これがいわゆる『彼氏み』……!?

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表題作恋の花咲くラブホテル

真野吉嵩
ラブホテルのオーナー,27
小川凌
新境地開拓中の恋愛小説家,27

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

ラブホテルの空き部屋で執筆することになった恋愛小説家の凌。
オーナーの吉嵩に可愛いと甘やかされ、食事の用意からえっちなお世話まで!?
吉嵩はさらに「俺とのこと芸の肥やしにでもすればいいじゃない」と迫ってくる。
ファーストキスも奪われ、実は童貞なこともばれてしまった!
この気持ちは恋なのか、恋愛経験ほぼゼロな凌にはわからないのに、ドキドキは抑えられなくて……。
ちょっとえっちな溺愛ラブコメディ

作品情報

作品名
恋の花咲くラブホテル
著者
川琴ゆい華 
イラスト
コウキ。 
媒体
小説
出版社
笠倉出版社
レーベル
クロスノベルス
発売日
ISBN
9784773088977
3.3

(69)

(15)

萌々

(23)

(14)

中立

(5)

趣味じゃない

(12)

レビュー数
14
得点
214
評価数
69
平均
3.3 / 5
神率
21.7%

レビュー投稿数14

語彙力〜

世界観や文章に変なクセがなく読みやすくて楽しめました。ラブホテルや小説家仕事の描写もくどくないけどしっかり書いてあり、彼らの日常の一端が味わえてすごく良かったです。

途中までは、スパダリでもラブホのオーナーは萌えんなぁと思っていたのですが、凌を落とす為の行動は盲目的なものではなかったし、凌を意識し出したきっかけもあり(特別版の小話にて。あれは確かに強烈だ)好きになれました。

川琴さんは「糖酔〜」が合わず挫折していたのですが、こちらの作品も殆ど最初から二人がくっつくのが丸わかりでも面白く読みました。
タメだから敬語無しにしても敬語で話す凌にキスするぞと言ったり、LINEのやり取りが可愛らしい。
Hシーンも濃やかで、未経験の凌がキスやフェで興奮するさまにかなり興奮したし、アナルプラグ入れて待ってたり慣れない対面座位も最高。吉嵩の気遣いも甘くて、至る所にキスして宥めたりも良かったです。セックスを経験してから、会えず帰宅する日に「今日は何もなかったな」と考える凌が可愛い…!

小説家の主人公だからこそ面白い言葉使いもあって、「サル的なアレ」とか、「中国の兵馬俑みたいに、吉嵩さんの背後に女の人がいっぱいいそう」とか、凌の罵倒バリエーションに関係者女子が言った「語彙力〜」に笑いました。

5

言葉の重み

高校で小説家デビューを果たした凌の次回作のための取材として担当編集者が知り合いのラブホテルオーナーを紹介する。紹介された相手は吉嵩といって、初対面から距離をグイグイ詰めてくるタイプ。

なんと初対面のその日のうちに飲みに行き、執筆のためにとホテルに泊まることに。そして執筆のためならとホテルの一室を格安で貸してくれると言う。

凌はラブホテルオーナーという肩書きや、遊んでそうというイメージで本気で自分に思いを寄せる人は居ないと言う吉嵩に、告白してくる相手の気持ちを値踏みしたらダメだと珍しく強い口調で言う。

そして徐々に距離を詰めていく2人。その距離は頬にキスをするところから始まり、添い寝をしたり、徐々に舌を絡めたり、吉嵩が凌の性器に触れたり…そして「好き」を確認してのえちまで。

とにかくDTな凌が怖がりで警戒心が強かったり、予防線を張りまくりなのを吉嵩がちゃんと把握をしていて、凌が逃げようとする前に捕まえたり囲いこんだりと徹底的にコントロールしているところが最高でした。

が、思いもよらない事件が起こり、凌は吉嵩のラブホテルでの執筆が出来なくなり、必然的に会うことも叶わなくなってしまう。凌は自分に迷惑をかけない為にと連絡を絶った吉嵩を思い、執筆に専念する。そしてその後、思いもよらない事実が明らかになり、凌は吉嵩に放った言葉のブーメランを受けることになる。

