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いじわる狐とハートの猫又

ijiwaru kitsune to heart no nekomata

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表題作いじわる狐とハートの猫又

尾房清綱
つむぎの住む地を調べに来た調査員
つむぎ
亡き主人の家を守って暮らす猫又

その他の収録作品

  • 誘われ狐と猫の言いぶん
  • あとがき

あらすじ

町外れの廃屋に棲むはちわれ猫のつむぎ。可愛がってくれたご主人様の家を主亡き後もずっと守り続けているうちに尻尾が割れ、人の姿をとれる猫又になった。
けれどその尻尾は短くて、猫又界では半端者とつま弾き。ある日のこと、山を切り崩すための調査で尾房と名乗る男がやってきた。大切な家が壊される!
――あの手この手で威嚇するつむぎだったが、尾房は少しも動じないばかりか「何か思い出すことはないか」とつむぎに迫り…。

作品情報

作品名
いじわる狐とハートの猫又
著者
野原滋 
イラスト
山田シロ 
媒体
小説
出版社
三交社
レーベル
ラルーナ文庫
発売日
ISBN
9784879190079
3.9

(66)

(29)

萌々

(20)

(9)

中立

(3)

趣味じゃない

(5)

レビュー数
9
得点
255
評価数
66
平均
3.9 / 5
神率
43.9%

レビュー投稿数9

一冊泣き通し、号泣です。

最初からなぜか泣けてしまって、1ページ読むにも何度も涙をぬぐい鼻をかんでなかなか読み進めませんでした。

自分を拾って可愛がってくれた主人と奥さんをいつまでも偲び思い出を大切に家を守りぬくうちに猫又になったつむぎ。

都市開発が進みいよいよ大切な住処にも取り壊しに人がやってきて…。

もうつむぎの孤独と亡き主人夫婦との思い出に心があたたまりつつも泣けて。必死で家を守ってるところも。

謎の青年が家に住み着いてなぜか家を修復し、つむぎを知ってるような…。

青年尾房は美味しいごはんを用意してくれ、添い寝して。
好きだっただろって、何で知ってるの?何があったの?でも泣けてくる。後で理由がわかるとさらに号泣です。

そしてつむぎがやっと思い出したところで出会い編へ。

二人にそんな過去があったのね、でもどうやってつむぎと尾房が?と思っていると偶然満開の桜の木の下で出会い。

長年討伐隊を組んでは逃げられてきた猫又のはづき。じつは素直で天真爛漫で悪気があんまりなくて。
ただ善悪や自然と人間の暮らしの仕組みやことわりを知らないだけで。

二人が少しずつ仲良くなり、尾房が神の使いなのに二人きりでどこか遠くでひっそり暮らせたらとか思うように。泣ける。
そうです、絶対に許されない仲なのです。そしてはづきもいつ退治されるかわからない状況で。泣ける。

その後の展開ももう書いてると字数がオーバーしそうで。とにかく必死に求め合う二人が泣けて泣けて。
尾房がはづきといつかどこかで会えるように、どんな姿でもいつになろうとも絶対に見つけ出すって号泣ですよ。
それがわかってから転生して再会してからの尾房の行動や台詞を考えると号泣です。

ただ、全てを思い出してからがなんかさらっとしてるかなあ。エッチも、え?したいの?ま、そりゃBLだしなあ。なんですけど。あの頃はお互いを想うと胸が痛んだりあたたかくなったりしてただけだったよね?
尾房は舐め回したいくらいだったよね?

それが、ハートの尻尾の下のサクランボに気軽に触ってくるし、勝手に誘われたってズブっと行くし。

タイトルがいじわる狐ですからね。号泣した分平和な最後でした。
目がショボショボで鼻血が出るほど泣けるお話です。

2

溺愛一途狐の愛に泣けて仕方ない

Kindle unlimitedにて読了。
最近、野原先生の溺愛ものに立て続けに涙腺崩壊しているのですが、
こちらも然りでした。。

詳しいあらすじは割愛、感想のみを。
溺愛一途狐×はねっ返り猫又の、転生再会愛。

タイトルに「いじわる狐」とありますが、意地悪どころか
溺愛一途・その献身に胸いっぱいになっちゃうよーーーー!

