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特装版購入。
小冊子はCab vol.46に掲載された内容です。(表紙のみ描き下ろし)
CDはその小冊子を音声化したものとなってます。
時雨さんの存在が大きすぎる。春・シロ・雪鷹はもちろん、読者にとっても。
読みすすめるごとに存在感は増すばかりで時雨さんが居ない事実が重くてかなり堪えます。
でも時雨さんの残した優しさはみんなの中に息づいていて、寂しくて切なくて愛のあるお話でした。
お話は、時雨の腹違いの弟・雪鷹が春の前に現れることから展開します。
外見は時雨ソックリでも中身は大きな子供のような雪鷹。
素行の悪さから謹慎処分となり、お目付役にと春は押しつけられ一緒に暮らし始めます。
時雨さんが死んでから11年。それからずっと眠れない春。
最初のうちは反発してばかりの雪鷹でしたが、少しずつ春に興味を持つようになりーーー。
帯のキャッチコピーにあるように過去に捕らわれた春さん救済のお話です。
春さんと時雨さんが一緒に過ごした日々の回想も交えながら進みます。
春さんもシロ同様、時雨さんに救われた1人だったのですね…(;ω;)
ただ、シロと違うのは、時雨さんの苦悩や闇もずっと見てきた。傍で支えた。
時雨さんの性格をよく知っていた。
…だから時雨さんが亡くなるキッカケになったのは自分のせいだと責めています。時雨さんの性格ならシロの為に連れて逃げる可能性はあったけれど、足抜けしても尚ヤクザの世界から切り離してもらえない時雨さんの逃亡は許されるハズがなく。事故に見せかけて殺されたのだと読み取れました。そして春さんはシロと引き会わせなければこんなことにはならなかった、と。
失った悲しみと自責の念に11年も雁字搦めになっていて見てる方がツライ。。。
今回明らかになった時雨さんの最後の前、春さんに会いに行ってたのはもぅもぅ!言葉にならない!
不器用すぎる男は最後の最後まで大切な一言を濁したまま…(;ω;)
アカンです、これキッツイ。時雨さんのこと考えるだけで涙腺が死ぬ。
で、時雨さんにソックリな雪鷹。
外見は時雨さんそのままだから、見てるのがシンドイ。(萌え的にも精神的にも)
でも中身がね…高校生の子供に見えちゃったよ…。26か。そうか。(見えん)
最初は時雨さんに似すぎてて戸惑いが大きかったけれど、段々と可愛く見えてくるから不思議ですw「雪さん」と呼ばれるのが不満で「鷹と呼べ」といちいち言い返してたり、春が眠れるようにとヒーリンググッズをせっせと買ってみたり。年下攻めの可愛さをグイグイ出してくるヾ(*´∀`*)ノ冒頭はどうしようもないガキって感じだったのに、春さんの為にどんどん成長するのが胸熱でした!中身が少しづつ外見に追いついてきてキュンキュンが止まらない(∩´///`∩)
兄の時雨はヤクザの世界に囚われたまま命を落とし、
春もヤクザの世界から逃げられずにいて。
その事実を知った雪鷹が出た行動。
春さんは望まない結果でも雪鷹が春にしてあげられる精一杯に涙腺が緩みました。
「もう苦しませたくない」
「…それでいつかは 誰かと 幸せになれ」
雪鷹のセリフだけど時雨さんからのメッセージにも感じられます。
皆が皆、不器用で愛おしくて、このページはホント泣ける。
他、様子のおかしい春に気付いてシロが動くのもジンワリきます。11年間春さんの近くにいたのはシロで、春さんの深い傷を痛いほど理解してるのもシロで。時雨さんという大きな存在を失った者同士で通ずるものがあって、口にはしないけど互いが互いの幸せを願っていて、2人の後ろには時雨さんがいるなぁと感じました。
ただ、春さんが雪鷹に惹かれた理由が曖昧だったかな?でも、
・時雨さんソックリな面影に本人に言えなかった言葉を言えた。
・力強い言葉で自責の念を溶かしてくれた。
・あたたかな温もりで眠らせてくれた。