めちゃくちゃドラマティックでしたが、作り込まれすぎてるなっていう不自然さがないので、すごくお話に入り込んでしまいました。またゆっくり読み返したくなる、優しいお話でした。

2

色気たっぷり

ノリが軽めでほどよくチャラく、
でも仕事にはしっかり向き合っている吉嵩のキャラがすごく好みでした。
おとなしくて殻にこもりがちな凌に
グイグイいくけど引くところは引いて、
ここぞ!というときには押しまくる、みたいな。
駆け引き上手で色気たっぷりな吉嵩に
少しずつ心も身体も拓かれていく凌の変化も可愛かった…!
様々な場面でふたりの相性の良さは伝わってきて、
友達から少しずつ関係が変わっていく様子も
とても自然だったなと思います。

吉嵩の好意はわかりやすいものだったのに
凌はなかなかそれに気付かず、
自分の気持ちもわからぬままで
すれ違いそうになってハラハラしたけれど
凌自身が動いてしっかり乗り越えてくれて一安心。
吉嵩との出会いによって強くなった凌を見れたのも嬉しかったです。

吉嵩が過去の話をするとき言い淀んだり不自然になるのが気になっていたけれど、
それも最後には全部キレイに回収してくれて本当にスッキリ!
甘くてエロくてものすごーく幸せなところに着地してくれて本当に良かったなと思いました。

0

こうゆうのをバカップルと世間じゃ言うんですよね

私はメリバだろうとヒリヒリ痛かろうと、そこに攻めと受けが居て愛があれば萌えてしまいます。
が、やっぱり原点とも言うべき、ほのぼの&甘々作品が一番好きなんですよね。
今回、そんなまさに好みド真ん中の超可愛い上に心に響く溺愛もの。
甘くてほのぼの優しくて、キラキラしてると言う表現がピッタリくる作品でした。
あとですね、意外とエロいのも嬉しかったりして。
ピンクがベースのとっても可愛い表紙ですが、バイブだのコンドームだのティッシュだの、割とえげつない小物が描かれてるんですよ~。



内容ですが、ラブホオーナーと恋愛小説家による、日常系のほのぼの&甘々なラブストーリーになります。
恋愛小説家でありながら実は恋愛経験がほぼほぼゼロな凌。
彼が次回作のヒントを得る為、ラブホテルの取材に訪れた所からお話はスタート。
意外と居心地が良く刺激にもなるため、ラブホで執筆を行う事となりますが、オーナーの吉嵩に可愛いと甘やかされ、世話を焼かれまくる日々。
凌はそんな中、吉嵩と過ごす事に高揚を覚えますが、自身の気持ちが恋なのか自分でも良く分からずー・・・と言うものです。

で、こちら、先に日常系と書きましたが、お話自体はほぼほぼラブホの中で進みます。
小説家と言う職業柄、更に本人の資質から、物事をいちいち深く理詰めで考えがちな凌。
対して自然体、自身の感覚を大事にする吉嵩。
頭が固い凌には、時には自分の気持ちに素直に従えば良い事。
そして恋愛を諦めていた吉嵩には、相手の気持ちを値踏みしてはいけないと言うストレートな叱責。
全く正反対の二人が、互いに足りなかったり駄目な部分を、補い合うような関係がとても素敵です。
いやもう、深みのある台詞の一つ一つが心に響くよ!!

と、しっとり読ませてくれる部分も大きいのですが、実はこちら、甘々な溺愛ものでもあります。
吉嵩がですね~、超自然体なので凌は騙くらかされて受け入れてゆきますが、意外と強引なんですよね。
「同い年なんだから、敬語を使ったら罰としてチュー」から始まり、寝ている凌にいつの間にか添い寝。からの抱き枕状態。
そんなこんなで、いつの間にか凌はエッチな事までしてもらうように。
これがですね、なんかやたらと甘くて可愛いのです。
二人でベッドに寝転がって、ギュッと抱き合いながら飽きもせずキスを繰り返したりして。
もう、めちゃくちゃキュンキュンですよ。
また、餌付けよろしく、やたら吉嵩が手料理を食べさせるんですよね。
ラブホのパントリーで出来るような簡単なものではあるのですが。

