沙野風結子さんのレビュー一覧

天使の定理 小説

沙野風結子  笠井あゆみ 

兄弟の定理から読むのをおすすめします

スピン元の「兄弟の定理」未読。
未読でも読めるつくりと沙野先生が仰っていたのを何かで見たので。ツイートでだったか。
その通りにこちらのみでも読めました。もちろん楽しめました。
しかし、これは確実に「兄弟の定理」から読んだ方が良いのではと思います。
まず、スピン元のカプが出てきて何やら萌える描写があるのですが、悲しいかな私は知らないカプのことなので萌えまではいかず、癒しだわー♡程度の熱にとど…

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天使の定理 小説

沙野風結子  笠井あゆみ 

「愛」について深く考えさせられました

作家買い。
沙野作品の『兄弟の定理』で、当て馬として登場した式見が主人公のお話です。前作が未読でも理解できるかと思いますが、できれば読んでいた方が「式見槐」という人物像をより深く理解できるのでは?と思いますので興味のある方はぜひそちらから読まれることをお勧めします。

『兄弟の~』のあとがきで沙野先生が式見視点のスピンオフを書かれると述べられていたので発売を心待ちにしていましたが、表紙がヤバ…

9

天使の定理 小説

沙野風結子  笠井あゆみ 

クソデカ感情が渦巻く

「兄弟の定理」スピンオフ。
捉えどころのないキーマンになっていた式見のお話です。

個人的には前作未読で大丈夫かな~?と思いますが、
前作キャラが登場し内容に触れるシーンもありますので合わせて是非(﹡´◡`﹡ )

さてさて。
期待して待ってたスピン、すげーー良かったです!!
とにかく受けを殺したい!っていう攻めの迫力ね!!
殺すか生かすかのヒリヒリ感や激情が迸っていました。

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最後の一滴 「一滴、もしくはたくさん」番外編 コミック

湖水きよ  沙野風結子 

水を与えし者

小説「一滴、もしくはたくさん」番外編は、本編でも挿絵を担当された湖水きよ先生による漫画となっています。
あの、堤、保嵩、響二たちがそれぞれ実態を持って動き出す感覚。

時間軸は本編後か?
ある日、保嵩が正式なルートの依頼でもないのに路地裏で「枯れ人」に水遣りをした。
不審に思う堤だが、その後もその枯れ人から保嵩に連絡が来ている様子で、ますます不信感を抱き…
ついに外回り中に枯れ人と2人…

0

一滴、もしくはたくさん 小説

沙野風結子  湖水きよ 

愛は水なのかも

沙野風結子先生の2017年作品。
特殊設定ものです。

生気を失い枯渇して心が乾く「枯れ人」という奇病が蔓延している。医学的な治療はできず、唯一「水師」という能力だけがその渇きを治すことができる。「水遣り」という行為によって…

不動産会社のエース社員・堤は、一つの大きな案件を任される。
それは兄弟だけで住んでいる広大な屋敷の売買。
弟は公認会計士、兄が「水師」で、堤は不動産売買どう…

1

疵物の戀 小説

沙野風結子  みずかねりょう 

あの玖島敬が あの三浦真智が

すごい!すごいです!Chara文庫ってこんなお話もあったんですね。

表題作はひたすら重く辛く苦しく、でも一筋希望を予感させて。
二人の出会いと別れと再会と。
真智視点で書かれています。
先輩!あの玖島敬が!?あんな屈辱に合わされて。

そして再会しても無反応で。なのに身体検査という名のプレイ!ここで希望が見えました。

波乱万丈最後はハッピー。でももう一編お話がある。まだ波乱が…

4

チェンジリング~妖精は禁断の実を冥王に捧げる~ 小説

沙野風結子  奈良千春 

みずみずしい純愛に萌えました

 沙野先生のダークファンタジー・「チェンジ・リング」シリーズの一作目。
童話を読んでいるかのようなファンタジー色溢れるダークで美しい作品でした。またもや主役のカップルに過酷な運命が投じられていました。。それも二度も、、。途中展開がしんどくもありましたが、続きが気になり一気に読み終えました。ファンタジー描写も丁寧で、映像化したらとても映えそうです。

裏切り、虐待、残虐描写等の痛ましい展開の根…

2

人喰い鬼は色に狂う 小説

沙野風結子  葛西リカコ 

鬼化した想い人を救おうとする陰陽師の物語

平安京の都に朝廷と陰陽寮があった時代が背景。
陰陽師の家に生まれた美貌の桔晶が、鬼化した想い人を救おうと頑張る物語。

陰陽寮に務める、美貌の陰陽頭・桔晶の一族が、九匹の鬼の霊を帝に入れて、帝は統治する力を得ていた。
幼馴染みの陰陽師・征景は、桔晶と志が異なり、桔晶と疎遠になっていく。
征景は陰陽の学問で得た知識を貧しい人に使いたい。

帝に桔晶が式神を贄に具している最中を征景に知ら…

1

秘恋は咎に濡れ 小説

沙野風結子  笠井あゆみ 

心臓病の医療ミスを追求する物語

笠井先生の表紙にクラクラしてしまいますが、
中身は、「医療にかかわる隠蔽と汚職」を追及している記者上がりの政治家の信念についての物語です。

従兄の与党議員・藤末彰良の政策秘書を務める椋一。
彰良の政敵、野党議員・四堂匡鷹の新聞記者時代の弱味を探り、交渉に赴いた椋一。

四堂匡鷹の記者時代に、医療ミスについて取材したことが切っ掛けで恋人として付き合った或る青年の自殺。
その真実を知り…

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黒帝は穢れた魔物に愛される 小説

沙野風結子  奈良千春 

ワダツミ三部作-3

色々あった1と2に続いて、完結編はドラマチックな急ぎ足の展開でした。
ワダツミ三部作-3は、兄弟夫々に背負わされた役割の謎解きのようなものだった

悪ぶって、悪の化身に化した次男のキリイは、「国の統治についての考え方の相異」が理由で、兄弟は統治を妨げる存在なので殺意を抱いた、と建前を述べていたけど、それは違う。「自分だけ異なる疎外感」と「海神に愛される兄弟が妬ましかった」だけ。

どうや…

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