NIGHTS BEFORE NIGHT

NIGHTS BEFORE NIGHT
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神24
  • 萌×24
  • 萌2
  • 中立0
  • しゅみじゃない1

121

レビュー数
3
得点
142
評価数
31
平均
4.6 / 5
神率
77.4%
著者
 
媒体
BL漫画(コミック)
出版社
東京漫画社
レーベル
MARBLE COMICS
発売日
価格
¥777(税抜)  ¥840(税込)
ISBN
9784864423373

あらすじ

『MODS』本当の完結。

元ヤクザでゲイ向けデリヘル「Rain」のオーナー・春は、一条組組長の息子である雪鷹を自宅で預かり、謹慎させることになる。
暴力沙汰を起こす問題児の雪鷹は、春の想い人で今は亡きヤクザ・一条時雨の腹違いの弟だった。
時雨の死に囚われながら不眠を患う春は、性格は真逆だが、時雨と似た相貌の雪鷹にしだいに翻弄されていき……。

眠れぬ夜の終わり、哀しき男たちの愛と救済を描く、ナツメカズキ最長編作!

表題作NIGHTS BEFORE NIGHT

一条雪鷹、一条組組長の息子
春、ゲイデリヘルオーナー、元ヤクザ

同時収録作品NIGHTS BEFORE NIGHT

時雨、雪鷹の異母兄、ヤクザ
春、ヤクザのイロ

その他の収録作品

  • あとがき

評価・レビューする

レビュー投稿数3

もう一度恋を始める時

「MODS」にて印象的だった大人組・春が主人公のスピンオフという事で購入。
本の厚さもかなりのボリュームで、シリアスな内容ということもあり読み応えは十分。
春の想い人・時雨(故人・素敵な名前だなぁ…)とよく似た彼の異母弟・雪鷹の面倒を1カ月見なくてはならなくなる、という冒頭。
ふとした表情、ふとした仕草にかつての時雨の面影を感じて、「あの日」以来の不眠症が悪化していく…
春の不眠を知った雪鷹は『俺が眠らせてやる』、と。
ここから雪鷹が取る行動は意外でした!春を抱くのかと思いきや、安眠グッズを試しまくるという。
あ〜雪鷹って若いんだ!っていうのがこれで凄く伝わってきた。
そんなわけで、2人はすぐに寝るわけじゃないんです。ここがいいですね。
その後、春の過去編へ。
11年前のまだ若い春と、組長の息子であるのに汚れ仕事をさせられてる微妙な立場の時雨の刹那的な関係。そこに「MODS」のシロがやってきてそして残酷な運命へ。
自分を責める春を、雪鷹が許してくれる。それなのに、ヤクザのしがらみが春を追い詰めて…
この辺りで1冊のかなり終盤。
つまりここからドドッと展開が詰まってきますね。ここを読み応えと取るかバタバタすると取るかで読後感も変わると思いますが、私はちょっとバタついたかなぁという感想。
雪鷹が本物のヤクザになり。
春とは距離を置き。
抗争で雪鷹が刺され。
「偶然」居合わせた春が、血まみれの雪鷹に告白。(実は軽傷)
そして1年後。(←エッ)
やっと素直に恋人になる2人。
そして描き下ろしの「THE NIGHT」がエロ補給というか、2人の本格的なセックスシーンとなります。修正は甘めではないかと思います。
自分でほぐす春や、いざ挿れる瞬間のアングル、結合のアップなど、見応えありですね。
ちらちらとシロも出てきます。なんか年相応っぽい若さ、少年ぽい雰囲気でした。虎の前で素の自分で過ごしていることが伺えます。
一点。
刺青の作画について。
扉絵などは春には龍、雪鷹には翼の図柄の刺青ですが、本編内ではうすらぼんやりした影みたいなお茶にごしになってた。
描くのが面倒なのはわかる。でも刺青好きとしてここにはガッカリでした。

3

春さんの素敵さに悶える

作家買い。作家買いですが、『MODS』のスピンオフでしかも春さんのお話、と聞いたら嬉し過ぎて、テンションMAXで発売を心待ちにしていました。

通常版に加え、小冊子+CDが添付された初回限定特装版も同時発売されました。もちろん特装版をお買い上げ。『MODS』を未読の方は人間関係等理解しづらい面があるので、まずそちらを読まれてから今作品を読まれることをお勧めします。

