恋しくて、恋をしてほしくて、欲しくて。……欲しくて――

窓辺のヒナタ

madobe no hinata

窓辺のヒナタ
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神29
  • 萌×25
  • 萌3
  • 中立3
  • しゅみじゃない2

116

レビュー数
7
得点
177
評価数
42
平均
4.3 / 5
神率
69%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
フロンティアワークス
シリーズ
ダリア文庫(小説・フロンティアワークス)
発売日
価格
¥741(税抜)  
ISBN
9784861349775

あらすじ

この暗い所から解放してくれる、空みたいな人だった――。
高校生の日向は家族にゲイだとばれ、継父から冷たい仕打ちを受けていた。
自分の存在価値と将来に希望を見いだせずにいながらも明るく前むきに努力していた日向。
そんなある夜、SNSで「シン」という男性と出会い、女の子だと勘違いされてしまう。
シンの優しい人となりに惹かれてしまった日向は、どうしても本当のことが告げられず……。

表題作窓辺のヒナタ

早瀬新(シン),会社員,33歳
小田日向(ヒナタ),高校3年生,18歳

その他の収録作品

  • 窓辺のソラ
  • 日なたの恋
  • 二年後のヒナタ
  • あとがき

評価・レビューする

レビュー投稿数7

日向がかわいい、切ない、愛おしい

久々に特典冊子付きのものを購入したくなるくらい気合いを入れてしまいました。

ゲイであることに引け目を感じる中で複雑な家庭環境を送る高校生男子の日向。
ネットゲーム上で出会った男性に恋心を抱くけれど、女子高生と勘違いされたのをあえて誤解を解かずに付き合い続けるうちに嘘をついている罪悪感と膨らんでいく想いが切なくてゲーム仲間の励ましと同じように応援したり慰めてあげたくなりました。

相手の陶磁器会社勤務33歳バツイチ男性の方は、見た目はかっこよくて優しいけれど仕事にも恋愛にも対人関係にもあまり積極性がなく波風立てずに流されて生きてると言う感じがします。
それが、日向と出会って恋する想いも誰かを守りたいと言う衝動も溢れてきて、仕事での新しい発想につながっていくという盛り上がりにワクワクしました。

脇役陣も個性豊かで楽しかったです。
一番は、日向の幼馴染の忍。てっきり実はずっと日向が好きで側にいた、同性なので言えずに守ってきたと言う設定なのかと感じてましたが日向に対しては本当に良き親友で何もかも分かっていて知らないふりして励ましたり背中を押したりしていたいい友人です。
続きただし彼の恋話の方は今後色々苦労はありそうなので、面白い物語ができたら日向達の近況と合わせてスピンオフができたらすごく嬉しいです。

そして性格悪い新の同期の棚橋。
平気で人を傷つけ他人の痛みのわからない男です。頭も良く上昇志向満載で、出世のためなら人を押し退けても傷つけてもいいと信じてる。
けれど自分は純粋に人に好かれず結局誰もいなくなるような人間だと自覚してる人です。
だから本当は歯がゆく思うことはあっても新に憧れて悔しく思ってるからひっかきまわしたくなるんでしょうね。
まあ恐れたほど非道な人じゃなくて日向が傷つけられなくてよかったです。

BLとは関係ない部分でも、転勤していった佐和やお調子ものだけど人懐こい後輩の小鎌(彼が新・日向のキューピットになるんですね)、ゲーム仲間や予備校の友人たちなどその後の人生が気になるそんな人たちがいっぱいいます。

5

良くも悪くも小綺麗

『坂道のソラ』の関連作。
前作未読ですが、問題なく読める内容でした。

あらすじ:
日向(受け)は、ゲイであることから義父と弟に辛くあたられ、肩身の狭い思いをしている高校生。
SNSで知り合ったシン(攻め)という男性に女性と勘違いされ、本当のことを言い出せないまま彼に惹かれていき…

