yocoさんのレビュー一覧

夜啼鶯は愛を紡ぐ 小説

小中大豆  yoco 

歌姫のお話

音楽ものが好きで、どんなのだろうかと期待していましたら、クラシック、コンクール等ではなく、歌姫(?)としてデビューするものでした。攻め受けの変遷もとても染み入りましたが、受けが自分を解き放って「歌う」ことが出来た時の開放感が好きで、泣きました。ぽきんと折れそうになるまで追いつめられる受けがお好きな方にはオススメしたいです。攻めさんが「複数の方との関係を維持される方」という事を、お伝えしておきます。…

14

月夕のヨル 小説

朝丘戻  yoco 

生きること

こちら「アニパーシリーズ」です。
前作の「氷泥のユキ」がとても心に響いたので、今作も購入しました。
「氷泥のユキ」が『命に限りがあるから知られる絶対の幸福』。
で、今作の「月夕のヨル」が『さよならのない愛を得る物語』。

ところが、「さよならのない」でイメージした結末とはあまりにかけ離れていて、強いショックを受けました。
2作とも「生きること」がテーマとなってるんですね。

生きる…

18

夜啼鶯は愛を紡ぐ 小説

小中大豆  yoco 

お人形

うーん……読後にこういう風に感じるのが久しぶりなので、どう書けばよいのか戸惑っています。
とても読ませるお話だと思います。面白い。暗くて重いのだけれど一気読みしちゃったので、それは間違いないと思うのです。小中さんの力は感じる。

でもね、
あたし、主人公の与那覇凜ちゃん(どうしても『ちゃん』呼びしたくなっちゃうタイプなんですよぉ、私の中で)に、どーしても共感出来なかったんです。
もう、途…

12

月夕のヨル 小説

朝丘戻  yoco 

さよならのない愛の話

朝丘先生のお話は文章がとても綺麗で繊細で、その言い回し好きだな、と思わず読み返してしまいます。
今回も、そんな言葉がたくさん散りばめられた、素敵な作品でした。

このお話は、「さよならのない愛の話」と書かれていますがこの言葉以上にしっくりくる言葉がありません。読み終えて、その表現の秀逸さに感銘を受けました。
ただ、中身を読まずにその言葉を見た方が思い浮かべるラストと、今作のラストは真逆かも…

15

夜啼鶯は愛を紡ぐ 小説

小中大豆  yoco 

全ては、今この瞬間の為に

元々好きな作家さんでデビュー作から全て持ってますが、今回は鳥肌が立ちました。
「不器用な男たちの十年純愛」となってますが、これを「純愛」と言うのは何か違う気がします。
ただ、全てを引っくるめて、やっぱり「愛」としか言いようが無い・・・。

作家さん自身も今作は雰囲気が違うと書かれてまして、いつものラブコメや明るいお話を想像されると戸惑われるかもしれません。
どシリアスで痛くて切なくて、大…

36

キス 小説

一穂ミチ  yoco 

高等すぎて、わからない

一穂さんの文章大好きです。
言葉のチョイスが本当に素晴らしい。
作家買いですが



物語の核心部分をネタバレしてます。















好きな作品は何度も読み返したい。
でも、これは読み返すと、あー明渡の苑に対する、心配も執着も好きも、血腫のせいなんだよね、と冷めてしまうから、たぶん読み返さない。

苑と過ごした時間は覚…

6

「竜伯爵の花嫁選び」コミコミ特典小冊子 特典

これがあっての完成

本編の続きが気になっていたので小冊子があって良かった。日向は子どもが欲しいけど、自分のような孤独な生き方をさせたくないフィレンツ。自分が本当に見たいものを見せてと井戸に頼んだ結末は、生きていた時の両親の姿ではなく、曽祖父の結婚式の場面でした。同じく井戸の力で母親に会いに来てたフィレンツ、お母さんの写真の謎と日向の曽祖父の本当の気持ち。
童話の話と合わせて華藤先生は本当に小道具の使い方が上手いです…

2

竜伯爵の花嫁選び 小説

華藤えれな  yoco 

ヨーロッパ旅行に行ってこようかな

面白かった。華藤先生のヨーロッパ物大好きです。親族が向こうにいるので余計に物語の舞台の想像(妄想)が掻き立てられます。ハンガリーのスープのレシピを思わず検索してしまいました。途中、日向よ、何故気が付かないと焦ったくなりましたが、そこは龍伯爵ことフィレンツの切なさが伝わって来て萌えたので良しとします。こう言う切ないの大好物です。ハンガリーの森の奥の薔薇園のあるお城見てみたいですね。それにしても教会の…

4

猫の王国 小説

犬飼のの  yoco 

思いもしなかった結果と後悔と



高校2年になる直前、増水した川で流されている猫を助けた森本由良(受け)は自分は溺れて死んでしまいます。
気づいた先は猫の王国。猫を助けた無垢な魂が生前の記憶を残したまま送られ猫人として幸せに暮らす天国。
猫人となった由良はユラと名前を変え、のんびり暮らすか女王陛下の騎士となるか選択を迫られます。騎士とは人間に虐待された猫の怨念の集合体から猫の国と女王陛下を守る役目を負った猫人のことです…

2

堕ちた天使は死ななければならない 小説

吉田珠姫  yoco 

この先生の海外ものをもっと読みたい!

ちるちるユーザーの方のオススメに上がっていたので手に取りましたが、やはり間違いないですね〜。

この作家さんは海外ものは初めてだそうですが、流石ベテラン作家さんだけに安心して読めます。
モノクローム・ロマンス文庫を読んでいるかのように違和感のない翻訳風小説で、文章も躍動感があり、スリルを持って読み進めました。登場人物も個性があり、会話のやり取りもテンポ良く面白かったです。

11
PAGE TOP