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表題作ジョウブレイカー

ローガン,童貞大学生
ダニエル,拗らせビッチ

その他の収録作品

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あらすじ

オレのこと友達と思ってなかったから、セックスしたんだろ――?

セックス三昧の学生生活を期待していたけれど、現実は厳しく、
童貞のまま休暇で帰省したローガン。
学業優秀だが変わり者の幼馴染・ダニエルから
「キスの実験台になってやろうか」と提案され一度は断るが、
脱童貞への足がかりのため、申し出を受け入れる。
しかし、その日から2人の関係は一変。
実はダニエルはゲイで、出会い系で知り合った男たちに節操なく抱かれていた。
おまけに、ダニエルが想いを寄せる相手は自分もよく知る人物で―――
ローガンは動揺しながらも、ダニエルを強烈に意識し始めてしまい…! ?

描き下ろしマンガ8ページ収録!

作品情報

作品名
ジョウブレイカー
著者
ニャンニャ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
竹書房
レーベル
バンブーコミックス moment
発売日
ISBN
9784801963047
4

(102)

(43)

萌々

(31)

(20)

中立

(3)

趣味じゃない

(5)

レビュー数
19
得点
402
評価数
102
平均
4 / 5
神率
42.2%

レビュー投稿数19

恋も人間も、一筋縄じゃいかない

エロも濃い、人間関係も濃い。
同じ著者さんの有名作『スイートハート・トリガー』のように、海外の学生2人のお話です。

最初の展開から予想のつかないラストまでのストーリーに、終始ハラハラドキドキしっぱなしでした。
一筋縄ではいかない、他人や自分の感情に振り回される様子がリアルで、痛みすら感じます...。

20代前後の若者たちの迷いや葛藤が話の根幹にあり、綺麗なだけじゃない青春が味わえます。この感じ、癖になりそう...。

読み終えてからジョウブレイカー(飴)を検索しました。なるほど〜!タイトルがうまい...。

0

拗らせビッチ大好物

「スイートハート・トリガー」で、大好きになった〜ニャンニャ先生。
こちらも、面白かった。
作中にも、タイトルとおなじセリフが出てくるけど、意味が分からず訳してみたら、なるほど!

拗らせビッチ〜大好物だわ。
ダニエルが自分の欲望に忠実で〜言いたい放題、やりたい放題な所が面白い。
そして、自分の思考に外れてしまうと対応できないキャラの持ち主。
それに対して、ローガンが最初はダニエルとの初めてに憔悴しっぱなしだけど、順応性が高い。
ダニエル惚れてしまって、彼の行動に怒りはするけど、受け入れて諦めも肝心って感じなのかな。
ストーリーとしては、ドロドロ状態なのにニャンニャ先生が描くとさっぱりしたもんだ。
天才肌なダニエルだけど、相手ローガンしかはいないね。

1

幼そうな子の方が案外核心を突いている

 ローガンを攻めにするところ、ダニエルのローガン父への気持ちの拗らせ具合なんかは、国内の作家さんにはなかなか描けないんじゃないかなと思いました。攻めのような図太さと淡々とした態度で、ローガンを翻弄するダニエル。今まで兄弟のように過ごしてきた親友に対して恋情を抱くのって一番難しいと思うので、ローガンがダニエルに惹かれるのにもう少し時間がかかる方が自然な気がしましたが、1巻完結なら妥当ですかね。個人的な好みでローガン受けの方が見たかったのと、ダニエルの性格にあまり萌えなかったというのもありますが、彼のような揺らぎは実に人間臭くてキャラとしては興味深かったです。

0

衝撃でした。

ビッチ受けのお話は好きじゃないんです。
自己破壊型より、自分を大切にしてほしい気持ちになるんで。
そしてそんなズタボロの受けに欲情する攻めもあまり好みじゃなくて。

でも、ダニエルの屈折した考え方は、なまじ天才型で人生のプランもすっかり見渡せるからこその諦念だろうし、いいひとの権化・エド(ローガンの父)からあふれんばかりの愛情を注いでもらい成長したローガンの芯がしっかりしているのと比較してみれば、同情の余地は十分にあります。
そう、ダニエルは親の愛に飢えていたのです(確信)。

きっと、エドに似た赤毛を世界中探してもどこにもいないし、仮にエド相手に思いを成就させられたとしてもダニエルならきっと途中で「気持ち悪い!」と突き放してしまうと思います。なぜなら、ダニエルは長い片思いの中で、勝手なエド像を作ってしまっていたから。ローガンが指摘したダニエルの本当の気持ちは、まさに自慰だったのです(確信)。

おしりはゆるいのに、自分の内面に踏み込まれることを殊の外嫌がるダニエルに、15年の幼馴染・ローガンは容赦なく入り込み、本心をえぐり出します。そこが痛快でした。しかも、本当に恋人同士になるまで「浮気はなしだ」とは言い切らないローガン、初めは童貞臭香る青年だったのがグッと大人になる瞬間のスピード感がめちゃめちゃ良かったです。

そして、コカインや暴力でボロボロになったダニエルを、孔から他人のザーメンを掻き出し自分の肉体で癒すローガンに、もう慈愛を感じました。こんな博愛ないよ。ローガン男前すぎる。

おまけでローガンにメロメロになっちゃったダニエルが描かれていますが、ダニエルのつまんない駆け引きも相手にせず、モノのように扱われることが大好物なダニエルの性癖までも熟知して、よがらせるローガン。カッコ良すぎる。結局、ローガンはまだまだ男として成熟していき、確実にダニエルの好みど真ん中に収まるでしょう。ふたりの未来はハッピーエンドです(確信)。
ここが、将来を考えると子どもが欲しい攻めと絶対にいらない受けであるスイートハートトリガーとは違うところです(完結してしまったので、自分の中で彼らの未来の落としどころを一生懸命考えてハッピーエンドに持っていってます)。
(スイートハートトリガーの方が好きなんですが)

読めば読むほど、発見があり深い意味を見出せる作品でした。
BL歴がまだまだ浅いのですが、安易にエロになだれ込んだり動機が不自然なんだと思っていたBLの考え方が変わりました。結局、ターゲットが男×男なだけで、人間同士の思いのやりとりなんだと、納得することができました。素晴らしい作品でした。

2

感情と情緒

ダニエルはローガンの父・エドに想いを寄せていて
エドに似た人と寝て叶わない恋を間接的に満たそうとしていたんだと思いますが
その感情があまりにも表に出てこないので性に奔放に見えがち。
でもわりと長い間エドへの気持ちがブレずにいたところを見ると
逆にめちゃくちゃ一途なんじゃないかとさえ思えてくる不思議。

ローガンの気持ちもなかなか分かりづらかったけど
ダニエルへの感情を自覚してからの情緒の乱れがすごくリアルだったなと思いました。

不思議な関係性のふたりのちょっとズレた日常を淡々と描いているアンバランスな感じが面白かったです。

0

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