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表題作スティグマタ─聖痕捜査─ 1

あらすじ

事件は、“殉職"より始まる…。
警視庁特命捜査対策室第六係の黒岩警視と朝子巡査。被害者の残留思念に“感応"する特異な捜査方法で、不可解な事件の真実に迫る! 鬼才が描く“異能"刑事ドラマ!!

作品情報

作品名
スティグマタ─聖痕捜査─ 1
著者
高橋秀武 
媒体
漫画(コミック)
出版社
集英社
レーベル
ヤングジャンプコミックス【非BL】
発売日
ISBN
9784088901251
4.8

(32)

(26)

萌々

(6)

(0)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
8
得点
154
評価数
32
平均
4.8 / 5
神率
81.3%

レビュー投稿数8

非BL…?

『スティグマタ -愛痕-』がすごく良かったので、前作にあたるこちらも購入しました。こちらは一般誌での連載ということで、ブロマンスにとどまる非BL作品となっておりますが、漂う雰囲気は耽美なBLでした。

一般向けのあらすじとしては、いわゆる心霊捜査をテーマにした刑事物です。朝子巡査は死者の最期を身体に再現する『体質』を持ち、それをヒントに事件解決へと導いていきます。オムニバス形式で五つの事件が収録されています。

朝子くんがスティグマを発動するシーンはかなり強烈なのですが、ハードな絵柄がマッチしていて画面に引き込まれます。死者の悲しみ、苦しみさえも再現してしまう朝子くんは、自分自身の所在さえも曖昧になることがあり、行き過ぎることのないよう上司である黒岩さんが監査役としてそばにいます。

死者の心情や記憶だけでなく、スティグマの発動条件、消失条件などから犯人や殺害場所、死体を捜査していくのですが、人の心の闇や悲しみの描写がストーリーに深みを持たせ、読みごたえのある作品となっています。

続編では簡略化されていたスティグマの詳細がわかり、二人の関係が徐々に近づいていくのを感じられました。他レビューにもあるように、ここまできたらBLとして完結を見たい気持ちがよくわかります。数年越しではありますが、そんな読者の願いも叶えられた続編もとても素晴らしかったので、こちらと合わせてぜひ読んでみてほしいです。

1

愛痕の前に

愛痕→聖痕捜査の順で読んでしまいましたが、断然「聖痕捜査」を先に読むことをおすすめします。「愛痕」だけだと2人の関係性の深まりが唐突に感じてしまいますが、「聖痕捜査」の下地ありきだと彼らの信頼感の高まりにより納得できます。

秀武先生の絵柄と血しぶきの派手さで目を引くものの、犯人逮捕の流れが全部面白い!ってわけではないのが少し残念。南くんの派手さに比べて犯人特定から自白の流れが地味な話もチラホラ。

黒岩さんが自分を冷たいと評するけど、冷たいとも少し違う気がする。熱い男だよ。

1

刑事ものと聞いてワクワクされた方は是非。

作家インタビューでスティグマタ-愛痕-の記事を読んで、驚きました。
続編が読めるという事は震えるほど嬉しかったのですが、まさかまさかBL版で帰ってきてくれるなんて思ってもいなかった。
慌てて続編を注文し、スティグマタ-聖痕捜査-を読み返しました。

刑事もの、黒岩さんと朝子くんのバディものなのですが、朝子くんの「スティグマ」という異能があってこそのストーリー。
この異能がおもしろい。
死者の残留思念に同化し、自身の体を使って事件を再現するのです。ですので、刺殺体が発見された現場に朝子くんが行けば、朝子くんの体からは血飛沫が…という具合です。
いたるところから、たびたび血が飛び散りますので、苦手な方はご注意を。

物語の中では、黒岩さんと朝子くんの関係性を説明するわけでもなく、ましてや、突き詰めるわけでもない。親密ではないがただの上司と部下とも言いがたい関係。
事件捜査のストーリーを楽しむと同時に、関係性の不明瞭さもドキドキさせてくれるものがあり、とても印象に残っている作品でした。

基本的に1話1事件。5、6話のみ2話を使って1事件。複雑な事件は無いものの、どの事件をとってもお粗末な話は無い。偉そうな言い方をしますが、素晴らしい出来だと思います。

また、特徴的な美しい絵柄やシンプルなコマ割りには一見懐かしさを感じるのですが、時代遅れという意味では無いです。新しくすら感じる不思議。
背景も必要最低限といった感じなのに、場所の把握は容易。凄いです。

スティグマという能力設定に、キャラクター、加えてストーリー。どれをとっても面白い。
大満足。

0

「スティグマタ‐愛痕‐」を読む前に読んで欲しい

「スティグマタ‐愛痕‐ 上下」巻を読んで、こちらが気になったので購入しました。

BLではないけれど黒岩と朝子の間に漂う空気感が何とも言えず萌えます。

こちらの作品を先に読んだ方が、より「スティグマタ‐愛痕‐」の理解が深まるし面白くなると思います。

残念ながらこちらの作品は一冊で止まってるんです。テンポの良い独創性溢れる展開がとても癖になります。

「スティグマタ‐愛痕‐」の方はじっくりと1つの事件を通して黒岩と朝子の恋愛にまで発展させていました。

ただ恋愛要素の無いこちらの作品も捨てがたいのです。

0

オカルティック刑事もの(非BL)

ちょっとホラーちっくな香りもある刑事モノ、非BL。
こういうのは非常に好みなので、とっても面白かったです。

舞台は警視庁特命捜査対策室第6係。
警視と巡査と女性署員の3名で、捜査方法は朝子巡査の特殊能力を使っての心霊捜査。
朝子(←苗字)の能力、それは殺害現場に残る被害者の残留思念に感応し、殺害の被害を追体験して内側から被害者そのものとして被害者の記憶する犯人を見る、というもの。
つまり…
朝子は被害者となって犯人に殺される体験をする、ということ。
記憶/映像の体験ではありません。正に殴られ、刺され、首を絞められ、血を吹き出して「死ぬ」のです…!
こんな話読んだことない。非常に引き込まれました。
ただし、血液描写は「粒」のように描かれていてグロさは少しやわらいでいるように思えました。
そうして数々の事件を解決していく特捜6係ですが、同時に子供の頃からこの能力のために悲しい子供時代を過ごしてきた朝子の救済がテーマでもある。
上司の黒岩、同僚の岡本は朝子の能力を理解し信頼している。そのことがどれだけ朝子を救っているのか。
本作は非BLで、全く恋愛要素はありません。ただし黒岩への信頼関係や感謝は何かしらの「愛」に変容する余地はある。この作品の続編がBL誌で連載されることになっていくのも必然かと。
BLとしての「スティグマタ」も大いに期待です。

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