とあってない気も……。
百合百合しい感じが両方受っぽくなっているというか、それも含めて余計に攻が犬に見えない。

0

忠犬と高貴な獣の王子

新刊チェックで発売時に特典ペーパーなどは無かったため、
古本で購入する予定でした。
しかし、非常に運よく、いつもの書店で新たに特典つきフェアがあり、
フェアの機会に新本で購入しました。
見つけた時は2冊しかなかったため、非常に貴重でした。

小説を読むのが苦手で、読むのが非常に遅い私にとって、
本を初めて開いた時は、文章が二段組みになっていて、
思わず目が眩みそうになりました。

宮緒先生の作品と言えば、攻めが犬などの捕食系、
受けは被捕食系ですが、今回は受けも捕食系でした。
読んでいると、作品のタイトルそのまま、
キャラクターを表していると実感しました。
宮緒先生の作品で未読の本がまだまだありますが、
今まで読んだ中でも、受けも捕食系というのは
初めてだと思いました。
今回の作品では二種類の新鮮さを味わうことが出来ました。

相変わらず攻めは根っからの犬ですが、受けが単なる獣というよりも、
攻めに迫る時は猛禽類のように感じたため、攻めの受けに対する
執着や激情に迫力をあまり感じませんでした。
その代わり、今まで読んだ宮緒先生の作品の中では、
受けの執着心や積極性が一番 強く迫力を感じました。

受けが攻めを求める時に、初めの頃は攻めの眼球を直接 舐めまわしますが、
瞼の上ならまだしも、直接 眼球を舐めるのは、さすがに痛々しくて
読むのが辛かったです。
しかし、新しい地雷に遭遇したのに、読んでいる時は それほど嫌悪感を
覚えなかった自分が不思議でした。

守護騎士であるために、内に秘めた激情を必死に抑え込み、
箍が外れた後も、その流れや勢いに任せず心の底から深く反省し、
受けから迫られても理性で必死に耐えようとする攻めに好感を持ちました。

現実の世界でも、文明社会を知らず原始的で動物として
生活していた人が近代的な社会に連れてこられた
というニュースがありますが、まさにそれと同じような感じで、
受けが動物と思い込んでいて人間の世界に慣れる大変さや戸惑いなどが
伝わってきました。

攻めのことを幼い時に呼び慣れていた「らふぁー」と言いながら、
攻めについて回ったり、攻めの姿が少しでも見えなくなると
必死に攻めを探すように、攻めに懐く受けが可愛いかったです。

あとがきでは、以前から西洋風ファンタジーを書いてみたくて挑戦した
と書かれていますが、つい最近 読んだばかりの『迷宮の夜、解放の朝』と
同じように「宮緒先生が西洋モノを書くと、こうなるのか」と思いながら
読みました。

また、あとがきによると、今回は作品のタイトルについて、
様々な宮緒先生の案が担当者様の心のメモ帳に書き溜められていった
ということですが、私も担当者様の心のメモ帳が気になりました。
実は作品よりも、あとがきの「心のメモ帳」に
一番 萌えてしまいました。f(^^;

今回の評価は、あまり迷うことなく「萌」です。
最近、短い期間の間に宮緒先生の作品を
色々と読んでいるような気がしますが、
そのため免疫力が付いたのか、感覚が麻痺してしまったのか、
『渇仰』などの強烈な印象の作品のような、何か衝撃的なものを
感じ取ることが残念ながら出来ませんでした。
もちろん、舞台設定や人物設定、文章表現や物語の内容、展開などは
今までの作品と同じように変わらず、とても しっかりしていると
思いました。

実際にあった出来事と似ていて、現実に無さそうで有り得そうな
感じなので、作品の世界観に親近感のようなものを覚え、
惹き込まれました。
様々な点で興味深い作品だと思いました。

たまには野獣な受け(今回は高貴な獣の王子)も良いですが、
やはり宮緒先生の書く犬や獣は攻めだけのほうが似合うと、
しっくり来ると思いました。

1

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