顔も素性も知れない相手に本気の恋をするという展開にやや引っかかるものの、現実世界でそれぞれ鬱屈した思いを抱える二人が、チャットのみとは言え自分のことを理解し優しい言葉をかけてくれる相手に惹かれていくという流れは納得できるものでした。

しかし、女子高生だと思っていた相手が実は男子だった、という事実を知らされた新(アラタ)のあまりの物分かりの良さにはさすがに違和感が拭えず。
同性愛者でも何でもない人間が普通に男と付き合うことを検討し始めるという展開はちょっとご都合主義が過ぎるように思えました。

更に、SNSで展開されるチャット内容は青臭い上に冗長で、やや読み辛い印象。
真剣10代しゃべり場でも見ているような気恥ずかしさがありました。
実際SNS上の会話なんてこんなもんだろうと思続きえばある意味リアルなのかもしれませんが、 小説としてやや面白みに欠け、読むのが少々しんどかったです。

また、新の同僚までがこのコミュニティに参戦し、日向を口説き始めるという展開にもやや強引さを感じてしまいました。
いくら同僚が過去のことで新に複雑な想いを抱いていたとしても、良い歳の大人がいきなりSNSを通じて会ったこともない10代を口説いたりするか?(それほど暇なのか?)という違和感が拭えず。
新が色々出来すぎた人物だけに、物語を盛り上げる引っ掻き回し役として無理やり同僚を絡ませているように思え、やや冷めてしまう流れでした。

その他、映画「ゴースト」になぞらえたろくろ回しのエピソードや初夜前の二人のやり取り等いちいちベタで、終始恥ずかしさ・むず痒さが。
初々しさやロマンティックな雰囲気を出すにしても演出過剰に思え、ややわざとらしさを感じてしまいました。

しかし、ただの甘々胸キュンピュアラブストーリーでなく、現実のシビアな面もちゃんと描かれているところは好み。
日向と新のラブ関連はドリーム入っている印象ですが、日向が義父や弟と和解することなく終わる等、マイノリティの問題を安易に解決させない点はリアリティがあって良かったと思います(弟と友人のフラグ描写はない方が良かった気がしますが)。

全体としての評価は中立ですが、上記のように良いと思える点もある作品でした。

5

きれいな世界

きれいなお話だったなぁ、というのが、まず最初の感想。
きれいな心を持った無垢な少年が、優しくて穏やかな仮想空間で、夢のように理想的な相手と巡り会って幸せになる話。
きれい事過ぎるお話でもあるけれど、そこがこの作品であったりこの作者さんの持ち味なので、脇役女子が多く絡むところや、エロ描写の薄いところや、そもそも本が厚いところといった、読み手を選ぶタイプの作品ではあるけれど、私は、この分量を小説でめいっぱい堪能できて満足でした。
そして、以前(5~6年前)にはまっていたお庭ゲームがちょっと懐かしくなりました。

3

世界観が素敵

「坂道のソラ」と同じアニパー(SNS)を舞台した作品。
坂道のソラを読んでいないくても問題なく読めますが、読んでおくとより楽しめると思います。

今回の作品も朝丘先生らしい優しい世界観の中でストーリーが展開されていました。
男性しか愛せないことを病気だと義父にけなされ、家の中で疎外されながら生活している日向。
本当に純粋でいい子なだけに日向を見ていると切なくなります。

そんな日向がアニパーの中で自分の性別を偽って知り合ったシンさんと惹かれあっていきます。
二人とも無条件に相手を信頼し愛情を向けてしまうところや、
登場人物に良い人がいすぎるあたりは若干現実的ではないですが
まぁそれも含めこの作品の素敵なところだと思います。

