木原音瀬さんのレビュー一覧

Don't Worry Mama(新装版) 小説

木原音瀬  志水ゆき 

人は変われば変わる


いやー、今回はキャラ設定強めで楽しかったです。

顔と外面が良いゲイでショタコンな部下×性格悪く超デブな重度のマザコン上司…。
一体どうなっちゃうの!?ですよね(笑)

序盤はもうほんと嫌~~な上司に耐えていた攻めの東山が本性を現しマウントとったところは爽快すぎて笑いました。
そのうえ好きになる要素が一つもないと断言できそうだった受けの今蔵も、可愛く見えてきてしまうんだなこれが。

0

捜し物屋まやま 小説

木原音瀬  穂積 

続きがあるなら気になります!!

穂積さんのイラストと帯の『男子4人ドタバタ事件簿、冷血イケメン能力者弟×陽気な自称小説家兄』に惹かれて購入。
表紙の明るめなイメージとは違いそこはやっぱり木原先生、心をエグられるようなしんどさはないけれど登場人物に一癖も二癖もあります。

それからこの作品は図書館でも借りられる非BL。微かに匂う程度なので置きっぱにしても安心安全です。

ここからネタバレです。

登場人物の4人の視点…

5

アオイトリ 小説

木原音瀬  峰島なわこ 

βになり女性と家庭を作ることを夢見るΩの予想外の運命

木原さんのオメガバースものを読む日が来るとは思っていませんでした。

先日読んだ『嫌な奴』が木原さんらしい個人的に苦手なタイプの結末だったので、きっと報われない思いに身を焦がしたり痛くて辛い描写があったりするのではと恐々読み始めました。

仕事のできるα犬飼と、βになり女性と家庭を作ることを夢見るΩ河内の物語です。

前編を読んで思った通り痛苦しい、後半で予想外に糖度増し増しにびっくり…

3

恋愛時間 小説

木原音瀬  紺野キタ 

切ないけれど、何度も読みかえしたくなる

初版の後に文庫化され、絶版になっていた作品でした。ずっと読みたいと思っていたので、今回の電子書籍化は本当に嬉しいです。スマホでは文字が小さくて、パソコンで同期させて読みました。
木原さんのツイートによれば、現代寄りに少し手直しされたとのこと。スマホやSNSが取り入れられています。木原さんの作品にときおり描かれる乱暴な描写や病的な執着はない、ノンケの普通のサラリーマン二人の切ない恋模様です。

3

恋愛時間 小説

木原音瀬  紺野キタ 

男同士のリアルな恋愛と心理描写

1997年、2002年とイラストを変えながら新装されてきた作品ですが、今回は電子限定での配信です。
『嫌な奴』に続き、古い木原作品を現代版に改稿していて、
amazon kindle、楽天で配信されているのを確認しました。

それほど癖のない大人の男同士のラブストーリーなのですが、
リアルな心理描写は流石で、物語が進むにつれ次々と移っていく視点の変化が面白いなと思います。


懐い…

8

嫌な奴(文庫版) 小説

木原音瀬 

恋とは呪いである

1998年ビブロス(!)刊行の『嫌な奴』を大幅加筆修正したものとか。
ビブロス版を読んだような気がしていたのですが未読でした。
ただねぇ、物語自体を全く違うものにしてしまうことはないでしょうから「やっぱり木原さんはずーっと木原さんだったんだなぁ……」と思いました。

このお話には、ど不幸まみれの地獄が『ある一言』や『ちょっとした行為』によって天国になってしまう『木原マジック』がありません。…

16

灰の月 下 小説

木原音瀬  梨とりこ 

甘さは一切ない

この数日間で「月に笑う」から「灰に月」まで一気読みしました。
「月に笑う」で読むのが辛いと感じた方は正直、本作は読まない方が良いと思います。
でも、どんな展開でも読める!!という方は読んで全く損はないと思います。

木原先生の作品は何作か読ませて頂いてて
他のBL作品にはないズンとくる読後感に衝撃を受けつつ
あまりに過剰摂取すると精神が持たないとも思っていました。
なので、前々から読…

2

薔薇色の人生 小説

木原音瀬  ヤマシタトモコ 

前科者と刑事の大真面目な恋愛


凄い!最初から両想い!ラブラブだ!!!


不細工でドクズな攻めこと百田が受けのロンちゃんと出会いとびっきりの幸せをもらいつつドクズ人生から足を洗って歩きはじめているお話。

百田は常にロンちゃん大好きだしそんな百田を同じくらいの気持ちで大事にしてくれているロンちゃんに終始癒されます。
口数多い方ではないしそもそもなかなか会えないけど、素直な気持ちをのせたロンちゃんの言葉は一つ一つ…

1

嫌な奴(文庫版) 小説

木原音瀬 

どMな読者向け?

”アオイトリ”の甘々(?)な木原先生に”あれ?”な感じだったのですが、
これはもう”これですよ”な感じしかなかったです。
この中に”愛”を見出せる人は相当な上級者と思われます。

そもそも心のない人間に”心”を求めてしまった三浦の悲劇として
切なくなりました。どうでもいいヤツだったら忘れてしまうものなのに、
どうでもよくないから、何年も心にひっかかってしまっている。
ここまで囚われて…

7

「嫌な奴」初回限定特典SS 「変わらない日々」 特典

また落とす

初版限定でついてくるペーパー。折って中に入ってましたが、書店さんによって違うのかな。本編の最後の最後にちょびっとだけ上げてもらえたメンタルを、これでまた叩き落された心地なお話でした・・・

以下ネタバレ

本編最後に、「咽ぶように泣く自分の心」とあって。
「ああ、こいつにちゃんとこういう気持ちがあるんだ」と、きちんと文字にしてもらえて非常に救われた心地だったんです。それを受けてのこのSS…

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