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表題作ノーカラーベイビー

桐山大地,研修医
眞白,カフェの厨房

同時収録作品ノーカラーベイビー

洋一,眞白の元彼
眞白,カフェの厨房

その他の収録作品

  • ノーカラーラバー(描き下ろし)

あらすじ

眞白は浮気性の恋人が弟に手を出したことに苛立ち、
クラブで出会った男をラブホに連れ込む。
ところが相手の丁寧なセックスに逆に翻弄され……。


作品情報

作品名
ノーカラーベイビー
著者
奥田枠 
媒体
漫画(コミック)
出版社
新書館
レーベル
Dear+コミックス
発売日
電子発売日
ISBN
9784403666100
3.9

(228)

(93)

萌々

(78)

(26)

中立

(16)

趣味じゃない

(15)

レビュー数
20
得点
871
評価数
228
平均
3.9 / 5
神率
40.8%

レビュー投稿数20

わんこ攻め×健気受けがお好きな方にお勧め

雑誌『Dear+』で何話か読んでいて、コミックス化されたら買おうと思っていた作品。

他の方も書いていらっしゃいますし、ちるちるさんでも某トピで若干話題にはなっていますねえ。私も『Dear+』を読んだ時のレビューでも書いちゃったのですが、この方の絵柄が緒川千世さんとそっくりなんですよね。『Dear+』を読み始めたとき、緒川さんが別名義で描かれたのかと思ったほど。でも、読んでいくと緒川さんの絵柄とはやっぱりちょっと違う。

「ディアプラス初の大型新人」と銘打たれていますが、新人さんとは思えない画力とストーリー展開で、そういうことを考えるとやっぱり緒川さんの双子さん…?と推測しちゃうのですが、公表されていないので推測の域をこえませんし、何かきっと作家さんサイドの意図があるんだろうな、と思うので単純に作品を楽しんでみました。

個人的に、この作品、超ツボに入りました。

浮気性で下衆な男と、浮気されても付き合い続けている眞白。
そんな眞白のもとに訪れたのは弟。その弟にまで手を出した恋人にあきれ果て、いつもは選ばないような男とホテルにしけこむけれど…。

序盤、弟をゲスい恋人のもとに置いたまま家を出て行ってしまう眞白にちょっと引いたのだけれど、それにはきちんと理由がある。

恋人に何をされても許してしまう眞白の哀しい過去が、弟の登場とともに少しづつ見えてくる。ビッチ受けに見えた眞白の優しい本来の姿とか、「自分」だけを愛してほしいと願う彼の孤独とか、とにかくめっちゃ萌えました。

そして攻めの大地も。
とにかく眞白を大切にする彼ですが、その理由もきちんと描かれているので話が上滑りせずに彼に感情移入できました。大地という青年はとにかくわんこでした。わんこ攻めの鑑です。
閨事にはたけている眞白ですが、愛情にあふれたセックスとは無縁で、壊さないように、大切に扱う大地に抱かれて翻弄されていく眞白の可愛さといったらなかったです。めっちゃ綺麗だし、そしてエロかった…。

弟くんもなかなかいい味出してました。
彼の眞白への歪んだ愛情が哀れでしたね…。
彼にも、いつか本当に愛し合える恋人に会えるといいなと思います。彼のスピンオフ作品を読んでみたい!

眞白が受け入れていることではありますが、元彼に無理やり抱かれたり痛いことをされるシーンがあるので、そういった描写が苦手な方にはややしんどいシーンもあったりしますが、わんこ・溺愛攻め×薄幸・健気受けさんがお好きな方にはめっちゃお勧めしたい作品でした。

次回作も楽しみです。

15

やっと求めていたものが読めました


『今まで酷いHしかされたことなかった受が攻に出会い、初めて優しい愛され方をするというストーリー』これです。こういうストーリーを求めていました!探していたのですが、中々コレといったものに出会えなかったので、ノーカラーベイビーを読んで刺さりまくりました。

もう本当に最高でした!話が進むにつれて眞白が素直になっていくのが可愛くて可愛くて…。眞白はとっても優しくていい子。そして大地も優しさの塊。もうこの2人にはずーっと幸せでいてほしいです。沢山辛いことがあった眞白ですが、大地という人に出会えて本当に良かった。

眞白の弟くんは少し怖かったです。あそこまでして執着するのって狂気すら感じられます。でも弟くんなりの想いがあったのかな?とも思いました。

初め無理矢理される描写があると知りこの作品を読むことを躊躇っていたのですが、本当に購入して良かったです。まだ読まれていない方は是非!

