麻生ミツ晃さんのレビュー一覧

夜の落下 コミック

麻生ミツ晃 

途中まで重いけれど読後は爽やかな印象

◆夜の落下(表題作)
 興味深いキャラクター設定とストーリー展開でした。受けの九鬼は義母と仲が悪いわけではないけれど、彼女に嫌われたくないがために彼女の言うことをひたすら従順に聞いてきた男性です。結婚を期待してくる彼女のため、セックスができる体にして欲しいと攻めの多田に頼みます。快楽を感じながらも、義母への謝罪なのか神への謝罪なのか何度も「ごめんなさい」と謝る九鬼が痛々しいです。クリスチャンとし…

3

きっと、幸せな結末 コミック

麻生ミツ晃 

誰かに大切にされる尊さが沁みる

 まさしくこれぞ麻生先生という雰囲気そのものなんですが、しっとりした空気感の中になんだかずっと甘さも感じられるような気がして、この作品が好きだなぁと感じました。私が今まで読んだことのある麻生先生の作品だと、ストーリーはとてもしっかり練られていてたくさん引き込まれるシーンがあるものの、やはりキャラクターの辛さや切なさなどの感情が勝ち過ぎて、良い作品だけど萌えは少ないかなというのが正直な感想だったんで…

1

夜の落下 コミック

麻生ミツ晃 

後半のワンコが好き

表紙の背徳感とかタイトルなどから、容赦無く痛い系の麻生さん作品かな?とかなり身構えて読み始めたのだけど、意外とあっさりしてて拍子抜けしたというか微妙な不完全燃焼感があったのだけど、第一話が「ドS攻め」というアンソロ、第二話が「性癖・フェチ」というアンソロ掲載作品ということで、なんとな〜く納得。
知らなければお題ありきのお話だとは気づかない程、お題をこなしてます!感が無いのはさすがだしお見事ですが…

3

きっと、幸せな結末 コミック

麻生ミツ晃 

タイトルの頭に「きっと、」と付くところが切ない。

神か中立かで意見が分かれるところ、実によくわかる。
先に書かれていらっしゃる中立寄りの方々のレビュー、共感します。
世の中そうそう上手くいかないよねと思って生きているので。

なんだかすみれにリアリティを持って共感してしまう分、
佑真の存在に、そんな人居ないよねって思ってしまう気持ちがとても強くなる。

でも、だからこそ物語ですみれが幸せになれて良かったねと素直に思う。
自分には起…

2

夜の落下 コミック

麻生ミツ晃 

キュンキュンが止まらない・・・

ブレスレットのゴムをパチンと弾くことで自分の心を落ち着かせる癖のある氷室が、九鬼の母親と女性との食事の場でそっとゴムを弾いた瞬間はなんともたまらない気持ちになり一旦本を閉じました。。。

デリヘルのバイトで出会った目隠しをした客でインターン先の上司である九鬼に自分がデリヘルの相手であることを匂わせようとした台詞にキュンっとなりつつ、そのまま何も変わらなかった関係性にはドキドキさせられました…

4

きっと、幸せな結末 コミック

麻生ミツ晃 

尊くて切なくて・・・すべてが染みる

自分の生い立ちから自己評価が低く「生きてるだけでラッキー」な価値観のすみれが、遠い親戚の佑真と触れ合うことで怒りを表したり喜んだりするのはたまらなく胸が締め付けられました。

麻生先生の作品は切なく胸がキュッと締め付けられる作品が多いですが、この作品も何とも言えずただただ尊さと切なさに悶え苦しみました。

佑真が好きと言いたいのに一度止められたために「好き」を「す・・・そういう人」と言い換…

1

きっと、幸せな結末 コミック

麻生ミツ晃 

期待に反してサラサラと読み終わってしまった……

待ちに待った麻生さんの新刊ということで、日付変わってすぐ読み始めたのだけど、思っていたような感動が得られず……
悪くは無いのだけど、だからといって期待していたようなグワッ!とくるようなものもなく……サラサラと読み終わってしまい呆然としました。

中絶を免れてこの世に生まれてくる事が出来ただけで人生の幸せを全て使い果たしたと思っているような超不憫な受けが、攻めに出会って少しずつ感情と表情を取り…

2

夜の落下 コミック

麻生ミツ晃 

落ちていく先にあなたがいるのなら

この本を読んで、「普通の幸せ」に関してずっと考えていました。
男女で結婚し、子供を育てていくこと。
それが出来ず同性を愛し、その気持ちを貫き通すこと。
100人いれば100種類の人生がある。
誰を愛しても悪ではないはずなのに、どうして同性愛者はこんなに辛い思いをするんだろう。
いろいろなテーマを投げかけてくる作品です。
出来れば、心と身体に余裕がある時にじっくり読むといい作品かもしれま…

10

きっと、幸せな結末 コミック

麻生ミツ晃 

心に突き刺さるすべての ”言葉” が ”幸せな結末” に繋がる…

麻生先生が紡いだ ”言葉”は痛々しくて心に突き刺ささりました。
だからこそ、その先にある”幸せな結末” に涙します。

サイン会で、複製原画と麻生先生のコメントを拝見することができました。
【言葉や感情が後から自分に追いついて意味付けされることってあるな…と思いながら描きました】麻生先生のこのコメントの意味をずっと考えています。


ゲイかもしれないと悩んでいた高校生・佑真が、修学旅…

7

きっと、幸せな結末 コミック

麻生ミツ晃 

共感できる言葉がいっぱいあるのに共感できない

「歪んだポジティブ」というキーワードに吸い寄せられるように購入しました。
アンソロ等でお見かけして作品に触れたことはあるものの、麻生ミツ晃さんのコミックを買うのは今作が初めて。そんなレビュアーの中立レビューなので、あまり買う前の参考にはせずさらっと読んでもらえたらと思います。
※セリフ一文抜粋あり。注意。


主人公のすみれが働くバーのママ。この作品のほとんど語り手といってもいい重要な役…

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