ボタンを押すと即立ち読みできます!
好奇心が引き合わせた、大人の苦い恋、お届け。
何年も前に読んだ作品ですが、今でも強く印象に残っている作品です。
ロッキーさんの「86万円の初恋」が何回読んだか分からないぐらい大好きなので、本作も可愛いオンマユであっけなく陥落。
あ~今気づいたんですが、この作家さんの場合、とにかく髪型にツボをことごとくやられてます私。
すっごい良いです・・・とにかく絵が唯一無二のテイストで、すんごく良いんです・・・!
ロッキーさん著作を読んだことない方には、ぜひとも本作、もしくは前述の「86万円~」の試し読みだけでもしていってほしいです。
「ゲイ会社員xオンマユ前髪がひっじょーに可愛いノンケ大学生」
内容も絵柄に超絶似合う、静かな空気がゆっくりと流れていって、大人の雰囲気しっとり、そしてじっくりと惹かれ合う。
逆に無表情なのがあまり好きじゃない方には合わないかもしれません。
てゆーか1話の最終ページよぉおおおーーー!!(←落ち着け)
○を握って、なおかつあのセリフはずるい!
ギュンギュンきました。
これはイケオジに入るんだろうか?
イケオジ本棚に入れようかどうしようか迷う…
(とりあえず入れておく)
本作と「僕の幸福を紹介します」は試し読み部分が常に33ページ(丸々1話)もあるのでぜひ。
あと、アンソロ本「メスイキ×熟れおじBL」に収録されてる同著者の「はじめまして、おひさしぶりです」が、さいっこうのイケオジでさいっこうなので、作者名とタイトル併記で画像検索してみてください。
(ダブルクォーテーション(")でタイトルを囲んで、フレーズ検索にすると確実です)
このレビューをきっかけに少しでもみなさんにロッキーさんの良さを知ってもらえたら幸いです。
あ、50ページ目で「ごっくん」して攻めのノド仏が動きます!
これって激レアでは?
ノド仏フェチさんはぜひ!
ロッキー先生の作品は3作目です。
説明は最小限で語られていますが、
かなりセンシティブなお話で沁みました。
そして、こうなのかな。と思うところが
定まるまでに時間がかかり
レビューも何度か修正しました。
いいね、をくださった方、すみません。。
とても読み下すには複雑な心境を
最小限の演出で描かれているため、
解釈のような形になったことを
ご了承ください。
レビューのタイトルにさせてもらった
平凡な日常を送る、話のなかの2人をはじめ
読んでいる、こちら側にもめちゃくちゃ刺さってくるのは
普段は言葉にしたことなく
したところでどうにもならない
見て見ぬふりをしてやり過ごしてる心境を
見事に言葉にされてしまってるから。
現実とのリンクがヤバかったです。
お話は、大学生の主人公が
大人の男性と出会い、色々な経験をしながら
本物の恋愛を経験していくという物語です。
主人公の沙樹くんは、友人から無関心だと言われてしまう人物。
その理由は語られておらず、
ただ家族間の確執を側でみてきたり
しながら、自分も他人との関わり方を
模索しているような、
また、ひとり暮らしも始めたばかりで
ひとりでする食事が寂しいと言ってることから
まだ若く世間知らずの普通の大学生です。
とはいいつつも、ゲイの友人がいて、
世間でいわれる多様性についても
とりあえず承知して付き合いうことができる。
当事者にはなれないけれど。
ただ周りを見ていると
家族の反対を押し切って駆け落ちまでして
結婚した姉と、
いかにも想いが通じ合っている旦那さんの
仲睦まじい姿や
恋人を欲しがっているゲイの友人を見ていると
自分はそこから取り残されているような気分になってしまう。
どうしたら、自分も…
そうしているうちに
ひょんなことから、家族でも友人でもない
いかにも大人の男性、幸村さんと出会います。
他人との関わり方や、自分のこと
知りたい好奇心のおもむくまま
食事をしたり、相談に乗ってもらったりと
付き合っていくうちに
幸村さんの心の病のことを知ります。
彼の印象をひっくり返してしまうくらい
その症状は軽くなく、
打ち明けられた事を嬉しく思う一方で
関係は今までになく深いものになっていきます。
それを経験として捉えていく沙樹くん。
なんだかまだ恋愛とは違うものなんですよね。
自分はゲイではないし、
治す薬はないと言われてしまった
幸村さんの心の病を気の毒には思えるけれど
当事者になるとは考えられないでいる自分。
対して、ゲイの幸村さんは
沙樹くんの好奇心を利用するかたちで
距離を詰めていく。
自分を受け入れてくれそうだからというのも
ありそうですけど、
緩やかなこの関係が、いかにも大人のそれで
読んでるこちらに気を持たせるというか
ほんとここの描き方は絶妙なんです。
そして出会ったとはいっても、
ここで描かれてるように
何かのきっかけで簡単に距離ができ、
