竹美家ららさんのレビュー一覧

上海 小説

かわい有美子  竹美家らら 

史実に基づく究極の純愛

1939年、上海租界。
国籍が入り乱れ、魅惑的で独特の熱を帯びた街。

名家の子であるレイモンドと、天涯孤独の身を拾われたエドワードは、幼い頃から共に育った間柄。

でも時は残酷で、レイモンドは名家の後継である以上、然るべき教育を受ける必要があって。

抗えぬ国籍と身分の違いや、忍び寄る戦禍。

様々なものがふたりを巻き込み・・・。


エドワードのひたむきな愛に、何度も涙…

1

メロウレイン~ふったらどしゃぶり~ 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

メロウレイン〜ふったらどしゃぶり〜

ふったらどしゃぶりの2人がくっついてからの色々。
ほぼほぼ、ニヤニヤしながら読めます。
一顕と整が穏やかに愛し合うお話で、お互いが相手を大事に思い大好きなことを確認していて、読んでいて幸せ。
読み終わってすぐに読み返したくなるくらいに幸せ。
本編では2人とも辛いことを経験して今ある2人の時間を大事にしていて、あー、愛し合っているよなぁと。
たびたび、終わりが来るという、文章があるけど、こ…

0

ナイトガーデン 完全版 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

和章〜〜〜!!!ってなる

『ふったらどしゃぶり』で登場した和章のお話。

前作にも増して文学色の強い作品でした。

前作を読んだ段階では和章に対して正直あまり良い印象はなかったのに、もうすっかり好きになってしまいました。

帯にある、
「愛しあおう、"とげ"を抱えたままの心で。」
という文が本当にその通りだなと思いました。
何をどうしたって とげ は抜けることはなくて。
それでも、出…

0

ふったらどしゃぶり~When it rains, it pours~完全版 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

雨音が聞こえてくるよう

長雨を思わせる文章に、ちょうど滴る雫のような感覚で、フっと作品の世界へ誘われました。

雨が年月を経て石を穿つように、小さな小さな積み重ねが不可逆的な変化をもたらし続け、やがて俯瞰した時にはもうどうすることもできなくなっている。

愛と性に翻弄されるふたり。
一つの共通点から始まった関係の先で何を失い、また、何を得るのか。
見届けた後のこの気持ちが表現できないのがもどかしいです。

1

雪よ林檎の香のごとく 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

ノンケ同士の先生×DK

一穂ミチ先生ならではの心理描写かな、というお話です。タイトル通り、DKとその担任の先生のお話なんですが、特に2人ともゲイという訳では無いのです。ノンケの2人が何故、どうやって恋愛感情を抱くに至ったのか、というところがエロありきのストーリー展開ではない、一穂先生ならではのお話で引き込まれてしまいました。

過去に苦い経験をして贖罪のように生きている先生の意外な一面を見た志緒少年。志緒ちゃんの行動…

1

meet,again. 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

なるほど…

一穂ミチ先生の未読をさらっているところです。
『雪よ林檎の香のごとく』のスピンオフだからこそ読み始めたわけです。
うんうん。
確かに、世界線は交錯するんだけど、私の知ってる嵐くんとは違うんだ。
知っている嵐くんは、スピン元の作品の志緒くんの妹、美夏ちゃんの素敵な文通相手で、憧れの優しいお兄さん。
そして、栫。
あ、栫はなんかそのままだったけども。

スピン元からの、ざわめく恋愛を思…

0

恋敵と虹彩~イエスかノーか半分か番外篇2~ 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

爆走!

今回は、なっちゃんこと深と皆川竜起との間に「恋敵」が登場します。

3つのお話に分かれていて、
①恋敵とのあれやこれや
②恋敵目線の感想文
③走る話(計と潮が登場!)です。

3本目は竜起が富久男に挑戦する話ですが、ドキドキする展開で、今まで特に何も感じていなかった竜起が好きになりました!
計のスーパーマンっぷりに隠れがちですが、この子もデキる男なのを思い知らされました。

0

OFF AIR~イエスかノーか半分か~ 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

最高な間取図

特典などのショートを集めた本です。
長さも軽さも色々なお話が詰まっています。
そのどれもが幸せな気分にさせてくれるお得な一冊でした。

時間軸も様々で、読み進めながら忘れている内容を思い出したりしていました。
時間のない時でも、少しずつ読めるのでオススメです。

書き下ろしのデイドリームビリーバーは「イエスかノーか半分か」の読者なら絶対に読んでほしい。
彼らの昔と今を更に補足してく…

0

雪よ林檎の香のごとく 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

不安定だからこそ美しい

電子書籍サイトで割引になっていたからこそ出会うことができました。感謝

背景、景色、色、想い、どの描写をとっても言葉の選び方があまりにも繊細で美しい。

受験の失敗が重なり親にも周りにも意固地になってしまった志緒が先生でありながら先生らしくない色々な面を見せる桂に出会い、自分が抱えている悩みなんてと思ってしまうほどの過去を知り、そしてついにはそんな桂を思ってか、それとも自分のためか、札幌に…

1

ハートがかえらない 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

日常会話が愛しい

「ふったらどしゃぶり」の同人誌。12月のひとこま。日常のお話。
たぶん「メロウレイン」に収録されていると思います。
事件など起こらず、本当にただ普通の日のお話なのに、このなんてことない日々のなんてことない会話がものすごく愛しいです。ほっこりしました。
同人誌ならではというか、特に山も落ちもなく、久しぶりに萩原くんと半井さんを覗き見したような気分になります。
一穂先生の文体はとても読みやすく…

0
PAGE TOP