久我有加さんのレビュー一覧

寮生諸君! 小説

久我有加  麻々原絵里依 

目がつ~ぶ~れ~る~~~!

明治時代の全寮制男子校を舞台とした、キラキラ眩しい青春ものです。
個性豊かな寮生の面々が集まって、当時ではまだ珍しい「ベースボールを始めようぜ!!」みたいな。
恋に友情に野球にと、全力投球で頑張る彼等が眩しい・・・っ!!
眩しすぎて、目がつぶれそうですよ。
いや、若いって素晴らしいね。

あと、久我先生ではお約束の、受けにメロメロな攻めの「ぼくの恋人は世界一可愛い」的なノロケ描写も楽し…

9

簡単で散漫なキス 小説

久我有加  高久尚子 

浮気で始まる関西弁

 周平は血の繋がっていない兄に一目惚れし、伝わるわけにはいかない想いと欲を持て余していた。
 ある日、バイト先に現れたのは、その兄とよく似た声と鉛を持つ穂積。
 穂積は「やりたあてたまらん顔をしている」と周平に「セフレ」の関係を持ちかける。
 自分の想いに限界を感じていた周平はその提案を受け入れ、週に一度会い、体を重ねる関係を続けている。
 ところがある日、穂積から別れを告げるメールが来て…

0

あどけない熱 小説

久我有加  樹要 

シンプルで優しい話、でもずっしりと重い

公園で偶然出会った謎のお兄さんに恋してしまった中学生、と言ってしまうと淡い初恋を描いた可愛いお話を想像するが、このお兄さんの背景が重苦しくて、心にズシンと来る。
主人公はなにかしてあげたいと思いつつも、中学生なのでなにもできないまま離ればなれに…そして十年後、という流れ。
淡々としていて、年齢差もあるせいかなかなか恋愛も進まない。自由のない閉塞した環境で、家族が毒でどうのこうの、というお話はや…

2

幸せならいいじゃない 小説

久我有加  おおや和美 

あっまー!

バリタチの34歳が年下の大学生に抱かれて、幸せになるお話。
とにかく全編あっまあま。
久我先生の色っぽいシーンって、めちゃくちゃ甘い気がするんだけどなんでだろう?関西弁のせいなのかわからないのだけど、他の作品でも、攻めがもう受けを愛しくてしょうがない、っていう感情が溢れている気がして萌える。

このお話の受けの直登は、最初は北見を抱こうとするんだけど、北見が自分を抱きたいと知ってポジション…

3

恋を半分、もう半分 小説

久我有加  小椋ムク 

ブラコン兄が楽しかった





シリーズものということですが、今作だけで十分わかります。
私は、落語家シリーズは読んでいませんが大丈夫でした。
ただ、数人出てくる落語家の名前がに少し似ているので、親子とか弟子とかの関係が一度で覚えられず、何度もその辺りに戻っては確認するということをしてしまったので、読んでいたほうがスムーズに読めたんだろうなとは思います。


特に何という目的もなかった大学生がちょっと強…

1

初恋列車 小説

久我有加  麻々原絵里依 

ほほえましくて可愛い二人

攻めのお育ちの良いおっとりワンコぶりが良かった〜。
けっしてハフハフしてる訳ではなく、いつも静かに寄り添ってる毛並みの良いワンコ。ボルゾイみたいな気品溢れる系。

受けは筋金入りの鉄道オタクで全国の路線制覇を夢見ている子なので、ただ鉄道に乗る事だけが目的みたいな旅が好きなんだけど、そこにいつでもニコニコと楽しそうにくっついてくる攻めの姿がいいんです。
攻めは全く鉄道に興味はないけれど、好き…

0

片恋の病 小説

久我有加  イシノアヤ 

「恋愛として好き」って何だ?

いやー、懐かしい面々がお揃いで。
「お久しぶりでーす。みなさんお元気でしたか?」
おなじみのコンビ名が出てくる度に、そう言いそうになりましたよ。
このお話単独で充分楽しめますが、久我さんの『芸人シリーズ』は読破するとそんな楽しみ方も出来ます。こんなコンビ、こんな人が『ワチャワチャしている世界』が立体的になる感じでした。

このシリーズで、特に漫才を題材に扱ったものは、コンビを組んでいるこ…

1

恋の二人連れ 小説

久我有加  伊東七つ生 

小説家×編集

伊東七つ生さんの表紙ってとても目を惹くものが多い印象…顔の良さかなぁ?配色?構図?兎にも角にも表紙に惹かれて即購入した覚えがある!タイトルも素敵だし、作家攻めのお話が好きだからってのも手に取った理由のひとつ✨
受けの編集者、梓くんがかわいいの、関西の言葉がすごーくトキメク✨本人ののんびりしている性格のせいか強くない関西弁が耳触りのいい言葉選びになってる気がして心地よい。花街の生まれってのもあるの…

2

短いゆびきり 小説

久我有加  奥田七緒 

やさしくてしみる話

 敬祐は、中学生の時に6つ下の少年・昇に出会った。
 祖母の家に預けられていた昇は、敬祐によくなつき、家まで遊びにくることもよくあった。けれど、家庭の事情で父母の元へ帰った昇とはそれきり会ってなかった。
 針千本飲ますどころかゆびきりげんまんすら言わない「短いゆびきり」にこだわりを持つ昇とは一つだけ果たされなかった約束があって……

 という話でした。
 敬祐は人が嫌がるような雑用を文句…

1

恋を半分、もう半分 小説

久我有加  小椋ムク 

落語は『一人芸』なので

このシリーズ、大好きだなぁ。
私が初めて読んだ久我さんの本は『何でやねん!』で、そこから続く漫才シリーズも好きなのですけれど、こっちは題材が『落語』なのが嬉しい。
昔から落語が好きだというのもあるんですが、漫才が複数でやる芸なのに対して落語はひとりでやるものだからかえって面白い様な気がするんですよね。『恋愛の対象が相方でない』という点で、色々なバリエーションが生まれて来ると思うのです。
今回…

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