火崎勇さんのレビュー一覧

メールの向こうの恋 小説

火崎勇  麻々原絵里依 

憧れから恋へ

表題作とその後の書き下ろしの2作収録。

「メールの向こうの恋」
外見も内面もかっこいい職場の上司・四方に憧れのような恋心を抱いている卯月。
同じ職場で時々会話もできて、という今の状態でいい、これ以上を望んじゃいけない…と進展などは望まないようにしていたが。
ある日、全く知らない人物からメールが誤送信されてきて…
…と物語が動いていきます。
男性が同性の友人を好きになってしまった、と…

1

背中で恋を語るな 小説

火崎勇  砂河深紅 

恐怖体験を癒すのは、背中で語る男。(言葉足らずともいう)

2013年発表作品。

視点は、主人公の一人称。
そして、彼の語り口から彼の過去に不穏な「何か」があったことが匂わされて、読み手としてはなにかサスペンス的な空気感を感じます。

主人公は、レストランに勤務する事になったギャルソンの小谷。
勤務先のレストランはおおむね居心地は良いのだが、シェフの九曜だけが無愛想で自分を嫌っているようで。
しかし、嫌ってくれているのなら逆に安心できる…

1

火曜日はもう待たない 小説

火崎勇  yoco 

秘密の男〜ネタバレ無し推奨

これはネタバレ厳禁系の作品ですので、これから読む方はまっさらで読むのをお勧めします。
物語のキモはネタバレせずに書こうと思います。

↓↓↓


自他ともに認める大人のいい男、顔も体も良く度胸も才覚もある起業家・長門。
ある晩、行きつけのバーで一人で来た青年に声をかける。
彼の静かで可愛らしい美貌と聞き上手さに、その後のベッドにも誘う長門。
「加藤」と名乗ったその青年は驚きを隠さ…

1

昨夜のことはもう言わないで 小説

火崎勇  yoco 

続きがあったら

もっと神だったのに、という感じです。
とにかくyoco様のイラストが素晴らしい。表紙買いです。
攻めはカッコよく謎の人物。受けは性格よしの平凡といったところ。
ミステリー含みつつ進んできますが…
おまけで神にしましたが、この一冊だけでは不完全燃焼なのは否めないです。
唐突なファンタジーが降ってきますので、苦手な方はご注意。

2

メビウスの恋人 小説

火崎勇  紺野けい子 

傲慢なようで優しい

火崎勇先生作品ならハズレはなかろう。その期待に添う作品。

一貫して攻め視点。
主人公は元々陶器店の息子で、今や自分の才覚でレストランチェーンを大企業まで押し上げた海門(かいもん)。
今回、レトロな洋食店をやりたいと企画し、大体の用地買収まで漕ぎ着けたがその用地の一角で一軒の小汚い洋食店が営業していた。
その立ち退きと買収を急ぐのだが、なんとその洋食屋の店主が高校時代からのライバルだった…

0

契約は悪魔の純愛 小説

火崎勇  高城リョウ 

失われた真実を求めて

今回は悪魔と名乗る謎の男と天涯孤独な会社員お話です。 

両親の葬儀で出会った攻様とよって受様が望みが叶うまでと
攻様を探す人物が現れる続編を収録。

受様は中学2年の時、
祖父母の墓参りにいった帰り道の交通事故により
両親を目の前で亡くします。

停車していた軽自動車に
黒い車が追突して畑へと飛ばしながらも逃亡、
軽自動車はガソリンの引火で炎上したのです。

受様は見た…

0

夢の終わり 小説

火崎勇  いさき李果 

ちょっとしたミステリー仕立て

「記憶喪失」ネタが読みたくて、詳細検索でヒットしたのがこちらの作品。

全ての記憶を失った青年に、「因果応報だ」と一方的な憎しみをぶつけてくる男。

自分は何者なのか。
自分は何をしたのか。
何故、ここまで憎まれるのか。

ちょっとしたミステリー仕立てなところが面白かった。

記憶喪失である受けの寄る辺なさというか虚無感が良く描かれていたと思う。
だから、唯一自分と関わりがあ…

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理不尽な恋人 理不尽な求愛者(2) 小説

火崎勇  駒城ミチヲ 

嘘偽りのない愛し方…一色冬理という男

「理不尽な求愛者」の続編です。

前作で微生物学者で大学教授の一色の求愛を受け入れて、同性愛者ではなかったけれど一色の恋人となった刑事の清白(すずしろ)。
はじめに取り決めておいた「仕事優先」。お互いが忙しく2人の時間はなかなか取れない。
だが欲しい欲しいと前のめりなのは一色だけ。清白は甘々な関係性には抵抗があるよう。
そんな時、また大きな事件が起きて…

今回の事件は、資産家一家内…

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理不尽な求愛者 小説

火崎勇  駒城ミチヲ 

ミスターロジカル登場

頭脳明晰な大学教授と殺人事件を追う刑事のミステリ風味作品。

大学内で一人の大学教授が殺された。
捜査を担当した刑事・清白(すずしろ)。
学内で事情聴取を進める中で会ったのが、やはり大学教授の一色。
一色は何かを知っているような。
清白は情報提供を求めるが、一色は見返りに清白を口説き始めて…
…という冒頭。

一色ってはじめは傲慢なセクハラ男っていう登場の仕方なんですよね。
で…

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1/7の恋人 小説

火崎勇  DUO BRAND. 

初心な恋人の秘密

2005年の作品ですが、電話番号さえ知らない、大体の日付でホテルに待ち合わせするという閉鎖された関係なので意外と時代を感じさせません。

帯の宣伝文句が「高慢な男との甘く淫らな関係」とあったので、早乙女(受)が主人公かと思ったのですが、あらすじにあるように千石(攻)視点でした。

不動産王の千石は、結婚式に来た早乙女と出会い、泣いているのを慰めて抱きます。早乙女に惹かれた千石は、毎月ホテル…

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