と叫びたくなるほどの、意地悪さ皆無、ただただ受けを愛してやまない
攻めの愛が光る一冊でした・:*+.

500年の時を超えての再会×人外(もふもふ狐×猫又)、元敵対関係×転生。

と、書き出してみると設置モリモリに見えるのですが、
それらがビックリするぐらい調和して、胸キュンと涙が止まりません( ; ; )

特に、本編終盤と書き下ろしの攻め・尾房視点で語られる
二人の出会いと馴れ初め、受け・つむぎの天真爛漫さに絆され惹かれ、
愛しいと感じ、恋する感情が育っていくまでー

季節の移り変わりと共に語られる感情と関係性の変化が、美しかった。。

二人の関係がバレ、引き裂かれてしまう場面。
転生後のつむぎの尻尾が、元々の長く美しいものではなくなっていた理由にも、
涙、涙。。

懸命に妖力を注ぎ、大切な大切なものをつむぎに託した尾房が
再会後に語る「私はつむぎとひとつ」という言葉の重みが刺さって、
ここでも泣いてしまいました。

「つむぎがどんな姿になっていても愛する」
「ゲンゴロウに転生していたとしても、愛する」というちょっとコミカルにも
思える言葉にも、なんだか身悶えするほど萌えてしまった。。

脇を固めるキャラ、特に転生前の旧敵・猪がかけてくれた言葉も
最高でした。

以前の姿とすっかり変わってしまった(短くなった尻尾など)を
指摘されるたび傷ついていたつむぎ。
尾房からの慰めの言葉を聞いても、俯いていたけれど。。

猪の「変わらないなあ!」の一言が、つむぎにとって
どんなに嬉しく、救いになったことか!
出番は少なくイラストにも出てこないけれど、
もーーーー最高だよ、大好きだよー!というキャラの一人になりました☺︎

そして、表紙にも出てくる二匹の子狐ちゃんSの可愛さたるや。

最初はつむぎのことを けちょんけちょんに言っていたのに笑、
最終的には尾房が嫉妬するほどつむぎと仲良くなり遊んでる姿、
微笑ましかった(*´艸`)

つむぎを溺愛するあまり…の最後の睡眠姦など、
にゃんにゃんしてる二人の濡れ場も最高に甘くてエッチで可愛くて、
自然とニヤける頬を止められませんでしたーー…!

今自分が欲していた、甘さと、切なさと、可愛さと、もふもふと。

それら全てが詰まっていた作品。
これから何度も読み返す、大切な大切な一冊になりました✨

0

攻めの健気さに涙(´;ω;`)

作者さんもあとがきで書いておられますが、(ちょっぴり)いじわる狐であり、基本は溺愛です。特に含みや裏なんかは無く、ただただ受けを溺愛する包容力のある攻め。
結構切ない部分もありますが、物慣れた攻めと純粋無垢でちょっぴりおバカな受けの、やりとりにも萌えるこちらの作品。とても楽しく読めました。


内容です。
町外れの廃屋に住み、亡き主人達との約束で家を守り続けているつむぎ。彼は家を守り続けるうちに、尻尾が割れて猫又になった飼い猫ですが、その尻尾は猫又なのに何故か短くて半端もの。
そんなある日、山を切り崩す為の調査に尾房という人間が現れます。
大切な家を守る為、つむぎはあの手この手で尾房を追い出そうとしますが-・・・。

こちら輪廻転生ものになります。
なにやらいかにもワケありっぽい調査員・尾房に、主人に甘やかされて育てられ、一人になってからは山奥でずっと家を守り続けていたため、世間知らずで単純というかおバカな猫又・つむぎ。

つむぎが尾房を追い出そうとあれこれ頑張るのですが、これがまぁ子供騙しとしか言いようのない杜撰な計画ばかり。でも、一生懸命な所が可愛いんですね。
そして、そんなつむぎを大らかにあしらいながら、やたらスキンシップをはかる尾房。
この、つむぎが行動を起こす→尾房にあっさりいなされ、逆に(貞操面での)危機に陥る、という一連の流れが笑わせてくれます。つむぎ、浅知恵過ぎるよ・・・。

