SS付き電子限定版
ソノオ先生の儚げな線で描かれた絵がストーリーにピッタリあっていました。
なんかつらい事あったのかなぁ〜と悲しみが滲み出てる2人。次どうなるの?って期待しながら読みました。
悲しいことは彼らだけじゃなくてもう1人の準レギュラー出演者も背負っていて、そういう経験からみんな人にとても優しく穏やかな心持ちなのが素晴らしかった。
起こった過去は変えられないし
その事について話された時にかける言葉って難しい。
ましてこのカップル共通言語が無く通訳さんを交えないと細かいところは伝わらない。
カタコトの英語や日本語だけでなく表情、仕草から気持ちを伝えあおう、分かり合いたいと思って一生懸命なところが可愛くいじらしくて心に響きました。
絵は好みじゃないんですけど、試し読みで気になって手にとることにしましたが…
あああ……凄い素敵なカップルでしたー!!
出会って間もないのに、しかも言葉も満足に通じないのに、精神的な繋がりの深さに心があったかくなる。
後から後から湧き出る2人の抱えるトラウマエピソードに涙止まりませんでした。モブオもミーティアも家族を悲しい形で失って、彼らの抱える心の傷は簡単には消えることはないけど、でも。
2人が結婚することで、「家族」というものに明るい未来を見出せたんじゃないかなと思いました。
2人の絆と深い愛に魅了された素晴らしいお話でした!
未散先生の作品はいつも独創性があって、未散先生でしか読めないおもしろさがあるので好きです。
そして、人間の性や弱さ、どうしようもないところへ向ける目がやさしい。
森魚が10年引きこもっていたけど、そんなことは関係なく、ミーティアが悲しむ森魚にやさしく寄り添ってくれる。
引きこもりについてはむしろ、その間、両親を死なせてしまった罪悪感に向き合って、何度も何度も後悔して考えて…自分が生きることは罰ではない、との結論に行き着く。
その考えを自分を責めるミーティアにも伝えてあげて、森魚もミーティアへやさしさを向けることができるのがやさしい世界だなと。
戸張先輩がただの通訳係なだけでなく、彼も心に傷を負っていて、2人の仲を取り持つと同時に3人で癒される場面が、ああ、未散先生やさしいなと思いました。
彼らが傷ついた現実世界はやさしくないんですけどね。そこをシビアに、でも陰鬱にはならずに描いて、ひょうひょうとしながらも前を向いて生きる人物が頼もしいなと、爽やかで元気になれる読後感でした。
番外編の小冊子も買いまくっちゃうほどハマってます。
2メートル近い金髪美人のミーちゃんと
160センチで元引きこもりで、莫大な遺産を相続したモリオ。
そして、彼らを繋いだモリオの親友でトバリが良い味出してる。
とにかく、周りにはいろいろあるし、
3人ともツライ過去があるけれど、
出会ったことにより、現在と未来には幸せしかない。
誰もが彼らを見ると、ほっこり癒される。
それだけで幸せ。
もっと彼らのほっこりイチャイチャが見たい。
トバリにバカップルって言われようが、
ずっとイチャイチャしててほしい。
引きこもりの資産家孫と東欧のワケアリ青年とのお話。過去に心の傷を負ったふたりが手違いから出会い、惹かれあっていく。話は急な展開だが、違和感はない。絵も繊細な感じ。お互いが過去に囚われ苦しんでいたが、モリオはミーちゃんと出会い、社会へのの一歩を踏み出しはじめる。ミーちゃんはモリオにより自分を許せるようになる。性別は関係なく、人と人とが愛しあうことが素敵なことだと思える。読み終わった後、しあわせな、優しい気持ちになる、素敵なお話でした。