木原音瀬さんのレビュー一覧

FRAGILE 小説

木原音瀬  高緒拾 

木原作品はやはり期待を裏切らない

狂犬ストーカーの青池と、ずる賢くて性悪な大河内。
正直、木原作品によく出てくるタイプのクズキャラだなぁという印象で、青池が大河内を陵辱、監禁するシーンも描写としてはキツいですが木原作品をすでに結構読んでる身としてはキツい描写に慣れてしまってそこまで新鮮味ないな…と思って読んでました。
しかしそう思うのも序盤だけで、どんどん物語にひきこまれまい…
大河内視点のときは青池の思惑がわからず、青池視…

5

脱がない男 下 Don't Worry Mamaシリーズ(新装版) 小説

木原音瀬  志水ゆき 

本当に好きになったのが初めてだから

甲斐谷は、上司・藤原の弱み(陰嚢が一つしかない「片タマ」)を握り、自分が押すボトルデザイン案を通したにもかかわらず、コスト削減に本気で取り組めなくて、藤原に厳しく叱責されてしまいます。藤原が会社全体のことを考えて動いていることを知った甲斐谷は、心を入れ替えて頑張り、コスト削減を達成。ますます藤原に惹かれていきます。あるとき、甲斐谷は、藤原が高校時代に片タマを理由に酷いいじめにあい、死にたいほど苦し…

1

Don't Worry Mama(新装版) 小説

木原音瀬  志水ゆき 

マザコンの新たな可能性‼︎

個人的な嗜好でデブは無理〜。って思ってたのですが、レビューで大丈夫だから読め‼︎ってのに後押されて読んでみました。

うん。本当、大丈夫だった(笑

最初は今蔵の性格の悪さに読んでて負荷がかかったけど、ほぼほぼニヤニヤしながら読了( ˊ̱˂˃ˋ̱ )

いや本当、あんな高慢な今蔵に対する思慮深さの塊の裕一が最後ここまでキレイに逆転するとは…

マザコンもバカに出来ないですね‼︎

1

脱がない男 上 Don't Worry Mamaシリーズ(新装版) 小説

木原音瀬  志水ゆき 

仕事の描写が読んでいて楽しい

叔父のコネで化粧品会社に就職した甲斐谷は、イケメンで嫌味な上司・藤原からは、プロ意識に欠ける、と厳しく注意されていました。あるとき、男性化粧品の開発をめぐり、藤原と対立。甲斐谷は一念発起し、自分が押すボトルデザイン案を通すべく奔走します。しかし、プロジェクトメンバーからは好評だったデザインも、藤原の一声で却下。甲斐谷は、藤原の元カノから藤原がエッチのときでも服を脱がないと聞き、その弱みを握って自分…

0

無罪世界 小説

木原音瀬  よしながふみ 

異才・奇才・鬼才

こちらの作品、事前知識なく読み始めました。
よしながふみさんによるすっきりしたリーマンと短髪の男…
…いざ読み始めたら、なんとも驚きの設定。
木原音瀬さんの世界というものを舐めていた。
そうだよなぁ…この驚きこそ木原作品を読む醍醐味なんだよな。

詐欺まがいの訪問販売員と、原始インディオに誘拐され常識も生活力も言葉も持たない男の物語。
この野生児・宏国の行動の描写は衝撃的だし、カネ目…

1

Don't Worry Mama(新装版) 小説

木原音瀬  志水ゆき 

お母さん、ひどいです

製薬会社に勤めるイケメンゲイ・裕一は、手違いから、ちびデブで性格の悪い上司・今蔵と無人島に置き去りにされてしまいます。

裕一と今蔵の無人島生活が、とても面白かったです。焼きニンジン、兎のスープ、食べてみたくなりました。性格が悪かった今蔵が、裕一に鍛えられて、素直になっていく様子がなんとも可愛くて。今蔵のコンプレックスに付け込んで(セックスの練習をしたら自信がつくんじゃないか?とだまして)、体…

1

吸血鬼と愉快な仲間たち 5 小説

木原音瀬  下村富美 

再会の機は熟して

暁にアメリカにおいていかれたアルは悲しみに暮れますが、いつか日本の暁の元に帰ることを心の支えに、エンバーマー・パットの元でアルバイトを始め、自立の道を歩き始めます。
ある夜、リチャードのせいで恋人が自殺したと思い込むスタンが、アル殺害の罪をリチャードにきせるためにアルを襲い、吸血鬼には致命傷となる銀の刃物を心臓に突き立ててしまいます。アルはキエフの血を飲み命を取り留め、ほぼ完全な吸血鬼になります…

4

吸血鬼と愉快な仲間たち 4 小説

木原音瀬  下村富美 

愛すればこそだけれど…

アメリカ編は2巻目。ハイジャックに巻き込まれたアルと暁。アルの吸血鬼の能力・記憶操作は完璧ではないものの、犯人たちの撹乱に成功し、二人は力を合わせて事件を解決します。
しかし、大怪我を負ったアルにたくさんの血を飲ませた暁はひどい貧血で入院してしまいます。

キエフから、アルが中途半端な吸血鬼でいることが暁の迷惑になっている、君は暁に愛されている自信がないだけなんだよ、と図星を指されても、アル…

6
非BL作品

ラブセメタリー 小説

木原音瀬 

幸せとは?正しさとは?

ペドフェリアをテーマに幸せとは何か、正しさとは何か考えさせられる作品でした。

この作品には2人のペドフェリアを抱える男が登場します。その2人を中心にペドフェリアの男を愛してしまった男、ある種被害者ともいえる男、ペドフェリアを持つ男を知る一般家庭を持つ普通の男など様々な人間が語り手となり物語か進行して行きます。

誰もが望んでその性に、そして愛する相手の性別や年齢を選んでいる訳ではない。け…

5

吸血鬼と愉快な仲間たち 3 小説

木原音瀬  下村富美 

物語のテーマが見えてきた

アルは続投が決まったテレビドラマの撮影のため、暁に付き添われて数年ぶりにアメリカに戻ります。なんと蝙蝠の姿で冷凍され、食品扱いの国際便で送られるという荒業で。

偶然再会した吸血鬼仲間・キエフの言葉がアルの心を揺らします。人間とは深くかかわらないほうがいい、愛する人が先に死んでしまう悲しさを君はまだ分かっていない、と。そして、アルが、暁の傍にいたいから完全な吸血鬼にはなりなくないと言うと、キエ…

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