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表題作美しき追跡者

大上修司, 元SATの警備員 36歳
紀美原良, 警視庁捜査一課の刑事 32歳

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

亡き兄の家を訪ね、リビングで瀕死の義姉を発見した元SATの大上は、被害者の身内から一転、容疑者となってしまう。真相を暴くため、美貌のエリートながら異端の刑事である紀美原とともに犯人を追うことになるが、今回の事件と兄の死には繋がりがあることが判明する。真相に近づくにつれ、二人の関係もまた怪しく絡み合っていくが……。

作品情報

作品名
美しき追跡者
著者
水原とほる 
イラスト
水名瀬雅良 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
ISBN
9784344834934
3.5

(2)

(0)

萌々

(1)

(1)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
7
評価数
2
平均
3.5 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

傷を持つ2人の心が交差する物語

あら、レビューが無い…

元SATと現職刑事のバディもの。
主人公は、任務中の足の怪我でSATの現役を退くことになり、現役でいられないのなら…と退職して今は民間の警備の仕事に就いている大上修司。
一年前、ジャーナリストだった修司の兄が不審死で亡くなっている…
修司は定期的に義姉を訪ねるようにしていたが、ある日、家の中で義姉が何者かに襲われ瀕死になっていた。なぜか居合わせた刑事に修司が犯人と疑われ…
…と、物語が始まります。
義姉が襲われ亡兄の部屋が荒らされたのは、生前兄が秘密で追っていた特ダネに関してに違いない、と修司は単独で調べようと動き出すのだが…
この辺り、亡兄が何を追っていたのかの追跡、犯人探し、それらの緊迫度がハードボイルド的です。
そこに絡んでくるのが、刑事の紀美原。
細身の美形。だがかなり強引で暴力的な捜査行動で一線から外されている紀美原は、潜在的ゲイの修司を誘い受け!
女性を心からは愛せないと自覚しつつ男性との経験を考えたこともない修司は、紀美原を抱く事で自分自身を知っていくのです。
紀美原は、個人プレーで修司と共に亡兄の追っていた麻薬のネタ、暴力団と政治家の癒着、そこから義姉を襲った犯人を割り出して、2人で追っていきます。
東京から大阪へ、数日間共に行動する2人。時に激しく抱き合い、また命がけで犯人と対決する…

実は紀美原には信じられないほど過酷な過去があります。紀美原も誠実な修司の存在で救われる部分も。
心通わせた2人は、BLには珍しく再会の約束はせずに別れます。2人はベタベタした恋人ではなく、心の深いところでつながった一匹狼同士…なのでしょう。


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