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表題作運命かもしれない恋

古平好貴,27歳,転勤で東京勤務になった会社員
名久井由惟,27歳,小平の後輩でカレー屋店主

その他の収録作品

  • 永遠かもしれない人
  • あとがき

あらすじ

古平の行きつけのカレー屋の店主・名久井は、
古平が高校のときに一目惚れした相手。
実は古平は小学校の時にも彼に一目惚れしていて……?

深夜まで営業しているそのカレー屋に、不本意ながらも足繁く通っている古平。味は世界一好みだし、店主の名久井は高校時代の後輩だ。では何が不本意なのかというと、かつて名久井を女の子と間違えて一目惚れし、告白した過去があるからだ。あの頃、男と知った後も名久井といると変な気分になった。十年ぶりに再会した今でも、名久井の顔を見ると胸がざわつく。けれど名久井の薬指には結婚指輪がはまっていて……?

作品情報

作品名
運命かもしれない恋
著者
渡海奈穂 
イラスト
草間さかえ 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
ISBN
9784403523694
3.9

(79)

(26)

萌々

(33)

(12)

中立

(5)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
11
得点
303
評価数
79
平均
3.9 / 5
神率
32.9%

レビュー投稿数11

こりゃ運命ですよ!!

いやー良かった!良かった!!
あらすじを読んだ時はどんな話かなとあまり期待してなくて、読みはじめても途中まで片思いで終わる話なのかな?BLでもこういう形のお話もあるのかなと思っていたら!

運命かもしれない恋は古平視点で、永遠かもしれない人は名久井視点ですね。

運命かもしれない恋は、二人の馴れ初めから。
もう運命だよ!絶対。

古平は三度も名久井に一目惚れして三度目はもう手を出しちゃいそう、名久井に申し訳ないって自分から距離をとり、疎遠になりとうとう音信不通に。
好きになる女の子もみんな名久井に似てて、似てない所を見つけては終わって。

それが古平の転勤先の近所のカレー屋の店長として名久井と再会します。
名久井には死別した奥さんがいて今もまだ指輪を外さず愛してる様子で…。

こちらは古平の気持ちしかわかりませんから、古平が玉砕覚悟で告白するんだと息を飲んで読み進めましたが。
まさか名久井が!そうだったの?えー!
良かった良かった良かった!

古平の名久井可愛い×3も笑えました。

永遠かもしれない人は名久井視点でいかに名久井も古平を好きか、前半で辛い古平の片思いを味わったこちらにはご褒美です。
前半で見合いした相手から同僚の岸田に伝わって二人の関係がバレてしまって…。

後半の古平は男前ですね。そして名久井も別れたくないから一緒にいられる道を見つけ我が儘を思いつきます。良かった!

岸田とも和解?出来て見合い相手がいい仕事をしてくれていました。

良かったばかり繰り返しますが、本当に途中までダメだと本気で思っていたので名久井の想いがわかった時にはびっくりでしたし、結婚生活についても奥さんについても納得できる内容で本当に良かった!
こんな嬉しい逆転は大歓迎です。

古平、勇気を出して良かったね!

5

ラブラブで何より

同じ人に繰り返し一目惚れする話です。
どう考えてもその人しか好きになれないんじゃない?
と思うのに、本人は自分の事を単に惚れっぽいって思っているところもいいです。

最初は本人にも読者にもただの惚れっぽい人なのかな~と思わせといて、徐々にネタばらしされていく構成も良かったです。
すっかり忘れていた初恋のエピまで最後にダメ押しされたときはもう笑うしかなかったな~。

とにかく攻めが受けを大好き!
受けを大事に大事にしてるところが気持ち良かったです。

そして、その思いやりが受けに伝わって、
受けも攻めを好きになって行くのも自然に感じました。

エロは・・・初エッチはローション使ってやって~!!
と悲鳴が出ましたw
二回目はちゃんと使っていたのでちょっとホッ。

後半は受け視点でした。ラブラブで満足。
でも攻めが好きすぎて攻め視点をもう一回読みたくなりました。

4

好きとしか言えない作品

長い長い両片思いのお話でした。
何度も何度も同じ人に一目惚れする古平が、10年振りにその人に再会してまた気になるってもう運命じゃないですか!