関係を修復させたいと思えるエネルギーもなく
そのまま自然消滅する関係は珍しくないものだということも
現実のあるあるも容赦無く描かれます。
これ、BLマンガ的なときめきとか萌えといった
演出とは無縁のリアリズムで描かれていくんです。ほんとヤバい…
この場面は沙樹くんのモノローグで綴られていくんですが
最初、その冷めた感覚に追いつかなかったんですけど
ストーリーの上に流れる少しの気持ちの揺れも描き逃さないロッキー先生の視点に
今は痺れまくっています。
親切な語りとは違いますが、
すぐに全てを分からなくていいと思います。
読み返したくなった時の自分でまた気付いていくような読者体験もありだな、と。
自分が誰かにとっての特別な存在になる
沙樹くんは味方、という言い方をしていましたが
恋愛の先のかけがえのない想いを交わす
ことのできる相手との縁は奇跡に近いものなのかもしれません。
最後はそれを静かに噛み締める沙樹くん、幸村さんに
自分もまた、自分なりに幸せを感じて読み終えました。
なかなか掴むことのできない曖昧なもの
でもそこに確かに救いを感じられる
素敵なおはなしでした。
静かな時間を過ごしたい時などに
おすすめです❤︎
絵が綺麗で画面構成もいいので、するする読めます。
主人公のサキは一見寛大な性格の人に見えるのですが、実はただ単に他人に対して「無関心」なだけだと、友人でゲイの芳久に指摘されてしまいます。
ある夜、サキは飲み会の後に間違えて入ってしまったゲイバーで、歳上のゲイ男性・幸村に声を掛けられます。最初は芳久に紹介するつもりで幸村に付き合っていたサキ。ですが、幸村がサキに精神的な持病があることを打ち明け、サキと付き合うのも持病を治すための一貫だったと告げた時から、徐々に幸村にのめり込んでいきます。
「受容」と「無関心」の違い。それが自他にどのように作用するかについて描かれた物語でした。
友人の芳久にはサキの態度は「無関心」で軽い非難の対象。一方、サキの姉にとってはサキの「無関心」は大きな救いです。そして姉はサキに対して時には鬱陶しいくらいの絡みをしてくるけど、それはサキを「受容」しているからこそです。
そして幸村は……直感でサキを選んだものの、彼はサキに自分のペースをほどよく乱して自らの抱えた病を癒す助けになればと……まあ、悪く言うと利用しているだけで、サキ個人に対しては「無関心」だったのかもしれませんね。
サキが幸村に興味をもって近づく時、自分自身の「無関心」……人に深く関われない性分を理解した上であえて冷徹を装うような、まるで変人観察日記でもつけているかのようなモノローグを坦々と述べるところに、少しの痛々しさと寂しさを、私は感じました。
サキの姉にしろ幸村にしろ、立ち直る時には自分の足で立ち上がり、サキに対して迷惑という名の決着は着けさせてはくれない。それはサキには淋しいことなのかもしれないけど、二人ともちゃんとサキを受け入れ愛していることを表現してくれるとこが、よかったです。
ロッキー先生2作目で、この後3作読みます。
絵が、線が繊細で、背景の書き込みがちょうどよくスッキリ見やすく構図も好みで、全体的に好きです。作風にもとても合っていると思います。
沙樹目線で淡々と進みますが、退屈な感じはなく、逆にどうなるの?どういうこと?と引き込まれました。
説明が最小限ですもんね。
時には、行間を読まないといけないのかな?と思う部分も。
沙樹が聡いから、セリフでの説明がちょびっとですもんね。
幸村さんも多くを語らないし。
それでも納得いく展開なのが、先生の力量だな〜と感心しきりです。
付箋とか、言葉の使い方がおもしろいし。
ジグソーパズルのピースが精神不安定剤、の意味がわかった時はなるほど!と思いました。
これといった盛り上がりはないのに、じわじわ魅せられて、くっつく場面も自然に受け入れて、私も静かに盛り上がっていたのが自分でもおもしろかったです。
一読では難しいのかも。
わかったようなわからないような。
ページの表面をさらうだけでは足りない意味があるような。
絵がとても美しいですね。
沙樹は親友の性指向を理解したくて、相手に届かなくてうずうずしてたのかな?
別に自分が恋人になりたいわけではなくて。
バーで知り合った幸村。
隙がなくカッコよく押しも強くなく。
部屋へ招いて病気を打ち明けてどうしたかったのかな?
自分を構成するのに沙樹がぴったりだったから?
沙樹は特別なことが欲しかったの?
幸村なら付き合ってもいいかもって思ったの?
終わりを確信しながら…。
幸村の病気に寄り添う沙樹。
忙しくなりすれ違い連絡が途絶え…。
自分でキリをつける沙樹。
偶然再会した幸村は、自分なりに克服しようとしてたみたいで。忘れられなかった二人、再会できて良かった。