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お日様の下を普通に歩く吸血鬼もの(?)。吸血衝動は出るものの、牙もなく実際には血も吸わず、血に代わる光露が不足すれば体が縮むという、とても平和な設定。ほどよいファンタジー感にほのぼのできて楽しかった。
健太は食べることが大好きな主人公。食事シーンは本当に食欲をそそる描写で、香りや食感、味までこちらに伝わってきそう。味覚障害になっても詳細な描写がされるので、健太と同じ気持ちでビクビクしてしまった。
志波は仏頂面ながら独特の色気を醸し出していたと思う。男のあざとさの天然ものを見ているような。健太の吸血鬼話を妄想かもしれないと思いつつ、好きな相手だからその世界観に付き合おうと即決する気概が良い。意外に子供好きで世話焼きなのも良い。
前半ですんなりくっついたので(ディアプラスの性質上仕方ないのかな)、BL部分はわりとあっさりめに感じた。
後半は志波の姉の子が出てきて子育てものの様相。BL云々より、子育ての教訓を見せられている印象が強い。あ、勉強になります……て感じ。お兄ちゃんぶりながら健太に接する大和が可愛かった。
最後にちょこっとBLに戻ってきて怒涛のプロポーズ。照れる志波で締めくくるという、微笑ましい終わり方が好き。
実はあんまり期待してなかったんです。海野さんは好きですが、ご先祖様が吸血鬼ってどんなかな?そそられないなあと。
しかし読んでみたらスラスラと表題作を夢中で読んでました。
そしてもう結ばれたしこれからややこしい話面倒くさいなあと後半のプロポーズはどちらでを読み始めました。
またしても夢中で読み終えました。
いやあ、素晴らしい!
ごく狭い?登場人物や場面の中で、特殊な発想で引き込まれる展開と、ハラハラやびっくりや甘々イチャイチャ感動と盛りだくさんで。
好きな人としか生きられない。その人が作ってくれるご飯しか食べられない。好きな人の光露を飲まなければ縮んでそれからどうなるかわからない。そのかわり飲むと体が熱く重くなり快感に敏感になる。
なぜならご先祖様は吸血鬼だから。
前半の志波の料理に惚れ込みその上志波にも惹かれる健太。体に異変が起こりなんとか店に通い詰め、志波の料理と志波との交流を求める健太。
そして色々ありとうとう結ばれて。
後半はなんと表紙のちびっ子がそういう意味か!と謎が解け。幼児の心と体の容量や耐性が興味深くまた切なかったです。
しかし志波は男前ですね。男前とはこういうことを言うのではないかとハッとさせられました。
滅茶苦茶な健太の言い分も飲み込み、妄想だとしても好きな人の妄想なら付き合うつもりで。
胃袋を掴まれたらお終いな健太ですが心も体もメロメロになりましたね。
そして美味しそうな料理の数々。メロメロな健太。
抱き合って目が覚めて朝ごはん作るから待ってろって幸せはこういう形何だろうなあと思わされます。
そして健太のプロポーズ。あんなに茶化してきた志波が固まってしまって。でも良かったね!家族がいなくなっていく寂しさを乗り越えて愛する人と添い遂げて食卓を囲んで美味しく料理を食べてくれるよ!
赤飯でお祝いだね!健太もよくやった!
発想と展開に敬意を表して神で!
しかし志波はいったいいつどこでそんな性技を?
いやいや細かいこたあいいんだよ!野暮でした。
こんなにご飯というか炊きたての米を文字だけで美味しそうに表現できるものなのか?
