ラムスプリンガの情景

rumspringa no jokei

ラムスプリンガの情景
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神185
  • 萌×233
  • 萌3
  • 中立5
  • しゅみじゃない3

2

レビュー数
30
得点
1071
評価数
229
平均
4.7 / 5
神率
80.8%
著者
 
媒体
BL漫画(コミック)
出版社
心交社
レーベル
Chocolat comics
発売日
価格
¥700(税抜)  ¥756(税込)
ISBN
9784778124274

あらすじ

ラムスプリンガ――アーミッシュが、敬虔なキリスト教徒として彼らのコミュニティに残るか、家族を捨て外の世界で生きるかを決めるための、俗世を体験する期間。 ――80年代アメリカ。 ブロードウェイの夢破れ、田舎の街でウエイターと男娼をしているオズは、ある日、バーに来たラムスプリンガ期の青年・テオを“客"と間違え部屋に連れ込んでしまう。行くあても無いテオを放っておけず、つい面倒を見てしまうオズ。アーミッシュであることを馬鹿にされても怒ることも、疑うことも知らない純粋な彼に触れるうちにオズはニューヨークで擦れていた気持ちが絆され、彼を愛するようになるが…。

表題作ラムスプリンガの情景

テオドール・サリヴァン、アーミッシュの青年
オズワルド・カーター、夢破れたダンサー、27

その他の収録作品

  • カバー下:イラスト、あとがき

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レビュー投稿数30

こんなヒューマンもいける吾妻さん!

もともと桜田先輩が大好きでおっかけていた吾妻さん。
勝手にエロコミカル路線と理解しておりました。そうそう、モブもぶっとんでて面白くて大好き。

しかし!心交社といえばせつなほのぼの系、そこで吾妻さん、え?ほんとに?
と思っていたのはつかの間、こんなすてきなお話も描かれるなんて、と幅の広さに感服です。

そして、アーミッシュを取り上げられた着眼点にも拍手。自分を探すテオと、ブロードウェイを夢見て挫折し今は場末のバーで働くオズの、心の交流がすがすがしい。
テオの実家の風景もとてもよかった。

吾妻作品、ますます今後が楽しみです。

0

望んでいることを

ほんとうに望んでいることを言ってくれ
誰かのためにではなく、自分自身がほんとうにそうしたいと望んでいることを

-もう、これに尽きます

天使のようなテオは
エデンの園で禁じられた木の実を食べたように
すべてを失うのか

愛さえあれば、なんて簡単にはいえない
でも恋のためならためらうことなく捨てることもできる

そんな二人の恋に、もう目が離せない
ジリジリしながら、ときめきながら、心が震えるお話でした

そして作者の美しい絵の中で、瞳がクローズアップされるとき
心をわしづかみにされるような思いがします

必ず読み返したくなります

2

何かを選択する時は何かを犠牲にしなければいけない

初めての作家さんだったのですが、ちるちるでの高評価を見て手に取らせていただきました。
読んでいる途中は涙がこぼれそうになる場面が多々。
読み終えた後は『また記憶を消して最初から何も知らない状態で読み直したい』と思えるようなとても素敵な作品でした。

選択をするということはどういう事なのか。
自分の人生観に訴えかけてくるような心震えるストーリー。
作家さんの美麗なイラストも作品の雰囲気にぴったりでこの物語の世界に入りたいと何度も思いました。

生きているうちにこの作品に出会えてよかった。

そう思えるようなとても素敵な作品です。

2

想像以上に現実的、でもロマンチック

 初めて読んだ作家さんだったのですが、表紙の美麗なタッチから王道ロマンチックストーリーなのかなと想像していました。読後の印象としては確かにある意味王道でロマンチックでもあったのですが、泥臭いというか、人間味溢れるシーンも多々織り交ぜながら進んでいく、綺麗な部分とそうでない部分が絶妙に絡んだ作品だったように思います。

 主軸はあらすじにある通り、アーミッシュという独自の規律を守るキリスト教コミュニティに属しているテオが、ラムスプリンガという唯一自由を謳歌できる期間を過ごし、アーミッシュとして一生を終えるのか、コミュニティを捨てこの期間に出会って恋をしたオズと共に外の世界で生きるのか選択することです。ここに、オズが戦死した父親との約束に縛られダンサーとして燻っていること、テオが兄のような存在だったダニーとアーミッシュを抜けない約束をしていたことなどが加わって、簡単には選択ができなくなってしまいます。何でも知っていて、どこか達観していて、悲壮感も漂わせずに酒場のウェイター兼男娼に甘んじているオズは、ダニー達のことを考えてなかなか素直にテオを求めてはくれません。それは優しいからではなく、臆病だから。無知な子供のようなテオが、普段の無邪気さが嘘のように真剣にオズ自身の望みを聞きたいと言葉をかけるシーン、何度も読み返したくなりました。

 キャラ設定もとても良かったと思います。攻めのテオが世間知らずでただただ善良なワンコなわけではなく、実は激しい感情も持ち合わせているところだったり、受けのオズも男娼をやっていることを自分の選択だと認めていて、擦れているようでクスリにまでは手を出していないところなどがバランスが取れているなぁと感じました。

0

選択というのものについて考えさせられる

アーミッシュのことはキルト、清貧を尊び昔ながらの生活をする…という程度にしか知りませんでした。
そのアーミッシュ、ラムスプリンガというところに着目してBLを描く…
作家さんはすごいところに目をつけられて見事描き切ったなぁと感服します。難しいテーマだったろうに。
まだまだ私たち読者が思いもつかない作品がこれからも生まれ、それを読むことができるかもしれないという可能性を知ることができて、胸の高鳴る思いです。