ちなみに当て馬のタナは嫌なやつだったけど、作品を盛り上げてくれてよかった。

2

萌えた…萌えたけど…

朝丘戻先生 「窓辺のヒナタ」読了
「坂道のソラ」のスピンオフで、ストーリーの舞台はまたアニパー。前作と同じノンケとゲイの話だけど、今回はネット恋で、しかも直に会うまで受けは自分は女の子だと相手を騙してきた。
女の子になってしまいたいと苦しんでいるヒナタが愛しくて抱きしめてあげたい…家でもかなりのプレッシャーをかけられて、SNSで癒しを求めようとしたらそこでシンさんと出会った。そして女の子だと誤解されたまま関係が深めていく…
ストーリー自体は萌えたけど、こういうのって本当にそう簡単に許せるのって思う。確かにSNSのチャットでは楽しそうに話してたが、会った途端いきなり自分は男でゲイだって告白されたらすごくショックを受けるはずだと個人的に思うね。その後も信じられないほど2人の関係はスムーズに進み、少し納得できなかったというか…
でもあくまで自分の感想なので、作品のファンの方にご不快をさせたらすみません。
一番好きなシーンは恋の丘のところかな。4匹の動物がテーブルを囲んで恋の相談する場面を想像するだけでも萌えすぎて身悶えそう…このようなスマホゲームがあったらやってみたい(笑続き)。
そして相変わらずyoco先生のイラストは最高!見返しのイラストに、涙ぼろぼろなヒナタくんが女の子よりもかわいくて嫉妬しちゃう(笑)。
今回も素敵なご本ありがとうございました!

2

健気受けさんはとってもツボなのだけれど。

作家買いです。ネタバレ含んでいます。苦手な方はご注意を。





初っ端から「アニマルパーク」通称「アニパー」と呼ばれるアバターSNSが出てきて、んん?既視感あるなあと思ったら『坂道のソラ』のスピンオフでした。『坂道の~』のシイバとソラがちょびっと出てきますが、内容としては前作未読でも全然問題なく読める独立したお話です。

主人公は高校生の日向。
母親の再婚によりできた養父と義弟がいますが、中学生の時にゲイだとバレて以降、彼らから心無い言葉を投げつけられ精神的な虐待を受け続けている男の子。
そんな日向の最近の楽しみが、親友の忍に教えてもらって加入したアニパー。そこで「シン」という男性に出会いますが、シンに女の子と間違えられたことで、ゲイである自分には普通の恋愛はできない、だから女の子のヒナタとして、シンとの疑似恋愛を楽しんでみたいと思うようになり…。

というお話。

ヒナタとシン、交互で視点が変わりストーリーが展開していくため、二人の心情が分かりやすい。また、ゲイであることの引け目を感じ継父や義弟から侮蔑交じりの言葉を投げつけれられ、それでもなお母親のた続きめに必死で耐えるヒナタが主人公。
非常に朝丘さんらしい一冊でした。

ヒナタは非常に健気で可愛いし、シン(=新)も懐の広いナイスガイ。
ゲイであることの葛藤を抱える受けさん、ってとってもツボなので楽しく読み始めましたが、途中でトーンダウンしてしまった。
朝丘さんらしく、かなりの長編。それは別にいいのですが、これだけの長さを必要とする中身だったか、と問われると疑問符が。

シンがアニパーで癒しを求めるようになる理由がありますが、そのくだりが延々と長い。
ヒナタだけではなくシンのバックボーンも描きたいという朝丘さんの意図は理解できますが、正直読みつかれてしまった、という感じ。
二人とも私生活がなかなかハードなので、どちらか一方に絞ってストーリー展開したほうが良かったんじゃないかな、と。タナや元妻の存在とか、ちょっとおなか一杯になりました。

あと、個人的にちょっと苦手だったのが日向の親友忍と、義弟の直央との関係。
直央は同族嫌悪なんじゃないかと思ったのだけれど、あれだけ日向をけなし続けた直央が、忍と恋をするようになったらすごく興ざめだなと思いました。

それと日向のお母さん。
日向のために離婚を思いとどまっていたようだけれど、正直、同じ母親として、日向があれだけのことをされてそれでも離婚しないお母さんにはちょびっと怒りを感じた。

