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ストーリー自体は嫌いじゃないが、キリイ視点で追っていくのが激しく苦痛。最終的なラスボスの処理は都合が良すぎて、スッキリしなかった。全体的に気の毒なモブが多すぎて辛い。読後感が最悪で、気持ち的には“しゅみじゃない”。
キリイの信条はワダツミを守りたいというもの。それなのに、歪んだ嫉妬と八つ当たりでモブ少年たちを穢しまくっている。彼らもワダツミの民なのに害しているわけで、「守りたい」←お前が言うな状態。
しかもキリイのやっていることは、信仰意識の強い者なら死に値する行為の可能性もある。日本の宗教観とは違うだろうし。幼少期の辛い経験など、少年たちには何の関係もないこと。金で黙らせるのがまた最低で、キリイの良さがどこにあるのか分からない。
ユアハにしても、私怨で戦を起こしておいて一人だけ記憶を失くして助かるなんて、ユアハに付き従い死んでいったモブ兵たちの命は何だったのかと虚しくなる。こうしたモブたちの酷い扱いに対し、悪役キャラに甘すぎると感じる。
ハヤテとユアハのカプは必要だったのかな。途中スザクの存在感が無くなり、別視点に移ったりもして、ただでさえメインカプのカプとしての魅力が微妙だったのに。最後までキリイとスザクの関係には興味を持てなかった。
ただ、三部作の最終巻として見れば、ちゃんと終わってたので★3。キリイが主役のBLとして見れば、胸糞すぎて読めなかったかもしれない。
色々あった1と2に続いて、完結編はドラマチックな急ぎ足の展開でした。
ワダツミ三部作-3は、兄弟夫々に背負わされた役割の謎解きのようなものだった
悪ぶって、悪の化身に化した次男のキリイは、「国の統治についての考え方の相異」が理由で、兄弟は統治を妨げる存在なので殺意を抱いた、と建前を述べていたけど、それは違う。「自分だけ異なる疎外感」と「海神に愛される兄弟が妬ましかった」だけ。
どうやら自分は、母の不義で生まれた存在で、父は他部族の男、という疑念を自分の体のつくりから幼い頃にナギと比較して気づく。
でもそれも、シキを護るためにキリイに背負わせた母の判断だったと、母が生前呟いた言葉を、大津波が押し寄せるギリギリでキリイが思い出したことで解決します「キリイは、シキのために必要な存在」
・・という事は、シキが生まれた頃に、3巻の国難がいつか訪れる事は予測されていた
=神託が有ったという事なんでしょうね。
奥義の秘術の場面の海が渦巻く様子は、まるで311の大津波のようです。
3巻を読んで1-2巻を思い返すと、
キリイは、自分の役割の説明を親から聞く機会が無く、異分子として捻じれて荒んだ損な役の人でした。
親が勝手に授けた使命の為に味わうキリイの辛苦を、国難を乗り越えた後で兄弟が正しく評価して報う最後で良かった。夫々が最良の伴侶を得て、全部が幸せになる形で落着でした。
登場人物の中で一番奇妙なキモイ仕様は、空の一族。
羽を切り落としても、保管が可能・腐敗せずまた装着出来る、赤い目の一族なんですね。
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★海の宮のモデル、ホタテ貝は、実際に海底を泳いで移動するのが名の由来です。
参考記事→「ホタテは殻を帆のように立て、風を受けて移動します」/「ホタテは軟体動物であり、動く」
長男シキのお話、三男ナギのお話、それぞれでヒールキャラだった次男キリイのお話。ずっと気になる人物だったので、何を考えてどういう目的で動いていたのかがわかってスッキリ。これは三冊とも全部読むべき。
ユアハやハヤテなど、落とし所の難しそうなキャラにも救いが感じられてよかったし、シキにもナギにもちゃんと役割があって、完結編としては申し分なかった。
ファンタジーものは普段あまり読まないのだけど、この世界観はロマンがあって好き。
甘い話が好きな私は、二つ目の末っ子ナギのお話が全体では一番好きだったな。今回の主役カップルは、ヒリヒリしていて、立場上なかなか甘い雰囲気にならなかったのがちょっと物足りなかった。
一番萌えたのは、キリイのナギに対する憎悪と嫉妬が明らかになるところ(兄弟スキーなもので…)、ユアハがスザクのア○ルを弄るところだった。ユアハとスザクの関係性が判明した後は、更に萌えちゃった。んー、たまらん。
この作品のあらすじに惹かれて前作2つを読みました。そして満を持して読んだ今作…、やっぱり一番面白かったですね!
三部作の最終回ということで、キリイとスザクの話だけでなく、物語のまとめがされていて読み応えがありました。どうなっちゃうの?と思っていたユアハの結末も上手く纏まっていて良かったです。
スザク×キリイのストーリー的には、キリイが自分の中にスザクの魂を感じられるようになったシーンが印象的でした。
口を神聖視していないキリイにとって最初は全く意味を持っていなかった口づけが意味のある行為になっていく。読んでいてドキドキしました。
あと皆さん書かれてますが、攻めがお尻をいじられるシーン最高でしたね〜!
スザクがいじられるシーンも、キリイがいじられるシーンもすごく楽しめました。
キリイはスザク相手には受けだけど元攻めってところがポイント高いんだよなぁ。
わだつみ3部作最終巻です。美しくまとまっています。ファンタジーだけど、設定が作りこまれていてわかりやすいので途中で脱落せず最後まで楽しめました。
皆様おっしゃるように、このエロお伽話のような素敵な世界感を盛り上げてくれるのが奈良さんの美しい挿し絵。物語を補足しつつエロシーンもちりばめ上質な大人の絵本のような仕上がりになっています。
主人公で帝のキリイは兄弟の命を危険にさらしても自国の民を守るため、帝の仕事を果たすためには冷徹だけど必死に頑張る人です。あの体の秘密にはやられた。両性具有とかかと思ったら違いました。筍とかトゲトゲとか沙野さんのセンスが最高です。ベテランなのにエロ設定を心から楽しんで作っていらっしゃるように見える所が大好きです。BLエロへの探究心が素晴らしいです。
ストーリー的にもクライマックスの盛り上げが切なくもロマンチックでした。あんなに冷徹だったキリイとその心を溶かしたスザクの愛はツンデレ同士だったけどうまくいって良かったです。
このシリーズは2もすごく面白かったけど、実は1だけまだ読んでないので早速注文しました。読むのが楽しみです。