あと、伏線がしっかり張られており、つむぎと尾房の間には何らかの因縁があると最初から匂わせてあります。
始めから、つむぎへの愛しさを隠そうともしない尾房。真摯につむぎに向き合うんですね。
そんな尾房との生活を、心地良く感じるようになるつむぎ。でも尾房の意味深な「思い出して欲しい」という言葉や、自分が猫又になれた「本当の理由」を知ってしまい-・・・と言った所。

ここから話は前世に飛び、過去の二人の物語が語られます。
これが結構切ない・・・(つд`)
きっとつむぎは幸せで居られたと思うんですよ。尾房の愛に包まれて。
しかし、尾房の気持ちを思うとホント切ない。それでもつむぎを待ち続ける長い時間の中で、「愛しい」という気持ちを純粋に保ち続けた事に感動するんです。私だったら「愛しさ」はやがて「憎しみ」に変わっちゃうんじゃないかという気がして。
そしてやっと再会したつむぎは敵意剥き出し。まぁ、そんな態度ですら愛しげに見守るワケですから、彼の溺愛ぶりが分かろうというものですが。

ラストがちょっとあっさりし過ぎな気がして、若干物足りなさも感じます。あと、お話自体にもう一捻り欲しい気もしますが、再び巡り合う恋人達と言う、とても萌えツボを刺激される素敵なお話でした。

7

溺愛狐の神様とはねっかえり猫又の大恋愛

溺愛狐の神様とはねっかえりで可愛い猫又との大恋愛のお話しです。

尻尾の形のせいで、猫社会にも猫又社会にも受け入れてもらえない、ひとりぼっちの猫又つむぎ(受け)
優しい夫婦に飼われ夫婦が亡くなった後に、猫又になりながら夫婦と一緒に住んだ家を長い時間守っています。

そこに山を崩して住宅地を作る為に、調査員としてやってくるのが、攻めのきよ(清綱)です。
きよは実は狐の神様で、つむぎと前世で引き離された恋人同士でした。

しかし、つむぎは前世の記憶がなくきよの事も忘れてしまっています。
優しいきよはつむぎが思い出すのを待ってくれます。

猫又で少年の姿になれるも、猫の耳や尻尾がでるつむぎ。気が強い性格も仔猫が毛を逆立ててシャーシャー言ってるようで、とても可愛らしいです。

一方狐のきよは美丈夫な大人の男の容姿で、狐になると銀色の豊かな毛並み。
モフモフいいなと思いました。

お互いが動物の姿でまぐわう所もあるので、獣姦もありますがお話しが可愛いらしいので、エロ要素というより動物同士がイチャイチャしてるような感じがしました。

4

攻め様の長期戦粘り勝ち一本!

タイトルから対象年齢外かも と思いつつ、野原先生だし と手に取ってみました。すごく読みやすく、モフ、せつなさMAXな本をお探しの、BLまだあんまり読んでないという方にはとってもオススメしやすいと感じます。私みたいにスレた腐でも、落涙ものでした!モフが好きだし、もっとも好きなパターンだったからかもしれませんが。本編200pほど+後日談デロ甘ショート24Pほど。

とにかく攻め様が健気です。ひたすら受けを待って待って待って探しだします。偉大だわ、ここまで長く待てるなんて、すごい。受けはとにかく天真爛漫、純粋。その純粋さが徒となって、一度は攻め様と遠く離れてしまいます。このシーンで私は落涙。こういうのに弱いんだよなー。
その他登場人物としては、攻め様を慕う子ぎつね2匹、受け様と敵対してしまう大神使 などがいますが、ほぼほぼ二人でお話は進みます。
途中で時系列が少し変わりますが、すんなり分かりますので混乱なかったです。
とても読みやすいし、もっふり記載も楽しめるので、小説苦手なんだけど という方にもオススメしたい~と思いました!

3

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