それなのに無駄に抵抗して名久井と友達同士でいようと、お見合いもどきをするなんて愚かとしか思えなかった。
でもそのお相手がとても良い方で、その人の言葉で吹っ切れて気持ちを伝えに行った時は、読んでいて晴れやかな気持ちになれました。

古平と名久井の高校時代の回想を読んでいても明らかに両思いだっていうのは分かりました。
そして亡くなった名久井の奥さんの美波が、名久井の気持ちを知ってて応援していた事を知り一気に涙腺崩壊してしまいました。
恋人も好きな人も作らなかった名久井にとっては、美波が良き理解者でお互いに支え合っていたんだろうと…。
名久井が彼女を妹や家族という感情で大事にしていたのが分かるような気がしました。

古平より名久井の方が気持ち的にはハッキリしていて、カレーハウスミナミでずっと再会するのを待っていたと知って更に涙でした。

長い両片思いから恋人同士になってからの古平の名久井に対する愛情表現は、今まで我慢していた箍が外れたようで小気味良かったです。
そんなに可愛いって思ってたのか。www

2人の関係を知った古平の同僚の岸田に避けられたりはしたけど、見合いもどき相手の星野さんが岸田にガッツリ言ってくれていたらしいのと、最後には和解してたので安心しました。

BL作品に女性が出て来るのはあまり好きじゃないのですが、こちらの作品の2人はストーリー上無くてはならない存在だし、とても気持ちの良い人物でした。

4

初恋の大逆転勝利!

硬派なキャラを目指しているのに
昔から恋愛でヘマしがちな古平(攻め・27歳)。
女の子だと思って告白したら実は男でした、
というような経験が何度もある、
男前だけどちょっとドジな会社員です。

その初恋の相手・名久井(受け・27歳)は
相変わらず美人で、妻を亡くし一人で
カレーハウスを切り盛りしています。


実はこの二人、幼稚園から何度も出会っていて
古平は再会するたび、名久井を女の子と間違え
好きになってしまいますw

そんな天丼ネタが楽しいラブコメなのですが
それだけではなく。

女の子のような外見のせいで
いじめられていた名久井にとって
純粋に好意を示してくれた古平は特別でしたが、
男の自分を好きになる筈はないと諦めていた、
切ないすれ違いモノでもあります。


本書の面白さは、望み薄に思われた古平の初恋が
後半、大逆転勝利を見せる点にあると思います。

名久井が実は20年も古平に片想いしていて
元既婚者なのに○○だったなんて
なんという美味しすぎる展開!!!

会えない間に名久井が考えていたこと、
カレー屋になった理由など、
全てに古平への想いが溢れていて泣けてきます。

初Hでは冒頭の小悪魔キャラが嘘のような
恥じらいを見せ、
書き下ろし「永遠かもしれない人」では
コンドームのつけ方も分からず
古平に教えてもらうという乙女ぶり。
エロは薄めですが、初々しさ&どんどん加速するデレにかなり萌えました!!


書き下ろしではその他、
古平の同僚に二人の関係がバレるという
事件が起きますが、そこで自分のことより
お互いのことを心配する二人が良い!!

苦労人の名久井は、優しい古平にベッタベタに甘やかされて幸せになれば良いと思いますv

草間さんの挿絵もとても素敵で、
書き下ろしの扉絵にさりげなく描かれたカレーに
ほっこり温かい気持ちになりました。

12

4度目の正直

草間さんの表紙も素敵で、好みの話だった。
切ないんだけれど、重くなりすぎず。
大雑把だけれど誠実で頼もしい古平、
しんどい半生を抱えながら飄々と生きてきた美貌の名久井、
どちらのキャラも好きだった。

だったのだが……。
なんだか読み始めてしばらくしたら、すごくリアルに展開が読めて
もしかして作者が憑依している?と自分で焦ったほど。

ちょっと落ち着いて考えてみると、この受けの身の上
  実は長い片思いをしていて、それをわかってくれた女性と結婚、
  死別後一人で店をやっている
というのに、ものすごく既視感があるのだ。

その点はマイナスではあったのだけれど、
古平の友人の岸田も、古平の簡易見合い相手の星野さんも
どこかにいそうな好感の持てるキャラで、
暖かな気持ちで読み終われる一冊だった。

本編は古平視点、まとまってからの書き下ろしは名久井視点。
これが最初から名久井視点だったら、
もっと切ないけれど平凡な話になったのかもしれない。

なかなか2度目のHに至れない書き下ろしは、
大人初々しい名久井が可愛い。
ちょっとした誤解の際に「別れたくない」と
言い募る名久井……
その後の恥ずかしさのあまりの目隠しプレイがいいな。

12

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