春さんにとっては充分すぎるキッカケかもしれません。性格が違いすぎるから雪鷹と時雨さんを重ねて惚れたのではないとわかるので、雪鷹のガキっぽさが逆に良かったかもです。
雪鷹の性格が捻くれたのは時雨さんのせいでもあるんだけれど、その辺りの救済は中途半端に終わってしまった印象で残念でした。兄弟の交流や、雪鷹が兄への反発心が解けた部分の描写が見たかったです。
雪鷹が完全にヤクザ者になってしまった以上、結局春さんはまだまだ切っても切れない世界になってしまい完全救済か?といったら夢半ばな気もしますが、それでも春さんの自責の念は消え、ただ時雨さんを愛してた気持ちだけを残したまま眠れるようになり。時雨さんには直接言えなかった「愛してた」「愛してる」の言葉が口に出来たのはとても良かったです。シロも春さんも雪鷹も、どうか幸せになってほしい。
(余談)
読み返していて時雨さんはシロと雪鷹を重ねてたのかなと感じました。弟にはしてやれなかった、あの家から救ってあげられなかった。だからこそ余計にシロに肩入れしてたのかな~と…。最後の言葉についてもアレコレ考えが止まらない;;
※特装版・通常版ではカバーイラスト・口絵カラー・封入特典も違います。
詳細は通常版封入特典カードにレビューしました。
作家買い。作家買いですが、『MODS』のスピンオフでしかも春さんのお話、と聞いたら嬉し過ぎて、テンションMAXで発売を心待ちにしていました。
通常版に加え、小冊子+CDが添付された初回限定特装版も同時発売されました。もちろん特装版をお買い上げ。『MODS』を未読の方は人間関係等理解しづらい面があるので、まずそちらを読まれてから今作品を読まれることをお勧めします。
ということで、レビューを。すみません、ネタバレ含んでいます。
デルヘリ「Rain」のオーナー・春のもとに、一人の男が訪れるところから物語はスタートします。
「Rain」の事務所のカギを壊し、勝手に不法侵入していたのは一条組組長の息子・雪鷹。
春がかつて深く愛し、そして亡くした時雨の腹違いの弟。
不始末をしでかして謹慎を命じられ、現在はカタギの春のもとに勝手に送られることになったのだという。春が盃を交わした矢代組(一条組の傘下)組長に頼み込まれ、義理もあって仕方なく雪鷹を受け入れるが、時雨にそっくりな顔をした雪鷹の存在は春の表面上の平穏を揺るがす存在になり―。
『MODS』も分厚かったですが、『NIGHTS BEFORE NIGHT』も相当分厚いです。
この厚さを裏切らない、濃厚な内容でした。
時雨を失ったことで不眠症を患うことになった春。
時雨への忘れることのできない深い愛情と、断ち切ることのできない懺悔の想い。
春と時雨が出会うことになった出来事から、二人が身体を重ねるようになった経緯、そして、時雨がシロに少しずつ惹かれていくさまを横でじっと見ることしかできなかった春の哀しみ。
そういうものが、少しずつ、けれど圧倒的な世界観でもって描かれています。
『MODS』の時から、春という男性の魅力にドはまりしましたが、彼が『MODS』で見せた大人で余裕のある表情は彼の見せかけでしかなかったのだと。
彼の過酷な過去、時雨への想い、「愛されたい」と願う孤独な心。
これでもかと春の内面が描かれていて、萌えが滾って、とどまるところを知りません。
そして一方の雪鷹も。
極道の家に生まれ、周囲からは腫れもののように扱われ、父親からは愛された記憶がなく、唯一慕っていた兄にも見放された(と思い込んでいた)。
誰にも必要とされず、愛されず、そんな彼が、春という一人の男と出会い変わった。
春の心の叫びが聞こえたのもまた、雪鷹だけだった。
毛嫌いしていた「極道の世界」に、春を守るために自ら入っていった彼の深い愛情に、思わず落涙しました。
ナツメさんて、濡れ場の回数こそ少ないものの、とにかく濡れ場がエロい…!