10

愛されて、求められなければ意味がない という痛み

2話の「愛はギブアンドテイクだぜ」という台詞が、ずっと頭の中に残った。
洋一にひどくされても痛くても、望まれる自分であらねばと、取り繕い続ける眞白の姿が痛かった。
求められる自分、望みを叶える自分、それで得られるものは、愛ではなく「搾取」でしかないと、気づいていない訳ではないのだろうに。

だからこそ、大地に出逢えたことが何より尊く見えるし、昼の姿も夜の姿も、どちらも眞白のすべてではなかったのに、その両方をすくって、見つけて、愛してくれた大地に、どれだけ眞白は報われたことだろう。
繰り返してきた愛のない関係、家との軋轢、そういうので頑なだった眞白を、純粋な眞白への想いだけで、心も身体もほどいていく様は胸に迫るものがあります。

自分よりずっと生きるのが上手くて、眞白の一番ほしいものを幾らでも周囲から貰ってて(ゆえにその価値はわかっていなくて)、眞白が得たものも横からさらっていく弟の歪みは、読んでてしんどかった……。執着ではない、自分なりの幸福の形をちゃんと見つけられたらいいな、と思う。
大地が当たり前のように眞白を選んだ時、彼をこれまで苛み続けていたものは、溶けてなくなったのかもしれない。
ラストシーンの透明な泣き笑いが、本当の眞白の姿なのだろうな、と思った時、心から良かったと感じた。

月並みな言葉しか出せないのが心苦しいが、とにかく切なくて、だからこそしあわせで、ゆえにやっぱり切ない。そんな作品でした。

8

読めてよかった

眞白がとっても優しい人だった。
眞白の恋人への一途な気持ちが、彼を痛いHを喜んでする淫乱にさせていただけで、望まれる姿になる為なら何でもするっていう姿が痛々しかった。
けど、そういう性格の深いところまでちゃんと見てくれてた好青年大地さんが現れた。
短期間でも、いつもと違う優しい時間を過ごす内に、心も体もコントロールが効かなくなる眞白がとても良かったです!
眼福でした。何よりも、大地さんと出会えて本当に良かったね。
元恋人も自分にとって必要な存在だったと思えたり、どんなに傷ついても、心を閉ざさないでみんなに優しくしてたり、という眞白の清らかさが魅力的でした!
お話全体は甘さ控えめかも知れないけど、2人の優しい世界はかなり甘々で、読んでいてかなり癒され(ドキドキし)ました!!

5

誰かに愛される自分を愛すること

タイトルの通りです。描き下ろしまで読んでください。

ずっと自分を差し出して繋がりを求めていた主人公がありのままあなたが好きだという愛を受け入れられるようになるまでの話です。

誰かの何者かになりたかった眞白。
眞白を抱き締めたかった大地。
眞白を自分の望む兄にしたくてなにも省みなかった秋人。
誰の何者にもなろうとしない洋一。
恋愛に関係なく現代社会に蔓延る問題にも少し触れたヒューマンドラマ的側面もあり読みごたえがある。

エロシーン汁感があってめっちゃエロいです。
弟掘り下げ不足は否めないものの理想の家族の一員である兄を演じられる眞白に執着してたやつで、与えられることに慣れすぎて現実を見ようとしなかった眞白のifなんだと思います。
眞白は怖かったけど大地と一緒になりたくて自分を偽るのやめて心をあけわたしたのでそうはならなかったんですけど。
こうやってみると眞白オム・ファタルの味わいがありますね。

3

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