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尊大な狗神様×働き者なお世話係の、神様とのドキドキ同居ライフ!
「山奥の神社に勤めることになった主人公が、主祭神に見込まれて奥ノ院で働く」というあらすじから想像していたのとはかなりイメージの違うお話でした。
もちろん、いい意味で!
社長(主祭神、すなわち攻め)に仕えることになった社長秘書(神職、すなわち受け)。
新しく配属になった職場(奥ノ院)には、先輩秘書ズ(神使)もいて、他部署(摂社)のお偉いさん(摂社の祭神)や、その秘書さんたち(神使)もいる……みたいな感じでした。
攻めの神様は、穏やかで部下のことをよく見ていてくれる、そしてきちんとフォローしてくれる理想的な上司。
受けは、そんな攻めに心酔している社畜です。
社長のためにがんばる!っていう心意気が健気で可愛い。
そんな感じで、すっかり神社モノだと忘れた頃に、神様ならではの問題が起こって、神社らしい展開になるのがまた面白かったです。
それでもなお、リーマンパロ的なものを引きずっているので、相乗効果で萌えました。
神様×人間であり、捕食者×被捕食者であり、上司×部下である。
最高だなと思いました。
あらすじ:
山奥の神社で働くことになった朝比(受け)は、神様たちの姿が見える能力を見込まれ、主祭神の狗神・大真名神(攻め)の世話係に。
優しく面倒見の良い大真名神に惹かれていくが…
ファンタジー設定ながら、その世界観ならではのリアリティを感じさせる描写にセンスを感じる作品。
ほのぼのコミカルな雰囲気ながら、神様たちのキャラクターや仕事内容など、妙にリアルで人間味あるのが魅力的です。
朝比は、実家の神社を継ぐため会社を辞めるも、弟が神社を継ぐことになり、山奥の神社へ行くことに。
そこで皆から「社長」と呼ばれるケモ耳の男性と出会います。
彼は神社の主祭神・大真名神で、犬の耳と尻尾をもつ狗神。
しかし普通の人間には耳や尻尾は見えません。
大真名神に仕えるちびっ子天狗たちも、朝比視点では天狗コスの子どもですが、神社の他の職員たちにはスーツ姿の青年に見えており、その落差が面白いです。
神様たちの真の姿が見える「巫力」を見込まれた朝比は、大真名神の世話係に。
とてもカッコいい大真名神様ですが、お風呂に入るとき尻尾をギュッと抱えていたり、朝比に頭を撫でてほしいときは耳をピクピク動かしたりと、たまに出るワンコっぽさが可愛いです。
神様なのに、神社の職員からもちびっ子天狗たちからも「社長」(神社の長の略)と呼ばれているのも何だかシュール。
大真名神と恋仲になる朝比さえも一貫して「社長」呼びで、ファンタジー作品なのにたまにリーマンものでも読んでいるような錯覚を覚えましたw
こんな神様や天狗たちが、近年の信仰減少問題等について資料を用いて真面目に会議しているシーンも何だかリーマンものめいていて可笑しいです。
大真名神と恋に落ちる朝比ですが、彼はなかなか朝比を抱いてくれず。
その理由にも大真名神の優しさと辛抱強さが表れていて、クライマックスの告白→Hシーンの流れにはかなり萌えました。
神社の閑散期に力が衰える大真名神のことを心から心配する朝比も健気な良いキャラで、普段は落ち着いているのにHではウブで可愛いというギャップがツボでした。
悪役もそれなりに出てきますが、皆それぞれに人間味あり憎めない雰囲気。
朝比のいる神社をブラック呼ばわりする他の神社の神使も、朝比を襲おうとする(!)他の神社の女神様も、皆どことなくコミカル。
もし神様が実際にいたとして、神社の存続が危ぶまれる現代において実際にこんな対策をとっていたら面白いなと思います。
小中さんらしい楽しいファンタジー作品でした。
もふもふ、神社、不憫な境遇のウブな受け…これだけ私好みの要素を兼ね備えているのだから萌えられないはずありません!
孤独な身の上の人間が神様に愛される、というストーリーは珍しくないかもしれませんが、この作品の面白いところは、神社がひとつの会社組織みたいになっているということです。社長は主祭神である大真名神、秘書は受けの朝比。そして、ちゃんと社務所に勤める宮司や、摂社の神様たちと定例会議も行います。
朝比の家族はろくでなしでしたが、大真名神神社の人達はみんな優しいうえ、とってもホワイトな職場なので羨ましくなりました。
何より、攻めの大真名神がとてもかっこ良かった!
とにかく懐が大きくて優しいのです。と言っても、けっして気弱なわけではありません。朝比の父親や、朝比に横恋慕しようとした青摩比売にはちゃんと鉄槌を下してくれました。私がとくに萌えたのは、しっぽを抱えて温泉に入るシーンです。あと、初Hで気持ちよさそうにしていたの(攻めが感じてるのっていいよね…)と、朝比に内緒で新婚旅行の計画を立てようとしていたのもポイント高かったです。
小中さんはあとがきで“予定では俺様で傲慢な神様になるはずだった”と書かれていましたけど、私は今のままで良かったと思います。
続編期待してます!