最後は大団円で、日向と新の関係をお母さんに伝えられてほっこりムードにはなるのだけれど、どうしても違和感がぬぐえなかった。

とは言ったものの、朝丘さんらしく健気で頑張り屋の受けさんに、その受けさんをまるっと受け入れる包容力のある攻めさんといったCPは非常においしかったです。

3

朝丘先生らしい物語だと思いました。

昔から朝丘先生のファンの者です。
朝丘先生の本は全て購入しています。

ネタバレあり+今回の話はThe朝丘戻という感じだったのでレビューしたいと思いました。が、厳しいコメントもあります。

【萌え的な感想】
今回のお話は、社会に色々揉まれて、頑張るの疲れちゃったんだけど、お金貰うために仕事してる…って感じのバツイチ30代前半男×これからも未来があってピチピチの高三受験生だけど、ゲイのせいでクズ継父に精神的にいじめられてる男、という設定でした。
個人的には攻めの、あー大人になるとこういうのあるある!が共感できて面白かったです。次いで、若い子にやる気貰ってるところが可愛くて萌えでした。ラストには、攻めが前向きに仕事に取り組む姿勢になって胸がスカッとしました。

今回はアニパーというオリジナルSNSが主軸となって物語が進んでいきます。
坂道のソラのスピンオフ作品とのことですが、坂道のソラより会話文やSNSの設定などの説明が多いと感じました。
そのため、SNSに好感を持てない人は絶対読まないほうがいいと思います。
操作に関して詳しく説明があり、チャット会話ばかりなので、続き経験のない方などは首を捻ってしまうこともあるかもしれません。
会話文大好き! とか巷で流行りのちゃんねる系なんかが好きな人にはオススメです。

お話は綺麗に纏まっていると思いました。
ところどころ首を捻る箇所は何個かありましたが微々たる程度。
幼馴染のとあるカミングアウトには声に出して「え!?」と驚いてしまいましたし、攻めの会社での同僚兼ライバルの男が受けにSNSでちょっかいを出してくるのですが、その男とのやりとりがバレてしまう過程などが自然で、ストーリー展開がうまいなぁと思いました。
受けはネカマをしているので、バラすときは冷や冷やいたしましたし、その後の攻めの感情なんかもどうなるのかと最後までドキドキしながら読めました。

【以下残念な点】
モブが多い!
名前覚えられない…。
モブだからか、そこまでキャラ設定してないのかしれないんですけど、なんかみんな同じような口調とか性格でとにかく覚えられませんでした。
覚えられたのは忍とタナと受けの家族くらいです。
SNSが主軸なので余計かもしれませんね…(汗)

で、以下はこの作品としての残念な点ではないのですが、先生の作品の全体としての感想なんですけど、
受けと攻めのキャラ設定に(またか)と感じました。
いや、設定というよりキャラクター?ですかね?
似てるんですよね…。ストーリーなどに好みのパターンが入ってしまうのは仕方ないとしても、せめて口調とか変えられないのかなーと思いました。
〜だもの、とか〜しなさいとか、受けの友人ポジの子のちょっと性格悪いけど、なんやかんやでいいやつ、みたいな設定も全部一緒!!
全部読んでるから言えるんですけど、ほんとに一緒にしか感じないです。
朝丘先生は恐らく、キャラクターを『動かしてる』んだろうなと思います。
キャラクターが『動いてる』んじゃないんですよね。
作者の言いたいこととか考えてることとかを、とにかく話させようとしてるから、『動かしてる感』が強く出てしまってるんじゃないかなって思いました。
実際はもちろん動かしてるのでそりゃしょうがないことなのですが、でもそれを出さないようにキャラクターに命を吹き込んで欲しいな。

ただ今回の作品は朝丘先生らしい、心の動きが丁寧に描かれた、かつ、展開なども綺麗なお話なので、気になった方は是非読んで欲しいです。

11

この作品が収納されている本棚

PAGE TOP
  • 電子書籍
  • レビューを見る
  • 評価レビューする
  • 関連作品
  • 攻受データ