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表題作掌の檻

椿雪也,26歳,人気弁護士,高校時代の同級生
春名数馬,26歳,会社員

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

絡めとられ、支配される悦びーーー

会社員の数馬は、ある日突然、友人にヤクザからの借金を肩代わりさせられ、激しい取り立てにあうようになった。
心身ともに追い込まれた状態で友人を探す中、数馬はかつて互いの体を慰め合っていたこともある美貌の同級生・雪也と再会する。
当時儚げで劣情をそそられるような美少年だった雪也は、精悍な男らしさと自信を身につけたやり手弁護士に成長していた。
事情を知った雪也によってヤクザの取り立てから救われた数馬は、彼の家に居候することになる。過保護なほど心も体も甘やかされていく数馬だったが、次第に雪也の束縛はエスカレートしていきーーー。

作品情報

作品名
掌の檻
著者
宮緒葵 
イラスト
座裏屋蘭丸 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンス
シリーズ
掌の檻
発売日
ISBN
9784344835108
4

(180)

(82)

萌々

(56)

(23)

中立

(11)

趣味じゃない

(8)

レビュー数
37
得点
714
評価数
180
平均
4 / 5
神率
45.6%

レビュー投稿数37

めくるめく共依存の世界・:*+.

いやーー宮緒先生×座裏屋先生なんて最高に決まってる‥

BL小説にハマったのが結構最近で、宮緒先生の作品を漁っていて見つけた作品です。
2015年に出版されているのですね。
素晴らしい作品って本当に色褪せないんだなあ…

もう表紙から最高すぎて、変な声が出そうになります。
数馬のパンツのボタンが外れている…いいねいいね…これから雪也に何されちゃうのかな、と妄想大爆発でございます。

宮緒先生安定の執着攻め。

ヒタヒタと静かに、でも確実に背中から這い上がってくる掌を感じてゾクゾクしました…

周到に準備された罠と溺愛甘やかしによって、自分一人ではなーーーんにもできない(お皿洗いの手伝いすらさせてもらえない!!)「ヒモ男」に仕立て上げられていく数馬。

ただ、この数馬の器?と言うか度量がすごかった。

最初からぜーんぶ仕組まれていたことだと分かって動揺はするも、受け入れ、むしろ包み込んでるんですよね、最終的に…

さすがお尻で雪也を貪り食うだけあるな、こやつ、と。

心はどうせ手に入らないから、その身まるごと自分に依存させてやろうとしたんだと告白する雪也に、「俺の心をくれてやるから、お前の心が欲しい」と堂々と言う数馬。
なーんにも出来ないただのヒモ男なんですけど、カッコよく見えてくる不思議…

文字通り”二人だけの閉じられた世界”で過ごす時計のない共依存生活、
二人にとってこの上ないハッピーエンド(終わらないけど)に違いありません。

ただ、本当に一歩も外に出なくなってしまった&なーんにもできなくなってしまった数馬の運動不足とIQ低下が心配ではあります。笑

1

ほの暗い椿の罠に落とし込まれる数馬

宮緒worldを堪能できる一冊だった。
この作品は、春名数馬視点で展開。

春名は、勝手な男で、
自分の才能や容姿、ステイタスを活かして 来るもの拒まずで遊ぶ男。
美貌の椿も、都合が悪くなると捨ててしまう。

ヤクザに追い込みをかけられて、捨てた椿に助けられる春名。
10年ぶりの再会後から始まる、椿の計画。


続編の同人誌「こんこん」は、椿視点で、
突然別れを告げられ、捨てられた椿の傷心と
その後、どう生きたかを綴られているそうで、読んでみたくなる。

1

執着が過ぎる攻め

宮緒葵先生お得意のスーパー執着攻め。
正義のハイパー美形弁護士?×友達の借金を押し付けられた美形リーマン。
物語の始めから借金取り893さんと攻めの弁護士のやり取りがベッタベタ過ぎて、セリフがクサすぎて萎えそうになったのですが、話が進むうちに徐々に引き込まれて行きました。
エロシーンはとにかくエロエロで攻め受けともに病みまくってどんどん堕ちていきます。正直、完全に2人きりの世界に入ってしまって読者置いてきぼり感。
設定もキャラもかなり狂ってて現実離れしてますが、それでも読ませてしまう宮緒先生の力量はすごいと思います。
また座裏屋蘭丸先生の挿絵が美しすぎて感動。すごく良かったです。

0

受けがいいなら何も言うまい

 攻めである雪也の執着加減は好みだったのですが、受けである数馬への崇拝ぶり、尽くしっぷりにかなりBLファンタジーを感じ、所々でリアリティのなさから集中力が途切れてしまい、読み終わるのに結構時間がかかってしまいました。

 他を圧倒する美貌と、在学中にストレートで司法試験に通り弁護士として大活躍、というだけでも十分ハイスペックなのに、料理の腕もプロ級で、多忙にも関わらずきっちり3食数馬のための食事を用意し、世話を焼き、電話で呼ばれれば仕事中でも調整してすぐ駆けつける雪也。あまりにも現実離れしたことを軽々とやってのけるので、私にはその存在が遠過ぎました。セックス中に相手を「食べる」という表現が多用されており、それも徐々に食傷気味に。独特な描写の濡れ場にはあまり萌えなかったかも。ただ、想いが通じ合ってからも不健全な関係のまま、むしろ悪化したくらいだったので、その点は評価したいと思い萌評価にしました。

0

執着攻めが好きな人には外せない作品

執着攻めを追い求めてこちらにたどり着きました。
イラストが座裏屋先生とのことで
買うしかないな!と思い迷うことなく購入しました。


過去に雪也は数馬に抱かれていたこともあり、
最初は、あれ?雪也が抱かれる側?と思っていたのですが
夢のくだりから、あぁ抱かれるのは数馬だ!ととても興奮しました。

雪也の数馬に対する執着が凄すぎて
私はすっっっっごく好きだなぁと思いました。
自分に依存させるためには方法を厭わない雪也と、そんな雪也に囚われた数馬。
でも読んでいるとほんとに囚われたのは数馬じゃなくて
雪也なのでは?と思いました。
ずっとずっと長い間数馬に囚われてたのは雪也なのだし。

最後は共依存のような形に落ち着きます。
数馬は雪也に捨てられたら人間として生きていけなさそうですが、
まず、数馬を捨てることはあり得ないことだと思うので
二人のハッピーエンドはこれなんだなと思いました。

宮緒先生の凄まじいお話と座裏屋先生の美しいイラストがすごく合っていて、素晴らしいの一言でした。

0

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