夜光花さんのレビュー一覧

夜を閉じ込めた館 小説

夜光花  小山宗祐 

もうちょっとでクリスティになれたかも……

電子書籍で読了。挿絵有り。

ミステリなのでネタバレしないように書こうと頑張りますが、意に反してヒントを与えてしまうかもしれません。謎解きをなさりたい方はご覧にならないほうがよろしいかも、です。





シチュエーションから「クリスティのオマージュ?」と思いつつ読みました(謎解きがメチャメチャ難しくないという点も何となくかのミステリの女王を彷彿とさせたんじゃないかと)。もう少し登…

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君と濡れる 小説

夜光花  嘉弖苅クロエ 

いわゆる『ノンストップ小説』

電子書籍で読了。挿絵有り。

「寝る前にちょっと」と読み始めたら止まらない、止まらない。
一条くんの感じる気持ち悪さが『幽霊の正体見たり枯れ尾花』なのか、本当に超常現象なのか、どっちともとれる形でお話が進んでいくからなんですよ。あちこちにちりばめられた複線が、謎解きに使えるものなのか、フェイクなのかが解らない。
Loveの方も、雨川の一条くんに対する気持ちがはっきりしなくて「一体何なのか」…

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眷愛隷属 -白狐と狢- 小説

夜光花  笠井あゆみ 

続編に期待


発売当時購入し、今度続編が発売されるそうでまた改めて読み返しました。

物語は討魔師(とうまし)と呼ばれる神の使いである動物を眷属として様々な怪異や魔物を倒すという現代ファンタジー(?)のようなお話です。


受け:本作の主人公、熱血漢で真面目、だけれど少し子供っぽさが残る18歳。眷属は子狸。


攻め:主人公にちょっかいをかける眷属本家次男、22歳討魔師。傲慢俺様でひねくれ…

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不確かな抱擁 小説

夜光花  雪舟薫 

ホラー+エロ、the夜光花!

夏にピッタリのオカルト・ホラー系の作品です。
私はこういうの大好きなので、とっても面白かったです!
謎の因習が残る八ツ島、生贄の家系、母の死と記憶喪失……このいかにも!なおどろおどろしい舞台設定にワクワクしますね。
冒頭、いきなりレイプ!です。
いえ、行為ではなく「事後」で、シャツは破れ下半身むき出し、お尻はずきずき、俺は何されたの?
主人公北斗は元々7才までの記憶が曖昧で、その秘密、母…

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君を殺した夜 小説

夜光花  小山田あみ 

どよーん、といった雰囲気

不穏なタイトルですが、バッドエンドではありません。
でも「良かったね!オメデトウ!」というノリでも無く、やっと観念したか、といった感じです。

とにかく受けの幸也がネガティヴで、もっと単純に物事を捉えれば良いのに…と思いながら読んでました。
まぁ、過去に聡を酷く傷つけたから贖罪するというのがあるからなんですがね(´ω`)
最終的に聡と付き合う事を決めた幸也ですが、それから彼の聡コンプレッ…

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君と濡れる 小説

夜光花  嘉弖苅クロエ 

じっとり湿ったホラー風味。

ホラー&サスペンス風味BL。じっとり湿った気配を伴って描かれるのですが、主人公の反応などに若干ギャグというかコメディっぽさがあって、怖がればいいのか笑えばいいのか……と迷ってしまうようなところもあります。

平凡な不動産屋さん勤務のサラリーマンくんと注目されかかっている映画監督でもある学生時代の先輩の少し捻れた関係のお話です。

先輩の過去に関わる秘密を巡って、ホラーテイストの出来…

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眷愛隷属 -白狐と狢- 小説

夜光花  笠井あゆみ 

続く事を期待して…

討魔師に眷属に…と、好きな設定でワクワクしながら読みはじめました。
今作の主人公の慶次(受け)は18歳で可愛い顔で小柄ながら熱血キャラという、暑ぐるしさと可愛らしさが同居したキャラでした(笑)
対して攻めの有生は、いつも人を小馬鹿にしたような態度なので、好きか言われたら微妙な感じで…。

慶次の眷属が子狸、そして名前が待針(なので武器も…笑)というのも可愛かったです。
子狸だから成長する…

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夜を閉じ込めた館 小説

夜光花  小山宗祐 

一度は体験してみたい!? 洋館に閉じ込められるシチュエーション

読みながら何度か脳内に名探偵○ナンだのなんとかサスペンスのBGMが鳴り響いてきたサスペンス風BL。訳ありの館に関係者が集められ、逃げ出す事ができない状況にされ、さて? という実に古典的なシチュエーションですね。

とは言え、殺人トリックの謎を解いていく……とかは特にありません。過去の謎を紐解きながら、切羽詰まった状況で正気を失っていく人々の様子と、その中で求めあっていく主人公カップルの様子が…

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楽園彼岸 ~蝶の褥~ 小説

夜光花  小山田あみ 

あれよあれよとしている間にお話が終わってました

電子書籍で読了。挿絵有り。

うーん……
上巻を読んで「どうやって話を収拾させるのだろうか」とは思っていたのですが、きちんと収拾はされています。ただ、二人の恋も、匠の記憶障害も、隼人の前職も、そもそもこの大がかりなパニック事件が起きた原因も、なんかそれぞれのエピソードがそれぞれバラバラに存在する様に唐突で、乗り切れないままに、気がつくとお話が終わっているっていう感じでした。
一番印象に残っ…

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楽園彼岸~溺れる劣情~ 小説

夜光花  小山田あみ 

ボーイズやラブよりも別のことに気をとられて……

電子書籍で読了。挿絵有り。

夜光花さんは好きな作家さんです。ミステリを書いてくれることが嬉しいし、何と言ってもアクションシーンが上手い。一度にたくさんの人間が動いていても、誰が何をやっているのかはっきり解る書き方をしてくれます。だから頭に絵が浮かびやすい。リアルに脳内動画を結べるのは、描写の力量があるからですよね。
なので、現代日本だろうと思われるこのお話の舞台である「ネバーランド」という…

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