Renta!オリジナル特典付き
シーモアさんで2泊3日レンタルしたのですが面白すぎて購入。
お話3つ収録なのですが、どのお話もキャラクターの表情と台詞ひとつひとつが魅力的で、笑えたりムズキュンだったり読み応えあって豊かな一冊でした。
・「ノンケの男すら惚れさせる生ける伝説」永瀬と定食屋のツン息子
・幼い頃にキスした寺の息子同士
・愛想のない魚屋の息子と人間になった飼い犬
の3本立て。
表題作の焼きサバ定食は、とにかく折れない自信満々の永瀬が楽しくて、定食屋のおじさん客(と店主)を仲間につけてワイワイするのがすごく面白い〜!
全くなびかない仁を車に押し込んで
「照れちゃって♡ LET’S GO(ウインク)」
が最高でした。
実は隠れ健気なところだったり、人の弱い部分や無邪気になる瞬間が強気なところの中に絶妙に描かれていて、全3話完璧に神でした。
かもめさんの作品は、主人公たちだけでなく子供やおじさん達の表情や佇まいがすんごく上手い作家さんですよね。他ジャンルでも描かれてるのかな?
書き下ろし最後の1ページまで笑えました。
「クロがヒトになった理由」も1話読切であるのにそれを感じさせない読み応えでした。
人外だったり犬が人間になるお話もそう珍しくないと思うのですが、無理に甘くなったりエロになったりせず、日常の雰囲気や男の子の感情を中心に、丁寧で楽しそうに描かれていて、読んでいてとても清々しくなりました。
中編・短編集だからと手に取らないのは勿体ないオススメな一冊です。
すっごい良かったー!
「チキンハートセレナーデ」「仕立て屋と坊ちゃん」「コントラディクト」etc. と神作があまりにも多い作家さんなので、どうしても比べてしまうかな?と思ったけど、全然そんなことはなく、やっぱりかもめ作品は期待を裏切らない!
個人的にサバ大好きなので気持ち入っちゃったよ。
そしてやはり大島さんは内面の描き方が素晴らしく、人の弱点を表現するのがもんんのすごく上手いです。
最初の34ページで早くも腹筋痛ぇシーンが渋滞www
てか置 き 方www
ひざカックンwww
座ってもねぇwww
「ジーザス」www
ていうか最後のコマのパパwww
そしてまさかこんな形で山城新伍さんを思い出すことになるとはw
「馬鹿の三杯汁」という言い回しも初めて知りました。
相変わらずBLって勉強なるわぁ~。
えろは本編少な目、描き下ろしでがっつり、というか標準的。
最初の106ページと描き下ろしが表題作で、他は短編2本:
「髪アリの若い住職x幼馴染」と「けも耳x人間」です。
後者がめちゃくちゃ良かった!
特にまた最後のコマが秀逸!w
結局この本全体でいったい何回笑わせていただいたかw
BL AWARD 2024 総合コミック部門ノミネート作品「オフステージラブサイド」や上記に挙げた作品など、いわゆる「かもめ作品の有名どころ」を履修済みの方、次はこんな感じのはいかがですか?
そうでなくとも、かもめギャグをとことん楽しみたい方にものすっっっごいおすすめです。
初コミックの「仕立て屋と坊ちゃん」がなかなか印象的で、
2冊目をとても楽しみにしていました~
お話の最初の入りから、かなり面白かったです☆
今回は3作品が入っていますが、どれももっと読みたかったなぁ!
■表題作「恋ときどき、焼きサバ定食」3話+描き下ろし
モテる証券マンでナルシストのゲイ(攻め・表紙右)が、
定食屋で働くノンケ男(受け・表紙左)に一目惚れをして、
定食屋に通い詰め、ひたすら格好いい自分をアピールするんだけど…
という、ちょいシリアスで可笑しいラブコメでした☆
攻めが格好よく見えることにこだわるようになった、
体育祭の時のトラウマ話は、自分だったら…と思ったら切ないな。
でも、その後は格好いい自分であろうと努力することで、
それを乗り越えてきたんだなぁ…かなりなナルになっちゃったけど☆
そう思ったら、攻めはなんだかとても愛おしい人でした。
ナルシストなので、自分の事しか見えていないのかと思ったら、
受けのために大嫌いな昆虫館にも冷や汗をかきながら連れて行くし!
(その様子はすごく可笑しい~)
ただ、格好いい姿しか見せないというのは、
つまり相手を侮っているのかも…というのも、真理だなぁ。
素をさらけ出して、真剣に関係を築く大切さや、
格好悪い自分でも受け入れてもらえる幸福…が素敵に描かれて、
だけど、定食屋の客たちや受けの親父の野次馬根っぷりには笑えて、
単にいい話なだけじゃない作品☆なのがよかったな。
■「メモラブル・メモリーの再会」1話
十数年ぶり再会した幼馴染のお話です。
子供の頃にエロ本を見て気持ちが昂ぶってキスをした2人。
再会した攻めはだいぶ雰囲気が変わっていたけど、再びキスをしてきて…
攻めの雰囲気が変わっていた理由にはキュンときて、
またキスをしてきた理由には、胸がちくっと切なくなりました。
■「クロがヒトになった理由」1話
不愛想な魚屋の飼い犬、クロがある日いきなり人になって!?
というコミカルだけど、ちょっと切ないスパイスも入ったお話。
これ、すごく面白かったです~~
ゲイバレした過去により不愛想になってしまった魚屋だけど、
犬のクロは飼い主さんの優しさも笑顔も知っているから、
どうしても助けになってあげたくて…なんて、う~~健気だぁ(/_;)
そんなクロが人になった姿は、魚屋さんの超タイプで…だけど……
動物モノが好きな人には、ぜひぜひ読んでほしいです~~
他の本との読み合わせもあって、
真っ白が多めな背景が最初は気になったのですが、
面白くてグイグイ引き込まれて、途中からは気にならずに楽しめました♪
大島さんの絵が好きです
攻めの独りよがりのカッコつけな求愛に、地に足がついている堅実な受け君
いい具合にお似合いだと思います
恋なんて落ちちゃったらそんな風に間抜けに暴走しちゃうこともあるもんです
塩サバ定食そんなに美味いのか?
定食屋の常連オヤジたちの以外な乙女な野次馬っぷりと、受け君の父ちゃんのアバンギャルドなことったら
大人やねぇ
唐突ですが、
『完璧な人』に恋することが出来ますか?
あまり私の廻りにそういう人がいないもので、実人生では経験がない訳なんですけれども、もし側にいたとしても私は無理なんじゃないかと思うのです。
でも、もしその人の『ダメさ』『弱さ』を垣間見ちゃったりしたら、イチコロで参ってしまうような気がします。普段見せている完璧さがデフォルトなのではなく、その人の努力や気遣いによって成り立っていることが解かったその瞬間に、グッと来ちゃうと思うんですよ。
表題作はそういうことを、笑わせながら再確認させてくれるお話です。
そもそも、長くつきあっていくならいつかは色々な事がばれちゃう。食事中の無防備な姿に注目した石塚くんは目の付け所が良い。賢い子です。
他、二つのお話が入っていますが、ストレートで面白かったです。全てのキャラに嫌みがなく可愛らしい。作者のお人柄でしょうか。
(追記)おまけ番外編の「チョメチョメ」って……昭和かーっ!(笑)