体つきや表情がエロカッコいいというのもあるし、tnkの描き方がエロいんだよなあ…。
エロに特化しているわけではないのですが、とにかく相手のことが大切で、というのが透けて見えてくるので読んでいて温かい気持ちになります。
春の過去が痛々しく、読んでいて切なくなるのですが、そんな彼が雪鷹と出会い、そして幸せを手に入れた。極道とカタギということでまだまだ前途多難な二人ではあるのですが、最後に雪がつぶやいた、
おやすみ、雪鷹
また 明日
のセリフに、萌えと優しさが詰まっていて幸せな気持ちになりました。
『MODS』の完結編、とのことですが、トラ×シロ、そして雪鷹×春、の4人に、またいつかどこかで会えるといいな、と思います。
あ、そうそう。
お値段は2300円(税抜き)とちょいお高めではあるのですが、それでも初回限定特装版を激しくお勧めします。
付属してくる小冊子+CDが、最高に素晴らしいです。
前作『MODS』で亡くなった時雨さんが軸になり、数人の男が苦しんだり悲しんだり…その苦しみを乗り越えたりします。。
『MODS』が(私の中では)かなり印象深かったので、スピンオフはさほど期待してませんでしたが…期待はあっさり裏切られ…めちゃめちゃ泣けました。。
春さんにとっての時雨さん。。
想像以上に存在が大きく、またお互いに思う愛情の深さも想像以上でした。。
時雨さんに救われた人…一体何人いるのか…
シロをこの人なら救ってくれる…と時雨さんに託した春。その事でまさか時雨さんが死ぬなんて。。どれ程苦しんだのか。。とてつもなく長い間不眠症は春を苦しめました。
不眠症から徐々に解き放たれたのは時雨さんの腹違いの弟…雪鷹の存在。雪鷹は春を救いたいと頑張りますが、私には雪鷹も春に救われたようにも見えました。。
たくさんの傷を背負った男ばかり出てきますが(笑)
誰かのせいにせず、自分で何とかしようとする(だからそれぞれ苦しんでるんですが*><*)…基本的に優しい男の集まりです(笑)
次はCD発売を楽しみに待ちます!!
あと、時雨さんにスポットを当てたお話を読みたいなぁ~と願っています。
春さん好きです。
作者さんの作り出すキャラがもう好き。全部好き。
その中でも春さん大好きです。髪が長いのも中ぐらいの時も今の短髪も。
CDは特に欲しかったわけじゃないんですけど小冊子の方が欲しくてそっち買いました。
春さんの「愛してた」「愛してる」にもうっ もうっ なんて言っていいかわかりません。
時雨さんもちゃんと春さんの事は愛してたんでしょうね。
きっとお互い互いの気持ちはわかってたのに・・・ せつない。
シロ改め空さんの幸せな日々が見られて良かったです。
この人本当に素直な人ですよね。無垢っていうか。純粋な人。
厚くて読み応えばっちりでした。読んで良かった。
※小冊子+ドラマCD付き初回限定特装版での購入。
『MODS』に出てきた「Rain」のオーナー・春が主役の物語。
もう一ページ目からやられました。
時雨との出会い、シロとの出会い、時雨に預けるに至った経緯、そのことによる感情等が描かれていて前作のエピソードの隙間を埋めて春の輪郭が浮かび上がっていました。
『MODS』では、時雨との関係は裏設定な感じではっきり描かれていませんでしたが、こちらでしっかり描かれています。(特典漫画では少し関係ある描写がありました)
そして、春にこんな悩みがあったんだな・・・と改めて切なくなりました。
時雨の異母弟・雪鷹との関わりが、春の時雨への想いや現在の苦しみと共に浮き彫りにされてます。
雪鷹が抱いている異母兄・時雨への複雑な感情もあわさって、雪鷹と春の関係の変化、雪鷹の成長等読み応えたっぷしの一冊でした。
ぜひ、『MODS』と併せて!