ほぼほぼラブホの室内で話は進みと、二人の何気ない日常がメインなのです。
が、日常が一番ロマンチックなんじゃない?みたいな。

この後ですね、自身の吉嵩への気持ちがただの性欲なのか、それとも
恋なのか-。
恋愛経験に乏しい凌が悩み・・・と言う展開。
また、舞台となる吉嵩がオーナーのラブホが、芸能人の薬物事件に巻き込まれと言った感じで、二人の間には精神的にも物理的にも距離が出来てしまいます。
とりあえず、心を決めた凌は強かった・・・。
自分の気持ちに正直に振る舞うって、時には大事だよねみたいな。
罵倒されまくりなのに、やたら嬉しそうな吉嵩にもニヤニヤしてしまいました。
まぁ、好きな相手が自分の腕の中に飛び込んでくれば嬉しいよね。

あと、ラブホが舞台だからてワケでは無いでしょうか、エロが結構濃厚。
可愛い作風なのに、割とエロいのも特徴なんですよね。川琴作品は。
それこそ罰としてのほっぺにチューから始まりますが、途中からはアナルプラグとかで開発されちゃう凌。
最終的には、自分でプラグを挿入して準備までしたりして。
そんな凌を見た吉嵩がエロ親父みたいになってるのにもニヤニヤしました。
こうゆうのをバカップルて、世間じゃ言うんだよな・・・。

とりあえず、ほのぼの&甘々な可愛い作品がお好きな方におすすめしたいです。

14

りりちお

ほのぼのでしたっけ?みかいしてみます!

甘くてかわいい

あらすじ読んで、これは絶対に甘さ補償されてるやつだ!と、甘さを求めて読んだんだけど、そのとおりで良かったです。
あらすじどおり甘かった!!

攻めはあくまで自然体で下心を感じさせないんだけど、結構強引なんですよね、距離の縮め方が。
気づいたらふつーに一緒のベッドに寝てて、はっ!?と受けは警戒するんだけど、それに対して「寝たの遅いんでしょ、俺も寝たの朝方だから も少し寝てようよ」と、まるで何でもないことのように言いつつ、寝ぼけた勢いで(絶対に確信犯)受けを抱き枕にしちゃうとか、お主、やるな……!となんどもニヤニヤさせられました。

「凌くんがここへ来てくれたのは奇跡だな」とか、たらしな男のちょい大げさなな口説き文句かと思ってたんだけど、実は……というところがめちゃ萌えた。
そーか、そんなに必死で、全力で落とそうとしてたんだな……とか思うと、萌えるものがある!

受けは恋愛小説家だけど27歳になるまで恋愛経験がほぼほぼゼロなので、恋する気持ちも、好きという気持ちも、そして肉体の快楽もぜ〜んぶ想像ですませていたという人。
だから攻めに対する自分の気持ちがわからなくて結構ぐるぐるしてるので、初読時は、あーこれだから頭でっかちは……と微妙にイラっとしたんだけど、再読したらまぁ仕方ないかなと思えるようになりました。
そもそもノンケだし、恋愛ど初心者だし、頭でっかちだし、しゃーねぇな!みたいな。

ふたりのやりとりが妙に可愛らしい作品でなかなか良かったです。
そして攻めの気持ちを把握したうえで読み返すと、この時の発言の裏には……みたいな楽しみがあって、そこも良かったです。

ーーーーーーー
これは作品の評価とはまったく関係ないんだけど、「恋愛経験のない者に恋愛小説は書けるのか」という素朴な疑問を抱いてしまったんですよね。
豊富である必要はないけれど。

そもそもデビューを祝う「おめでとう」ですら無視しちゃうような青くて未熟で固かった受けがどんな恋愛小説書いたんだろ……と。
気になる。

つい気になったので「恋愛経験のない者に恋愛小説は書けるのか」でググったら、やっぱり否定的な意見が多い。
だけどそれだと「ノンケが男に惹かれてくっつくBL」なんてのは、ノンケ男性じゃないと書けないってことになるよなぁとも思ったんだけど……どうなんだろう。








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