ということで、レビューを。すみません、ネタバレ含んでいます。






デルヘリ「Rain」のオーナー・春のもとに、一人の男が訪れるところから物語はスタートします。

「Rain」の事務所のカギを壊し、勝手に不法侵入していたのは一条組組長の息子・雪鷹。
春がかつて深く愛し、そして亡くした時雨の腹違いの弟。

不始末をしでかして謹慎を命じられ、現在はカタギの春のもとに勝手に送られることになったのだという。春が盃を交わした矢代組(一条組の傘下)組長に頼み込まれ、義理もあって仕方なく雪鷹を受け入れるが、時雨にそっくりな顔をした雪鷹の存在は春の表面上の平穏を揺るがす存在になり―。


『MODS』も分厚かったですが、『NIGHTS BEFORE NIGHT』も相当分厚いです。

この厚さを裏切らない、濃厚な内容でした。

時雨を失ったことで不眠症を患うことになった春。
時雨への忘れることのできない深い愛情と、断ち切ることのできない懺悔の想い。

春と時雨が出会うことになった出来事から、二人が身体を重ねるようになった経緯、そして、時雨がシロに少しずつ惹かれていくさまを横でじっと見ることしかできなかった春の哀しみ。

そういうものが、少しずつ、けれど圧倒的な世界観でもって描かれています。

『MODS』の時から、春という男性の魅力にドはまりしましたが、彼が『MODS』で見せた大人で余裕のある表情は彼の見せかけでしかなかったのだと。

彼の過酷な過去、時雨への想い、「愛されたい」と願う孤独な心。

これでもかと春の内面が描かれていて、萌えが滾って、とどまるところを知りません。

そして一方の雪鷹も。
極道の家に生まれ、周囲からは腫れもののように扱われ、父親からは愛された記憶がなく、唯一慕っていた兄にも見放された(と思い込んでいた)。

誰にも必要とされず、愛されず、そんな彼が、春という一人の男と出会い変わった。
春の心の叫びが聞こえたのもまた、雪鷹だけだった。

毛嫌いしていた「極道の世界」に、春を守るために自ら入っていった彼の深い愛情に、思わず落涙しました。

ナツメさんて、濡れ場の回数こそ少ないものの、とにかく濡れ場がエロい…!

体つきや表情がエロカッコいいというのもあるし、tnkの描き方がエロいんだよなあ…。
エロに特化しているわけではないのですが、とにかく相手のことが大切で、というのが透けて見えてくるので読んでいて温かい気持ちになります。

春の過去が痛々しく、読んでいて切なくなるのですが、そんな彼が雪鷹と出会い、そして幸せを手に入れた。極道とカタギということでまだまだ前途多難な二人ではあるのですが、最後に雪がつぶやいた、

おやすみ、雪鷹
また 明日

のセリフに、萌えと優しさが詰まっていて幸せな気持ちになりました。

『MODS』の完結編、とのことですが、トラ×シロ、そして雪鷹×春、の4人に、またいつかどこかで会えるといいな、と思います。

あ、そうそう。
お値段は2300円(税抜き)とちょいお高めではあるのですが、それでも初回限定特装版を激しくお勧めします。

付属してくる小冊子+CDが、最高に素晴らしいです。

4

時雨さんの存在が大きすぎる(;ω;)

特装版購入。
小冊子はCab vol.46に掲載された内容です。(表紙のみ描き下ろし)
CDはその小冊子を音声化したものとなってます。


時雨さんの存在が大きすぎる。春・シロ・雪鷹はもちろん、読者にとっても。
読みすすめるごとに存在感は増すばかりで時雨さんが居ない事実が重くてかなり堪えます。
でも時雨さんの残した優しさはみんなの中に息づいていて、寂しくて切なくて愛のあるお話でした。


お話は、時雨の腹違いの弟・雪鷹が春の前に現れることから展開します。
外見は時雨ソックリでも中身は大きな子供のような雪鷹。
素行の悪さから謹慎処分となり、お目付役にと春は押しつけられ一緒に暮らし始めます。

時雨さんが死んでから11年。それからずっと眠れない春。
最初のうちは反発してばかりの雪鷹でしたが、少しずつ春に興味を持つようになりーーー。
帯のキャッチコピーにあるように過去に捕らわれた春さん救済のお話です。


