むつこさんのレビュー一覧

猫はいつでも甘やかされる 小説

榎田尤利  紺野けい子 

春彦ふたたび

『放蕩長屋の猫』のスピンオフ作品です。
前作で私の涙を絞り取ってくれた春彦のお話。
長い片思いに苦しみ抜いてた春彦も、この作品でやっと幸せになれます。
なのに私ってば、『放蕩長屋~』の余韻を引きずりすぎて、「やっぱ春彦×まひろがイイ…」と思っちゃってますw前作読んだあと、もっと時間をあけてから読んだほうが良かったかも。

相手役はアメリカ人と日本人のハーフのシュウ。とある事情があって、日本を嫌って…

2

田園少年 コミック

紺野キタ 

優しい短編集

読むだけで、俗世の垢がホロホロ取れていくような、そんな感覚のする優しい短編集でした。
ふわふわした印象の繊細な絵と、優しいストーリーです。レモンサイダーみたいな。
ニオイ系ともちょっと違うのかなァ。性描写はまったくないんだけど、くすぐったいようなエロチックさはあります。
恋を自覚するその直前ぐらいの、フワフワした感覚を描くのが巧いですねぇ。

表題作も良かったんですが、『カエルの王子様』が異常に好…

2

きみの処方箋 小説

月村奎  梧桐あさ 

胸キュンしました

主人公の屈折の方向性が好きで、切なくて、キューンとなりながら読みました。
口の悪い暴言マンな主人公です。マイナス思考で不器用な部分は月村小説によくあるタイプですが、暴言マンなのは珍しい。内省するタイプより、こっちのほうが好きですw
良かったなァ。
月村さんの小説らしく、セックスしそうなのにしないという寸止めで物語が終わっちゃうんですが、その物足りなさも好きですw

攻めと受けは義理の兄弟です。
母…

4

スローリズム 小説

杉原理生  木下けい子 

焦れったリズム

スローリズムは焦れったリズム。
同じ場所でぐるぐる悩む、もどかしい恋愛です。
マイナス思考かつ鈍感すぎる性格の主人公って、鼻につくからあんまり好きじゃないんだけど、杉原さんの文章力のおかげか、何故かあんまり気にならないのが不思議です。
そう、杉原さんって本当に素敵な文章を書かれますよね。言葉の選び方が最高です。まったく同じストーリーなら杉原さんの文章で読みたいと思えるほど、好きな文体です。

簡単…

4

step by step 小説

月村奎  依田沙江美 

月村さんは癒し系

めっちゃ良かったです。
面白かった。
月村さんの小説は、癒し系だと思う。視点が優しいので、ささくれた心がホンワカするのだ。これでマイナス思考が強すぎるキャラがいないなら大好きなんだけどなァ。
でもこの小説はイイ感じでした。マイナス思考強くないです。

主人公(受け)は、ピカピカの大学一回生。
いきなり入った大学で、陶芸サークルに勧誘され、しぶしぶ活動をはじめ、夢中になる。
そのサークルで出会った一…

1

わけも知らないで 小説

久我有加  やしきゆかり 

関西弁と関東弁

面白かった!
関西弁の攻めと、関東弁の受けです。前半は攻め視点、後半は受け視点。
出会いは最悪だった二人が少しずつ仲良くなっていく様子に、読んでてキュンキュンしました。

受けはゲイで、長い長い不毛な不倫をしてます。イヤな男なんだけど、お金を貢いでるし、別れられずにいる。
それをひょんなことからノンケの攻めが知り、受けに説教する。精神的に自立できてない受けを庇い、助け、友達になる。
ノンケだった攻…

3

ただ、優しくしたいだけ 小説

水原とほる  山田ユギ 

不器用な大人

叔父に無理矢理押し付けられた恋人(アズ、イタリア人のハーフ、見た目は幼いが実は19歳)の面倒を、2ヶ月という約束で見るハメになった隆次。
最初は鬱陶しがってたのに、一緒に暮らしているうちにだんだん惹かれていく。

主人公の隆次のキャラ設定がかなり好きですねー。
最初はかなりイヤなやつです。
遊び人で、なにもかも器用にこなせる。
なのに、愛することに対してはとことん不器用。30越えてるのに一度も恋し…

2

M この世で一番最後の夜 小説

三田菱子  いのまたむつみ 

耽美だ

耽美でした。
初版平成2年らしいです。
「これが昔のJUNE小説かァ」と思いながら興味深く読みました。
奇妙で分かりにくい話でしたが、おもしろかったです。今の時代なら、あり得ない話な気がする。

『M』というクラブを舞台にしたお話です。
オーナーが16歳の女装男子です。
ある目的のために、15歳の少年に近づき、仲良くなり、Mのピアニストとしてスカウトする。
最後の最後に真相が明らかになります。悲し…

2

彼の肖像 コミック

西田ヒガシ 

西田さんいいなぁ

良短編集です。

『彼の肖像』
日本画家の卵と、画家の大家の息子の話です。
日本画家の卵の性格の悪さが非常に私好みでした。才能にくわえ、絵のためならお世辞におべっかなんでも使う。しかもゲイで、誰かれ構わずセックスする尻軽。
それを見抜いて反発してた息子は、その二面性の更に奥にあるピュアな魂に触れて惚れてしまう。
セックスシーンに萌えました。ノンケが、経験豊富なゲイの受けと初エッチするのってツボです…

2

恋をしましょう コミック

西田ヒガシ 

笑って泣ける、オッサンたちの讃歌

短編集です。
やっぱ西田東さんにはハズレがない。

表題作はじめ全部良かったんですが、『連れていってくれ』にガーンとやられました。
ああ、なんでこんなに私は性格の悪い男が好きなんだろう。
嫁と子供がいるノンケな上司を好きになってしまったリーマン。
どういう経緯があったのかはきちんと描かれませんが、冒頭、その上司はアル中で仕事を辞め妻子に逃げられてます。
リーマンは酒に溺れる元上司の部屋に通い、面倒…

4
PAGE TOP