テオとオズワルドの恋物語も胸を打ったけど、私はテオの従姉妹のクロエの存在が気になるというか胸の中に残り続けています。

ラムスプリンガでマンハッタンの美術学校に通い、世界の広さ、そして自分自身の限りない可能性を知ったクロエ。
だけど、彼女は幼馴染からのプロポーズを受け、それらを躊躇う事なく捨てるできたと語る。
それらを「素晴らしい呪い」と表現するクロエの、後悔はしていないけど少し未練が捨てきれない様子に考えさせられるんです。
長い髪がほどける様子はその押さえ込んでいる気持ちの表れみたい。

「大丈夫 私は幸せなのよ あの人を本当に愛しているから」という言葉はテオに言い聞かせているかのようで、自分自身に言い聞かせているように感じます。
これが「私、全っ然後悔はしてないわ!」みたいにキラキラ語られちゃったら、洗脳というと言い過ぎだけどやっぱり宗教ってすごい…特定の神様を信じていない私とは次元が違う…みたいに、ついてけない感を感じてしまったはず。
だけど、幼い頃から規律が叩き込まれて、幼馴染からの余りある愛情を受けて幸せそのもののように暮らすクロエにすら、選ばなかった方への未練というものが感じられる…。
そこが何とも人間くさくて私自身はホッとしました。
アーミッシュに生きていない私たちにも、両方選ぶということが出来ず、どちらかを選択しなくてはいけない事は幾らでもある。
選んだ結果、選ばなかった方の未練が胸に少し残っていたっていい、だけどクロエのように選んだ方を大切に、前向きに生きることが大切なんだと思えました。

テオの言う「怒ることを許されていない」というのが私はちょっと衝撃で。
感情を抑制する…それは幸せなことなのかなぁって。
それとも怒るような事なんて起きないほど、長閑で平和な、まるで天国のような暮らしなのだろうか。
だからこそ、オズワルドを犯そうとする輩達に拳をあげて「僕は今なら何をしたって許されるんだ」と怒りをあらわにするテオの姿が強烈に印象に残ってます。

同じ作家さんの桜田先輩改造計画は、イケメン扱いの誠一郎が、え?このメガネがイケメン??って感じで、正直言うと絵があまり好みではないなぁと思っていただけに、このラムスプリンガは80年代のアメリカという舞台とタッチがピッタリしててとても良いと思います。

次はどんなものを思いつかれるのか、どんな作品が読めるのか、とても楽しみです。

3

良かった…

アーミッシュのテオがラムスプリンガー期に入り
そこで、オズと出会います。
二人の近づき方は心が温まりました
そして、オズの生い立ちが痛ましい
ベトナム戦争で、父は湿地で戦死
帰ってきたのは安いライターのみ…

しかし、心底心うたれたのは
アーミッシュの
クロエの
「ねえ、テオドール恋って素晴らしいの
素晴らしい呪いなの」
この地で縛りつけられて
夢がかなわなかったことへの嘆息か
それとも
結局は愛するコニュニティの中で
幸せに暮らせることがよかったのか

いろいろ邪推してしまいます

ハッピーエンドです
テオとオズは気持ちよくくっつきました❤

3

美しく残酷で真っ直ぐな作品

多くのレビュワーの方が書かれているように、まるで1本の映画を見終えたような感慨深さです。
アーミッシュ自体は知っていたのですが、「ラムスプリンガ」という慣習やその後は知りませんでした。
なんて悲しいなんて切ない選択肢なんだと胸が痛くなりました。
そこまでしなくてとも。。と思わずには入られませんでしたが、文化や暮らしを守るというのはそういうことなのでしょうか。
思わずアーミッシュについて調べてしまいました。
自分の我儘やエゴで好きな相手に全てを捨てさせることなんて出来ないと一度は想いを振り切るのに、それでもやっぱり一緒にいたいと伝えた受けの言葉。
「俺と生きてくれないか」という一言を口にするのに、どれだけの葛藤や覚悟が込められているのかと思うと思わず涙がジワリ。
人は常に何かを選んで、同時に何かを捨てて生きている。
それでも前を向いて自分の思い描いた未来に少しでも近づけるよう足掻いていくことが生きることなんだと思います。
BL作品の萌えというより、人間の生き方を考えさせられるような作品でした。

5

素晴らしいの一言に尽きる


読み終わった後の、言葉にできない感情がすごいです。
満足感とせつなさと嬉しさと…涙を流したくなるほど綺麗な物語でした。

この気持ちをどこかに伝えたくて、ちるちるで初レビューまで書いてしまいました。

多くの人に、ぜひ読んでいただきたい作品です。


2

映画を観終えたような、素敵な読後感です。

久々に読み終えてから、ジーン…と余韻が残るBLを読みました。
ゆっくりと心に染み渡るような、素敵な余韻です。
この2人の続きが見たいような、ここで終わって欲しいような不思議な感覚。

初めて読む作家さんでしたが、絵のタッチが
80年代アメリカの時代設定に合っており凄く雰囲気がありました。
他のレビューでも書かれている通り、まるで映画のような雰囲気です。
(個人的には『ショー●ンクの空に』を観終えたような感覚でした)

アーミッシュについては海外ドラマで知った程度の知識でしたが、文化もしっかり描かれていて勉強になりました。

ほのぼのとした日常からシリアス、ベッドシーンなど全部入っており、かなり満足できます!
特にベッドシーンの色気と雄っぽさが凄かったです…:(´ཀ`):
2人の思いが通じあった後の日常シーンでは
幸せすぎてニヤニヤが止まりませんでした(笑)

ストーリー重視の方もエロ重視の方も満足できる一冊だと思います。
何度も読み返す大切な一冊になりました。

3

本当に嬉しい

日本人が書くアーミッシュというだけでかなりレアなのにそれがBLだとは、、、、
読めたことが本当に幸せでした

1

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