春さんと時雨さんが一緒に過ごした日々の回想も交えながら進みます。
春さんもシロ同様、時雨さんに救われた1人だったのですね…(;ω;)
ただ、シロと違うのは、時雨さんの苦悩や闇もずっと見てきた。傍で支えた。
時雨さんの性格をよく知っていた。

…だから時雨さんが亡くなるキッカケになったのは自分のせいだと責めています。時雨さんの性格ならシロの為に連れて逃げる可能性はあったけれど、足抜けしても尚ヤクザの世界から切り離してもらえない時雨さんの逃亡は許されるハズがなく。事故に見せかけて殺されたのだと読み取れました。そして春さんはシロと引き会わせなければこんなことにはならなかった、と。
失った悲しみと自責の念に11年も雁字搦めになっていて見てる方がツライ。。。

今回明らかになった時雨さんの最後の前、春さんに会いに行ってたのはもぅもぅ!言葉にならない!
不器用すぎる男は最後の最後まで大切な一言を濁したまま…(;ω;)
アカンです、これキッツイ。時雨さんのこと考えるだけで涙腺が死ぬ。

で、時雨さんにソックリな雪鷹。
外見は時雨さんそのままだから、見てるのがシンドイ。(萌え的にも精神的にも)
でも中身がね…高校生の子供に見えちゃったよ…。26か。そうか。(見えん)

最初は時雨さんに似すぎてて戸惑いが大きかったけれど、段々と可愛く見えてくるから不思議ですw「雪さん」と呼ばれるのが不満で「鷹と呼べ」といちいち言い返してたり、春が眠れるようにとヒーリンググッズをせっせと買ってみたり。年下攻めの可愛さをグイグイ出してくるヾ(*´∀`*)ノ冒頭はどうしようもないガキって感じだったのに、春さんの為にどんどん成長するのが胸熱でした!中身が少しづつ外見に追いついてきてキュンキュンが止まらない(∩´///`∩)

兄の時雨はヤクザの世界に囚われたまま命を落とし、
春もヤクザの世界から逃げられずにいて。
その事実を知った雪鷹が出た行動。
春さんは望まない結果でも雪鷹が春にしてあげられる精一杯に涙腺が緩みました。

「もう苦しませたくない」
「…それでいつかは 誰かと 幸せになれ」

雪鷹のセリフだけど時雨さんからのメッセージにも感じられます。
皆が皆、不器用で愛おしくて、このページはホント泣ける。

他、様子のおかしい春に気付いてシロが動くのもジンワリきます。11年間春さんの近くにいたのはシロで、春さんの深い傷を痛いほど理解してるのもシロで。時雨さんという大きな存在を失った者同士で通ずるものがあって、口にはしないけど互いが互いの幸せを願っていて、2人の後ろには時雨さんがいるなぁと感じました。

ただ、春さんが雪鷹に惹かれた理由が曖昧だったかな?でも、
・時雨さんソックリな面影に本人に言えなかった言葉を言えた。
・力強い言葉で自責の念を溶かしてくれた。
・あたたかな温もりで眠らせてくれた。
春さんにとっては充分すぎるキッカケかもしれません。性格が違いすぎるから雪鷹と時雨さんを重ねて惚れたのではないとわかるので、雪鷹のガキっぽさが逆に良かったかもです。

雪鷹の性格が捻くれたのは時雨さんのせいでもあるんだけれど、その辺りの救済は中途半端に終わってしまった印象で残念でした。兄弟の交流や、雪鷹が兄への反発心が解けた部分の描写が見たかったです。

雪鷹が完全にヤクザ者になってしまった以上、結局春さんはまだまだ切っても切れない世界になってしまい完全救済か?といったら夢半ばな気もしますが、それでも春さんの自責の念は消え、ただ時雨さんを愛してた気持ちだけを残したまま眠れるようになり。時雨さんには直接言えなかった「愛してた」「愛してる」の言葉が口に出来たのはとても良かったです。シロも春さんも雪鷹も、どうか幸せになってほしい。

(余談)
読み返していて時雨さんはシロと雪鷹を重ねてたのかなと感じました。弟にはしてやれなかった、あの家から救ってあげられなかった。だからこそ余計にシロに肩入れしてたのかな~と…。最後の言葉についてもアレコレ考えが止まらない;;

8

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