海野先生天才か‼︎と、夜中に米を研ぎそうになりました。
そんなご飯好きでもない私ですが、白米萌えしてしまった。
表紙買いしてしまうほどに可愛い子供の正体が、なぬ?なわけです。面白い設定でした。
エロスペシャリストな吸血鬼が蔓延するファンタジーの世界ではあまりみられない優しい愛のある設定。
永遠の命はないけれど、ただ1人の人に対する永遠の恋?の約束というか。その人がいないと生きていけない感じ。
ライトな設定でありながらロマンチックに感じました。
2人ともとても好感がもてるキャラでした。
そして、炊飯衝動が起こってしまうほど魅力的な白米。
吸血鬼の切ない話かと思って読むと驚きです。
ご先祖様に吸血鬼がいると聞かされた受けが、攻めの作った料理しか受け付けなくなったうえ吸血衝動まで覚えるようになり絶望するのですが、毎日食事に通ううち攻めの方もおいしそうに食べる受けを好きになってくれ、無事食事ができるようになる話
<あらすじ>
食べることが大好きな健太(受け)は就職祝いに連れていかれた料亭であまりのおいしさに感動し、酔いも手伝って板前の志波(攻め)に向かってプロポーズ紛いなことを言ってしまいます。その場は志波がうまく冗談で返したため事なきを得るのですが、その日から何故か何を食べても汚泥の味しかしなくなります。
その症状を知った両親によると自分たちの先祖には吸血鬼がいて、たまに先祖返
りが出て、好きな人ができると食事を受け付けなると聞かされます。
わけがわからない健太ですが実際食事ができなくなったため、受け入れざるをえません。
すっかり食事ができなくなった健太ですが、空腹に耐えかねダメもとで志波の料亭に出かけてみたら、何故か志波の作る料理だけはおいしく感じるです。
それ以来毎日の勢いで志波の店に出かけるのですが、とうとう志波の首を見ると吸血衝動が起こすようになってしまいます。
吸血鬼って子供作れたっけ?とか考えながら読んでいましたが、最終的にはもっと不可解なものでした。
表紙に幼児がいるから、子育ても入ってるのかと思ったのですが、思っても見なかった方向へ転がっていって、驚き満載でした。
とはいえ、お子様はとても可愛かったです。
先祖返りについて伝わっていることがあまりに少なく、本家に調査にいった両親からの返事がくるまでは詳細もわからず、日に日に弱っていく健太が大丈夫なのかハラハラしながら読みました。
でも、血を吸いたいなんて言い出す健太を笑うことも気持ち悪がることもせず、
乗ってくれる志波も変わった人でした。
大きなネタバレを避けると後半については全然語れないのですが、とりあえずおいしい料理を食べるのが大好きな健太がおいしい料理を作ってくれる旦那さんを捕まえた話で、食事ができなくなって身体が弱っていくところと、血を吸う(実際はオーラのようなものを吸う)と志波の命そのものを吸ってるんじゃないかと心配して吸血を我慢する時はちょっとシリアスですが、それ以外は痛いことも無く甘い話でした。
軽口のやり取りで「プロポーズなら、渋谷でしてくれ」が、近代的な返しすぎて衝撃を受けた(笑)
食べ物が美味しくないように表現するのが東京●種を彷彿とさせられた…が、他作品を例えの様に出してしまってとても野暮だけれど、お話の設定がとても面白かった!
ただの吸血鬼という設定ではなく…吸血鬼という名の(作中の)科学的に説明がつく(?)、ちょっと不思議な生き物の生態が色々明かされていく過程での弊害の設定も新鮮で面白かった。
その弊害というのが縮むと言うものなのだけれど…成人済みな受けが幼児になるという!
でも精神は大人の頃と一緒なのに幼児期に気持ちが引っ張られて寂しさや嫉妬や感情の制御がまだしにくかったり、味覚なども変わってしまう描写が細かくてこの本1冊の中に面白い設定が色々詰まってて驚いたのと感心したのと興奮したの…で私の感情が渋滞を起こして大変だった!
だってこの後の展開も挿絵にもある、うるうるした眼で泣く受けが感情を爆発させちゃっててめちゃくちゃかわいいのなんのって。
食べ物の美味しい、不味いの表現、大人な精神でありながらの幼児としての周りの見え方など、多彩で巧みな描き方に惚れて作者様の作品はこれが初めてだったけど今後作者買いしよう!と決意した。
攻めは普段前髪を後ろに撫で付けて調理帽をかぶっているんだけれど、それもストイックで素敵だが帽子を脱いで前髪を崩してもカッコイイとか…受け目線で読んでいるからその雰囲気が変わる破壊力をモロにくらってしまってもうメロメロ(死語)♥
仕事姿と普段の姿がちょっと違うのがギャップで最高だし、最初からプロポーズとか言って好意仄めかしてるのに受けから迫られたら照れたり、えっちのときも行動、態度で凄く好意を表してくれてまたさらに最高なんだけど。その上をいく最高さが、「万が一お前に先立たれたら、墓を暴いちまいそうだな」ってさらっと執着を見え隠れさせる所にキュンキュン通り越してギュンギュンした♡︎笑
別に執着攻めって括りに入る攻めではないと思うんだけどふとした時の受けへの表現が揺りかごから墓場まで!みたいな生涯の愛を感じて萌え滾った。
胃袋も恋心もしっかり掴まれてしまってる受けは幸せ者だよ〜
Ciel先生の表紙というだけで当たり前に手が伸びてしまうのだけれど、そんな先生の描く攻めの首筋にある紅いアトの色っぽさたるや!
ただ右にいるショタがいることで子育て、子連れBLなのかな?って思った初見だったのだけれど全然違かった(笑)
一風変わった吸血鬼作品、ほのぼの、ちょっとラブコメ要素がお好きな方なら楽しんで読めると思うのでオススメ♪