主祭神を社長として、摂社の神様や神使・宮司以下神職たちは社員として働くという不思議な神社に就職(奉職)した家族の縁に恵まれなかった受けが自分の居場所を見つける話。
<あらすじ>
実家の神社を継ぐ継がないと何度も弟に振り回されたあげく結局他所へ行かなければならなくなった伊田朝比(受け)は実家から遠く離れた大真名神(おおまなみ)神社に奉職することになります。
あいさつ回りをしていると、犬耳尻尾(実は狼)に袴装束の美丈夫と二人の子天狗のコスプレをした3人連れを見かけます。
実は彼らは大真名神神社の主祭神・大真名神(攻め)とその神使だったのです。
普通は視えない彼らを視認できる巫の気が強い朝比は貴重な人材として神様のお世話係として神たちの住む奥の院に勤めることになります。
初めは不安でいっぱいだった朝比ですが、優しい神さまたちとの居心地の良い職場に必要とされることが嬉しく思うのでした。
朝比は子供のいない遠縁の神社の家に養子に入りましたが、その後義弟が生まれたことにより微妙な立場になってしまいました。
義両親は義弟を猫かわいがりし、義弟の主張が全てに優先されたため、神社を継ぐように言われたり、なかったことにされたりを何度も繰り返し、振り回されたあげく、奉職することになったのが大真名神神社でした。
昔から人ならざるものが視えましたが、視えない養父から否定されつづけたことと実家の神社には神がもういなかったこともあって(朝比もちろん養父も知らなかった)神を信じていませんでした。
奥の院で働くようになって、ずっとここで働きたいと思うようなるのですが、気になるのは昔に比べて少なくなった参拝者のせいで大真名神をはじめ彼らの力が足りなくなってくるときがあることです。
神の命は永い。今は自分の気があるからいいが、自分がいなくなったらどうなるのか心配で仕方なくなるのです。
自分のことを社長と言ったり、神さまたちで会議をしたり、主祭神が宮司たちと会議をしたりとすごく不思議な神社でした。
会議ではグラフで参拝者の数をチェックして対策を話し合ったり、痛絵馬とか萌え絵馬をどうするかとか世俗のことを研究していて神様も市場調査をしてるのかと思うと可笑しいです。
神さまたちは大真名神を筆頭にみな変わってるけどいい人ばかりでとても仕事しやすそうな職場でした。
大真名神の神使の桔梗と蘇芳は幼稚園児くらいの子天狗で姿もかわいいですが言動もかわいいです。
それでも長く生きているので話している内容はちょっと大人ぶっていて、朝比を見つけたときは「逸材です」「いい人材が見つかりました」と喜ぶ姿は可愛い姿とのギャップが面白かったです。
巫の気が強いとわかり、すぐさま奥の院へドナドナされていく不安いっぱいの朝比に「新人教育は熱心だ」「みんな変わってるけどいいひと、優しい人」と何度も言い募るのも可愛くてクスッとしてしまいます。
そして、そんな不安でいっぱいの朝比を心配したり、養父から守ろうとしてくれたりと宮司以下の神社の人たちもいい人ばかりでした。
大真名神が気を貰う方法はお約束なのですが、あまりの朝比の献身ぶりに大真名神は生い立ちが不憫な朝比の忠誠心なのか恋心なのかわからず動けなかったためちょっと切ないことになります。
弟の家出により再び実家から戻ってくるように言われたり、貴重な巫である朝比をヘッドハンティングに誘われたりとちょっとした事件は起きますが、概ね優しくて大らかな大真名神は甘々だったと思います。
外に腹立つ人はいましたが、身内は皆いい人・神様ばかりで安心して読めました。
朝比に最後まで酷い態度だった養父や実家の神社はどうなったのかその後はちょっと気になりましたが、楽しく読了しました。
これからも末永く大真名神と神社を盛り立てていってほしいです。
現世の世事に敏感な神さま達ばっかり出てくるので、ファンタジー要素もありながら現代ものでもあるような不思議な面白いラブコメでした。
受けさんの朝比が、最初はまあ不憫で。
義父や義弟のようなイライラするくらい自己中・強欲な家族に育てられてるにもかかわらず、真っ直ぐ素直に謙虚に育ったのが凄いなあ…と、普通に感心してました。
そんな家族によって新しく勤める事になった神社でのお話なんですが、他の宮司さんやそこの神社に仕える数々の神様がみんなみんないい人で。
朝比が初めて幸せな表情を見れた最後の方では、本当に良かったなあ…と安心してます。
そんな朝比を溺愛していくのであろう攻めさんが神様の大真名神で、この神様は本当に面白い魅力に溢れた神様でした。
現代っ子の朝比以上に世事に詳しく、ハイテクな生活をしていたりとどこかちぐはぐなところもあれば、片付けが大の苦手で小鬼さん達を怒らせる程だったりとカッコ悪くも可愛い部分があったり。
朝比を家族から、他所の神様から守る姿はエリート社長のように紳士的で。
人間と神様という違いからこの2人がくっつくまで、結構長い長い道のりなので最後しからぶらぶいちゃいちゃ具合が見れなかったのが残念です。
これからめっちゃ溺愛するんだろうなあ…!という所で終わった時は、ガックリしちゃいました笑。
他にも、八兎様やら巳津波様やらそれに仕える神使たち、桔梗と蘇芳など、気になる設定の神様達がたくさん出てくるので、他の方達の話もいつか読めたらいいな…と期待しています。
とりあえず、すあまが食べたくなった(食べた事ないので)ので今日買って食べようかな( *´︶`*)